金曜日, 4月 17, 2026
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ハッとする日常切り取る 「平熱日記」の斉藤裕之さん 牛久で個展、19日まで

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作品をバックに自作について語る斉藤裕之さん=牛久市南のタカシサイトウギャラリー

常陽新聞(今年3月休刊)にコラム「平熱日記」を連載していた牛久市在住の画家、斉藤裕之さんの個展「平熱日記Vol.7」が同市南のタカシサイトウギャラリーで開かれている。

斉藤さんは毎週、日常の中で感じたさまざまな思いをつづったコラムを、自身が描いた挿絵と共に連載していた。挿絵は、身近なものや出来事など日常をそのまま切り取って描いた。挿絵の色彩が醸し出す不思議な雰囲気は「絶妙な文章と自然な形で融合している」と毎回好評を博していた。

個展はコラムと同じ題名で、今年7回目となる。コラムで掲載された挿絵の原画を展示している。いずれも金網を切り漆喰(しっくい)を塗った土台にアクリル絵の具で描いた作品で、斉藤さんの飄々(ひょうひょう)とした雰囲気そのままの作品44点が会場に並んでいる。今までは小作品を中心に描いていたが、今回は少し大きめの作品も展示されている。

斉藤さんは「季節を感じさせ、ハッとする色や形を描きたい。興味ある物の見方が絵になる」と話している。(鈴木萬里子)

◆会期は19日(日)まで。開館午前10時~午後6時(最終日は午後4時まで)、月曜休廊。問い合わせは同ギャラリー(電話029・872・8951)

みずみずしい色彩が魅力的な作品「ぶどう」

 

地学女子が感動を虹色で表現 筑波大の石田理紗さん個展 11日まで土浦のカフェで

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虹色をテーマにした水彩色鉛筆画
石田理紗さん

筑波大3年、石田理紗さん(20)による「虹色」をテーマにした個展が、土浦市中央2丁目の古民家カフェ、城藤茶店で開かれている。11日まで。

石田さんは同大生命環境学群地球学類で大気科学を学んでいる。今年7月、氷河の調査のため訪れたスイスで虹を見つけ、まぶたを閉じても焼き付く自然の色の力に圧倒された。「スマートフォンを見るばかりの生活で人工的な色に慣れてしまっていた。この虹色で人の感情を表現したい」と作品を書き始めた。

展示されているのは、A5用紙に水彩色鉛筆で描いた架空の女性の表情。虹を見つけた瞬間の感動や驚いた表情のほか、石田さんが初めて鉱石を磨いたときの喜びを虹の七色で表現した作品など計8点が展示されている。「色鮮やかな虹色の七色を植物や空から探すきっかけになれば」と話す。

隠された動物探す楽しみも 牛久で多田夏雄展

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作品に見入る来場者。作品にはどこかに動物が描かれている=うしく野東のART SPACE ある・る

生命の根源をテーマにした作品やシュールレアリスム研究科としても知られる画家、多田夏雄さんの作品38点を展示した「多田夏雄展」が、牛久市ひたち野東のART SPACE ある・るで開かれている。

多田さんは埼玉県熊谷市生まれ。東京芸大油画科卒、同大学院修了。同大非常勤講師を経て現在は文星芸術大教授を務めている。大学在学中に油画科素描コンクールで久米圭一郎賞、大学院修了卒業制作にて大橋賞を受賞。卒業後は新美術協会展で大賞、文部大臣奨励賞、内閣総理大臣賞など数々の賞を受賞、2014年から同協会の理事に就任している。

牛久市での個展は、以前から知り合いだったギャラリーオーナーとの縁で開催となった。水彩で描いた上に油絵を塗り、さらにその上に蝋(ろう)の入ったオイルを塗って完成させた作品などが展示されている。蝋の入ったオイルを用いることで油絵が柔らかい色彩になるという。

ほとんどの作品の中に猫やウサギなどの小動物、実在しないが画家の感性から生まれた動物などが描かれている。「人間より動物が好き」だという作者の遊び心から生まれた作品だという。すぐに見つけられる動物ばかりでなく、一目で見分けられない動物もあり、見つけ出す楽しみが隠されている。

つくばから来場した女性は「水彩画のような油絵ですね。透明感のある色彩がすてきです」と話していた。会場には絵画のほかに絵本、冊子、ポスターカードなど多数展示されている。(鈴木萬里子)

◆同展は入場無料。会期は11月24日(金)まで。開館時間は午前11時~午後6時。月曜休廊。

TX総合基地に車体更新場 一般公開でお披露目 世界最長のシャッターも

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一般公開されたつくばエクスプレス車体更新場

つくばエクスプレス(TX)総合基地(つくばみらい市筒戸)に、列車の大規模修繕を行う「車体更新場」が完成し、このほど開かれた一般公開イベントで初公開された。

時速約130㎞近くで高速走行し損傷した車両を約1~3カ月かけて大規模修繕したり、新しい部品の交換を行うために新設された。

車両の屋根部分を修繕する2階部分には、作業員の転落を防ぐため幅3m、長さ21mのシャッターが設けられた。横にスライドするシャッターの長さは世界最長で、ギネスブックに認定されているという。

1階部分には、1台当たり重さ約38tにのぼる車両を水平移動するのに使う「トラバーサー」が設置されている。洗浄ブースや集塵ブースも備えられ、普段の車体清掃では取れない汚れを取るという。

