木曜日, 4月 2, 2026
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つくばに茨城スタジオ開設 アニメ「進撃の巨人」制作会社 人材発掘へ

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つくば市長を表敬訪問した(左から)浅野恭司取締役、和田丈嗣社長、中武哲也取締役=19日、同市役所

【鈴木宏子】「進撃の巨人」で知られるアニメ制作会社ウィットスタジオ(東京都武蔵野市、和田丈嗣社長)が13日、つくば市吾妻、市産業振興センターに「WIT(ウィット)茨城スタジオ」を開設した。本社と連携し子供向けアニメやCM短編アニメの作画を行いながら、アニメーターなどの人材育成を目指すという。

19日、大井川和彦知事、五十嵐立青つくば市長をそれぞれ表敬訪問した和田社長(39)は、県内在住の大学生や専門学校生が就業体験するインターンシップを受け入れ、来年4月に約10人の新卒者を採用、3年後までにさらに約10人を採用して20人態勢にしたいとしている。

アニメ制作会社が東京に一極集中し人材不足が言われる中、生活しやすく、仕事に集中しやすい環境が整っている地方で、新たな人材を発掘し育成していこうと試み。同社の地方進出は初めて。

「進撃の巨人」でプロデューサーを務めた同社の中武哲也取締役(38)が鹿嶋市出身、総作画監督を務めた浅野恭司取締役(42)が古河市出身で、これまで古河やつくば市でイベントを開いてきたことなどからスタジオ開設に至ったという。

茨城スタジオは産業振興センター2階の約100㎡。いずれも20代の筑波大出身アニメーター、田中正晃さんと、守谷市出身で制作進行担当の山田健太さんの2人が昨年5月から開設準備を進めてきた。

今後は2人が中心になって茨城スタジオを運営していくという。今年は「劇場版ポケットモンスター」や、子供向けアニメシリーズの作画などをする予定。さらにショッピングセンター、イーアスつくば内の映画館MOVIXつくばなどでイベントを開催し、茨城の特産品などにアニメのイラストを付けたオリジナルグッズなどを制作、販売したいとしている。

和田社長は「筑波大や取手の東京芸大などとも連携して新しい形がつくれれば」と話している。

ウィットスタジオは大ヒットアニメの「進撃の巨人」のほか、「甲鉄城のカバネリ」「魔法使いの嫁」など注目作品を手掛けるアニメ企画制作会社として知られる。

WIT茨城スタジオが開設されたつくば市産業振興センター=同市吾妻2丁目

次は「ご近所寄り道商店街」 つくばの女性3人 大角豆で6月開催

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14、15日開催され、さまざまなジャンルの本が並べられた古書市=つくば市大角豆

【橋立多美】街をワクワクさせたいと、つくば市大角豆(ささぎ)のカフェ・ギャラリー「メモリーズ」で古本市を開催した女性3人組「ワンダーホー」が、今度は、ご近所寄り道商店街「どんぐりコロコロ」の準備を進めている。

6月2日と3日の2日間、同市大角豆地区で、農園やレストラン、鍼灸院などを営む有志と開催する。歩いて回れる範囲にある6店の店内の一角で、野菜、手作り商品、飲み物などを販売したり、来場者と共に楽しむイベント。スタンプラリーも実施される。昨年に続く第2回目で、昨年は延べ450人が来場した。

3人は、つくば市大角豆でジュエリーショップ・メモリーズを営む傍ら彫金教室を主宰する鳥山玲子さんと、同教室を介して知り合った丹野雅子さんと齋藤多賀子さんの3人。2016年秋「素敵!」と思うことを実現させようと意気投合した。

各自3万円を出し合って運営資金とし、鳥山さんが広報と渉外、丹野さんが会計、齋藤さんが企画調整を担当。背伸びをしない範囲で自分も周りも楽しくなる企画を練り、「楽しいことをしたい人、この指とまれ」と市民主体で活動の輪を広げている。

6月の寄り道商店街にアクセサリーを出品する鳥山さんは「昨年と同じ店主が顔を揃え、打ち合わせを重ねるごとにご近所同士の親密さが増している。今回はさらに魅力的で個性的な商店街を目指しています」と意気込みを語る。

3人は今月14~15日の2日間、市民が家に眠っている本を持ち寄り、店主として販売する古本市「ブック・フェス」をメモリーズギャラリーで開催した。400冊に及ぶ古本が並べられた会場には延べ150人が訪れ、合計3万6000円を売り上げたそうだ。「家庭で眠っている本を街に循環させて読み手をつなごう」という企画で、本を仲介に入場者同士が会話を弾ませる姿が見られたばかり。

◆大角豆エリアで開催されるご近所寄り道商店街「どんぐりコロコロ」は、6月2日(土)と3日(日)午前11時~午後4時を予定。問い合わせは鳥山さん(電話029-852-8286)まで。

 

ヨガ・瞑想を知って つくばの歯科医ら企画 女性初ヒマラヤ大聖者講演会

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チラシを手に参加を呼びかける舟久保さん

【大志万容子】ヨガや瞑想への理解を深めてもらおうと、つくば市の歯科医、舟久保せいこさんらが5月12日、ヨガ・瞑想指導者、ヨグマタ相川圭子さんの講演会を開く。舟久保さんは「悩みを抱える人から科学者まで多くの人に参加してほしい」と呼び掛ける。

舟久保さんは、20数年前から「患者さんにリラックスして治療を受けてもらいたい」と、ゆっくりとした呼吸で心を穏やかにするヨガを学ぶようになった。深く知るうちに、ヨガのポーズや瞑想を通じて「自分とは何か」を問いかける精神性の奥深さに魅了された。

2年前に相川さんと出会い、瞑想の指導を受けた。インドで「ヨグマタ(ヨガの母)」と尊敬を集める相川さんは、ヒマラヤ山中での修業を経て、女性初の「シッダーマスター(ヒマラヤ大聖者)」の称号を得、国連でも世界平和のスピーチをしたヨガ・瞑想の第一人者だ。

