金曜日, 5月 20, 2022
ホーム 土浦 7万4000人が来館 土浦市立図書館オープン1カ月 貸出者・冊数2倍、新規登録27倍に

7万4000人が来館 土浦市立図書館オープン1カ月 貸出者・冊数2倍、新規登録27倍に

土浦駅前に市立図書館・市民ギャラリー「アルカス土浦」がオープンして27日で1カ月になる。24日までの入館者数は図書館が6万3004人、ギャラリーが1万1000人の計7万4004人。市の人口(約14万人)の半分が来館した計算になる。開館日の1日平均入館者は約2800人。移転前の旧図書館と比べると本などの貸出者数・貸出冊数がいずれも2倍に増え、新規登録者は27倍に増えたという。

入沢弘子館長は「(文京町にあった)旧図書館は本を借りたい人、見たい人に利用が限定されていた。児童書コーナーも3階にありエレベーターが無かったのでベビーカーを押す人たちは利用しにくかった。駅前になり、ベビーカーを押す若い人たちやスーツ姿のビジネスマンなど、これまでなかった利用者層が増えた。夕方は、土浦は高校生がこんなに多いのかと思うくらいたくさん来る。駅前のにぎわいづくりに役立っている施設であることを実感している」と1カ月間を振り返る。

95席ある4階学習室は午後3時以降は高校生などで連日ほぼ満席となり、最大100席ある隣接の研修室を開放しているという。冬休みに入ってからは図書館で静かに勉強する小学生も目立つ。2階児童書コーナー奥の「おはなしのへや」で催されるお話し会も人気で、90人近くが集まったこともあった。新たにスタートした託児サービスの利用者からは「子供が生まれて初めてゆっくり雑誌をめくる時間がとれた」などの感想が寄せられたという。

イベントも好調で、9日催した人気の装丁家、鈴木成一さんのトークライブは約120人の参加者でいっぱいになった。同イベントでは初めてマイクを使用し、にぎわいをつくる場所であることを印象付けた。

利用者の評価も上々だ。4歳の長女を連れてお話し会に参加したという近くに住む薬剤師の女性(39)は「長い時間じっとしていられない子だが、お話し会はじっと聞いている。紙芝居も読みたいと言い出すようになった」と子育てへの好影響を話す。

駅周辺に住む高齢者が通う生きがい対応型デイサービス施設「いきいき館たいこ橋」(同市川口、モール505内)の坂本繁雄館長(59)は「利用者の何人かから『便利でいいよ』という話をよく聞く。今まで高齢者がゆっくりできるスペースがなかった」と語る。

入沢館長は「今年度中は館内のサービスを検証し、体の不自由な人や子ども連れの人たちがもっと利用しやすくなるよう、案内表示や本の並べ方、展示の仕方などを含めて見直し、軌道に乗せたい」と話す。毎週末続くオープニングイベントが一段落する来年度からは「土浦ならではの特徴を出して、図書館から街中にもっと足を運んでもらえる仕掛けをつくっていけたら」という。

街中の反応はさまざまだ。関東最大級の25万冊以上の蔵書がある近くの古書店「つちうら古書倶楽部」の佐々木嘉弘代表(63)は「図書館を利用したお客さんが立ち寄ってくれるなど、初めて来店するお客さんがぽつぽつ来てくれるようになった」と話し「せっかく駅前に図書館ができたので本のまち土浦をアピールできたら」と語る。

一方、経済効果はまだのようだ。中心市街地でつくだ煮店「箕輪」を営む箕輪真澄さんは「(図書館オープニングイベントの一つで街なかを巡ってもらうための)スタンプラリーの利用者がほとんどおらずまだまだPR不足だと思う。駅前に塾や飲食店は増えたが買い物ができる場所がまだ少なく、(図書館ができても)中心市街地としてはまだ物足りないのではないか」と指摘する。(鈴木宏子)