来場者らは同更新場の設備などを熱心に見学していた。

一般公開は10月14日の鉄道の日に関連したイベントで、約1万6000人が訪れ、約400tの重さがある12両連結の列車と親子連れ約50人による綱引きなども催された。

同日、常総市水海道高野町、関東鉄道常総線車両基地も一般公開され、双方を結ぶシャトルバスが運行された。(崎山勝功)

茎崎、谷田部に商業店舗など提案 庁舎跡地利活用で つくば市が調査結果公表

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茎崎庁舎跡地=つくば市小茎
谷田部庁舎跡地=同市谷田部

茎崎庁舎(つくば市小茎)と谷田部庁舎(同市谷田部)の跡地利活用について、つくば市は、民間事業者を対象に実施した対話型市場調査(サウンディング型市場調査)結果を発表した。茎崎庁舎跡地(約4850㎡)には5事業者から公共施設を併設したスーパーマーケットや、ドラッグストアなどの提案があった。谷田部庁舎跡地(約7900㎡)は10事業者からスーパーマーケットやドラッグストア、ホームセンターなどの商業店舗、健康増進・交流施設などの提案が出された。

市公共施設跡地利用室によると、今回の調査で出された提案を土台に、今後、地域説明会を開き住民の意見を聞いて検討を続けるという。一方、今回提案を受けた事業者とは引き続き協議を重ね、実現可能性などを検討する。公的利用、民間利用を含め新たな提案も引き続き受け付けるという。

調査はいずれも9月と10月に実施した。茎崎庁舎跡地は①庁舎跡地と保健センター用地、職員用駐車場も含めて一体的利活用を図り市窓口センターなどの公共施設を併設したスーパーマーケットを建設する②食品や日用品も販売するドラッグストアを建設する―などの提案があった。ただし同跡地は市街化調整区域のため建設できる施設に制限があり、今後、調整が必要になるという。ほかに高齢者福祉施設、植物園、エネルギーインフラ整備などのアイデアが出された。

谷田部庁舎跡地は①福祉施設や保育所などを併設したスーパーマーケット②ドラッグストア③ホームセンター④健康増進・交流施設―などの提案があった。市街化区域のためいずれも建設可能だが、国道354号線からの直接乗り入れを要望する事業者もあった。ほかに公的機関が入居する合同庁舎、子育てや介護などの複合型福祉施設、エネルギーインフラ整備などのアイデアが出された。

茎崎庁舎は2015年度、谷田部庁舎は13年度にそれぞれ解体、撤去された。跡地の利活用をめぐっては、市原健一前市長が09年6月に策定した「新庁舎建設に伴う現庁舎利活用方針」で、茎崎庁舎跡地はつくばエクスプレスとJR常磐線牛久駅とを結ぶシャトルバスの運行やサブターミナルとしての活用を検討するとされ、バス待合所を併設した市窓口センターと本格的バスターミナル建設に向けたの基本設計が実施された。谷田部庁舎跡地は一部を谷田部小グラウンドとして使用するほかバスターミナルやパークアンドライドの交通拠点として活用するなどとされた。

その後、昨年11月に初当選した五十嵐立青市長が「(茎崎のバスターミナル計画は)地区住民の意見と乖離(かいり)している」などとして見直しを表明。今年8月に谷田部庁舎跡地も併せて、利活用に向けた調査参加事業者の募集が実施された。(鈴木宏子)

紅葉前線駆け降りる 筑波山麓の古刹、性山寺にも  

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秋の陽に映える性山寺の山門と色づき始めたモミジ=つくば市国松

紅葉前線が駆け降りて筑波山が秋色に染まってきた。西側の山すそにあるつくば市国松、性山寺(しょうざんじ)は室町時代の1559年に建立された古刹(こさつ)で、モミジが美しいことで知られる。

ことに歴史を感じさせる山門と色づいたモミジとのコラボレーションは一服の絵のようだ。同寺の紅葉は始まったばかりで今月いっばい楽しめる。

参道入り口の太鼓橋周辺や本堂前には枝垂れ桜の古木がすくっと立つ。「開花の頃にも多くの見物人がやってくる」と近所の人は話していた。(橋立多美)

◆参道右手に駐車場があるが、狭い坂道なので注意が必要。同寺と近隣の迷惑にならないようマナーを守ってお楽しみください。

河川の清掃や花植えなど活動 つくばの3団体が表彰 県水際線シンポジウム

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県河川協会会長の中山一生・龍ケ崎市長から河川功労者の表彰を受ける団体代表者㊨=龍ケ崎市馴馬町、市文化会館

「ゆたかな牛久沼を活かして地域の未来を作ろう」をテーマに第30回県水際線シンポジウム(県河川協会など主催)が、このほど龍ケ崎市の市文化会館で開かれた。河川功労者として、森の里自治会、桜川ふるさと自然再生の会、つくば市水質浄化対策推進協議会のつくば市の3団体と、県河川協会前会長の山口武平元県議の一個人が表彰された。

森の里は、谷田川周辺で雑草の刈り払いや空き缶、空き瓶の回収を行い、河川堤防に花壇を設け花を植えて河川愛護の啓蒙活動を実施した▽桜川の会は、桜川周辺で雑草の刈り払いなどを10年以上実施した▽水質推進協は、桜川で雑草の刈り払い、清掃活動のほか、河川敷に種まきをし「花いっぱい活動」を展開した。

