【鈴木宏子】霞ケ浦に開けた土浦港のラクスマリーナ(土浦市川口、社長・五頭英明副市長)に1日、クルーザーでぜいたくな宿泊体験ができる日本初の「グランピングボート」がお目見えした。4月から宿泊できる。
桟橋に係留された大型モーターボートに宿泊したり、船上パーティーを開いたりできる。航行しない状態のためボートやヨットの所有者でなくても、船舶操縦免許がなくても利用可能だ。
グランピングはグラマラス(魅惑的な)とキャンピングを掛け合わせた造語で、テントを張ったりしないで済む快適空間でのキャンプスタイル。秋元昭臣専務は「波の音を聞きながら、夜には湖面を流れる月の光やきらめく土浦の街を楽しみ、翌朝は日の出と静かに羽を休める水鳥を見るなど、非日常的な空間を楽しんでいただければ」と話し、「水辺に来て霞ケ浦を知ってもらうきっかけになれば」と来場を呼び掛ける。
同マリーナは2016年にキャンプ場やバーベキュー施設を開設。利用者から「雨の日や風が強い日に宿泊できるところがほしい」と要望があった。同マリーナには、ベッドやシャワー、調理器、冷蔵庫などが装備されているボートやヨットがあることから、宿泊施設として活用する。
5~6人が宿泊できる全長約8.8メートルの大型艇1隻(面積17平方メートル)と、4~5人用の全長約8.2メートルの2隻(面積各16平方メートル)の計3隻が利用できる。将来はヨットでも宿泊できるようにする。
食事は、料理を持ち込んだり、キャンプ場でバーベキューをしたり、ビザなどの宅配を注文したりできる。食材を持ち込んで簡単な調理をすることもできる。クラブハウスのシャワーや風呂も利用できる。
1日は開所式が催され、関係者にグランピングボートがお披露目された。日本海洋レジャー安全・振興協会関東事務所の杉山裕子さんは「キャンピングを水上に持ち込んでの企画は、国内で未開発なので期待している」と語っていた。
ほかに1棟3人が宿泊できる移動可能なトレーラーハウス(面積10平方メートル)も新たにお披露目された。
◆利用料金(税別)は▽グランピングボート1隻1泊1万5000円(7~9月は2万円)=飲食や寝具などの持ち込みが必要=▽夕食(バーベキュー)と寝具付きの場合、5~6人用ボートが1人8000円(7~9月は1万円)、4~5人用が同6000円(同8000円)▽トレーラーハウス(3人用)は1棟1泊8000円(7~9月は1万円)、夕食と寝具付は1人6500円。申し込み・問い合わせは電話029-822-2437(ラクスマリーナ)