木曜日, 10月 6, 2022
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TX延伸で議論活発化 臨海地下鉄相互乗り入れ構想 

【山崎実】首都圏とつくばを直結するつくばエクスプレス(TX)の将来延伸構想・計画をめぐる議論が活発化している。実現には莫大な費用と時間を要するが、県議会の議論から一端をのぞいてみる。 東京2020オリンピック・パラリンピックの開催を背景に、東京・臨海開発に熱い視線が注がれているが、TXの将来計画で提起されたのが臨海地下鉄線との相互乗り入れだ。2016年4月の国の交通政策審議会答申で、これまでの秋葉原から東京までの延伸に加えて、都心部・臨海地域地下鉄構想との一体的整備が初めて盛り込まれた。 この臨海地域地下鉄構想は、将来、交通需要の増加が見込まれる晴海、豊洲、有明などの地域と都心部を結ぶ約5キロの整備構想。臨海副都心とのアクセスの利便性が図られ、TXの東京延伸と一体整備の検討に期待がかかる。 しかし東京都は、その重要性は理解しつつも「他に優先して整備すべき路線があり、現時点では臨海地下鉄整備の方針を固めた事実はなく、構想の段階」だという。今後、関係者間で調整を重ねていく必要があると慎重な姿勢だ。 県は、臨海地下鉄線との相互乗り入れはTXの東京延伸につながるだけでなく、ひいては関西圏など全国各地とのアクセスが飛躍的に増大すると見込んでいる。「東京都からの情報収集に努め、都の今後の検討状況や沿線自治体の意向などを踏まえながら、協議を進めていく」(政策企画部)としている。 TXの延伸構想については県内でも茨城空港への延伸実現への働き掛けがあり、今後、各方面でさらに活発な議論が展開されそうだ。 ➡TXに関する過去記事はこちら

TX茨城空港延伸へ早期の研究着手を 結成1年半、期成同盟会が要望

【山崎実】つくばエクスプレス(TX)茨城空港延伸議会期成同盟会(会長・市村文男小美玉市議会議長)は、TXの茨城空港延伸に関する要望書を大井川和彦知事に提出した。年度内に県議会や県選出国会議員などに協力を働き掛け、延伸実現への気運醸成に結び付けていきたい考えだ。 利用者の増加に対応した茨城空港の利便性向上、沿線地域の農業・経済など産業の振興、その波及効果による県勢の発展を期待して、期成同盟会が設立されたのは昨年5月=18年5月7日付=。市村議長の呼び掛けに、土浦、石岡、つくば、かすみがうら、行方、鉾田の6市議会議長が同調した。県南、県央、鹿行の7市議会がスクラムを組み、国土交通省やTXを運行する首都圏新都市鉄道など関係機関への延伸要望活動を行ってきた。 今回の要望書提出もその一環として行われた。要望内容は▽県総合計画に記載されたTXの延伸ルートについて、茨城空港への延伸を要望する▽茨城県が主体となって国、関係機関連携による調査・研究の早期着手を要望するーの2点。 昨年11月に策定された県総合計画「新しい茨城への挑戦」では、2050年頃の将来像として、TX延伸ルートの一つに”茨城空港ルート”が描かれているとして、期成同盟会はまず政治ベースで実現に向け動き出すことにした。 延伸とはいえ、新線建設には莫大な資金と年月がかかる。TXもかつての第2常磐線構想から常磐新線と名称を変えながら、幾多の難局を乗り切ってきた経緯がある。 期成同盟会もその辺の事情は織り込み済みで「大事なことは、必要な夢や希望をあきらめず、実行運動を展開すること。年度内に7市議会でさらなる行動を起こしていきたい」と意気込んでいる。 高速バスは10月スタート 一方、県が都市間連携による交流人口の拡大をベースに、県全体の活性化を目指す研究学園都市・つくばと県都・水戸を直結する高速バスの増便実証実験が10月からスタートする=19年5月13日付=。つくば―茨城空港、水戸―茨城空港の高速バスもそれぞれ増便される。 今年2月と3月に高速バス利用者アンケート調査を行い、増便の要望が多かったことを踏まえ、県、関係市、交通事業者、学識経験者などで実証実験協議会を設置し、運行計画(運行ルート、ダイヤなど)を審議してきた。 現在、運行事業者となる関鉄バスが国交省関東運輸局に認可申請中で、「10月には(増便実証実験の)実施にこぎ着けると思う」(県交通政策課)と話している。 TXの茨城空港延伸への働き掛けと、水戸とつくばを結ぶ高速バス増便運行ー県内の高速交通網整備計画が、構想の段階から具体化へと大きく動き出そうとしている。

