ホーム つくば 《婚姻件数、戦後最低ーいばらきの結婚事情》㊦ 「すごい嫁さんだ」

《婚姻件数、戦後最低ーいばらきの結婚事情》㊦ 「すごい嫁さんだ」

つくば市小田の大曾根京子さん(58)は、自立的農業経営を目指して農業生産法人・武平ファーム代表になった女性農業者。連載2でふれたが、同市農業委員会の担い手対策専門委員でもある。

「やり方次第で農業は面白い」

大曾根さんは笠間生まれの元看護師。小田の兼業農家で会社を経営する夫と30歳で結婚して退職。4人の子を育てながら、先祖代々の田畑で義父を含む家族が食べる作物を作っていた。

転機は17年前。夫が会社をたたむことになり、農業経営士の夫と話し合い、農業生産法人として本格的に就農することに。農業用重機を操る大型特殊免許を取得し、近所で「すごい嫁さんだ」と評判になったという。約54㌶の田畑で水稲や麦、大豆などを生産している。

29人で構成されている市農業委員会中、女性委員は2人。大曾根さんは「農業は男の世界」と言いつつ、「女性主体で運営している農家レストランは人気があり、地域を元気にする。自然派の暮らしを求める女性なら、やり方次第で農業は面白い」と笑顔を見せた。

【取材を終えて】

NPO法人ベル・サポートの他にも婚活パーティーを催す企業に話を聞き、今どきの若者の結婚観が浮かび上がった。1,有名人を始め、周囲で離婚するカップルが多くなったせいか、離婚経験者を敬遠しないが前妻(夫)との間に子どもがいるかを問題にする。理由は養育費や将来の相続に関わる。2,女性は経済面と休日などの生活設計のため、農業を含む自営業の男性を受け入れない。

つくば市農業委員会は結婚支援事業を「農業後継者が良縁に恵まれ、農業経営を安心・安定して営めるよう」と位置付けている。農業後継者のために女性を農業に引き入れようとする形では、今後も成果がでないのではないかと感じる。

「嫁」にならなくても就農

国と同市独自の助成を受けて、つくば地域は非農家出身の新規就農者が多く、2人の女性が農業の担い手として活動している。農業に関心を持つ女性が「嫁」にならなくても就農した好例で、後に続く女性も出てこよう。彼女たちの関心に応える仕組みづくりが農業の発展につながるのではないだろうか。(終わり)(橋立多美)

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