「瞑想するようになって、本当の自分の思いに気づき、心が安定するようになった。患者さんの思いも感じ取れるようになり、適切な言葉をかけられるようになった」と舟久保さん。相川さんの講演を通じて、多くの人に関心を持ってもらおうと、有志と実行委員会を立ち上げた。

「今この瞬間の心の動きに意識を向ける『マインドフルネス』という瞑想法でストレスが低減されたなど、最近、科学的にも瞑想の効果が実証されるようになった。多くの人に来てもらいたい」と呼び掛ける。

講演会の収益の一部は、つくば市と土浦市に寄付する。

◆講演会は5月12日(土)午前10時からつくば市竹園のつくば国際会議場大ホールで。参加費は一般3000円、小中学生500円、大学生1000円。チケット販売はイープラス(PC/携帯)http://eplus.jp(直接購入)ファミリーマート。問い合わせは実行委員会070・3133・9181

サクラソウ花壇が見頃 つくば市松見公園

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見頃を迎えたサクラソウ花壇と花壇の手入れをする、つくばアーバンガーデニングボランティアの稲葉弘行さん=松見公園

【橋立多美】つくば市天久保、松見公園内のサクラソウ花壇が見頃を迎えた。花と緑のまちづくりを目指し、同公園で花の手入れや癒しの庭づくりなどをしているNPO法人つくばアーバンガーデニングの園芸仲間が植え付けた。

江戸時代から伝わる園芸品種など800株以上が、園内を流れる滝の脇の花壇に10区画に分かれて植えられている。薄紫の花は伊達男(だておとこ)、白い花は車白(くるまじろ)、ピンク色の花は天晴(あっぱれ)などの名前が付いている。

現存の園芸品種を将来に向けた遺伝資源として保存しようと、2005年、筑波大学と同NPOが共同で立ち上げた「さくらそう里親の会」のメンバーが株を育てた。株分けの作業で出た余剰株を花壇に植え付けた。

花壇は、シノ竹が茂っていたやぶを園芸仲間やボランティアが手作業で根っこを掘り起こして開墾し、3年前に整備したという。

今年は例年より1週間ほど早い13日に開花した。5月中旬まで楽しめる。同NPO理事の落合由美子さんは「日本古来の貴重な品種の美しさを楽しんでほしい」と話す。

サクラソウは桜によく似た花を咲かせる多年草で、国内外を問わずたくさんの愛好家がいる。春の代表的な草花として江戸時代に育種が進み、多くの品種が作られた。園芸品種は、当時生み出された独自の作法に基づく鑑賞法や、日本人独特の花に対する美意識を考察する上で重要とされる。

松見公園管理棟1階に置かれたサクラソウを見守る落合さん㊨と稲葉さん=同

 

「ジオブランド」認定へ 筑波山地域 加工食品や料理を公募

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筑波山地域ジオパークのイメージ写真(筑波山地域ジオパーク推進協議会提供)

【鈴木宏子】筑波山や霞ケ浦など筑波山地域ジオパークをイメージした優れた商品を「ジオブランド」に認定して、同ジオパークをもっと発信しようと、同推進協議会(つくば、石岡、笠間、桜川、土浦、かすみがうら市の6市で構成)は16日から認定商品を募集している。第1回目の今回は、土産品やご当地グルメにもなる加工食品や料理などが対象。

同ジオパークの地形、地質、歴史、文化、動植物などの特徴がイメージできる商品で、包装などのパッケージもジオパークとの関連を表現したデザインであること、筑波山地域の6市で生産された食材や素材を使っていること、6市内で生産や加工していることなどが条件。すでに販売されている商品でも、これから新規開発する商品でも可能という。

同推進協のジオブランド認定審査会が審査する。研究者、市民団体、商工関係者らでつくる同推進協の3つの部会から推薦を得たり、イオンやカスミなど流通関係者にも意見を聞くという。

認定商品は、これから策定する同ジオブランドのロゴマークを使用でき、同推進協のホームページでPRするほか、6市の観光協会などが運営する直売店や道の駅などでも販売する予定という。認定期間は3年間で、3年ごとに更新する。

初の認定商品は秋ごろ決定する予定で、10点程度を想定している。当面、毎年公募し、今後は工芸品なども対象にすることを検討しているという。

募集期間は6月18日まで。問い合わせは℡0296・55・1159(桜川市商工観光課内の同推進協地域振興部会事務局)

筑波山地域ジオパークのロゴマーク。ジオブランド商品のロゴマークは現在検討中(同推進協議会提供)

スタジオ増設しリニューアル スポーツクラブNAC 土浦

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リニューアルしたスポーツクラブ「NAC」=土浦市真鍋6丁目

【谷島英里子】土浦市真鍋6丁目のスポーツクラブNAC(ナック)がリニューアルオープンした。健康増進や友達作りなどを目的に人気が高まるエクササイズ用のスタジオを新たに増設した。

新スタジオは、外側がガラス張りになり屋外が見渡せて、太陽の光を浴びながら開放的な気分で体を動かせる。運動プログラムに、リンパの流れをスムーズにする「リンパコンディショニング」や、横になりながら筋トレする「ストレッチポール」などを取り入れ充実させている。

施設内には25m温水プール、トレーニングジム、スタジオ、バスルーム、体育館もあり、さまざまなスポーツが楽しめる。

NACの鶴田敏之課長は「アットホームな雰囲気なので、楽しく運動ができます。なんでも相談して下さい」と話している。

◆4月限定で入会金(5400円)と月会費1カ月間分が無料となるキャンペーンを実施中。開館日時は火~金曜午前11時~午後11時。土曜午前11時~午後10時。日曜午前11時~午後8時。月曜定休。問い合わせはNAC(電話029・826・4727)まで。

新設されたスタジオ=同

【訃報】倉田弘初代つくば市長が死去

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【鈴木宏子】初代つくば市長の倉田弘(くらた・ひろし)氏が15日、入院先の筑波記念病院で死去した。87歳だった。

同市栗原出身。合併前の旧桜村助役を務め、1983年から87年まで同村長を歴任した。谷田部、大穂、豊里町、桜村の旧4町村が合併して誕生したつくば市の初代市長を88年から1期務めた。

