木曜日, 6月 19, 2025
ホームスポーツ【茨城国体】アーチェリー少年男子、茨城は団体4位

【茨城国体】アーチェリー少年男子、茨城は団体4位

【池田充雄】第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」アーチェリー競技は6日、つくば市の茎崎運動公園多目的広場で最終日を迎えた。少年男子団体の茨城県チームは大阪府との3位決定戦に臨むも延長戦で敗れ、4位に終わった。この結果により茨城県は総合成績11位タイ、天皇杯得点25点を獲得している。

アーチェリー競技の決勝ラウンドは4セットによるマッチプレー方式。大阪との3位決定戦、茨城は第1セットを47-51で落とすものの、第2セットを53-48、第3セットを48-47と連取。だが第4セットを35-50で落とし、延長戦では18-29で敗れた。

流れが変わったのは第4セット。1人目の大坂彰茉、2人目の上山魁が思うようなスコアを上げられず、3人目の飛田和真は時間切れで矢を放てなかった。「葛藤する時間さえなく、打つのをあきらめた」と飛田。「前の2人で時間を使いすぎ、飛田がシューティングラインに入ったときは残り7秒ほど。せめて12秒くらいはないと狙い込んでも打ち切れない」と、檜山敏明監督の説明。

予選ラウンドは4分で6本のペースなので、自分のリズムでじっくり射ることができる。だが決勝ラウンドでは、3人が交代しながら2分で6本を射る。風が変わるのを待つ時間的余裕もなく、当てなくてはいけないという気持ちが強くなると、さらに当たらなくなる。

国体のメダルマッチという大舞台ならではの環境もあった。周囲を大勢のギャラリーが囲み、1射ごとの結果は放送でコールされ、大型モニターに映し出される。また、準決勝までと違って矢取りがなく、気持ちを落ち着かせる間もないまま次のセットが始まる。こういった中で自分を支える強い精神力が必要となる。

大坂は「会場の雰囲気に流され、それまではなかった時間的あせりが生じ、自信を持って打てなかった」、上山は「緊張と雨風で体が萎縮して打ちきれなかった。準備と対応が甘かった」と、悔しさをにじませる。

だがその状況で、強豪の大阪と延長まで競り合ったことは、チームにとって自信にもなる。檜山監督は「技術的に大差はなく、メンタル面で相手が上だった。なんとかメダルを取りたかったが、国体4位は県勢で初めての成績。選手たちはよくやってくれた」と、ねぎらいの言葉をかけた。

第4位の賞状を手にする少年男子チーム。左から大坂、上山、飛田、檜山監督

➡茨城国体の過去記事はこちら

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

お詫びと復旧のお知らせ

NEWSつくばが本日19日朝から一時閲覧できない状態になりました。本日正午過ぎに復旧しました。ご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした。

仕事の能率が上がる服装《地方創生を考える》30

【コラム・中尾隆友】私が就職した30年前、日本の会社員の仕事着は「スーツにネクタイ」だった。しかし、私が20代のころにいた企業では、セクションの大半がアメリカ人、イングランド人、オーストラリア人などの外国人であり、彼らはいつもTシャツとジーパンで仕事をしていた。 当時の外国人メンバーに気付かされたのは、職務に当たる上で服装がその能率や成果に関係しているということだ。ネクタイを締めたスーツ姿と動きやすい私服では、明らかに後者の方がリラックスして集中できる上、疲労の蓄積も軽減できる。 そもそも、ワイシャツやネクタイで首周りに圧力をかけることは、仕事の能率を下げる可能性が高い。人が集中して何かをしようとする時、頭に血液の量を増加させる必要があるが、服装による圧力がその血液の流れを幾分でも妨げかねないのだ。 私は起業した20年前から、いつもリラックスできる服装で仕事をしてきた。春は長袖Tシャツにチノパン、夏はTシャツに短パン、秋は長袖Tシャツにチノパン、冬はパーカーにチノパンといった組み合わせが主流だ。 合理的に考え能率を重視する 今ではIT企業やベンチャー企業などでも、働きやすい服装で仕事をするのが一般的となった。また、近年では大手企業の中にも、服装が自由になる会社が少しずつ増えてきている。日本人の働き方にとって、徐々にではあるものの前進しているように感じる。 それでも首都圏の会社員の通勤時の服装をみれば、いまだ大多数の会社員の仕事着はスーツにネクタイだ。極めて合理的なのは、外部のビジネスマンと会う時以外スーツを着ないという考え方だ。ぜひ、多くの会社に検討の上、実践してほしいと思う。 今の日本の若者は過去の慣習にとらわれず、合理的に物事を考え、能率を重視する人が多い。そういった意味では、私が実践してきた「朝型集中の働き方」(前回コラム参照)や「能率が上がる服装」については、賛同してくれる若者が多いのではなかろうか。(経営アドバイザー)

