金曜日, 2月 6, 2026
ホームスポーツB1へ走り抜く決意 茨城ロボッツの新陣容

B1へ走り抜く決意 茨城ロボッツの新陣容

【池田充雄】男子プロバスケットボールの茨城ロボッツは10日、水戸市緑町のアダストリアみとアリーナサブアリーナで新加入選手発表会を開催。外国籍選手4人を含む6選手が新ユニフォーム姿で登場し、それぞれに抱負を述べた。今季のチームスローガンは「RUN as ONE」。B2優勝とB1昇格という目標に向かい、全員が一丸となって走り抜くという意味を込めた。開幕戦は9月21日、アダストリアみとアリーナで福岡ライジングゼファーと対戦する。

ロボッツの今季契約選手は14人。昨季から6人が入れ替わり、特に外国籍選手は4人全員が新戦力となった。首脳陣は、終盤に失速した昨季への反省から「走力を含むフィジカルの重視」「ディフェンスとトランジションの改善」をテーマに掲げ、補強を進めてきた。

新戦力6人 HCにガーべロット氏招く 

ヘッドコーチ(HC)には、イギリス代表監督のほか4カ国の7つのプロクラブで指導してきたアンソニー・ガーベロット氏を招いた。ガーベロットHCはロボッツに、最後まで戦い抜くための「構造的にきちんとした定義を持つディフェンス」と「勝利につながるカルチャー」を構築することを明言。個人の活躍以上に、選手全員がチームとして勝つことにこだわり、努力することを大事にしたチーム作りを進めている。今回獲得した各選手も、いずれもそういった観点から選ばれた。

「高いレベルの選手がそろった。能力だけで選んだのではなく、いずれも素晴らしい人間性があり、なおかつチャンピオンシップを経験し、勝つことを知っている。B1に昇格してそこで活躍するために、必要なものを全て持っている選手たちであり、われわれのカルチャーを醸成する上で大きく貢献してくれると思う」と、ガーベロットHCは期待を込める。

左から鎌田、小林、二ノ宮、ウィル、チェフ、ニックの各選手。中央は上原和人GMとガーベロットHC

新加入各選手のプロフィルと会見でのコメントは以下の通り。

小林大祐 愛称ダイス。31歳。昨季までライジングゼファー福岡に所属、同チームをB3からB1昇格へ導いたSG。会見では栃木ブレックス時代からのファンも大勢詰めかけ、サイン会に長蛇の列ができた。3×3の日本代表でもあり、東京五輪出場が期待される。「10点にも匹敵するような、勝負どころでの重要なゴールを決めたい。チームの勝利が第一なので個人成績にこだわりはないが、あえて挙げるなら優勝のための1という数字に常にこだわりたい」

二ノ宮康平 愛称ニノ。30歳。スピードを活かした切り込みや正確なシュート、冷静な判断からのアシストなど、攻守のバランスに優れたPG。アルバルク東京、琉球ゴールデンキングス、滋賀レイクスターズでB1のタイトル争いに貢献。「ロボッツは将来ビッグクラブになれるポテンシャルの高いチーム。そこに自分の経験を伝えていくことが役割だと思う。リーダーシップを発揮してチームを引っ張れる存在になり、笑顔で終われるシーズンにしたい」

鎌田 真 愛称コト。18歳。今季は特別指定選手として加入。ジャンプ力を生かしたプレーを持ち味とし、シュート能力も高いSG。2018年ハワイ州高校選手権で優勝し、MVPなど個人賞の数々を獲得。同年の若手日本代表候補にも選出された。ハワイ生まれハワイ育ちで趣味はサーフィン。母国語は英語だが家庭内では日本語で話していたので、初めての日本の生活にも不安はない。「レベルアップのため大学よりプロを選んだ。多くのことを学びたい」

ニコラス・カナー・メドリー 愛称ニック。35歳。米国出身。欧州を中心に各国のプロリーグで第一線での活躍を続け、2018-19シーズンにはスペイン1部のリーガACBでリバウンド王に輝いたPF。「ロボッツの魅力は勝利への熱意。トニー(ガーベロットHC)は私のプレースタイルを理解してくれており、そこにも心を動かされた。リバウンダーやアシストリーダー、そして何より勝つためには守備が大切なので、素晴らしいディフェンスになりたい」

