【谷島英里子】土浦市内にあるすべての高校(土浦特別支援学校を含む10校)が集結するイベント「学祭TSUCHIURA2019」が3日、土浦キララまつり会場内の土浦駅西口うらら大屋根広場などで開催された。部活動の披露や各校の特色を示したパネル展、ビブリオバトルがあり、多くの来場者が訪れて高校に関心を持つ機会となった。
昨年から始まり、内容を拡充して2回目の開催。メーンとなった部活動紹介は、特設ステージ上で、土浦二高書道部の書道パフォーマンスのオープニングから始まり、各校の鉄道研究サークル、剣道、バドミントン部などが日ごろの活動の様子を実演してみせた。パネル展示では、各校のブースが並び、直接生徒が学校の歴史や年間行事などを来場者した中学生らに説明していた。
5校対決のビブリオバトル、土浦工の狩谷さん優勝
本を紹介し、どの本が一番読みたくなるかを投票で競う書評合戦「ビブリオバトル」には、土浦二、常総学院、土浦工、土浦日大、土浦湖北の5校の代表が出場し、本の魅力をアピールした。「私の好きな本」をテーマに、5分間の制限時間のなかで熱弁をふるい、質疑応答を経て投票で優勝者を決める。
ラブストーリーの「君は月夜に光り輝く」(佐野徹夜著)、ミステリーの「スガリさんの感想文はいつだって斜め上」(平田駒著)など幅広く、若者らしい選択の書籍が並ぶなか、「夜と霧」(ヴィクトール・E・フランクル著)を紹介した土浦工3年狩谷燎亮さん(18)が優勝をさらった。第2次世界大戦中ナチスによって強制収容所に送られた体験を書いた1946年の文学作品で、一般参加者36人による投票で17票を獲得した。狩谷さんは「難しい本だったが、人生について考えたところがあったのだと思う。自分にとっての生きる意味について深く考えるきっかけになってほしい」と話していた。