桜村村長当時、合併協議が難航する中で、現在のつくば市につながる6町村の合併を呼び掛け、協議をまとめ上げるなど、新市誕生に大きな功績を果たした。初代市長になってからは常磐新線(現在のつくばエクスプレス)の誘致に尽力し、現在のつくば市の礎を築いた。

通夜は18日午後6時から、告別式は19日午前10時30分から、いずれもつくば市玉取1766のつくばメモリアルホールで。喪主は長男の尚司(しょうじ)さん。

記者が体験 最後尾でゴール かすみがうらマラソン

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かすみがうらマラソンを走るランナーら=15日、土浦市川口

【富永みくに】15日行われた「第28回かすみがうらマラソン兼国際盲人マラソン2018」(通称・かすマラ)に出場した。フルマラソンは3回目の挑戦。まだ完走したことはない。午前10時スタート。心配していた雨もほとんど降らなかった。

「かすマラ」には、17km地点に2時間15分までに着かないと収容バスに乗らなければならないという関門がある。時間内に着きさえすれば、6時間という制限時間を超えても走らせてもらえる。まずは17km地点を目指した。

前半はにぎやかな土浦市内を通過した。後半は森林やハス田の多い、のどかな光景が広がった。土浦市内は高架橋を上ったり下りたりが多かったが、体力が奪われるほどの勾配ではなかった。

5㎞を過ぎたころ、盲人ランナーの伴走をする、ものまね芸人のM高史さん(33)に追い抜かれた。公務員ランナー川内優輝選手のモノマネで知られるタレントだ。その後、バルセロナ五輪銀メダリストのマラソンランナー、有森裕子さん(51)が、ランナーの間を行き来しながら、大きな声を出して走り方をアドバイスする場面に出会い励まされた。現役の頃と変わらずきれいで、とても若々しかった。神立小学校前では、小学生たちの声援が何よりも励みになった。

スタートから2時間後の正午ごろ、無事に17㎞の関門通過。関門付近で記者仲間を見つけ、余裕で手を振った。しかし調子が良かったのは25km地点まで。この後、足取りが徐々に重くなり、走ったり、歩いたりを繰り返すようになった。

午後3時ごろ、リタイアした人を収容する車が並走し始める。沿道のエイドはすでに帰り支度を始めていたが、残りのランナーのために水やバナナなどを取り置いてくれた。

午後4時、スタートから6時間が経過し、ゴール地点の競技場から制限時間を知らせる号砲が鳴り、上空に白とピンクの煙が上がるのが見えた。後ろから追い抜いてきたパトカーから歩道を歩くようにと指示を受けた。最終の収容バスも横を通り過ぎていった。どこまでも続くハス田の向こうに、土浦市街のビルがうっすらと見える。

自分を含め周囲のランナーは皆、歩くのが精一杯という様子だったが、皆黙々とゴールを目指した。足がつって立ち止まったとき、追い抜きざまに声を掛けてくれた男性は「収容バスに乗るのは簡単だけれど、乗ってしまうと何も残らない。せめて完走したという達成感が欲しい」と話した。

その後も脚の痛みに耐えながら歩き続け、午後5時過ぎ、スタートから7時間後にようやくゴールゲートをくぐった。会場を片付けていたスタッフが「あなたが最後」と言いながら、土浦JAの「れんこんめん」、柴沼醤油の醤油、スポーツドリンクなどが入った参加賞を手渡してくれた。制限時間を1時間オーバーしたものの、初めてのフルマラソン完走となった。

5㎞で土浦湖北高生が優勝 かすみがうらマラソン 雨の中1万6500人が力走

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スタートする10マイル部門の選手たち=土浦市川口の県道

【崎山勝功】第28回かすみがうらマラソン兼国際盲人マラソン2018(同実行委員会、土浦市など主催)が15日、土浦市川口、川口運動公園近くを発着点に行われ、フルマラソン(42.195㎞)、10マイル(16.09㎞)、5㎞の各部門に約2万4000人がエントリーし、1万6509人が断続的に雨の降る悪天候の中、力走した。

このうち県勢は、5㎞一般の部男子で、柴田樹(17)=県立土浦湖北高校3年=が15分54秒で優勝した。柴田は「記録は悪かったけど1位を取れて良かった」と喜びを語った。

5㎞の一般の部男子で優勝した土浦湖北高校の柴田樹(左端)=土浦市川口の川口運動公園

また、同5㎞一般の部では、土浦市など周辺3市町の高校11校が参加し、3人1組の高校生ランナーが合計タイムを競う「土浦市内・かすみがうら市内高校対抗レース」が行われ、柴田らが所属する県立土浦湖北高校が優勝した。柴田は「3人で練習してきたので、こういう形で3人で1位を取れて良かった」、2年の小林篤生(16)は「大会で実を結んだ」とそれぞれ話した。5㎞の部で16分31秒で3位入賞した、同校3年の茅森志温(17)は「やっと結果を残せてうれしい。僕自身はタイムは目標に届かず悔いが残るけど、団体で優勝できてうれしい」と述べた。

男子は渡邉清紘、女子は藤沢舞が独走優勝

フルマラソン一般の部男子は、渡邉清紘(31)=山形県=が2時間23分05秒で2位に約3分もの差を付けて独走状態でゴールした。同女子では藤沢舞(43)=北海道、エクセルAC=が2時間45分54秒で2位に約4分の大差で勝利を収めた。「2年ぶりに出場した」という藤沢は「天気が悪かったけど走りやすかった。優勝は8年ぶりだったので素直にうれしい」と喜びの表情を見せた。

フルマラソン一般の部女子で優勝した藤沢舞=同

10マイル一般の部女子で57分54秒で優勝した新立啓乃(20)=兵庫県、ノーリツ=は「持久力を付けていって(次戦の)ハーフマラソンやマイル大会につなげていければ」と、次の大会を見据えた。

5㎞一般の部女子で17分48秒で5連覇を果たした松本恭子(47)=千葉県=は「タイムはいまいちだったけど今年も勝てて良かった。走ったらいいコンディションで、意外に風もなく走れた」とレースを振り返った。