ウィル・クリークモア 愛称ウィル。30歳。米国出身。日本では西宮ストークス、アースフレンズ東京Z、山形ワイヴァンズでプレーし今季4年目。日本の試合の流れを熟知しており、バスケットボールIQの高さや、アウトサイドを含むシュート力を強みとするPF/C。「B1に上がる機会をもらえたことに感謝している。前のチームでは得点やリバウンドだったが、ここではまた違う役割が求められると思う。自分ができることの全てで優勝に貢献したい」

ダニエル・オチェフ 愛称チェフ。25歳。米国出身、ナイジェリア代表。2m11cm・111kgの恵まれた体格を持つ万能型のフォワード。フィジカルの強さを武器としながらスピードもあり、PF/Cとしてポストプレーはもちろんミドルレンジからの得点も得意。2016年ビラノバ大で全米大学選手権に優勝、NBA下部のGリーグなどで活躍してきた。「B2優勝とB1昇格に貢献するため、与えられたことは全部やり、全てのタスクをコンスタントにできるよう頑張る」

会見は一般公開され、大勢のブースターが選手と交流した

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ふるさとのない時代《くずかごの唄》154

【コラム・奥井登美子】お正月には誰も故郷に帰りたくなる。私が育ったのは荻窪のみどり幼稚園。緑の名の通り、生垣に囲まれた家と野原の、のんびりした緑色の住宅街だった。 しかし今の東京の町はどこも高いビルばかりで、緑がない。故郷という言葉とはかけ離れた風景になってしまっている。私の故郷と呼べるような所は、もうどこにもなくなってしまったのだ。 幼い時、父の故郷、新富町へもよく連れて行ってもらった。父は歌舞伎座が新富座であった頃の、鉄砲洲小学校出身。「菅原伝授手習鑑」などに寺子屋の子役として駆り出されて、よく出演させられたそうだ。台詞(せりふ)も筋もよく覚えていて、よく私に語って聞かせてくれた。 隅田川のほとりに町があって、父は「〇〇ちゃんの店でノリを買おう」などと、昔の友達の家に寄っておしゃべりするのを楽しみにしていた。父の故郷はいま、日本ではない、高いビルばかりのどこか架空の空間になってしまっている。 タケちゃんの文が朝日に載った 1月27日の朝日新聞「折々のことば 鷲田清一」に、加藤尚武の文が載っていた。「個人の間の平等は、ある程度まで…自然の平等に支えられているが…国力の差は、ネズミとゾウの違いよりも大きい」 加藤尚武は私の弟のタケちゃん。京都大学の哲学教授を務めた後、鳥取に環境大学を創り、環境問題を、哲学のまな板の上に載せた人。「環境問題のすすめ」という著書もある。生活者として、医療と環境を意識して生活している。 加藤家の男たちはみな食べるのが好きで、父も、兄も、タケちゃんも、好きなものを自分で作って食べるのが趣味だ。 私はせめてせめて、お正月くらいは、おしゃべりの好きな弟のタケちゃん、母の昔の味の料理を作ってくれる妹、姪たちに会って、亡くなった父、母、兄の個性を偲(しの)びながら、今の子供たちと比べて、大笑いするしかないのだろうか。(随筆家、薬剤師)

