金曜日, 7月 24, 2026
ホームつくば【アングルつくば市長選】3 公共施設が欠落「らち明かない」 TX沿線

【アングルつくば市長選】3 公共施設が欠落「らち明かない」 TX沿線

【鈴木宏子】「つくばエクスプレス(TX)沿線は急激に人口が増加しているのに、地域交流センターや図書館、児童館などの公共施設がない。都市基盤が欠落している」。住民団体「新しい街・研究学園駅周辺を住みやすくする会」事務局長の山本進二さん(73)はこう指摘する。「つくば駅周辺と比べて、あまりに差があり過ぎる」という。

同会は、研究学園駅周辺のマンションや一戸建て住宅などに新たに転居してきた住民らでつくる。地域を住みやすくしたいと、2018年から「市長と語る会」を2回開き、参加者から出された意見や疑問を質問書にまとめ、市に要望してきた。市地区相談課を窓口に2年間やりとりを続け、市から計4回の回答があったが、満足のいく回答は得られず、山本さんは「らちが明かない」と嘆く。

要望は、地域交流センター、図書館、児童館の建設のほか、公立の保育所や幼稚園の開設、公立幼稚園の送迎バスの運行、通学路交差点の右折規制、とりせん前交差点の立体交差化、通りの愛称の命名など多岐にわたる。

国基準は中学校区単位

このうち地域交流センターの建設要望に対する市の回答は「市役所コミュニティ棟1階や、高齢者支援としての空き店舗活用、他用途公益施設の共用など、市全体として施設を増やしていくことを検討する」だった。

山本さんは「市役所のコミュニティ棟を利用してほしいということだが、コミュニティ棟は市役所の会議室も併用している。毎週定期的に利用できなかったり、制約が多い」と語り、「国の公民館設置運営基準は、中学校の通学区域単位で設置することが実態に即して望ましいとなっている。研究学園駅周辺は春日学園、学園の森と、研究学園(建設予定)と中学校が3校なので、3カ所以上が適切な配置」だと指摘する。

2館目となる図書館を建設してほしいという要望に対しても市の回答は「自動車図書館の市役所への巡回を今年度から2週間に1回から毎週巡回に増便した」「市役所に設置していたブックボックスを午後10時まで開館しているコミュニティ棟に移した」など、木で鼻をくくったような回答だった。

山本さんは「TX沿線の守谷市、千葉県流山市、柏市と取手市の4市と比較すると、つくば市の図書館は個人貸出登録率、蔵書数、利用者数、貸出冊数で劣っている。国の制度に図書館設置及び運営上の望ましい基準というのがある。図書館サービス対象地域の人口分布、人口構成、交通網の変化を考えて、つくば市は設置基準を見直すべき」だという。

2項目に絞り議会に

市に要望を続けても進展が見えないことから、同会は今年7月、要望項目のうち住民の関心が高い、地域交流センターと図書館の2項目について、市議会各会派に公開質問状を出した。各会派からは概ね好感触が得られており、同会の室生勝会長(84)は「市と、やりとりを今後も続けたい」と話す。

TXが開業して15年。全国的に高齢化や人口減少が課題となる中、つくば市の人口はTX開業時の19万人(2005年5月)から現在は24万4000人と5万人以上増加し、来年にも25万人に迫る勢いだ。人口増に合わせて個人市民税や固定資産税などの市税収入も増え、05年度は338億円だった市税収入が18年度は453億円と120億円増えた。

TX沿線開発区域の土地利用計画には、公共施設建設用地が確保されている。が、今のところ地域交流センターや児童館、図書館などを建設する計画はない。(つづく)

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世界一臭い花 ショクダイオオコンニャクが開花 筑波実験植物園

独特の悪臭を放ち世界一臭い花といわれるインドネシア・スマトラ島原産のショクダイオオコンニャクが23日、つくば市天久保、国立科学博物館 筑波実験植物園(遊川知久園長)で開花した。見頃は2~3日で、その後は枯れてしまう。 この株が開花するのは同園で7回目。2023年に開花し人工授粉によって実を付けて以来の開花となる。実を付けたら枯れてしまうことが多い中、結実後に開花したのは日本で初めて。世界でも珍しいという。 世界で最も大きな花の一つで、23日開花した花は、高さ2メートル38センチ、直径は93センチ。世界最大の花として、高さ3.1メートルのものがギネスブックに登録されている。 開花後、ろうそくのような突き出た部分を発熱させて、食べ物が腐ったような臭いを放つ。本来、夜に開花し、昼は花びらの役割をする花序(かじょ)を閉じる。開花中の深夜、独特の臭いを1キロ先まで発散させて、昆虫や動物の死骸をえさにする夜行性の甲虫、シデムシをおびき寄せる。花序(かじょ)の内側に雌花と雄花の集まりがあり、シデムシの体に花粉を付けて媒介させる。 しかし同園での今回の開花は昼夜逆転となり、23日午前7時ごろ出勤した職員が、開花が始まっているのに気付いた。朝方に開花が始まったのは同園で初めて。今回なぜ朝開花したのか、原因は分からないという。ただし、昼夜逆転により、来園者は今回初めて、開花した状態を見ることができる。 独特の強烈な臭いは、今回、昼夜逆転の影響なのか、「今年の臭いは本来より弱め」だと同園育成員の小林弘美さん。「いつもは服ににおいが染み付くぐらい臭い」という。 ショクダイオオコンニャクは絶滅危惧種で、原産地のスマトラ島では、限られた森の中だけに生える。今回開花した株は、2006年に東京大学の小石川植物園(東京都文京区)から譲渡を受けた。筑波実験植物園ではこれまで2012年5月に初めて開花して以降、2~3年に1度、計7回開花している。同実験植物園では、京都府立植物園(京都市)から譲り受けた別の株も2023年と25年に2回開花しており、ショクダイオオコンニャクの開花は筑波実験植物園で9回目となる。 展示している熱帯雨林温室には、開花中のショクダイオオコンニャクと合わせて、タイ原産の高さ約7.5センチの世界一小さいコンニャクの花も展示している。遊川園長は「世界最小のコンニャクも日本ではほとんど咲いたことがない希少種。どういう虫に花粉を運んでもらうかという進化の過程で、こんなにも変わる。両極端の個体を同時に見てほしい」と話す。(鈴木宏子) ◆開花中のショクダイオオコンニャクは、つくば市天久保4-1-1 国立博物館 筑波実験植物園 熱帯雨林温室内で25日(土)か26日(日)ごろまで見ることができる。開花に合わせて同園は24日(金)の開園時間を通常より30分早めて午前8時30分から開園する。閉園時間は90分延長し、午後6時30分に閉園する(入場は午後6時まで)。通常の開園時間は午前9時から午後4時30分(入場は午後4時まで)。入園料は一般・大学生320円、小中高校生と65歳以上、障害者などは無料。