木曜日, 5月 14, 2026
ホームつくばグランプリは審査員長絶賛のコメディー作品 つくばショートムービーコンペ

グランプリは審査員長絶賛のコメディー作品 つくばショートムービーコンペ

【池田充雄】つくばからの文化発信と次世代の才能発掘を目指す短編映画祭「つくばショートムービーコンペティション2020」(つくば市、筑波学院大など主催)の審査結果が3日に発表された。応募総数165作品の中から「ストレスフルスイング」(監督/制作・山村もみ夫。)がグランプリに輝き、賞金10万円を獲得した。

グランプリ作の「ストレスフルスイング」は、ストレス解消のためバッティングセンターに来た男のストレスがどんどんたまっていく話。山村監督は「キャスト、スタッフ全員の力で取った賞だと思います。今後も見てくれた方の娯楽になれるような作品を作っていけたらと思います」とコメントした。同作品はつくば市の姉妹都市であるフランス・グルノーブルで開催の「第43回グルノーブル屋外短編映画祭」に出品され、渡航費が補助される。

つくば市長特別賞作品「おもいでの町」の1シーン

つくば市長特別賞を受賞したのは「おもいでの町」(監督・日原進太郎、制作・おだのこ)。旧小田小学校で開かれたワークショップ「こども映像教室~小田のまちを撮ってみよう!」から生まれた。同作品は市施設の大型ビジョンで定期上映される。当初は賞金5万円が予定されていたが、制作者の4人が小学生のため映画鑑賞券に変更された。副賞はつくば市名産品。

筑波学院大学長賞は「適度なふたり」(監督/制作・柴田有麿)。遠距離で暮らしていた新婚夫婦の初めての共同生活を通じて、夫婦になるとはどういうことかを描いた。アニメーション作品が対象のウィットスタジオアニメーション賞は「PIANOMAN」(監督・児玉徹郎、制作・ECHOES)。ショートショート部門賞は「惣菜」(監督/制作・野村穂貴)。高校生対象のワコムスチューデント賞は「蝉の声、風のてざわり」(監督/制作・﨑村宙央)。

佳作は、▽「Share the Warmth」(監督・村田朋泰)▽「LIFE」(監督・設楽馴)▽「Stability Place」(監督・福井優太)▽「裸の男」(監督・井上喜介)▽「つくばランタンアート」(監督・長浜貴男)の5作品(制作者名は省略)。市民審査員賞は今回、上映会の中止により該当なしとなった。

同コンペは10分以内の短編映像作品が対象で、映像ジャンルは自由。つくば市で撮影したカットを含む「つくば部門」、自由なテーマでオリジナリティある作品を作る「自由部門」、3分以内の作品を対象とする「ショートショート部門」からなる。一次審査を経て、2月29日に上映会と表彰式を含む最終審査会を開く予定だったが、新型コロナウイルス感染症予防対策のため中止され、審査会のみ非公開で実施された。

審査員は映画「奇跡のリンゴ」「殿、利息でござる!」などで知られるつくば市小田出身の中村義洋監督、アニメ「進撃の巨人」などで知られつくば市内に制作拠点を持つウィットスタジオ、五十嵐立青つくば市長、望月義人筑波学院大学長、つくば観光大使が務めた。

至福の時間を過ごせた

中村義洋審査員長の話 どの作品も愛にあふれ、そこに「創る意味」を見出すことができ、至福の時間を過ごさせていただいた。グランプリの「ストレスフルスイング」は脚本良し、芝居良し、編集(テンポ)良し、大いに笑わされ、第1回から個人的にこだわってきた「映画が好き! 楽しませるのが好き!」という選出基準を存分に感じさせてくれた。「惣菜」と「蝉の声、風のてざわり」は、これが高校生の作品かと驚かされた。

日原進太郎監督の話 子どもたちと一緒に制作した作品が、ワークショップ内の上映会に留まらず、賞を頂けたことが大変うれしい。子どもたちが作文に書いた思い出も、切り取った風景も、彼らの私的なものに過ぎません。しかし、人々の些細な思い出が詰まった町だからこそ、守り、残して行かなければならない。その想いを踏まえ「おもいでの町」を制作しました。このテーマはどの町にだってある普遍的なもの。小田を越えて、ぜひ多くの人に見てもらいたい。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

