水曜日, 4月 21, 2021
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《沃野一望》23 正岡子規『水戸紀行』追歩 (3)

【コラム・広田文世】 灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼 我(わが)ひめ歌の限りきかせむ  とて。 正岡子規の『水戸紀行』を追歩する令和版珍道中は、取手から国道6号線を北へ向かって歩く。この辺りの国道は、子規が歩いたころとは異なる道筋となる。旧水戸街道は、右手高台下の市街地を抜けていく。旧街道には江戸時代の本陣跡が残っている。そこを、水戸藩九代藩主の斉昭や息子の慶喜が江戸に向かい、子規は北に向かった。 令和版は、現在の6号国道を行く。 緩い坂を下ると、左手前方の平野の彼方に、筑波山の秀麗な紫の鋭角が望める。子規は、ある年の年賀状で、「…富士の山めでたく候。筑波の山めでたく候…」と記している。富士山と筑波山を対等に並べ憧れていた。

《沃野一望》21 正岡子規『水戸紀行』追歩(1)

【コラム・広田文世】灯火(ともしび)のもとに夜な夜な来たれ鬼我(わが)ひめ歌の限りきかせむ  とて。 明治22年、文科大学(現在の東京大学文学部)国文科に籍をおく学生が、寄宿舎のある本郷から水戸へ向け、徒歩で出立した。国文科の学友で水戸人の菊池謙二郎訪問を、ふっと思いついた。足にまかせ行ってみるかと、明治時代の学生は、気楽に歩きはじめる。 学生の名は、正岡子規。22歳。ただし正確には、この時点でまだ子規の号を名乗っていない。水戸から帰ったあと大喀血(かっけつ)し、「鳴いて血を吐く」子規を号することになる。しかしここでは子規、と使わせていただく。 子規は、水戸から帰ると発病、壮健だったときの旅の思い出を『水戸紀行』としてつづった。あのときは、元気だったなあと、回想している。 さて、その『水戸紀行』のコース。 東京本郷の寄宿舎を出立し、はるか前方に筑波山を遠望しての北千住、松戸、我孫子。我孫子の先で利根川を渡り茨城県に入り、取手、藤代、牛久と水戸街道を北上、土浦から石岡を経て水戸、さらに大洗にまで足をのばしている。帰路は、水戸線と東北線の汽車を乗り継ぎ(当時、常磐線はまだ開通していない)上野へ戻る4泊5日の日程の、ほとんどが徒歩だった。

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たゆたう歌物語① 都鳥 《遊民通信》15

【コラム・田口哲郎】前略 コロナ禍になる前は、本郷キャンパスに通うのに、JR上野駅から上野公園、不忍池の弁天堂を通って、池之端門から構内に入っていました。東大病院の裏手にその門はあり、坂を登ると安田講堂の裏に出ます。さらに坂を登ると法文1号館という建物があり、文学部の講義は主にそこで行われているのです。 さて、不忍池の鳥の話です。池にはハトやスズメ、カモが集まり、さながら鳥の集会所のようですが、その中でひと際目を引く鳥がいます。ユリカモメです。東京は臨海都市ですが、上野辺りに海沿い感はありません。 でも、カモメがいる。吉本ばななが銀座に行くと潮の香りがする、とどこかに書いていましたが、カモメを見ると淡水の不忍池にも潮の香りが漂ってくるようです。ユリカモメは東京都の鳥になっていますから、特段珍しい鳥ではないのでしょう。少し釣り上がった目が愛らしく、立ち止まって眺めていました。ふと、口をついて出たのは、 名にし負はば いざ言問はむ都鳥 わが思ふ人はありやなしやと という和歌です。これは『伊勢物語』第九段「東下り」と『古今和歌集』に収録されている在原業平の歌で、京都から下った業平が隅田川沿いで都に残してきた恋人に想いをはせて詠んだ歌です。