同時に行われた国際盲人マラソンでは、伴走者と一緒に走る盲人ランナーらの姿が見られた。

伴走ランナー(右端)と一緒に走る盲人ランナー=土浦市川口の県道

このほか、大会には一般ランナーに混じって仮装したランナーも走り、大会に花を添えた。フルマラソン一般の部女子で参加した関口洋子さん(38)=龍ケ崎市=は、少女アニメの仮装で参加し、4時間58分46秒のタイムで完走した。「初めて仮装して走ったけど、いろんな方に声を掛けてもらって楽しかった」と満足げな表情だった。

大勢のランナーに混じって、アニメの仮装姿でゴールした関口洋子さん(中央)=同

つくばの研究機関・大学28カ所が一般公開 16~22日 科学技術週間

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昨年春の公開イベント、防災科学技術研究所の豪雨体験の様子

【富永みくに】「科学技術週間」に合わせた一般公開イベントが16~22日までの期間中、つくば市内の研究機関、大学など28カ所で催され、施設公開、講演会、展覧会など工夫を凝らした企画が実施される。

産業技術総合研究所「サイエンス・スクエアつくば」(つくば市東)は21日午前9時30分~午後5時、災害調査ロボ「CRoSDI」のデモンストレーションとミニ講演を実施。人が入れないような狭い場所で活躍するロボットが見られる。他にもオリジナルのビーズストラップやはんこが作れる工作コーナーなどが設置される(予約制)。

物質・材料研究機構(NIMS、つくば市千現・並木・桜)は22日午前10時~午後4時、講演、実験、工作など70を超えるプログラムを用意。谷田部中学校とのコラボイベント「永久磁石を作ってみよう」、ナノ戦隊スマポレンジャーによるスマートポリマー実験ショーなども開催される。

物質・材料研究機構(NIMS)が実施予定の超電導の実験=13日撮影

21日(土)、22日(日)の2日間は、無料の「つくばサイエンスツアーバス」が1日6便運行され、北回りはTXつくば駅、国土地理院、国立科学博物館つくば植物園を、南回りはつくば駅、つくばエキスポセンター、産業技術総合研究所、筑波宇宙センターを巡回する。

その他、主な施設の公開日は次の通り。

国立公文書館つくば分館=16~21日午前9時15分~午後5時、特別企画展「花さんぽ」植物図譜を中心に園芸書・名所図会などの展示。

建築研究所=22日午前10時~午後4時、耐熱性に優れ強度がある新しい木材製品CLTの特徴を体感できるCLT実験棟、防耐火棟・強度試験棟の見学など(予約制)。

国土技術政策総合研究所・土木研究所=20日午前10時~午後4時、道路に関する実験を行う試験走路の見学、土石流の発生の仕組みを学ぶコーナーなど。

防災科学技術研究所=22日午前10時~午後4時、豪雨体験ができる施設見学(雨具・長靴持参)、ペットボトルで地震計を作るコーナーなど。

国立科学博物館筑波研究施設・筑波実験植物園=21日午前10時~午後4時、植物園バックヤードツアー、「研究お宝大公開」など。※一般常設展示有(「さくらそう品種展」は14日~22日)

JAXA筑波宇宙センター=16~22日午前9時30分~午後5時、国際ステーションから見た地球の映像の上映、展示館クイズツアーなど。

気象庁高層気象台=18日午前10時~午後4時、自由気球を使った高層大気の観測、古い気象測器の展示など。

国土地理院=17、19日午前10時~午後4時、測量用航空機「くにかぜ」内部公開など。

国際協力機構JICAつくば=21日午前10時~午後4時、トマトの接ぎ木教室(先着順)、世界の布でしおりを作る工作、ボランティア事業紹介など。

森林総合研究所=20日午前10時~午後4時、樹木園・実験住宅を研究員による解説付きで見学。

国際農林水産業研究センター=20、21日の午前時~午後4時、熱帯果樹・黒糖・さとうきびなどの試食会、ハイビスカス・パインなどの苗の配布(先着順)など。

筑波大学=21日午前9時~午後5時、子どものための特別授業「キッズ・ユニバーシティ」面白くてためになる科学実験など。

筑波技術大学=20日午後1~5時、視覚障がい者のために開発された触って理解する教材、触覚的な案内表示などを公開。

日本自動車研究所=21日午前10時~午後4時、水素・電気で走る車の試乗、交通安全教室、消防・救急車両展示など。

詳しくは、2018年度筑波研究学園都市研究機関一般公開総合ガイド(http://stw.mext.go.jp/event/tsukuba.html)へ。

日本屈指のコレクションを公開 さくらそう品種展始まる 筑波実験植物園

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「筑波大学コレクション」の150品種=筑波実験植物園

【鈴木萬里子】日本屈指のサクラソウの品種コレクションを一堂に公開する「さくらそう品種展」が国立科学博物館筑波実験植物園(つくば市天久保)で14日から始まった。筑波大学が保有する314品種の「筑波大学コレクション」が150点ずつ順に展示される。

サクラソウは室町時代後期から江戸時代前期に野生種の栽培が始まり、茶会の席にも使われるなど人気が高かった。江戸後期になると品種改良が進み多数の園芸品種が生み出された。筑波大は収集した品種のDNAタイプを調べ保全している。同展に展示されている150点は4~5日ごとに入れ替えるため、全品種を見ることが出来る。

NPOつくばアーバンガーデニングのメンバーらが中心となった「筑波大学さくらそう里親の会」による「里子コレクション」も展示されている。筑波大が保有する園芸品種を保存する里親で、市民と共に遺伝資源を守っている。里親の一人は「芽分け作業時には交配しないよう土を入れ替えるなど、細心の注意が必要。でもとても楽しい」と話していた。

会場には、サクラソウの花を観賞するために江戸時代に考案された陳列法「桜草花壇」が建てられている。下向きに咲く花は上段に、上向きの花は下段に配置するなど、花の色が一番きれいに見える工夫がされている。

