【相澤冬樹】筑波山神社(つくば市筑波、矢島忠孝宮司代務者)は、4月1日に予定していた春季御座替(おざがわり)祭のうち、坂道登はんで神輿(みこし)が巡行する「神幸祭(じんこうさい)」の中止を決め、12日までに神社のホームページなどで告知した。新型コロナの感染予防措置で、「奉幣祭(ほうべいさい)」「神衣祭(かんみそさい)」については外部の招待者を入れず、規模縮小で行う。
震災直後以来の縮小
御座替祭は毎年4月1日と11月1日に行われる筑波山神社の例大祭で、筑波山で最も重要な行事とされる。夏と冬、親子の神が山頂の本殿と中腹の拝殿で神座を入れ替える形式をとる。まず、男体山と女体山の各山頂にある本殿の神衣を新しい衣に取り替える衣替えの儀式「神衣祭」があり、次いで筑波山神社で舞いをささげる「奉幣祭」が執り行われる。
一般参拝者を巻き込んだクライマックスが「神幸祭」で、「神衣祭」で取り替えられた神衣を神輿に納め、つくば道の一の鳥居から筑波山神社まで、地域の発展と平穏を祈りながら坂道を行列で登る。今回はこの巡行を中止とした。
例年「奉幣祭」には約200人に招待状を出し参列を呼び掛けていたが、今回は取り止め、神社職員と10人いる氏子総代のみの参列で行うことにした。神社によれば、2011年の東日本大震災直後の春の御座替祭でも同様の措置を取ったといい、それ以来の規模縮小となった。「残念でならないが、ここは大事をとって政府方針に従うほかはないと総代会とも一致した」(八木下健司権禰宜)という。

団体客のキャンセル相次ぐ
筑波山では22日まで第47回筑波山梅まつりが開催中だ。主催の市観光コンベンション協会によれば、「梅の開花が早く、2月は3連休もあって空前の人出が見られた」そうだ。新型コロナ対策で政府が基本方針を発表した先月25日以降も、週末を中心に個人客が筑波山に足を運んだ。28日からは、まつりイベントの中止措置が取られたが「近県の観光客には(中止が)伝わっておらず土日に訪れる人は多い」(筑波山ホテル青木屋)という。
筑波山観光では中国人らのインバウンド利用は元来少ないというが、それでもバス利用の団体客のキャンセルが目立って増えている。「3月中は持ちこたえても企業の研修利用などが増える4月以降のキャンセルが増えると厳しい環境になりそう」(つくばグランドホテル)だと新型コロナの収束を待ちわびている。
梅林は暖かい日差しに花の見ごろを終え、全体に散り始めているが、筑波山に本当の春が到来するのはまだ先になりそうだ。
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