【山崎実】コロナ禍に見舞われた今年の上半期(1~6月)に茨城県の観光地などを訪れた観光入込客数(延べ人数)は、前年同期と比べ58.7%(41.3%減)の1812万3000人にとどまったことが分かった。
県観光物産課が速報値として、県内の観光地175地点と、行祭事・イベント103件などの入込客数を合算した。昨年上半期は3088万人だった。1275万7000人の減となる。
月別の推移状況をみると、新型コロナウイルス感染拡大の影響が如実だ。2月の入込客数は前年同期比11.1%増の338万8000人だったが、全国で新型コロナウイルスの感染拡大が顕在化した3月は37.6%減の287万2000人と一気に下落した。ゴールデンウイークをはさんだ4月と5月に至っては、4月が76.2%減の136万7000人、5月が76%減の159万5000人に落ち込んだ。いまだに回復の兆しは見えない。
昨年は台風で消費額大幅落ち込み
また同課は昨年1年間(19年1~12月)の観光客入込状況をまとめた。観光地点などの入込客総数は6443万4000人、増加した主な観光施設(地点)は、酒烈磯前神社(ひたちなか市)41万人増、いきいき茨城ゆめ国体(全市町村)77万人増、常陸大津の御船祭(北茨城市)20万人、神峰神社大祭礼(日立市)19万人増ーなど。
しかし観光消費額は、那珂川や久慈川が氾濫した台風19号の影響で10~12月期の消費額が大幅に落ち込み、前年比2.7%減の248億9500万円だった。