TXを茨城空港に延伸を 7市の議長ら期成同盟会設立

【鈴木宏子】つくばエクスプレス(TX)を茨城空港(小美玉市)まで延伸しようと、土浦、つくば市など7市の市議会議長らが7日、TX茨城空港延伸議会期成同盟会(会長・市村文男小美玉市議会議長)を設立した。 現在、終点になっているつくば駅から延伸しようと、沿線の海老原一郎土浦市議会議長、塩田尚つくば市議会議長のほか、かすみがうら、石岡、小美玉、鉾田、行方7市の市議会議長が発起人となって発足した。7市の議長・副議長で構成し、今後、県などに要望活動をしていく。 同日、土浦市城北町、ホテルマロウド筑波で開かれた設立総会には、7市の議長・副議長のほか、国光文乃、青山大人衆院議員、岡田広参院議員、県議、市長ら約60人が出席し、「全力で皆さんの取り組みを支援したい」(国光氏)「夢の実現のため頑張っていきたい」(岡田氏)などとあいさつした。小美玉市の島田穣一市長は「市長会も一緒に取り組んでいきたい」などと述べた。 TXの県内延伸については、2017年8月の知事選で橋本昌氏(前知事)と大井川和彦氏(現知事)の両氏が共に公約に掲げた。昨年9月に就任した大井川知事は、同年12月に策定した「新しい茨城づくり政策ビジョン」に「TXの県内延伸に向け検討を進める」と明記した。これを受けて7日の設立総会であいさつした県政策企画部の森住直樹交通局長は「整備資金をどう確保するかなど難しい問題もあるが、様々なルートを含め幅広く検討し、あらゆる可能性を検討していきたい」などと話した。 同盟会の設立趣意書はTX延伸の必要性について、航空需要が増大し成田・羽田の首都圏空港は2020年代に処理能力がほぼ限界に達すると見込まれていることなどから「茨城空港の存在価値は首都圏第3空港としてますます重みを増している」とし、波及効果について「延伸の波及効果は、沿線地域の人口増加や経済効果など様々な面において計り知れない」などとうたっている。

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「おみたまヨーグルト」 《日本一の湖のほとりにある街の話》4

【コラム・若田部哲】夏。小美玉市の畑では「おみたまピラミッド」と呼ばれる、緑色の巨大な堤防のようなものが築かれます。その正体は、酪農家が育てた高さ4メートルにもなるトウモロコシを、刈り取り破砕して、ショベルカーやブルドーザーなどの重機でうず高く積み上げたもの。まるで土木工事のようですが、これを乳酸発酵させることで、乳牛のための良質な飼料となるのだそうです。 茨城県No.1の生乳生産地であり、2018年には「第1回全国ヨーグルトサミットin小美玉」が開催され、2日間で約4万人を動員した酪農王国・小美玉市。今回は、同市で30年以上にわたり、良質な乳製品を作り続けてきた「小美玉ふるさと食品公社」の木村工場長に、同社のヨーグルトのおいしさの秘密について伺いました。 おいしさの下地として、まず木村さんが挙げたのが、同社の前身である堅倉(かたくら)村畜牛組合が掲げた「土づくり・草づくり・牛づくり・人づくり」というモットー。冒頭で紹介した「おみたまピラミッド」は、まさにその言葉の象徴となる風景なのです。 そして次の秘密が、小美玉市の酪農家の密度の高さ。「酪農」といえば、多くの方はまず北海道を連想するかと思いますが、北海道は広大なため、各酪農家の距離が離れています。それに対し、小美玉は日本一酪農家の密度が高いため、生乳を速やかに酪農家から加工場である公社まで運搬することが可能です。 ヨーグルトは生乳の鮮度が命 ヨーグルトの原料となる生乳は鮮度が命のため、このスピード感は製品の品質向上のための大きなメリット。毎朝新鮮な生乳を酪農家から集め、少しでも鮮度が落ちないうちに加工するという基本に忠実な作り方が、同社のヨーグルトのおいしさの何よりのポイントなのだそうです。