児童扶養手当を過少に支給 つくば市 1165人に計153万円

ひとり親家庭などに支給される児童扶養手当について、つくば市は13日、4月分から全国消費者物価指数の上昇に応じて手当額が3.2%引き上げとなったにもかかわらず、引き上げ分を加算せず、本来の金額よりも過少に支給してしまったと発表した。 市こども政策課によると、支給対象保護者約1200人のうち1165人に対し、4月引き上げ分の合計153万8650円を加算せず過少に支給した。過少だった分は保護者1人当たり330円~2640円になるという。 3月と4月の2カ月分を5月11日に対象者に振り込んだところ、複数から市に問い合わせがあり分かった。市は4月分から支給額が変更になることについて4月下旬にあらかじめ対象者に通知を出していた、 同課によると、支給額を変更した上で対象者の口座に振り込む手続きをシステム上で行う際、担当者がシステム処理の手順を誤ったのが原因という。一方、新たに支給対象となった36人については、支給額を変更する操作を実施した後に振り込み手続きをしたため、誤りはなかった。 不足額について同課は、対象者1165人に謝罪の通知を出した上で、5月末までに不足額を振り込むとしている。 再発防止策として、制度の変更については部署内で細心の注意を払うと共に、管理職が必ず確認を行うことを徹底するとしている。

がんに対する構え、対処・治療方法《ハチドリ暮らし》61

【コラム・山口京子】がん関連の本をあれこれ読みつつ、書き手によって、がんに対するまなざしが随分違うと感じます。それによって、がんに対する構え、対処方法、治療方法などが変わってきます。どれが正解かはわかりません。参考にしつつ、そこから自分はどういう教訓を得ればいいのか考えます。 1人1人身体の状況も、がんの種類も進行度も異なります。それを無視して、一つの言説を信じ込んでしまったら、後で後悔することになるでしょう。がんと診断されて、治療するのか、しないのか。治療も標準治療なのか、それ以外の治療なのか。調べるほど選択肢が広がり、迷うことが多くなります。 がん治療には、3つの目的があると言われています。根治、延命、緩和です。標準治療(手術・放射線・抗がん剤)がスタンダードですが、それらは対処療法だという指摘があります。標準治療で時間稼ぎをしながら、自助努力し、自己免疫力を高め、体力・体重の維持を意識することが大事だという医師の言葉に出会いました。 どのみち、人生は有限です。自分のできることをして、あとは運にまかせる、開き直りもありだ、とも思います。 がんによる死亡というとき、がん自体で死亡するより、栄養失調、臓器機能不全、免疫機能不全による感染症などで死亡することが多いようです。進行の早い末期がんと診断された私の場合、治療をしないという選択をしたら、臓器の機能不全による腸閉塞や腹水などに苦しめられたでしょう。 生き抜くぞ! いつでも死ねるぞ! 対処療法と言われても、抗がん剤治療をしてよかった、と思います。それによって、がんの進行が抑制され、臓器の機能不全も抑えられ、体力が維持でき、日常生活ができ、延命にもつながっている、と。 ただ、抗がん剤もいずれ効かなくなる時期がきます。そのときにどうするのか。二番手、三番手の薬があるそうですが、効果はだんだん小さくなるようです。体力や副作用の程度を踏まえながら、治療の止め時を決めることになるでしょう。 がん患者本人がすることとして、心を定めること、食事を改めること、睡眠確保や運動習慣など、多くの本は生活全体の見直しを勧めていました。治療と並行して、生活全体の改善も行うことが、延命や緩和のヒントになるような…。ある本は「生き抜くぞ、いつでも死ねるぞ」という気持ちを持つことが大事と言っていました。そうかもしれませんが、どうなることやら…。(消費生活アドバイザー)