消費期限切れ食品を冷凍自販機で販売 つくばまちなかデザイン

保健所が販売停止を指導 つくば市のまちづくり会社「つくばまちなかデザイン」(つくば市吾妻、内山博文社長)が設置、管理する冷凍食品自動販売機で、1月9日から14日までの間、消費期限切れの食品が販売されていたことが分かった。つくば保健所の指導を受けた同社は、該当食品の販売を17日から停止し、現在までに同自販機による全食品の販売を停止している。 同社は購入者に対し返金対応を行うとしているが、同社による事態の告知は自販機への貼り紙と、冷凍食品製造事業者を含む飲食店経営者による有志グループ「旨がっぺTSUKUBA(つくば)」のインスタグラムとフェイスブックなどに限られ、つくば市が出資する第3セクターとしての説明責任が問われる。 販売が停止された自販機は、つくば駅前のつくばセンター広場ペデストリアンデッキ上に設置されている。同社がSNSと自販機に掲示した「お知らせ」によると、販売された消費期限切れの食品は「8大アレルゲンフリー 米粉の焼き菓子おまかせ3点セット」。1月9日、12日、14日の3日間に計4点が購入されていたことが確認されている。消費期限は、購入された時で最大で1週間が過ぎていた。その他に、消費期限が最短で1日以内だった1月1日と6日に購入された2点についても返金するとしている。 コロナ禍発 同自販機が設置されたのは2023年。つくばまちなかデザインが、市内などの飲食店経営者などによる有志グループ「旨がっぺTSUKUBA」とともに立ち上げた実行委員会のプロジェクトとして設置した。同グループは、コロナ禍による外出自粛が呼び掛けられた2020年に、県内飲食店のテイクアウト情報をフェイスブックで発信していた活動を母体としている。冷凍自販機設置に際して同実行委は、PR費用などに充てるとしてクラウドファンディングを実施し、46人の支援者から56万9590円を集めた。 告知は貼り紙と飲食店グループのSNSのみ 消費期限切れ食品の販売が発覚したのは1月17日。まちなかデザインは同日、「旨がっぺTSUKUBA」のインスタグラムとフェイスブックに掲載した同社名義の「消費期限切れ商品の販売に関するお詫びとお知らせ」で、問題が起きた経緯について「弊社による商品管理不足とコミュニケーションの不調」によるなどと説明し、返金対応を行うとした。同時に、自販機に貼り紙を貼り、購入者に連絡を呼び掛けている。一方で、食品の自販機の設置者であり、商品の管理責任を負うまちなかデザイン自身の公式ホームページや、会社のSNSアカウントでは、2月2日時点で、消費者に対する説明や購入者への呼び掛けは行われていない。 社長「大きな問題は起きてない」 取材に対して同社の内山社長は、今回の経緯について、「旨がっぺTSUKUBA」のSNSに公表した文書を念頭に、「あそこに書いてあることが全て」とし、「体調が悪くなったなど、特段、消費者から問い合わせもなく、大きな問題が起きているということはない。問題等があれば、しっかり発表する」と述べ、問題発生に関する詳細な経緯の説明を避けた。 また、市民からの疑問と不安の声を受けて取材を始めたことを伝えると、「『市民の方から』と言えば、なんでも話さなければいけないのか。その方から直接問い合わせをいただければ、私どもも真摯(しんし)に対応する」と述べた。今後については「保健所の指導を受けながら、誰の責任で、どう行うべきか考えていきたい。再開については、はっきりした段階でお伝えしたい」とした。 複数業務兼ね管理行き届かず つくば保健所によると、保健所が事態を把握したのは、問題が発覚してから2日後の19日。問題となった冷凍自販機に食品を納入している業者からの通報がきっかけだった。この時点で該当食品の販売は停止されていたが、まちなかデザインから保健所への連絡はなかった。そのため保健所は同日、同社に電話連絡し、同社が保健所を訪問。保健所は食品衛生法に基づき、施設の衛生管理状況や取扱者の衛生教育などを評価する「食品衛生監視指導表」を交付し、事態改善に向けた指導を同社に対して行っている。 同保健所は「自販機の設置者であるつくばまちなかデザインが、納入された商品の管理と自販機への補充を行ってきた」と、設置だけでなく、商品管理もまちなかデザインが担っていたとした上で、問題が起きた経緯については「自販機販売の担当者が、他の複数業務を兼ねていた。人手不足の中で、商品管理が行き届かず、期限切れの商品が販売された」と原因や背景を分析する。 今後、まちなかデザインから提出される改善案を見た上で、改善措置が図られたと判断した段階で、販売再開が可能になるとしている。 今回の「消費期限切れ」について保健所は「食品表示法により、健康被害の恐れから消費期限が切れた商品を販売することはできない。期限が切れた食品は、もう食べられない状態」にあるとし、厳格な管理が必要との認識を示した。一方で、今回販売されたのが冷凍食品であることから重大な健康被害に直結しにくいとの見方を示し、より期限に猶予期間のある「賞味期限」表示が適切だった可能性にも言及した。 市がどう考えているか知りたい  今回販売された焼き菓子をこれまでたびたび購入してきたという、ブックカフェ「本と喫茶サッフォー」(同市天久保)を経営する山田亜紀子さんは「丁寧に作られていて、安心して食べられるお菓子。美味しくて、好きで食べていた」と話し、自身も食品販売に携わる立場から「食品管理は食中毒を出せば営業できなくなり、経営に直結する問題。一番気を使う部分だ」と指摘する。 さらに「自販機は市民以外も含め誰でも購入できる場所にある。本来、安全を最優先しなければならないはずなのに、食べ物をずさんに扱っている印象を受ける」と不安を口にした。さらに「こうした会社に市が税金を出資している。市としてどう考えているのか知りたい」と話した。 市と会社に説明責任ある これまで市議会でたびたび同社の経営状況や将来負担などについて質問してきた山中真弓市議は「市は、まちなかデザインに6000万円を出資し、指定管理者に指定して、自販機が設置されている場所を含むつくばセンター広場の管理を任せている。市民の税金が投入されている以上、同社は市民に対して問題を説明する責任がある」と指摘する。 その上で、「自販機が設置されている場所は市の土地であり、市職員が同社の取締役に入っている。市が無関係とは言えない」とし、「市にも、市民に対して説明する責任がある。また、まちなかデザインが食品を扱うノウハウがあるのか、確認する必要がある」と述べた。 市は保健所に委ねる姿勢 一方、つくばまちなかデザインを担当する同市学園地区市街地振興課は今回の件について「(まちなかデザインは)保健所の指導に従ってもらいたい」との認識を示すにとどまっている。(柴田大輔)