文章を磨き上げる速記者の腕 つくば 竹島由美子さん【ひと】

つくば市松代の竹島由美子さん(74)は51年にわたり、速記者という仕事に一筋に向き合ってきた。現在は都内の速記事務所から委託を受け、自宅に届く講演会やインタビューの録音をパソコンで文字に起こす仕事を続けている。現場に出向く仕事はほとんどなくなり、速記の符号に出番はないが、培った技術を生かし仕事に磨きをかけている。 速記は、簡単な線や点でできた符号などを使って、人が話す言葉をその場ですぐさま書きとり、それを解読して文章に書き直すまでの作業を指す。 竹島さんは「符号の出番がなくなってきたことは寂しいが、技術の進歩に助けられて仕事を続けてこられた」と話す。コロナ禍で仕事がキャンセルになったことがあったが、仕事が物心両面で支えになっているという。時代とともに新たな言葉が生まれたり、流行したりする。これからも毎日2紙の全国紙に目を通して話題や言葉にアンテナを張り、レベルアップを図っていきたいという。 アナログ録音機で独学 東京生まれ。中学生の頃から作文や感想文を書くのが好きで、子ども向けの雑誌に載っていた「速記文字を使えば人の話が書ける」という速記専門学校の宣伝文句にひかれたのが始まり。当時は速記学校の募集広告が多く見られ、「就職したら速記を勉強しよう」と決めたという。 高校卒業後、比較的休みの多い学校の事務職員なら速記を勉強するのに都合が良いと考え、明治大学の採用試験を受けて職員に採用された。

素人になり切れない世界の片隅で 《ことばのおはなし》50

【コラム・山口絹記】ファインダー視野率、ダイナミックレンジ、開放描写、色収差。これらの単語、何の用語かわかるだろうか。 カメラとそのレンズに関するマニアックな専門用語である。あえてマニアックと書いたのは、こんな用語知らなくても写真は撮れるからだ。あえて言い切ってしまおうか。こんな用語知らなくていい。知らなくていい、のだけど、知らないでいる、ただそれだけのことが、私たちの生きるこの世界では、もはや難しくなってしまった。 例えばカメラが欲しいと思った時、まず何をするだろう。身近に写真をやっている知り合いがいなければ、きっとおすすめのカメラを見つけるためにネットで検索をするだろう。 おびただしい数のおすすめカメラが提示され、使用するレンズの大切さを一から教示してくれるはずだ。ついでにプロレベルの撮影技術から、あらゆる専門用語にまみれたレビュー情報を摂取できる。これらの知識を雑誌や専門書で手に入れようとしたら、なかなかの金額がかかるはずだ。しかし、ネットで閲覧している限り、全部無料である。ああ素晴らしい新世界。 とはいえ、ある程度の前提知識があればありがたい情報も、これから何かを始めようとしている者には過度な情報の激流に違いない。無料でいくらでも情報が手に入るこの世界線で手に入らないモノ。それは情報に対する適切なフィルターなのだ。 「いちいちうるせぇな」「これでいいのだ」

孤立し苦境に立つプーチン大統領 《雑記録》40

【コラム・瀧田薫】ウクライナ軍が、9月中旬以降反転攻勢に出て、ロシア軍に占領された北東部の要衝を奪還しつつある。これに対し、プーチン大統領は、9月21日のロシア国内向けテレビ演説で、予備役に対する部分的動員令(30万人の徴兵)を発動すると宣言し、さらにウクライナ東部や南部のロシア軍占領地域において住民投票を実施し、その上でロシア領に併合する意向を示した。 この演説で特に注目されるのは、新しくロシア領(クリミア半島を含む)となった地域をウクライナ軍が奪還しようとすれば、「あらゆる手段でこれに対抗する」としたことである。この「あらゆる手段」とは、具体的には何を指しているのだろうか。ラブロフ外相が国連総会の一般演説で、ロシアに編入される地域を防衛するために核兵器を使用する可能性を示唆していることと重ね合わせれば、狙いの一つは「核兵器の使用」であり、もう一つは「ウクライナに対する宣戦布告」であろう。 プーチン大統領は、これまでロシア国民を報道管制下に置き、ウクライナ侵攻が国民生活とは遠い世界の出来事であるかのように伝えてきた。しかし、今回の演説のなりふり構わぬ内容は、ウクライナ侵攻当初の楽観が根底から崩れ、ロシア軍が苦戦している事実をプーチン大統領自らが告白したに等しい。 当然、国民一般の受けたショックは大きく、ロシア国内の複数の都市で市民による反戦デモが発生し、徴兵を恐れる市民やその家族が飛行機や車を利用してロシア国外に脱出し始めているとの情報も伝わってきている。当面、この混乱が政権の土台を揺さぶるほどに拡大することはないだろう。また、ロシア軍によるクーデターが起きる可能性もさほど大きなものではないだろう。 独裁者の妄想という不条理 しかし、ウクライナ侵攻の大義、すなわちロシアの過去の栄光を取り戻し、大国としてのパワーを維持し続けるための軍事力行使は、はっきり裏目に出たというのが軍事専門家大方の見方である。それでも、プーチン大統領は侵攻をやめないし、やめられない。