県河川協会会長の中山一生龍ケ崎市長から表彰状を受け取った森の里の永野勇二会長は「2012年から始めた自治会有志のボランティア活動が実ってうれしく思う」、桜川の会の楢戸和夫会長は「大半の人が(活動の成果を)喜んでいるので今後も続けていきたい」、水質推進協の鈴木清次会長は「いろいろ活動して認められてありがたい」と話していた。

シンポジウムでは、筑波大学の大澤義明教授による道の駅の基調講演が行われたほか、県立竜ケ崎一高の生徒が筑波大生と協力して作った、牛久沼周辺地域のPR動画が公開された。

中山市長やインターネットテレビ「ちゃんみよTV」の綾部みよ理事長ら5人によるパネル討論では、牛久沼の清掃活動や水質浄化、国道6号線沿いの牛久沼河畔に建設を進めている道の駅に関する話など多岐にわたって議論が進んだ。このうち牛久沼漁業協同組合代表理事組合長の堤隆雄さんは「牛久沼は全体の約40%がヨシやガマ」と述べ、水質浄化の観点から「牛久沼のヨシ、ガマを守っていくことが大切かと思う」と述べた。(崎山勝功)

牛久沼に関するパネル討論
筑波大生と協力して作った牛久沼周辺地域のPR動画を紹介する、県立竜ケ崎一高の生徒たち

 

ミツバチサミット初開催 筑波大で11-12日 研究者、養蜂家ら一堂に 読み聞かせや蜂蜜作りも

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参加を呼びかける実行委員長の横井さん㊨、前田さん(中央)、「えほんや なずな」の藤田さん

ミツバチや花粉を運ぶ昆虫に関わる人々が一堂に集まり、意見交換する初の「ミツバチサミット2017」が11、12日の両日、筑波大学(つくば市天王台)大学会館で開かれる。生息場所の減少などミツバチが直面する問題を、研究者や養蜂家、蜂蜜販売会社、農家、一般市民など幅広い人たちが共有し、解決の道を探ることが狙い。ミツバチをテーマにした本の読み聞かせなど子ども向けの自主企画もあり、大人も子どもも楽しめる。

ミツバチに関わる全国の若手研究者らでつくる実行委員会が主催する。ミツバチは生態系の中で重要な役割を果たすだけでなく、食生活など多くの分野で人の生活を豊かにしてくれる。だが、蜜を集める植物が足りなくなったり、生息場所が減っている問題があるという。農研機構生物機能利用研究部門・上級研究員の前田太郎さん(45)は「研究者や養蜂家、蜂蜜業者それぞれが問題意識を共有して話し合うことで、解決に向け新しいアイデアが生まれると考えた」と狙いを話す。

サミットでは、ミツバチに害を及ぼすダニの問題を議論するシンポジウムや、養蜂に取り組む全国の高校・大学生の団体が意見交換する集いなどが開かれる。花粉を運ぶ昆虫について、生物多様性に関する政府間組織のメンバーが意見交換する国際シンポジウムもある。

子どもを対象にした自主企画も多彩に催される。つくば市の「友朋堂書店」や絵本専門店「えほんや なずな」などが主催してミツバチに関する本を紹介する「ミツバチライブラリー」では、ミツバチが登場する昔話や絵本の読み聞かせ会を企画する。またオリジナルブレンドの蜂蜜を作るワークショップや養蜂家の家族を描いたアニメ映画の上映会などもある。

実行委員長で筑波大学生命環境系の横井智之助教(38)は「海外では一般の人も気軽に参加できる学術的な集まりが多くあるが、日本では少なかった」と述べ、「ミツバチや花粉を運ぶ昆虫は、身近なようで意外に知られていない。今回は幅広い人に来ていただける内容なので、楽しみながら理解を深めてほしい」と話した。

また自主企画で絵本の読み聞かせをする「えほんや なずな」の藤田一美さん(56)は「昔話の中のミツバチは弱いものを助ける役割を担っており、昔の人がミツバチの営みを優しい目で見守ってきたことがうかがえる。この機会にもっと深く知ってもらえるとうれしい」と述べた。
(大志万容子)

◆入場料は一般1000円(高校生以下無料)。当日参加も可。詳しくはHPを参照(http://bee-summit.jp/)。問い合わせは℡029-838-6289(ミツバチサミット実行委員会・前田さん)

「にぎわい取り戻したい」合言葉 谷田部市街地でフェア 商店主や区長ら

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そぞろ歩きで宝物を探す来場者たち=つくば市谷田部
手作りの豚汁や焼きそばなどが販売されて行列ができた

秋晴れに恵まれた「文化の日」の3日、「谷田部市街地のオータムフェア」がつくば市谷田部の千歳通りとふれあい広場で開催され、500人を超す市民でにぎわった。「谷田部市街地のにぎわいを取り戻したい」を合言葉に、商店主によって組織された谷田部タウンネット、区長会谷田部支部、つくばくらしの会が主催した。

石畳が敷かれた千歳通りで小学生の金管バンドやダンス、ソーラン踊り、中学生の吹奏楽演奏が繰り広げられた。地元グルメの模擬店や老舗和菓子店も出店。買い求める人の行列ができた。

谷田部総合体育館隣のふれあい広場では古物商約50店による骨董(こっとう)市が開かれた。アンティークな皿や絵画、仏像、古銭、工具などが並べられ、宝探しを楽しんだり、古物商と値段を交渉したりする人の姿が見られた。

