【崎山勝功】東日本大震災と福島第一原発事故から丸8年を迎えた11日、脱原発と憲法擁護を訴える「さよなら原発!守ろう憲法!昼休み集会&パレード」がつくば市吾妻の中央公園で開かれ、市民ら約100人(主催者発表)が参加し、東海第2原発の再稼働反対などを訴えた。
デモ出発前の集会で、「脱原発ネットワーク茨城」の小川仙月共同代表(53)は「私たちはたまたま助かった」と東海第2、福島第2両原発が地震発生当時に重大事故の一歩手前だった状況を解説した。集会では「住民と関係自治体との同意が得られず、有効な避難計画も持てない再稼働に断固として反対」として、東海第2の再稼働反対などを訴えるアピールを採択した。
参加者らは雨交じりの悪天候のなか、つくば駅周辺の約2キロ区間をデモ行進し、「東海第2原発再稼働反対」「知事は私たちの訴えを聞け」などと訴えた。参加した筑波大学医学群6年の前島拓矢さん(25)は「大学卒業を機に参加してみようと思った」という。「原発がなければ放射線の汚染や(周辺地域で)避難計画を立てる必要がなくなり、心配することが減るはず。自然エネルギーも充実してきたし、原発に依存する必要はない」と訴えた。
NPO団体「ドットジェイピー」の議員インターンとして、つくば市民ネットワークの市議らと集会に参加した、筑波大学1年の後藤佳怜さん(19)=愛媛県出身=は、8年前は小学5年生で「(原発事故は)テレビで見ていたぐらいで、実際に福島県に行ったことがなく、原発がどんなものか知らなかった」そうだ。その上で「こういった集会に関心が持てなかったけど、(議員)インターンシップをきっかけにちょっとずつ分かったこともある。個人的にも色々勉強していきたい」と関心を示していた。
同パレードは、市民団体「戦争をする国づくりNO@つくば」と「安倍9条改憲NO!市民アクションつくば連絡会」の共催で行われた。取材に応じた小川代表は、「時間が経つと(原発事故が)忘れられようとしている側面もあるので、繰り返し伝えていく必要を感じる。若い人の参加が大事」と若年層へ参加を呼び掛けた。