植物園入口の教育棟には昨年のサクラソウ人気投票上位10品種が飾られている。

牛久市の60代女性は「サクラソウを見るのが楽しみで毎年来ている。あでやかなのに静かな雰囲気が良いですね」と話し、品種ごとに付けられた名前を丁寧にチェックしていた。名前は作った人が付け、和歌から取ったものが多いそうだ。中には日露戦争後に名付けられた「戦勝」などユニークな名前もあった。

◆同展は22日(日)まで。16日(月)休園。開館時間は午前9時~午後4時30分。入園料は一般310円。

「桜草花壇」に見入る来場者ら=同

「マイ時刻表」作成サービス開始 土浦市、県内初

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「マイ時刻表」を示す担当職員の桜井智之さん=土浦市役所

【鈴木宏子】バスなど公共交通を気軽に利用してもらおうと、土浦市は4月から、一人ひとりのニーズに応じた「マイ時刻表」の作成サービスを始めた。

市民を対象に、自宅近くの最寄りのバス停から、病院など普段よく行く場所までの、バスの発車時刻、乗り換え場所、到着時刻、乗車料金などを、市職員が無料でA4の紙1枚にまとめて、自分だけの時刻表を作ってくれる。実施は県内市町村で初めて。

昨年3月に策定された市地域公共交通網形成計画に基づいて開始した。市民アンケート調査で、路線バスを利用しないと回答した市民が72%あり、利用しにくい理由として、「便数が少ない」「バス停が遠い」「料金が高い」などのほかに「利用方法が分からない」などもあった。

「どこで乗り換えたらいいのか分からない」「どのバス停で降りるのか分からない」「免許証を返納したけど病院にどうやって行ったらいいか分からない」「スマホでルートを検索するのは苦手」などの声に応える。

3月の市広報紙にお知らせを掲載したところ、4月のスタートから2週間で計10人の申し込みがあったという。70~80代がほとんどで、マイ時刻表をもらった市民からは「大変便利でありがたい」など丁寧な礼状が届いているという。市都市計画課担当職員の桜井智之さんは「お役に立ててうれしい」と話している。

パソコンやスマートフォンを利用している市民向けに市は2011年から、公共交通情報サイト「つちナビ」を開設し、常磐線、路線バス、コミュニティバス「キララちゃん」、乗り合いタクシー、長距離バスなどの路線や時刻表、運賃などの情報を案内している。

◆マイ時刻表の申込方法は、所定の申込用紙に氏名、住所、生年月日、電話番号、最寄りのバス停、行きたい場所、行きたい時刻と帰宅したい時刻などを書いて、市都市計画課都市交通係宛て、郵便かファックスか直接持参して申し込む。問い合わせは℡029・826・1111(市都市計画課都市交通係)

「家事」から脱却 おしゃれなコインランドリー LALAガーデンつくば

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容量の大きい洗濯機と乾燥機が備え付けられたコインランドリーウララ=つくば市小野崎

【橋立多美】洗濯の概念を「家事」から「心地よい体験」に変えるをコンセプトに、LALA(ララ)ガーデンつくば(つくば市小野崎)に3月中旬オープンしたコインランドリー「ランドリー&ラウンジ ウララ」。開店から1カ月の同店を訪ねた。

土浦学園線に面するガラス張りのおしゃれで明るい店内(元ひな野)に、セルフで毛布や布団など大物まで洗えて乾燥できる洗濯乾燥機3台と乾燥機9台が備えられている。セールスポイントはITを活用した利便性の高さだ。①ウェブサイトで機器の空き状況や終了時間が分かる②コイン(硬貨)の持ち合わせがなくてもプリペイド型のICカードで利用できる。

オープニングキャンペーン後も利用客の出足は好調で、午前10時からの1時間が稼働のピーク、午後2時と同8時からも来店客が増えるという。客層は学生から高齢者までと幅広く、主流は40~50代の主婦たち。

音声ガイドで手順を説明するが、店内の清掃を兼ねたスタッフが午前9時~11時まで常駐し、操作に不安感を持つ高齢者に対応している。一方で、開店初日から連日利用する高齢者がいるそうだ。

厚労省の調査によると、2003年に1万2726店だったコインランドリーの店舗数は2013年には1万6693店と、この10年で約3割増えた。かつての狭くて暗いイメージを一新した店が、駐車スペースの広い郊外のショッピングセンターに誕生するようになった。

家庭に洗濯機があっても需要が伸びている理由は、セルフサービスであることから料金がクリーニング店と比較して安いこと。そして、長雨や梅雨でも洗濯物をふわふわに仕上げてくれる乾燥機を1回数百円で利用できることだ。布団やカーテンなどの大物も洗えるといった家庭用洗濯機にはない便利な機能が、コインランドリーの拡大を押し上げている。

小学生の子どもがいる同市の40代の女性は「月曜に体操服を持って行くのが学校の決まりだけど週末が天気とは限らない。乾燥機だけ利用することが多い」。ウララの利用は3回目という50代の女性は「花粉症のため、外干ししたくないタオルやシーツ類の洗濯と乾燥に利用している。運転前に洗浄ボタンを押して清潔に使えるのが嬉しい。終了時間が表示されるので、書店に立ち寄ったり買い物したりと時間を有効に使える」と話した。

障害者カヌーの普及・強化拠点に 土浦港ラクスマリーナ

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22日の開設に向け建設が進む日本障害者カヌー協会の艇庫=土浦市川口、ラクスマリーナ

【鈴木宏子】霞ケ浦・土浦港のヨットハーバー、ラクスマリーナ(同市川口)が新たに、障害者カヌー競技の普及・強化拠点になる。2020年の東京パラリンピックに向け選出を育成している競技団体「日本障害者カヌー協会」(東京都港区、吉田義朗会長)が22日、同マリーナに拠点となる艇庫(ていこ)を初めて開設する。

今後、東京大会出場を目指す選手の練習拠点となるほか、競技用カヌーを使った体験会などが開催され、障害者カヌーの普及や選手の発掘、指導者育成の拠点になるという。

艇庫は競技用カヌーなどを保管する倉庫で、面積35㎡のユニットハウス。全長5mを超えるカヤック競技用と7m超のヴァー競技用の計2隻などが保管される予定だ。車いすでも利用できる多目的トイレなども艇庫内に新設される。