谷田部市街地はかつて商業の拠点で1987年、つくば市誕生時には本庁舎が置かれた。だが大型商業施設がセンター地区にできたことで、同地区の商業機能は急速に低下した。2010年、新庁舎が研究学園(旧谷田部町)へ移転して市街地は活気を失い、シャッター通りとなっている。

区長会谷田部支部の宮崎栄二さんは「往年のにぎわいを取り戻したい」と熱を込める。09年に発足した谷田部タウンネットは、現状を打破して活性化を目指そうとクリスマスイルミネーションなどの活動を展開している。(橋立多美)

花火テーマに茶会 土浦二高茶道部 文化の日の土浦博物館

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お点前を披露する県立土浦二高茶道部=土浦市中央、市立博物館

文化の日の3日、土浦市中央、市立博物館が無料開放され、県立土浦二高茶道部による茶会が催された。同館開館30周年記念特別展「土浦と花火Ⅰ」が催されているのにちなんで、「花火に寄せた茶会」と題して来館者に抹茶と和菓子が振る舞われた。

土浦の花火や亀城公園などが描かれた茶碗や水差しなどの茶道具を用いて茶がたてられ、赤、黄、青の3色の花火の大輪が描かれた同市桜町、田中清月堂の和菓子が振る舞われた。

茶道部副部長で2年の増山実桜さん(16)は「先輩が引退して大きな会場でやるのは初めてなので、とても緊張した」などと話し、部長の2年、加藤千尋さん(16)は「少しでも多くの人に茶道に興味を持ってもらえたら」と語っていた。

特別展「土浦と花火Ⅰ―競技大会のあゆみ」は13日まで。関東大震災で疲弊した土浦の経済活性化と霞ケ浦海軍航空隊殉職者の慰霊のため、1925(大正14)年に私財を投じて花火大会を始めた同市文京町、神龍寺住職の秋元梅峯の功績など、花火大会の歴史や花火製造技術の進歩などが写真や当時の資料、模型などで紹介されている。(鈴木宏子)

入館料は一般105円。開館時間は午前9時~午後5時。月曜休館。県民の日の13日は入場料無料になる。問い合わせは電話029・824・2928(同博物館)

開催中の特別展「花火と土浦Ⅰ」会場で展示資料を解説する木塚久仁子学芸員

ファミマ駐車場で安全に乗り降り つくタク 待ち時間は店内で

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店頭に「つくタク」のステッカーが貼られ、今年春から乗降場所になっているファミリーマートつくば若栗店=つくば市若栗
公共交通事業協定を締結したファミリーマート北関東ディストリクトの藤田聡統括部長㊧と五十嵐立青つくば市長=2日、つくば市役所

路上で乗り降りすることが多く安全確保が課題となっている、つくば市のデマンド型乗り合いタクシー「つくタク」の乗降が、コンビニ店、ファミリーマートの駐車場で出来るようになっている。2日、つくば市とファミリーマート(東京都豊島区)が公共交通事業協定を締結し取り組みを明らかにした。県内初という。

ファミマ駐車場が乗降場所となるほか、利用者はつくタクが到着するまで店内の飲食スペースで待つことができる。つくタクの利用券も店内で販売、つくタクの運転手も店内で休憩できるようにする。コンビニ店にとっても顧客開拓が期待できる。

市内27店のうち、駐車場がない店を除く22店で順次利用できるようにする。今年春からスタートし、すでに7店で実施しているという。乗降場所になった店の店頭には「つくタク」と書かれたステッカーが貼られる。

同社北関東ディストリクトの藤田聡統括部長は「市民の安心と便利につながるので一店舗でも多く利用できるようにしたい」と話し、五十嵐立青市長は「提供していただけて、ありがたい。市だけでやるのは不可能な時代になっているので、市と民間のいい関係ができるようにしたい」などと述べた。

春からつくタクの乗降場所となっている同市若栗、ファミリーマートつくば若栗店の平間聡店長は「店内でコーヒーを飲みながら待っているお客さんもおられる。以前はお店の前がバス停になっていて乗降客と車の接触事故があったとも聞いているので、そういうトラブルが無くなればいい」と話している。

つくタクは2016年度に約5万人の利用があった。8割が高齢者、1割が障害者という。乗降場所は現在市内に750カ所ある。今後、市では、商業施設やクリニックなどに乗降場所を増やしていきたいとしている。(鈴木宏子・ラヂオつくば特約記者)

街なかの掘り出し物見つけて 4日、第2回つちうら亀の市 城下町散策も

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大盛況だった第1回つちうら亀の市=4月30日、土浦市中央

歴史ある土浦の街なかに眠る掘り出し物などを販売する「第2回つちうら亀の市」が11月4日(土)、土浦市中央、中城山不動院・琴平神社参道や、隣接のまちかど蔵大徳・野村で開催される。

城下町だった土浦には歴史的な建物、老舗に伝わる宝、逸話、神社や寺の行事、伝統技術など貴重な文化遺産が多く残っている。それらを後世に伝え継承する仕組みづくりや、街なかでの商いの創出を目指す。

第1回亀の市は今年4月30日に開催され、多くの人でにぎわった。4日は2回目の開催となる。「土浦界隈まちづくり研究会」のメンバーが中心となって立ち上げた「つちうら亀の市実行委員会」が主催する。