人の意見を聞く勇気《続・気軽にSOS》169

【コラム・浅井和幸】言葉は、その発する人の思いを相手に伝えるための道具です。そして、その言葉を受け取る人の解釈によって意味が変わることがあります。さらに、その人が相手に伝えるときに使われて、会話が成立します。 「白くてふわふわしている」という言葉も、発信した人と受け取った人とが思い浮かべるものが全く同じであることはほとんどないでしょう。経験も、その時の気分も、何を優先順位とするかも違う、それぞれの人生を生きているのですから。 相手との違いが分かっていると、より分かってもらおうと発信側も工夫するものです。違うことが分かっていると、より分かろうと受け取る側も考えます。初めて会う、違う文化の人には、ていねいなコミュニケーションを取ろうとするものです。 以前、学者の方から笑い話で聞いたことがありますが、世界各国から研究者が集まる学会などで、たどたどしい英語でコミュニケーションをとっているときは気持ちが通じ合う感覚があるのに、長年連れ添った妻とは同じ日本語で話をしているにもかかわらず、お互いが相手の言っていることが分からなくなることがある、と。 ていねいな対話とか情報交換 私たちは、関係性の距離によって、コミュニケーションがていねいになったり、雑になったりします。もちろん、ある程度お互いの癖が分かっているのに、ていねい過ぎるやり取りは無駄な時間を使います。簡単にした方がよいこともあるでしょう。 うまくいっているときは、コミュニケーションは端折(はしょ)ってもよいと思います。しかし、コミュニケーションがうまくいかないときは、自分の言いたいことを分かってと我を通すだけでなく、ていねいな対話とか情報交換が必要になります。 意外なことではありますが、ケンカをしている両者が実は目的や希望が相反することでないことは多いものです。それどころか、同じであることも珍しいことではありません。ケンカしている相手の言葉は聞きたくないでしょうが、相手の話したいことを理解することから始めましょう。(精神保健福祉士)