パラリンピックカヌー競技は2016年のリオデジャネイロ大会で初めて、左右を交互に漕いで進むカヤックが正式種目となった。20年の東京大会では片側を漕ぐヴァ―が新たに正式種目に加わる。競技用カヌーは現在まだ国内に10数隻しかなく、そのうち2隻が同マリーナに保管され、活用されるという。

選手の練習拠点としては、都内に住む2018年のカヤック日本代表、小山真選手(36)が今後、ラクスマリーナを拠点に練習する予定だという。

体験会は同協会が主催し、広く参加者を募って競技用カヌーの実物を見てもらったり、実際に乗ってもらったりする。競技用カヌーをだれでも体験できる国内で唯一の場所になるという。体験会を通して未来の選手を発掘したい考えだ。地域の障害者スポーツ指導員とも連携したいとしている。

同協会によると、車いすでの利用が難しいマリーナが多い中、同マリーナには多目的トイレがあり、桟橋まで車いすで行けるなど環境が整っていること、土浦駅から近いことなどから選ばれたという。同マリーナは2005年から、障害者も、健常者も、初心者も、だれでも水上スポーツを楽しめるイベント「誰でも楽しもう霞ケ浦」を開催し、水上スポーツのバリアフリー化のノウハウを蓄積してきたことが背景にある。

同協会事務局の上岡央子さんは「障害者カヌーの競技人口はまだまだ少ないので、豊かな自然を楽しみながら、初めて人にもカヌーを体験してもらい、障害者カヌーを知ってもらいたい」と話している。

◆体験会「パラマウントチャレンジカヌーin霞ケ浦」は5月6日午前9時30分~午後3時まで、土浦市川口2-13-6、ラクスマリーナで開催。午前中はパドルの漕ぎ方の練習、午後は湖上でミニ運動会やリレー競技などを体験する。参加費2500円。問い合わせは℡03-6229-5440(日本障害者カヌー協会)。

改装途中の艇庫内部=同

関東鉄道 全バスをバリアフリー化

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車椅子での乗降時にスロープを設置(関東鉄道提供)

【富永みくに】関東鉄道(本社土浦市、松上栄一郎社長)は3月末までに、路線バスの全車両(328台)をノンステップまたはワンステップバスとし、100%バリアフリー化を達成した。これにより車椅子、ベビーカーの利用者や高齢者などがバス利用をしやすくなった。

ノンステップバスは車内に段差がない低床車両で、ワンステップバスは車内に低い段差が1段ある。いずれも車椅子での利用が可能で、1車両につき1~2台まで乗車できる。乗車時は、インターフォンや手振りなどで運転手に知らせ、乗り口からスロープを引き出して乗車する。移動中は安全確保のため、指定場所に固定する。移動の手助けや固定装置の装着などは運転手が行う。

ベビーカーは、混雑時などには折り畳んで乗るよう勧めているが、スペースに余裕がある場合は子どもを乗せたままでも乗車できる。その場合は指定の場所に後ろ向きに停め、車輪にストッパーを掛けた上で、シートベルトを着用する。

同社では新入社員全員を対象にバリアフリー研修を行っている。今後さらに県内福祉団体の協力を得て、障害者の利便性を高めるために、社内研修などを実施する予定。今後、グループ会社の関鉄グリーン、関鉄パープルバス、関鉄観光バスの路線バスについても、バリアフリー車両の導入を進めるという。

ノンステップバスを利用するお年寄り=8日、土浦駅バスターミナル

まるでカルガモの子ども! 運搬ロボット つくば市図書館に試験導入

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認識した人の後をずっとついて来る運搬ロボット=11日、つくば市立中央図書館

【富永みくに】まるでカルガモの子どものようについて来て荷物などを運搬してくれる自動追従運搬ロボット「サウザー」が、つくば市吾妻、市立中央図書館に試験導入され、11日、報道陣にお披露目された。

ロボット開発会社「ドーグ」(同市吾妻、大島章社長)が開発し、市のトライアル発注認定制度=メモ=により、2017年3月に購入された。価格は約160万円(当時)。これまで本庁舎内で重い荷物を運ぶために用いていたが、活用範囲を広げるため3月23日から、同館でブックポスト(無人図書返却箱)の本を回収する際に使っている。

台車の前方にある自動追従のボタンを押すと、下部に取り付けられたセンサーが対象を認識、対象と同じルートをたどって追従する。80cm幅の狭い通路やS字型走行、直角に曲がることも可能で、レーザーセンサーで進路上の障害物を検知した場合は、自動で回避・停止し、警告音が鳴る。荷物は最大120kgまで載せることができ、本を100冊以上積んでもスロープを無理なく行き来できる。段差は3cmまで乗り越えられる。

ドーグでは、物流倉庫や工場、小売店などでの搬送用台車としての利用を想定。これまでに国内の物流倉庫・工場をはじめ、空港関連企業、シンガポールの図書館などでの導入事例があるという。

図書館の椙山久美子館長は「今は利用者の安全を配慮して、開館前の人の居ない時間帯に使っているが、機会があれば子どもたちの目の前で本を運ぶ様子を見せるなど積極的に活用していきたい」とコメントしている。5月31日まで同館での試用を続ける予定で、その後も別の部署に場所を移して、新たな用途を探る。

※メモ
【トライアル発注認定制度】つくば市が2015年度に創設した。市内のベンチャー・中小企業者が開発する優れた新商品などの普及を支援するため、市が定める基準を満たす商品・サービスを認定する。認定商品のPRを市のホームページなどで行うほか、購入した場合は、評価結果を公表する。16年度認定商品は「サウザー」以外に、サイバーダインの作業支援ロボットスーツ「HAL腰タイプ」、地球科学可視化技術研究所の「プロジェクションマッピング型精密地形模型」。