テーマは「地域遺産の継承とまちづくり」と「Re…」の二つ。「継承」では、土浦観光ボランティアガイド協会の協力による「歩いてみっぺ!土浦古地図で旧城下町散策」が企画されている。亀の市を出発しその界隈(かいわい)のまち巡りを通して城下町だった土浦を味わう。

「Re…」ではリメイク、リユースに焦点を当て、古本、古布バッグ、掘り出し物食器、アンティーク家具などの展示販売が行われる。ほかに飲食、有機野菜、工芸品など計27もの店が参道を埋め尽くし、市をもり立てる。

同会場で、亀の市と同時開催される「まちなか文化祭」も多彩な催しが企画されている。土浦二高書道部による書道ガールズ・筆供養、チンドン屋による「土浦に復活!昔懐かしい街頭紙芝居」などが催される。不動院境内では第1回でも好評だった「まちなか音楽祭」が行われる。亀の市の始まりを告げる太鼓の演奏に続き、琴演奏や歌などで花をそえる。

まちかど蔵では3~5日、「水郷の思い出」パネル展、まち歩き講座写真展も行われる。

土浦界隈まちづくり研究会メンバーで亀の市実行委員の伊藤春樹さんは「歩いて五感で、水郷土浦の魅力に触れてほしい」と話している。(鈴木萬里子)

◆亀の市の開催時間は午前9時から午後3時まで。雨天の場合は5日に順延。主催者が用意した無料駐車場が会場周辺に多数ある。問い合わせは「土浦界隈まちづくり研究会」伊藤春樹さん(電話090・4059・4860)

第1回まちなか音楽祭でアラブの楽器ウードを演奏した荻野仁子さん

認知症予防へ、おしゃべりの場 「かっぱサロン」1年 土浦

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木の実を使って帽子のアクセサリーを作る「かっぱサロン」の参加者=土浦市中央、奥井薬局
完成したアクセサリーを愛用の帽子に取り付ける参加者ら

高齢者の認知症予防を目指す楽しいおしゃべりの場「かっぱサロン」が、土浦市中央、奥井薬局でスタートして間もなく1年を迎える。

霞ケ浦の水質浄化運動に取り組み、46年の歴史がある老舗の市民団体「土浦の自然を守る会」代表の奥井登美子さんら、かつての旗手たちが世話役となり、地域医療の小さな守り手となっている。

自然を守る会の事務所ともなり、30年前、子供たちに絵本を読み聞かせた同薬局の一室にある「こども文庫」を改装してサロンとし、昨年12月スタートした。

月2回、市内の高齢者ら約10人が集まって、木の実を使ったアクセサリー作りや、折り紙、クリスマス飾り作りなどに挑戦している。

専門家が講師となり、高齢者の熱中症対策、塩分のとり方、じょうずな湿布の貼り方などを講義することもある。朗読のプロが声の出し方を教えてくれたり、わらべ歌を皆で歌ったりすることもあるという。

奥井さんは「おしゃべりしながら、手を動かして、頭を使うのが認知症予防になる」と話す。

このほど開かれたサロンでは、奥井さんや近所の人が散歩の途中に拾い集めたさまざまな種類のドングリなど木の実を使って、帽子のアクセサリーを作った。「日頃から帽子をかぶる習慣を付け、転倒ぼうし(防止)に役立てる」のが狙いだと奥井さんはいう。

参加者の一人、岩﨑惇子さん(80)は「年を取ると新しい友達をつくるのが難しくなるが、ここへ来ると知らなかった人と知り合いになることができ、人生のいろいろな話を聞くことができる。毎回バラエティーに富んだメニューなのでとても面白い」と話している。(鈴木宏子)

人生の「旅の途中」切り取る オダギ秀さん写真展 つくばで3日まで

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見る人が思わず心象風景を重ねたくなるモチーフが並ぶオダギ秀さんの写真展

土浦市の写真家、オダギ秀さんの写真展「旅の途中」が、つくば市高野台のCafe&Galleryロダンで始まった。オダギさんが「人生という旅の途中で、目に触れたり、心に残ったりしたことをスケッチするように撮影した」という17点を展示している。

小さな頃からカメラに触れ、撮影歴は50年以上になるというオダギさん。2010年から開いている同展は13回目。日常の中で心に残ったことをスケッチするように切り取り、自身のホームページで公開してきた作品の中から、この半年内に撮影したものを中心に選んでいる。

こぢんまりとしたギャラリースペースに合わせて35×35㌢の額に統一して展示。水滴がついた網の上のクモ、いたずらっ子のような笑顔のお地蔵さま、枯れた曼珠沙華に横たわるアゲハチョウ‥見る人が心象風景を重ね、思わず語りかけたくなるモチーフが並ぶ。オダギさんが撮影した時の思いを綴った文章も添えられている。

訪れた人は、写真を先に見て回ってから文章をじっくり読んだり、写真と文章を交互に眺めたり、思い思いに鑑賞を楽しんでいた。昔からオダギさんのファンという、つくば市小田の飯塚睦子さん(78)は「写真からも文章からも、ほっとする優しい気持ちが感じられるのが素敵です」と話していた。

同展は11月3日まで。入場無料。(大志万容子)

巨匠モネ作品を特別展示 土浦新図書館・ギャラリー27日開館記念 41のイベントで盛り上げ

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27日オープンする市立図書館と市民ギャラリーが併設された「アルカス土浦」