スタジオで配信体験、誰もがYoutuberに 土浦のインターネットテレビ局

2021年版「小中学生の将来就きたい仕事」に関する調査で男子の1位となるなど、がぜん注目のYoutuber(ユーチューバ―)を、手軽に試せる場所が土浦にお目見えした。インターネットテレビ局「Vチャンネルいばらき」(土浦市川口、菅谷博樹代表)が、Youtube(ユーチューブ)配信を始めてみたい個人や団体に、スタジオや機材の無料体験を呼び掛けている。 体験ができるのは原則的に土・日曜日、午後1時~6時のうちの1時間程度(スタッフがロケなどで不在の場合を除く)。業務用の本格的な機材やスタジオ設備を使い、オリジナルの動画コンテンツが作れる。撮影した動画は自分でユーチューブなどに投稿するほか、後日、Vチャンネルいばらきの番組の一つとして公開することもできる。 内容は、スタジオ内でできるものなら何でもOK。一例としてはトーク、セミナー、実況、音楽なら弾き語りや歌ってみた動画など。2階の貸しスペース「VBOX」(料金別途)を使えば、本格的なライティングやPAシステムで、バンドのライブやダンス・演劇などのステージも配信できる。 代表の菅谷さんは「未経験の人でもやりたいことができるよう、スタッフがお手伝いする。番組制作の雰囲気を知るだけでも刺激になるのでは」と呼び掛ける。 裏方は全部スタッフにお任せ 動画配信は最低限スマホ1台あればできるが、スタジオを使えるメリットは大きい。複数のカメラを切り替えたり、背景や別画面を合成したり、効果音やテロップを入れたりなど、さまざまな広がりが生まれる。機材のセッティングや操作はスタジオのスタッフがしてくれるほか、教えてもらって自分でやることもできる。

観光シーンにアウトドア向け新商品 筑波山・霞ケ浦エリア

茨城県が企画提案を募った「筑波山・霞ケ浦をもっと楽しむ!アウトドア層向け新商品企画開発」によるツアープログラムが、春からの観光シーズンに続々デビューする。登山やサイクリングなどアウトドアの観光シーンに、地域資源を活かすグッズや土産品などの提供をめざしたもので、昨年度入賞したプランが商品開発を終えた。今後、筑波山・霞ケ浦エリアでの定番商品を目指して、販売戦略を展開していく。 企画提案は新たな定番商品の開発と、アクティビティーツアープログラム企画の開発の2部門で募集された。昨年10月の最終審査には12事業者14プランが残り、公開プレゼンテーションで商品開発に4プラン、企画開発で2プランが選出された。 定番商品の入賞は、▽筑波山江戸屋(つくば市筑波)の「陣中油ハンドクリーム・リップクリーム」ガマの油のパッケージデザインをリニューアル(ハンド1800円、リップ900円)▽筑山亭かすみの里(土浦市おおつ野)の「霞ヶ浦名産を使用した帆引き御膳」帆引き船をイメージした船盛で霞ケ浦名産の白魚、川エビなどが味わえる(1980円)▽ケーズグラフィック(つくば市平沢)制作の「筑波山麓歴史めぐりイラスト手ぬぐい」TAMARIBAR(タマリバ、つくば市小田)、平沢官衙(かんが)遺跡案内所(同市平沢)、一期一会(桜川市羽田)で販売(1200円) ▽美影グルテンフリーベーカリー(つくば市小田)の「宝篋山パイスティック」筑波山麓の農産物(小田米、オーガニック卵、ブルーベリーなど)を使用しスティック状で食べやすく携帯性のある商品に開発。TAMARIBARで販売(1本250円、1缶5本入り1200円)の4商品。(価格はすべて税込み) アクティビティーツアープログラム企画の開発では、ラクスマリーナ(土浦市川口)の「カヌー遠足」と、こもれび森のイバライド(稲敷市上君山)の「満喫アウトドア!イナシキライド」が入賞した。 土浦市の新川で2020年11月実施されたカヌー遠足のモニターツアーの様子

本田圭佑氏率いるファンドなどから資金調達4億円 筑波大発ベンチャーのワープスペース

筑波大学発宇宙ベンチャーのワープスペース(つくば市吾妻、常間地悟CEO)は19日までに、第三者割当増資による4億円の資金調達を実施した。引き受け先にはスパークス・イノベーション・フォー・フューチャー(東京都港区、見學信一郎代表取締役)が設立・運営する宇宙フロンティアファンド、プロサッカー選手の本田圭佑氏が率いるKSK Angel Fund 合同会社(米国カリフォルニア州)、SMBCベンチャーキャピタル産学連携2号投資事業有限責任組合(東京都中央区)が名を連ねた。 ワープスペースは、宇宙空間光通信ネットワーク構想「WarpHub InterSat(ワープハブ・インテルサット)」の実現をめざしている。3月には国際宇宙ステーション(ISS)から超小型通信衛星の軌道投入に、県内の民間企業では初めて成功(3月15日付)した。今回の資金調達はシリーズAラウンド(初回募集)のファーストクローズとなり、5月ごろをめどにセカンドクローズを実施する予定。 左からワープスペース常間地CEO、KSK Angel Fund本田圭佑氏、宇宙フロンティアファンドの大貫美鈴氏=同 同社は、3月8日付けで取締役会設置会社に移行。宇宙フロンティアファンドの投資担当で宇宙産業関連団体の委員・理事なども務める大貫美鈴氏が社外取締役に就任し、経営体制を強化した。一連の取り組みによって2022年末の打ち上げを予定している、世界初の衛星間光通信ネットワークサービス向けの小型光中継衛星の開発を加速させていくという。