自由な表現に見応え つくば美術館で「茨城現展」

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鳥獣戯画のカエルを触りながら鑑賞する来場者ら=つくば市吾妻、県つくば美術館

【鈴木萬里子】日本を代表する公募団体の一つ、現代美術家協会の県支部会員による「第34回茨城現展」(同支部主催)が、つくば市吾妻の県つくば美術館で開かれている。30人の作家による絵画、写真、工芸、立体、デザインなど、幅広い分野の作品が一堂に展示されている。

会場中央には、稲敷市在住の正野豪勇さん(75)が、上野憲示監修「鳥獣戯画の謎―国宝に隠された6つのミステリー」(別冊宝島)から起こしたカエルが11体展示されている。カエルは工具のやすりを加工して作られ、腹の中に鉄のかけらを入れてある。揺らすと音がして、カエルの声が聞こえるよう作られている。正野さんは日本中央競馬会美浦トレーニングセンターで馬に蹄鉄を打つ装蹄師(そうていし)として働いた経験から、蹄鉄や鉄製の仕事道具を使った作品を数多く発表している。独学で学んできたという正野さんは「企画展示に選ばれて今回多数の作品を出品できた。ここにある作品はどれも、手で触って鉄の感触を感じてほしい」と話した。

水彩画の佐々木量代、工芸と絵画の正野豪勇、デザインと絵画の三木ひろみ3氏による企画展示コーナーもある。佐々木さんの水彩画に見入っていた土浦市の60代の女性は「淡く、やさしい色彩だけれど、力強い迫力を感じる」と話していた。

土浦から来た70代の夫妻は「毎回見に来ている。絵だけでなく工芸品などもあって楽しめる。どれもレベルの高い作品が多い」と話した。

茨城支部は全国17ある支部の1つ。会長の佐野幸子さんは「今回の出品者は30人、出品数は150を超え見応えのある現展になった。公募展なのでたくさんの人に、自由な表現で参加してほしい」と話した。

◆会期は15日(日)まで。開館時間は午前9時30分~午後5時(最終日は午後3時まで)。問い合わせは04・7188・8621(佐野さん)

作品に見入る来場者ら=同

明秀日立が快挙 県南勢どう立ち向かうか注目

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センバツ出場が濃厚になり喜びを爆発させる明秀学園日立の増田陸選手、芳賀大成選手ら=昨年の秋季関東大会準々決勝

【コラム・伊達康】第90回センバツ甲子園は大阪桐蔭が史上3校目となるセンバツ連覇を達成して閉幕した。茨城の明秀学園日立は、1回戦の瀬戸内戦で9回に劇的な逆転勝利を収めると、2回戦の高知戦では10対1と大勝。初出場ながら2勝を挙げる躍進を見せた。

3回戦では優勝した大阪桐蔭を相手に8回まで2安打に抑えられ三塁すら踏めない苦しい展開だったが9回にエース細川拓哉の左中間ホームランで1点を返し4点差とすると、二死満塁でこの日2安打と当たっている4番・芳賀大成までつないだ。結果は空振り三振で5対1と3回戦敗退となったものの、王者を相手に最後まで目が離せない粘りを見せてくれた。この大舞台での敗戦を機に夏にはさらにとてつもないチームに仕上げて来るに違いない。

「大阪出身」強調に違和感

明秀学園日立の試合がテレビで中継される際、チーム紹介や選手紹介で実況が頻繁に発したのが「大阪出身」という言葉だ。チームは監督の金沢成奉氏(大阪・桜宮―東北福祉大)をはじめ、関西圏出身の選手が多数を占める。ベンチ入りメンバー18人のうち、茨城出身選手はエース細川(北茨城市出身)と代打の切り札である佐伯尚吾(桜川市出身)の2人だけで後の16人は関西圏を筆頭に福島、宮城、東京など県外出身だ。確かに特徴のあるメンバー構成ではあるのだが、果たして「大阪出身」や「県外出身」と繰り返し紹介する必要があっただろうか。

1980年夏、江戸川学園取手が東京、千葉、愛知、静岡のリトルシニアやポニーリーグの有名選手を片っ端から100人スカウトして部員120人の大所帯を築き、そこから選び抜かれたベンチ入りメンバー17人のうち16人が県外出身者という構成で、学校創設からわずか3年目で甲子園出場を果たした。当時のいはらき新聞(現在の茨城新聞)『白球の詩』のコーナーに「”外人部隊”で構成される江戸川学園はその在り方をめぐって本県高校野球界に一石を投じている」という記述があった。当時はまだメンバーを県外出身者で固めることが珍しく、県外出身者が茨城の看板を背負って甲子園に出場することに高校野球関係者のみならずファンからも反発や疑問が噴出したようだ。

しかし、それから38年が経過した今日、私立高校で県外出身者がスタメンに名を連ねること自体は取り立てて珍しいことではない。現に県内において、昨秋の茨城準決勝で対戦した常総学院はスタメン9人中3人が県外出身者であるし、決勝で戦った霞ケ浦に至ってはスタメン9人中7人が県外出身者だ。さらに土浦日大は東京や千葉から、つくば秀英は栃木や東京から、鹿島学園に至っては神奈川や台湾から選手を集めている。関西出身であっても隣県であっても県外であることには変わりない。

金沢監督が大阪出身ということもあり、関西圏の中学年代にスカウティングネットワークがあるからこそ関西圏から選手を集めているのであって、東京や神奈川、千葉などの関東圏から選手を集めていている私学とはエリアを異にしているだけではないか。取り立てて大阪(関西)を強調する必要はない。むしろ、過去に甲子園出場の実績がない明秀学園日立に、まだ15歳の少年が「一旗上げてやろう」とはるばる大阪(関西)からやって来ているのだからその決意たるや一通りではない。親としても、練習試合や公式戦を観戦することができない地に相当な覚悟を持って我が子を送り出したはずだ。