土浦市立図書館と市民ギャラリーを核にした再開発ビル「アルカス土浦」が11月27日、JR土浦駅前にオープンする。開館を記念して、印象派の巨匠モネの「ポール=ドモワの洞窟」が特別展示される。モネの出身地フランスにちなんで来年1月末まで毎週土・日曜に、フランスと土浦の食、アート、文化をテーマに41のイベントが催され、にぎわいを演出する。

10月30日、定例記者会見でオープニングイベントを発表した中川清市長は「(41のイベントで)駅前からまちなかへ、ぶらりと歩いてみたくなるような雰囲気づくりを進めていきたい」と話した。一方、市の財政事情から経費を抑えたイベントとなるという。

モネの作品は県近代美術館が所蔵し、同館の移動美術館として1階ギャラリーに展示される。併せて「茨城ゆかりの洋画家たち」と題して、明治から大正期の洋画家、中村彝(つね)のほか、土浦出身の鶴岡義雄、塙賢三らの油絵など計59点が展示される。期間は11月27日から来年1月14日まで。

フランスにちなんだイベントは「駅前ぶらりライブラリー」と題して、アルカス土浦や市役所前のウララ広場を中心に開催される。

市民らが撮影した風景や笑顔の写真でつくる「ポール=ドモアの洞窟」のモザイクアート、県立土浦工業高校の生徒がペットボトルで作るエッフェル塔が展示されるほか、シェフによるフランス料理講座、ワイン通に知られる同市田中、土浦鈴木屋のワイン講座、マルシェ(市場)、コンサート、ワークショップなどが催される。

12月9日には村上龍など著名な作家の本の装丁を数多く手掛ける装丁家、鈴木成一さんのトークライブが開催。クリスマスイブの12月24日は1階屋外広場から4階屋上公園までをつなぐ屋外階段で、新郎新婦の門出を祝う届け出挙式なども催され、駅前を盛り上げる。

アルカス土浦のアルカスは、アートとカルチャーのスペースの頭文字をつなげた造語。1階が同市初の市民ギャラリー、2~4階が新市立図書館になる。図書館の面積は約5120㎡と県内市町村で最大規模。土浦駅西口からペデストリアンデッキで直結し、中心市街地を活性化する交流拠点となることが期待されている。

図書館の開館時間は平日が午前10時から午後8時。土日・祝日は午後6時まで。休館は第1月曜日を除く毎週月曜日で、月曜が祝日の日は開館する。駐車料金は2時間まで無料の方向で現在検討中という。(鈴木宏子)

鮮烈な色調「まっすぐ描き続けたい」 つくば市の金子安伸さん 洞峰公園記念館で作品展

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深い秋の色に仕上がった会心作「妙義連山」と金子さん=つくば市二の宮
新都市記念館で作品を鑑賞する入館者たち

高校生のときから絵筆を握ってきた金子安伸さん(75)=つくば市真瀬=の「絵が謳(うた)う」作品38点が、同市二の宮、洞峰公園の新都市記念館で展示されている。

金子さんは東京生まれ。日本画を描いた義兄の影響で絵画に興味を持ち、15歳から油彩の勉強を始めた。以来、仕事に従事し家庭を持っても絵画サークルなどで研鑽(けんさん)を積み、絵筆を離すことはなかった。

仲間や先輩たちの作品に学び、当初は柔らかな色彩で仕上げていたが、抑えた色では「絵が謳わない」と気づいた。それからは鮮明な色調にこだわり、各々が存在を主張する作品になったという。そんな金子さんが尊敬するのは「色彩の魔術師」と称されるフランスの画家アンリ・マティスだ。

「美しいものは光によって一瞬で変わる。それをすくい取って描きたい」という思いで仕上げた作品は油彩や水彩、デッサンまである。中でも、岩肌が際立つ妙義連山を題材にした油彩画は20年かけて描いてきた作品で、今展直前に最後の筆を入れた会心の作。

「人生100年の時代。次の個展を目指してまっすぐ描き続けたい」と話す。入場無料。会期は31日(火)まで。(橋立多美)

100人の筑波ジュニアオーケストラ 団員募集から1年 29日、ノバホールで第1回定期演奏会

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第1回定期演奏会に向け練習に熱が入る=つくば市竹園の筑波銀行

オーディションで選ばれた、小学1年生から大学生まで約100人が参加する「筑波ジュニアオーケストラ」(団長・藤川雅海筑波銀行頭取)の第1回定期演奏会が10月29日、つくば市吾妻のノバホールで開催される。昨年秋から団員を募集し1年で第1回定期演奏会にこぎつけた。

昨年12月から今年にかけ4回のオーディションを行い、現在小学1年生から高校生まで80人と大学生20人の約100人が所属する。つくば市を中心とした県南地域には個人向けの音楽教室が多く、個々の発表会は多いが横のつながりは少ない。そこで運営委員長で飲食チェーン店を経営する飯泉智弥さん(43)を中心に10人の実行委員が、子どもたちが成長できる場にと設立した。地域で育った子どもたちが将来、ふるさとと感じられる場所にしたいという。

活動の柱は「地域の人々と親への感謝の気持ちを大切にする」「友達をたくさん作り友情を育む」「合奏を通じて成長する」の三つ。プロの音楽家を育てるのではないが音楽好きの人口を増やしたいという。飯泉さんは「音楽人口が多い県南の子どもたちに、スポーツと同様に光を当てたい」と話す。