91校84チームの対戦カード決まる 7月5日 高校野球茨城大会開幕

第107回全国高校野球選手権茨城大会の組み合わせ抽選会が18日、水戸市千波のザ・ヒロサワシティ会館(県民文化センター)で行われ、出場する91校84チーム(連合チーム10校3チーム)の対戦カードが決まった。7月5日に開幕する。ノーブルホーム水戸、ひたちなか市民球場、ジェイコム土浦、笠間市民球場の4球場で甲子園出場を賭けた戦いが繰り広げられ、順調に進めば7月26日決勝が行われる。 午前10時から始まった抽選会は、昨秋と今春の成績により16校にシード権が与えられた。春の県大会で3連覇を果たしたAシードの常総学院は7月10日の2回戦から出場する。浜崎玲央主将は「秋から続けてきた機動力、心の能力を夏にしっかり出し切りたい」と決意を語る。2016年以来となる夏の甲子園出場を目指す。 昨年夏、3度目の優勝を果たし、甲子園では智弁和歌山を破って初勝利を挙げた霞ケ浦は、7月12日の2回戦で清真学園と日立一の勝者と対戦する。鹿又嵩翔主将は「昨年経験したメンバーが5人残っているので、経験を生かして全員野球で向かっていく。レベルアップして夏に全てを賭け、守りからリズムをつかみ攻撃につなげ1点を守り切る野球をやりたい」と意気込みを語り、連覇を狙う。  茎崎が19年ぶり出場 つくばからは、茎崎が19年ぶりに出場する。部員は2年生1人、1年生2人の3人。古河二、総和工、結城一、石下紫峰との県西連合チームで挑む。茎崎の2年梅山昊選手は「今まで教わってきた監督に全力で応え、強敵相手に食らいついていきたい」と抱負を語る。 県西連合は10日の1回戦で鹿島と対戦する。 つくばサイエンスは2023年、学校名がつくば工科から変更になった。今年はつくばサイエンスとして初の大会に挑む。中村義弥主将は「選手1人1人が全力で取り組み、最後まで諦めず頑張る」と初戦突破を誓う。 連合チームは▽高専笠間=茨城高専、笠間▽県東連合=波崎柳川、玉造工、茨城東▽県西連合=古河二、総和工、結城一、茎崎、石下紫峰の3チーム。昨年、那珂湊、茨城東と連合チームで出場した水戸三は単独で出場する。一方、部員不足によりルネサス、大洗、神栖、鹿島灘、潮来、竜ケ崎南、岩瀬、真壁、明野、三和、坂東清風が不参加となる。 開会式は5日、ノーブルホーム水戸で行われ、選手宣誓は2025年大会として25番の札を引き当てた日立工の青山海翔主将に決まった。 開会式は同日午前9時から行われ、直後の開幕第1試合は茨城高専と笠間の連合チームと太田西山が対戦する。 午前9時30分開始、熱中症対策 熱中症対策としては、今大会も昨年に続き3回、5回、7回終了後にクーリングタイムとして休憩を入れる。試合開始が1日2試合の日は、開始時間を昨年までの午前10時から30分繰り上げて9時30分からに変更する。雨天などで試合が中断した場合は後日、継続試合として行う。9回終了後同点の場合は、延長10回から無死1、2塁の状態から試合を始めるタイブレークを行う。 入場料は800円。中学生以下は無料で、高校生は学生証を提示すれば無料。(高橋浩一)

あれから…ん年 土浦一高OB・OG美術展開幕 駅前ギャラリー

県立土浦一高(土浦市真鍋)卒業生による美術展が18日からJR土浦駅西口前のアルカス土浦1階 市民ギャラリーで開かれている。美術展の名称は「あれから…ん年 第5回土浦一高OB・OG展」。美術系大学に進学してデザイナーや彫刻家になったプロや、趣味で水彩画を描いているアマチュア計22人が出展している。22日まで。 作品百数十点は、日本画、水彩画、油彩画、書、建築デザイン画、写真、デザイン、彫刻、陶芸など多岐にわたる。最年長は1956年卒の堀内壹子さん(日本画)、最若手は1994年卒の鳥井旬子さん(備前焼)と年齢の幅も広い。作品発表の場であると同時に、旧知の友人と交流する社交の場にもなっているようだ。 市民ギャラリーは4つの区画に分かれており、同展は2区画を使用。手前区画と奥区画の中央には存在感ある彫刻が並べられた。手前に据えられたのは磯山芳男さん(1973年卒)の「想い」と「告知」(トップの写真)、奥の方に置かれたのは小張隆男さん(1967年卒)の「出を待つ 千代の富士」など3点。 幹事役の高山了さん(1966年卒、シルクロードの写真を出展)によると、出展者は第1回=10人、第2回=16人、第3回=19人、第4回=20人と、回を重ねるごとに増えてきた。 「前回の来場者は約500人だった。今回は出展者も増えたので来場者はもっと多くなるのではないか。現役の土浦一高・附属中学の生徒にも見てもらいのだが、彼らは勉強で忙しいのか少ない。OBとOGが多くなるのは仕方ない」と笑う。(坂本栄) ◆「あれから…ん年 第5回土浦一高OB・OG展」は18日(水)~22日(日)まで土浦市大和町1-1 アルカス土浦1階 土浦市民ギャラリーで開催。開館時間は午前10時~午後4時、最終日は午後3時まで。入場無料。