小中学生球児に衝撃

茨城県勢として常総学院を除いた春と夏の甲子園での勝利は、2005年夏の藤代(対福岡・柳川)の勝利以来、実に13年ぶりのことであった。初出場にして初勝利、さらに2勝の快挙を成し遂げた明秀学園日立の甲子園での躍動ぶりは、今の小学生や中学生の球児に衝撃を与えたに違いない。今後はより多くの中学生から希望進路として名前を挙げられるようになるだろう。東海大相模や浦和学院や明徳義塾のように、全国的に知名度の高い強豪校となった時、「大阪出身」「県外出身」という線引きがちっぽけなものとしてあえて紹介されなくなるのかもしれない。その次元にまで明秀学園日立は躍進できるのだろうか。常総学院をはじめ県南の有力校がそのプロセスに対してどう立ち向かうのか注目だ。茨城の高校野球はますます面白い。

カタクリ見頃 例年より早く 筑波山

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「春の妖精」とも呼ばれるカタクリの花=8日、筑波山山頂付近の自然研究路

【鈴木萬里子】「第18回筑波山頂カタクリの花まつり」が20日まで開かれている。山頂付近には約3万株のカタクリが群生しており、花を目当てにケーブルカーで登る観光客やカメラを首にかけた登山者らでにぎわっている。期間中イベントがあり、花まつりを盛り上げる。

群生地は男体山山頂付近の自然研究路と、ケーブルカー筑波山頂駅のある御幸ケ原から女体山に向かう「カタクリの里」など。自然研究路は標高800m辺りをぐるっと一周する登山道で、北側の登山道両脇に今が盛りと咲き誇る群生の花が見られる。ここ数日がピークのようだ。自然研究路南側とカタクリの里は見頃を過ぎてしまった。つくば観光コンベンション協会によると、今年は例年より開花が5~10日ほど早いという。

カタクリは早春に薄紫や桃色の花を下向きに咲かせ、2週間程の開花時期しかないことから「春の妖精」とも呼ばれ、愛好者を引きつけている。花の色は薄紫が一般的だが、カタクリの里には白い花も咲く。自生する白色の花は数万本に1本しかないそうだ。今年は残念ながらもう散ってしまったが、山頂売店の「たかはしや」に写真が飾られている。カタクリと同時期に咲くのがニリンソウで、御幸ケ原の南斜面ではニリンソウの群生も多く見られ、2種が共に咲く姿も見られる。

静岡県富士市から団体バスで訪れた60代女性は「やっと憧れの筑波山に登ることが出来てうれしい。その上カタクリの群生を見られるなんて、私達ラッキー」と写真を撮りながら大喜びしていた。

カタクリの花まつり関連イベントは次のとおり。
◆筑波山神社参拝と筑波山頂カタクリの花散策=14日(土)。参加費無料(乗車料金は各自負担)、先着80人。特典として筑波山神社を正式参拝できTXオリジナルキャップがもらえる。申し込み029・866・0611(筑波観光鉄道)
◆筑波山ウォームアップ登山=14日(土)午前9時30分~午後4時。無料(一部有料)、筑波山登山と併せたスタンプラリー、ワークショップ、登山講座など。詳しい情報はhttps://www.yamakei-online.com/yk/tsukuba/
◆筑波山ミニコンサート=15日(日)午後1時~3時。問い合わせ029・869・8333(つくば観光コンベンション協会)http://www.ttca.jp
◆ガマの油売り口上=山頂御幸ケ原で期間中の土日、午前10時~午後2時。

登山道両脇に群生するカタクリ=男体山自然研究路北側

日本画家、故小林恒岳の未発表作品を発見 土浦まちかど蔵で初公開

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発見された故小林恒岳の作品に見入る来場者ら=土浦まちかど蔵「大徳」

【鈴木萬里子】石岡市太田の日本画家で昨年6月に逝去した小林恒岳(こうがく)の未発表作品が、このほど夫人の志津江さんによって発見された。30号(91×65㎝)の「滝」という作品で、土浦市中央、土浦まちかど蔵「大徳」で開催中の「第8回緑炎会作品展」で初公開されている。

今年12月13日から北茨城市の県天心記念五浦美術館で開催される「追悼―小林恒岳展」の出品作品を整理していた志津江さんが、アトリエに保管されている作品の中から見つけた。志津江さんは「とても驚いた。1993年頃しきりに滝を描いた時期があったので、そのうちの1枚だと思う。アトリエには作品が重ねて置いてあり、ほかにも未公開の5~6作品が見つかった。6月に遺作展を予定しているので、皆さんにも驚いて見てほしい」と話している。

小林恒岳は、県立土浦一高、東京芸大卒。父親で日本画家の巣居人(そうきょじん)が創設した「新興美術院」の代表的な画家として活躍し、霞ケ浦をテーマにした初期の作品は環境破壊に警鐘を鳴らした。1987年に石岡市の吾国山中腹にアトリエを構え、霞ケ浦や筑波山など地域の自然を豊かな色彩で描き続けた。

生前、土浦市の日本画同好会「緑炎会」を指導していたことから、同会の作品展で初公開されることになった。

指導受けた8人が力作展示

緑炎会作品展は、会員8人がそれぞれ2~6作品を出品し、「滝」を合わせた38作品が展示されている。日本画の持つ柔らかな色合いが、会場の蔵と調和し、優美な雰囲気を醸し出している。

会は小林さん亡き後、講師を招かず、制作活動を続けている。尾島和子会長は「会員らが意見を出し合い、その意見を入れて描き直したり、和気あいあいとやっています」と会の現況を話す。

来場した土浦市の70代男性は「力作ぞろいですごい。特徴的な日本画の色合いに春の季節の深まりが感じられる」と話していた。祖母と一緒に来たという同市の6歳の少女は「絵の色がすごくきれいで見ていて飽きない。ばらの赤色がすてき」とにっこりしていた。

◆「第8回緑炎会作品展」は10日(火)まで。開館時間は午前10時~午後5時(最終日は午後3時)。入場無料。問い合わせは℡029・824・9209(尾島さん)
◆「小林恒岳ー遺作展」は6月2日(土)~6日(水)、四万騎農園石蔵ギャラリーで開催する。開館時間は午前10時~午後5時30分。問い合わせは℡0299・44・3305(小林志津江さん)

熱心に作品を見る来場者=同