今年3月26日の入団式を経て4月9日から練習が始まった。毎週日曜日の午前中に2時間30分みっちり練習する。夏休みには3日間の合宿も行った。合宿を機に団員同士の連帯感も生まれ、成長が見られたという。事務局長で地方公務員の大野初美さんは「始めはバラバラだった音も調和するようになり、講師の言うことをすぐ理解できるなど、子どもたちの吸収力は早い」と話した。

つくば市周辺だけではなく、東京や千葉などから参加する子どもたちもいる。埼玉県八潮市からバイオリンで参加している小学4年の安斉涼治さん(9)は「皆と合奏するといろんな音が混じって音色がきれいになる。ゲームをするより合奏する方が楽しい」と笑顔に。母親のアリーシャさんは「送迎は大変だが子どもが楽しいと思うことをやらせたい。このオケに入って鳥肌が立つほど上手になった」とうれしそうだ。

29日は午後2時開演。演奏曲はシベリウスの交響曲「フィンランディア」、バッハ「二つのヴァイオリンのための協奏曲」、パッヘルベル「カノン」、ビゼー「アルルの女第1組曲、第2組曲」。指揮者はNHK交響楽団チェロ奏者で筑波ジュニアオケの音楽アドバイザー、桑田歩さん。入場無料。

問い合わせは同運営委員会(メールアドレスinfo@tjo.jp)。

【記者のひとこと】大学生が入っているとはいえ小中高生が主体なので、そこそこかと高をくくっていた。練習を取材するため会場に入った途端、迫力ある音に驚いた。当日は大学生全員が都合により不参加と聞いて2度驚いた。個人レッスンを受けている子が多いとはいえ、小さい子もいるオケで、この迫力は高評価されて良いと心底思った。(鈴木萬里子)

別室にて「カノン」を練習する。指導は事務局長の大野さん

 

オリジナルTシャツを紹介する運営委員ら。中央が委員長の飯泉さん

広島から5位ドラフト指名 霞ケ浦高、遠藤淳志選手「夢かなった」

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ドラフト会議で広島から5位指名後、記者会見に応じた霞ケ浦高校の遠藤淳志投手(中央)=阿見町青宿の霞ケ浦高校
広島東洋カープの「C」マークで霞ケ浦高校野球部員たちと記念写真に応じる遠藤淳志投手(中央)

プロ野球ドラフト会議が26日、東京都内で開かれ、5巡目で広島東洋カープが霞ケ浦高校の遠藤淳志投手(18)=土浦市出身=の交渉権を獲得した。26日夜の記者会見に応じた遠藤投手は「とりあえずホッとしている。2年後、3年後、自分がチームの一角として投げれるよう身体を作って頑張りたい」と抱負を述べた。

遠藤選手は「グローブの刺しゅうにも『夢実現』と入れていた。夢がかなってよかった。小学校に入学して野球を始めてから、ずっと(プロ野球選手になりたいと)思っていた」と述べ、プロ選手を目指す小学生たちに向けて「努力していけば夢はかなうことを小学生たちに伝えたい」と語った。

会見に同席した同校野球部の高橋祐二監督は「『早い指名はありえない』と思っていたが5位指名はビックリした。広島は12球団の中で一番練習するチーム。これから身体を作って、150㌔、155㌔を投げるピッチャーになると思う」と、今後への期待を寄せた。

元高校球児で父親の隆さん(64)は「小学6年のときから『プロ野球選手になりたい』と言っていた。その夢がかなった。これからは活躍してナンボ」と喜んだ。母親の遠藤美江さん(53)は「5巡目になっていきなりだったので、最初はびっくりした。感動で足が震えた。けがの無いように息の長い選手になってほしい」と語った。

遠藤投手は、身長184㎝、体重75㎏、右投げ右打ち。184㎝の身長から投げ下ろす角度のあるストレートと、縦に割れるカーブを投げ分けるのが武器。ストレートは最速142㎞を投げる。ほかにスライダー、フォークの球種がある。

市立斗利出小、新治中出身。少年野球チームの斗利出ベアーズ(当時)で小学1年から野球を始め、4年から投手として活躍。新治中軟式野球部を経て、霞ケ浦高校硬式野球部に入部。1年の夏には甲子園出場を果たしたものの、ベンチ入りできず、1年秋から念願のベンチ入りを果たした。
2年の夏の県大会4回戦では先発出場し完封する成績を挙げた。2年の秋からエースとして活躍が期待されたが、夏休み中に右手の甲を縫うけがを負ったため調整が遅れて登板できなかった。

悔しさをバネに、オフシーズンに練習を重ね、3年の春の関東大会ではベスト8進出の原動力となった。夏の県大会は2年ぶりに決勝戦進出を果たした。決勝戦では先発投手として200球を超える力投を見せ、延長15回の末、土浦日大に敗れ、惜しくも準優勝の成績を収めた。

会見後、同校野球部員たちに胴上げされ祝福された。県内では遠藤投手を含め4人の高校球児がプロ野球志望届を出したが、ドラフト会議でプロ野球球団に指名された県内の高校球児は遠藤投手のみだった。(崎山勝功)

男性不妊の専門外来2年、手術後妊娠54.4% 筑波学園病院「早めの受診を」

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妻のお腹にふれた男性の手には「すくすく育って」の思いが込められていた=つくば市上横場
男性不妊治療が専門の山崎医長(右から2人目)と内田医師に加え、看護師をはじめとしたスタッフが患者のサポートにあたっている