入沢弘子館長

陽性確認者数(公表日ベース)の推移

つくば市

土浦市

スポンサー

注目の記事

最近のコメント

最新記事

入国待ちわびた留学生52人 日本つくば国際語学院で3年ぶり入学式

つくば文化学園が運営する日本語学校「日本つくば国際語学院」(つくば市松代、東郷治久理事長兼校長)の入学式が20日、隣接の日本料理店、山水亭で催され、コロナ禍の中、入国を待ちわびた13カ国の52人が入学した。3年ぶりの入学式となった。 2年間入国できず待機していた留学生が多いという。例年なら4月に入学式を開催するが、コロナ禍で留学生の入国が遅れたため1カ月遅れの式典となった。 出身国は、イラン、ウズベキスタン、タジキスタン、スリランカ、ネパール、ガーナ、カメルーン、ミャンマー、モンゴル、中国、韓国など。 新入生一人一人に学生証を手渡す東郷治久理事長兼校長(右)=同 式典では、東郷理事長が一人ひとりに学生証を手渡し、「去年、おととしは入学式が行えなかった。待ちわびていた入学式が盛大に行えたことは大きな喜び」とあいさつした。さらに「コロナの中、一度は入学を断念しようかと考えた人もいたと思うが、将来の夢の実現のために目標を果たすという強い意志が扉を開いた」と称えた。その上で「日本語を楽しく学び、日本を好きになってもらおうというのがモットー。たくさん日本語で話して上手になってください」などと呼び掛けた。 新入生を代表してイラン出身のハディース・ダナーさん(28)が日本語であいさつし「もし世界中のどこにも戦争がなかったら、おそらく今日、ウクライナ人やシリア人も私たちとここで入学式を祝うことができたと思う」と語り、「ここにいる新入生は、大きな願いを達成し成長するために留学を決意し、さまざまな人が安全に安心して一緒に暮らせる日本を選んだ。今の気持ちを忘れずに精一杯頑張るつもりです」などと決意を話した。

死に方が選べない時代 《くずかごの唄》108

【コラム・奥井登美子】死に方を自分で選ぶのが難しい時代になってしまった。コロナの流行がそれを加速してしまっている。人生で最後のしめくくり、「ご臨終」が不可能になってしまったのだ。 Tさんはがんの末期で入院したご主人に会いに行ったけれど、コロナの感染を恐れて会わせてもらえなかった。そのままご主人は亡くなって、遺体をさわることすらコロナの危険でできなかったという。愛する夫の臨終に立ち会えなかったTさんはノイローゼみたいになってしまった。 奥井恒夫さんはご近所に住む親戚で、薬剤師。家族の次に大事な人である。認知症予防に碁と散歩。毎日散歩をして、脳と身体、両方を鍛えていた。彼は自宅で倒れ、救急車で入院。コロナで会わせてもらえないまま、亡くなってしまった。亭主にとって、会えないままになくなった恒夫さんの死はショックだった。 在宅死について書かれた本 「このごろ、息を吐くときが苦しい。おやじも最後のころ、そう言っていた。ぴんぴんころりバタンキュー。人間らしさの残っている間に家で死にたいよ。図書館に行って、在宅死の書いてある本借りてきてくれよ」 亭主に頼まれて、私は図書館に行って本を探してみた。

例外だった私の子ども時代 《電動車いすから見た景色》30

【コラム・川端舞】学校教育法では特別支援学校の対象となる障害の程度が定められていて、それより重度の障害を持つ子どもは就学時に教育委員会から特別支援学校への入学を提案される。2007年から、障害児の就学先を決定する際は保護者の意見を聞かなければならないとされたが、それでも特別支援学校の就学基準に該当する障害児はそのまま特別支援学校に入学するのがほとんどだろう。 私も小学校入学時、特別支援学校への入学を提案されたが、両親の強い意向により、私は重度の障害を持ちながら、通常の小学校に入学した。 障害があるのに通常学級に通っている自分が例外的な存在であることは、小学校時代から薄々気づいていた。身体障害のある子どもは自分しか学校にいなかったし、数人いた知的障害のある同級生は、ほとんどの授業を別の教室で受けていた。 時々、道徳の授業で教材に出てくる障害者は、教室で学んでいる同級生とは異なる世界で生きている「特別な存在」だと言われている気がして、実は「障害者」に分類される人間が同じ教室にいることがばれないように、私は息を殺して授業を聞いていた。 「障害を持って通常学級に通う…」 大学で特別支援教育を学び、改めて法律上は、私は特別支援学校の就学基準に該当することを知った。特別支援学校での障害児支援に関する研究はたくさんあるのに、子ども時代の自分のように通常学校に通う重度障害児への支援に関する研究はほとんど見つからず、「そんな障害児はいない」と言われているようで、無性に悔しかった。当時の私の調べ方が足りなかったのかもしれないが、通常学校に通う障害児もいる。

国保税の口座振替依頼書を別人に誤送付 つくば市

つくば市は18日、国民健康保険税を銀行口座から引き落とすための口座振替依頼書の写しを、5月9日付けで別人に誤って送付してしまったと発表した。 誤送付した依頼書には、国保税納税義務者の氏名、住所、電話番号、生年月日、引き落としをする口座の金融機関名、口座番号、口座名義人の氏名が書かれていた。 市国民健康保険課によると、4人の口座振替依頼書に記載の誤りがあったことから、再提出してもらうため、4人に対しそれぞれ、誤った記載のある依頼書の写しを9日付で送付した。 その際、そのうちの1人に、本人の分と別人の分の2通を送ってしまったという。 担当職員が、同じ宛名を2枚印刷し、同じ宛名が印刷された2通の封筒にそれぞれ、本人分と別人分を入れて送付してしまったという。その際、宛名のチェックなどは実施しなかった。 13日、2通の通知を受け取った世帯主から、本人分と別人分が届いていると筑波窓口センターに直接、持ち込みがあり、誤送付が判明した。