過去最高益に 筑波銀行26年3月期決算

筑波銀行(本店・土浦市、生田雅彦頭取)は12日、2026年3月期(25年4月-26年3月)決算を発表した。金利の上昇や貸し倒れに備える与信関係費用の減少などから、当期純利益は単体で過去最高の65億円(前期比25億円、62.4%増)となった。 売上高に当たる経常収益は単体で前期比91億円(22.2%)増の500億円と、こちらも過去最高の増収となった。経常利益は同比29億円(66.6%)増の73億円。 銀行の本業によって得られる業務粗利益は、国内債券の損切り実施に伴い国債などの債権売却損が増加した一方、金利の上昇や与信関係費用の減少などにより単体で前期比2億円減の278億円となり、本業で稼いだ利益のコア業務純利益は前期比30億円増と過去最高の99億円となった。 貸出金の状況は、前年度末比911億円増の2兆2071億円で、住宅ローンなど個人ローンや中小企業への貸出が増加したことが主な要因となった。生田頭取は住宅ローンの増加について「TX沿線を中心に、東京に比べ、地価が安く購入しやすい価格帯にあり、比較的伸びている」とし、中小企業については「県南を中心に資金需要があり、『とことん支援』をうたい、ひざ詰めできめ細かく対応している」成果だと強調した。 預金・預かり資産の状況については、投資信託や生命保険などの預かり資産が増加したのに対し、預金は、茨城県が最も高い金利を提示した金融機関に定期預金などを預け入れる入札制を導入したなどから、公金預金が減少し、預金・預かり資産の合計は2兆9803億円になった。 一方、地域経済については、ホルムズ海峡封鎖など中東情勢の地域経済への影響について生田頭取は「足元では影響はほぼ出てないに等しいが、今後影響が出るであろうと思っている経営者の方たち結構な比率でいる。不安を抱えているお客様はいらっしゃるので、これについてはさまざまな支援を用意している」と話し、「心配ごとは中東情勢だけではない。そもそもモノが高くなり、人繰りで人がいなくて仕事が行きつかないなどがある。我々もいろいろな情報をキャッチしながら、ひざ詰めでやりたい」と話した。(鈴木宏子)

イチジクなんちゅうのは…《続・平熱日記》192

【コラム・斉藤裕之】毎年のように描いているもの。ナツツバキ、ドクダミ、クズの花、お茶の花…、そしてイチジク。「イチジクなんちゅうのは、家の周りのどこにでもあって、買ってまで食べるもんじゃない…」というのが私の正直なイチジク観。ところがカミさんはイチジクが好物で季節になると買ってくる。好きなものに文句も言えず、私はイチジクを描くことはあっても一度も口にすることがなかった。 夏のある日、近所の方から大変立派なイチジクをもらった。半分に割ったら鮮やかな赤い色が見えて、まずは絵を描いた。そしてガブリといってみた。とてもおいしかった。なぜ今までこれを食べなかったのか。 そんなことを知ってか知らずか、次女がイチジクの苗を買ってきた。イチジクが果物の中で一番好きだと言う。へー、初耳。しかし困った。次女は想像だにしていないだろう。イチジクがどれだけ奔放に枝葉を延ばすことかを。我が家のような住宅地では地植えは諦めるしかない。 とりあえず、大きめの鉢に植えて様子を見ることにしたが、春が近づくとイチジクにきれいな緑の葉が生え始めた。結局、山口の弟の家の敷地に植えることにした。 ロンドンの美術館は無料 春、山口滞在中に、ロンドンに赴任している姪(めい)夫婦が一時帰国した。母親はおいしい料理を作り、父親は異国の土産話を肴(さかな)に酒を飲む。「最近、絵を習い始めたんです…」と話すのは、休職して姪に帯同している義理の甥(おい)。美術とは全く無縁だった彼が最近絵を描き始めたと言う。きっかけは美術館なんだと。 なんと、ロンドンの美術館は誰でも無料で入れると言う。今や日本の美術館博物館には稼ぐノルマが課せられている。なんでもコスパ? そもそも芸術はその対極にあるものなのに…。文化の裾野を広げるには北風と太陽どっちが良策? 散歩がてら幾度も美術館に赴くうちに絵に興味が湧いてきて、とうとうデッサンの講座に通い始めたとのこと。描き始めたデッサンの画像を見せてくれたが、悪くない。その夜は彼とデッサンのことや好きな画家、ヨーロッパの美術館などについて楽しく語らった。 大きな実をつけますように さて、イチジクは漢字で無花果と書くが、花は実の中にあるらしい。つまり私が描いたり食べたりしているあの赤いツブツブの正体は花。自らの内に花を咲かせるなんて、ちょっと粋なイチジクだが、アダムとイブが最初に身に着けたのがイチジクの葉だったり、西洋ではさまざまな逸話に登場する象徴的な果実で、豊かさや知識の象徴とされることもある。 そういえば、南仏の山間で道端に生えているイチジクをもいで食べさせられたな。日本のものより青く小さかったが、見た目と違って甘く柔らかだったのを思い出した。 桜の咲くころ「大きな実をつけますように」と、いい場所を選んでイチジクの苗を地植えにした。何年かたって次女が忘れたころに、このイチジクの実を食べさせてやろう。あとは「弟が草刈り機で雑草と一緒に刈り取ってしまいませんように…」(画家)