筑波学園病院(つくば市上横場、病床数331床)に男性不妊専門外来が設置されている。産婦人科が不妊治療に取り組み、高度な体外授精や顕微授精などを行う県内でも数少ない病院だ。同院の「男性」を冠にした不妊外来の専門医と、男性不妊治療をしたことで妊娠したカップルに話を聞いた。

これまで不妊は女性の問題とされてきたが、近年は男性側にも原因があることが解明され、男性に原因があるケースは半数近くに上る。不妊に悩むカップルは共に婦人科の門をくぐり、男性が不妊症の場合は泌尿器科で不妊治療を受けることになる。

婦人科を受診することをためらう男性は多い。実情に即し、同病院泌尿器科は2015年5月、一般外来の他に男性不妊専門外来を設置。男性不妊が専門の山崎一恭医長を中心に、専門外来診療と手術を行っている。山崎医長は「同性だから分かる。男のプライドと羞恥心が邪魔をする」と話す。

男性不妊の原因の多くが精巣(睾丸)の機能低下によるもので、乏精子症や精子無力症などが挙げられる。これらの疾患を引き起こす大きな原因となっているのが、睾丸周辺の静脈が太く腫れ、曲がりくねった状態になる精索静脈瘤。静脈を結び、血液の逆流をなくす手術によって検査結果や妊娠率の改善が見込まれるという。同病院は小さな傷口で迅速に治療できる手術用顕微鏡と腹腔鏡を導入。最新の治療法によって患者の負担は軽くなり、手術の件数が増えている。

山崎医長の着任から今年6月までに精索静脈瘤の手術を受けた患者79人中、妊娠したのは43人(妊娠率54.4%)に上る。山崎医長は妊娠率について「同時に女性側の治療も行われる事が多く、男性側の治療の結果なのか不明な点もある」と率直に語る。なお、妊娠の件数は自然妊娠の他に人工受精、体外授精、顕微授精を含む。

日本産科婦人科学会は1年以上妊娠しない場合を「不妊」または「不妊症」と定義しており、そこが治療を考えるタイミングか。山崎医長は「男女とも35歳を境に妊娠率は下降する。子どもが欲しいなら1年待たずに早めの検査と治療が望ましい」。

つくば市在住の男性(34)と妻(32)には小学1年の男児がいる。2人目が欲しかったが授からず、2人で検査を受けることにした。妻に不妊の症状はなかった。男性は昨年12月に同病院を受診して精索静脈瘤と診断された。3月上旬に山崎医長の執刀で手術を受けて5月末に妊娠が分かった。出産予定は来年1月中旬だという。

男性は「正直手術は怖かったし、男性機能が衰えるのではないかという不安もあった。ところが全身麻酔で目が覚めたら終わっていて、術後は痛みもないし平常通り。入院は1泊で医療保険の範囲内だったのも良かった。くよくよ悩むより一歩踏み出したほうがいい」。妻は「2人の問題だからと話し合って治療してきたことが良い結果を生んだと思う」と笑顔で語ってくれた。

男性不妊専門外来は山崎医長と泌尿器科の内田将央医師が担当し、診療は月曜と土曜日。完全予約制(予約センター029-836-6688)。

研究学園の交通量急増に危惧 天馬ちゃん通園の保育園で交通安全教室 ひき逃げ死亡事故受け

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天馬ちゃんが通った保育園で開かれた交通安全教室=つくば市研究学園

つくば市研究学園の市道交差点で、ひき逃げ事故に遭い死亡した和田天馬ちゃん(3)が通ったラ・フェリーチェ保育園(同市研究学園、高橋晃雄園長)で25日、交通安全教室が開かれた。事故を受け同園が市に依頼した。高橋園長は「ここ2,3年、研究学園地区は交通量が急増している」として周辺環境の悪化に目を向ける。

同市防犯交通安全課、交通安全教室指導員の大川初江さんと佐々木信恵さんが同園を訪れ、絵本や手品、腹話術などを繰り出しながら、園児約30人に道路の歩き方や信号の渡り方を指導した。園児たちは童謡の替え歌を歌ったり、指導員の質問に答えたりしながら、横断歩道の渡り方などを学んだ。

同園には天馬ちゃんの今年6月の誕生日に撮った遺影が飾られ、仲良しの友だちや父母から贈られたおもちゃ、供花(くげ)が供えられている。事故後、夜になると泣き出したり、朝登園してきてお母さんから離れようとしないなど不安を抱える子が出ているという。

天馬ちゃんは20日午後6時30分過ぎ、保育園に迎えに来た母親のまりさんと歩いて自宅に帰る途中、横断歩道を渡っていたところ、直進してきた車にはねられた。まりさんも重傷を負った。当時雨が降っていたことから、天馬ちゃんは蛍光反射材が付いた青いかっぱを着て、青い長靴をはき、母親と手をつないで横断歩道を渡っていたという。犯人はまだつかまっていない。

天馬ちゃんは生後10カ月のとき保育園に入園した。高橋園長は、かけっこが速く、ご飯も残さず食べて、何でもきちんとできる子だったと話し「天馬君とお母さんには何の落ち度もない。無謀な運転によって大切な命が奪われたことに強い憤りを感じる」と語る。一方「周辺には新しい店が次々に出来、渋滞も発生している。事故が起こる要因が積み重なっている」と危惧を口にする。(鈴木宏子)

ひき逃げ事故があった市道交差点の横断歩道。ひっきりなしに人と車が交差する