日曜日, 8月 9, 2026
ホームつくばTX沿線に3校新設急務 児童・生徒数増でつくば市 過大規模校に懸念の声

TX沿線に3校新設急務 児童・生徒数増でつくば市 過大規模校に懸念の声

【鈴木宏子】つくばエクスプレス(TX)沿線で児童・生徒数が急増している問題で、つくば市は30日、人口が急増している地区の2033年度までの児童・生徒数推計を発表した。すでに用地を取得した万博記念公園駅周辺に香取台小学校(仮称)を新設するほかに、新たに、みどりの駅周辺のみどりの学園義務教育学校と、研究学園駅周辺の学園の森義務教育学校で教室が足りなくなり、学校の分離新設が急務であることを明らかにした。

同日開いた市議会全員協議会で推計値を報告した。みどりの、学園の森の2校はいずれも2018年4月に開校したばかり。今年度中に、みどりのは15教室、学園の森は特別教室を含め27教室を敷地内に増築する。しかし、みどりのは2022年度以降、学園の森は23年度以降から再び教室が足りなくなるという。これから用地を取得し学校を新設するには5年程度かかることから、開校までの間、2校ともさらに教室を増築することが求められる。

一方、みどりのと学園の森の2校が文科省が解消を促している過大規模校=メモ=になることも分かった。市の推計によると分離新設をしない場合、みどりのは開校時の2018年の児童・生徒数が719人だったのに対し、最大で2030年に6.3倍の4576人になる。学園の森は2018年の1151人に対し、最大で2027年に2.9倍の3427人になり、分離した新設校も過大規模校になってしまう懸念がある。

市議からは「あり得ない規模の学校になる。子どもたちへの影響や市財政への影響も示してほしい」「(推計値が)やっと出てきたが、想像以上でびっくりしている。適正なクラス数があり、それを無視して増築で対応してはいけない」など過大規模校への懸念が出た。

市教育局によると、2014年8月に策定した市学校適正配置計画の推計値と比べ、その後に、予想を上回る子育て世帯の流入があったという。さらに学校用地などを配置したTX沿線の土地利用計画では、小中一貫の義務教育学校の建設が想定されておらず、学校配置で土地利用のアンバランスが生じているとしている。

市は現在、同計画の見直しを進めており、今年度中に策定するとしている。人口が急増するTX沿線の学校は早急な対応が求められていることから、策定を待たずTX沿線に限定して推計値を公表し、先行して対応方針を明らかにした。

※メモ
【過大規模校】全校で31学級(1200人程度)以上の学校をいう。文科省は2015年策定の「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置に関する手引き」で、大規模校(25~30学級)や過大規模校には①教員集団として児童生徒一人ひとりの個性や行動を把握し、きめ細かな指導を行うことが困難で問題行動が発生しやすい場合がある②児童生徒一人当たりの校舎面積、運動場面積が著しく狭くなった場合、教育活動の展開に支障が生じる場合がある③特別教室や体育館、プールの利用に当たって、授業の割り当てや調整が難しくなる場合がある―などの課題が生じることを挙げている。特に過大規模校に対しては、速やかに解消を図るよう促している。

児童・生徒数が急増するTX沿線の小中学校・義務教育学校の対応方針
児童・生徒数推計 対応方針
みどりの学園 最大想定で、1~6年生は2028年まで増加し(最大約3240人)以降減少。7~9年生は32年まで増加し(約1630人)以降減少。 2019年度中に敷地内に15教室を増築し、21年度まで対応可能。新たな学校建設を検討するが、22年度以降は教室増築が必要
学園の森 最大想定で、1~6年生は2026年まで増加し(最大約2380人)以降減少。7~9年生は31年まで増加し(約1160人)以降減少 2019年度中に敷地内に特別教室を含め27教室を増築し、22年度まで対応可能。新たな学校建設を検討するが、23年度以降は教室増築が必要
竹園東小 2024年まで増加し(最大約720人)以降減少 既存校舎で対応
竹園西小 2025年まで増加し(最大約990人)以降減少 2019年度中に8教室を増築
竹園東中 2028年まで増加し(最大約880人)以降横ばい 2019年度に11教室を増築
手代木南小 減少から横ばいに転換し2024年がピーク(約340人) 既存校舎で対応
松代小 今後も減少 既存校舎で対応
葛城小 今後も増加し2031年にピーク(約720人) 北側の県有地を購入し校舎を増設
手代木中 2024年まで増加(最大約690人) 2021年度までは既存校舎で対応。22年度までに敷地内に校舎を増築
島名小 2027年まで増加し(最大約880人)以降は減少 2022年度までは既存校舎で対応。香取台小(仮称)を23年4月に開校
真瀬小 今後も緩やかに減少
高山中 2028年まで増加(最大約470人)し、その後、増減しながら横ばい 2021年度までは既存校舎で対応。22年度までに敷地内に校舎を増築

➡葛城小の過去記事はこちら

➡竹園西小・竹園東中の過去記事はこちら

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