【伊藤悦子】つくば市在住のケーナ奏者、渡辺大輔さん(39)が、オリジナル曲などを収録した初のCD「Quena WORLD(ケーナワールド)」を発表した。
筑波大出身で、元土浦市役所職員、2013年にプロのケーナ奏者に転身した。今回のCDは、聴く人の喜び、うれしさに思いを寄せて曲を作り、演奏したという。
「自分自身のアーティストとしての思いと、聴く人が求めているものが、ちょうど一致する部分の集大成が今回のCD。本音で素直に吹いた。このCDは自分自身そのもの」
ピアノやギター、民族楽器などとのアンサンブルで聴かせる。収録11曲のうち7曲は、渡辺さん自身が作曲した。ボリビアの名曲「Llaqui Runa(リャキルナ、悲しい人)」で始まり、オリジナル曲をはさんで、X JAPANのカバー曲「Forever Love(フォーエバーラブ)」(YOSHIKI作曲)で終わる。
「喜びや悲しみなどで心が揺さぶられたときにメロディーが浮かぶ。オリジナル曲は僕にとって人生の何かしら大きな出来事の記録、記憶、足跡ということ」
「Llaqui Runa」は筑波大学の入試を終えた渡辺さんが、大学構内で初めて聞いたケーナの曲だ。ケーナについても曲についてもまったく知識がない状態で聞いたとき、長年のファンであるX JAPANの曲を思わせた。自分の原点に戻る思いで、彼らの代表曲「Forever Love」をカバーした。

CDジャケットは、幻想的なブルーの中に真っ赤な1輪のダリアが印象的。描いたのは、大学1年の時に出会って20年以上たった今も親しくしている友人。先に曲を聞いてもらい、曲のイメージだけでイラストを描いてもらった。真っ赤なダリアは渡辺さんが「どこかに描いて」と頼み、「イメージどおりの仕上がりになった」という。
「自分の音楽でみなさんの幸せの小さなお手伝いができれば」というアルバム『Quena WORLD』は3000円(税込み)。注文はこちらの公式ブログから。
【参考記事】本サイトコラム《好人余聞》 9 「こんな竹の筒に惚れてしまったんですね」渡辺大輔さん