月曜日, 5月 23, 2022
タグ 東海第2原発

Tag: 東海第2原発

原発再稼働阻止訴え つくばで市民集会【震災11年】

東日本大震災から11年目の11日、「さよなら原発! 守ろう憲法!」をテーマに、つくば市の市民団体「戦争をする国づくりNO@つくば」(山本千秋代表)など3団体が、つくば駅前のつくばセンター広場(同市吾妻)で市民集会を開いた。「脱原発をめざす首長会議」メンバーの村上達也元東海村長が参加し「(東海第2原発の)再稼働を何としても阻止するため、我々市民が頑張らないといけない」などと訴えた。 2011年の東日本大震災の翌年から、毎年3月11日に開催している。今年は約90人が参加した。 東海第2原発の再稼働阻止を訴える村上達也元東海村長 村上元村長は、東海第2原発の現在の状況について「再稼働に向けて盛んに工事をやっている。人家にすぐ接するところでクレーンが林立し、ダンプカーがばんばん走り回っている」などと話した。 昨年3月に出された水戸地裁判決後の東海村の動きについても「避難計画ができていないので運転してはならんという判決が出て、議会では早く避難計画を策定せよという請願が出てきた。何でもいいから形だけ作れとなっている」と述べた。

東海第2「事故が起こればつくばにも被害」 再稼働反対で街頭宣伝

東海第2原子力発電所(東海村)の再稼働反対と廃炉を訴える各地の市民団体の連合体「東海第2原発いらない首都圏ネットワーク」が11日、つくば、土浦両市など県内6カ所を含む全国45カ所で一斉に街頭宣伝活動を行った。全国各地での統一行動は、同ネットワークが発足後初めて。 このうちつくば市では、脱原発を掲げる市民有志らで組織する同ネットワークつくば実行委員会の会員ら約20人が、同市吾妻のつくばセンター広場周辺で「声をあげよう 東海第2原発はいらない」「いのちこそ宝 原発は即廃炉に」の2種類の横断幕を掲げる「サイレントスタンディング」を行い、同原発運転差し止めを認めた今年3月の水戸地裁判決を解説したパンフレットを通行中の市民らに配布した。 当初はシール投票などのイベントも予定していたが「コロナ禍でもあり、できるだけ人と接触しない、サイレントでのスタンディングを」と今回の形式となった。 実行委員会の阿部眞庭代表(73)は「原発が再稼働するということは、何か事故が起きれば(原発)30キロ圏内だけでなく、つくばにも被害が及ぶ」と訴えた。福島第1原発事故での住民の被害状況を念頭に「東海第2で事故があれば、私たちも(福島の)二の舞になる。自分たちや子どもたち、孫たちにそんな思いをさせたくない」と述べた。 しかし、直接請求署名を8万6703筆(法定必要数の1.78倍)を集めて昨年6月の県議会に提出された「東海第2原子力発電所の再稼働の賛否を問う県民投票条例」案は賛成5、反対53で否決された。運転差し止めを認めた今年3月の水戸地裁判決に対しても、同原発を運営する日本原電が東京高裁に控訴して係争中と、脱原発を訴える声が広まりにくい現状にある。 原発再稼働問題については、賛成・反対派双方が同じ考えの人々だけで固まり、多くの人々に問題が共有されにくい現状を踏まえ、阿部代表は「無関心な人たちをどうやって『政治が自分たちの日常に深く関わっている』を知ってもらうことが必要」と無関心層に原発問題を含め政治に関心を持ってもらう必要性を説いた。(崎山勝功)

最も有効な避難計画は再稼働させないこと 《邑から日本を見る》88

【コラム・先﨑千尋】「避難計画は実際には機能しない。絵にかいた餅でしかない。最も有効な避難計画は再稼働させないことだ」。東海第2原発に隣接する那珂市議会の勉強会で、桜井勝延前福島県南相馬市長はこう強調した。 同市議会は常設の原子力安全対策委員会を持ち、これまでに原発関係の有識者を呼び、勉強会を開いてきた。また昨年11月には、東海第2原発の再稼働に関して市民の声を聴こうと、「市民の皆さまの声を聴く会」を開くなどしてきた。今回の勉強会は、議員全員が東京電力福島第1原発に隣接する自治体の首長の体験談を聴こうと開いたもので、16人の議員のほか、一般市民にも公開した。 桜井氏はまず、10年前の事故当時を振り返り、体験した者でないと分からないことがいっぱいあると話し、「大津波で多くの犠牲者が出、救助のさなかに福島第1原発の爆発が起きた。国や県からは何の情報も届かず、テレビの画面で避難指示が出たことを知った。市民は自分の命を守ることが最優先で、行政の指示通りには動かない。それぞれが行きたいところに行く。病院の患者や要介護者の避難が大変だった。東電の作業員は真っ先に遠いところに逃げた。住民のために活動すべき議員も半数以上が逃げ出した。議長は事故の4日後に北海道の千歳空港にいた。新潟県の泉田知事から避難者を受け入れるという電話をもらい、助かった」と、情報が入らなかったこと、バリケードを張られ生活物資までもが入らなくなったこと、避難指示などが困難を極めたこと―などを細かく報告した。 南相馬市の居住人口は震災9年後の時点で約1万7000人減少し、独居や高齢者世帯が増え、若い働き手や子育て世帯が減っている。父親が帰還し就労しても、避難先で生活を続ける母親と子どもが多く、パート、アルバイトが不足しているという。 「まだ以前の生活を取り戻せない」 桜井氏はさらに、「市民の多くはまだ以前の生活を取り戻せないでいる。復興というと響きはいいが、復興とはなんぞやと思っている。復興五輪と言っているが、誰のために開くのか。東電は私たち市民に約束したことを守らない。信用に値しない。東電からの賠償金は原発からの距離で差別される。除染でがんばり、避難区域から解除されると賠償金が減らされる。住民に差別を持ち込むと地域が分断されてしまう。被災地の首長は市民からボコボコにされながらがんばってきた」と、自治体とトップの苦悩を語ってくれた。

東海第2で画期的な判決 《邑から日本を見る》85

【コラム・先﨑千尋】異常気象か世相のせいかどうかわからないが、桜の開花がこれまでになく早かった。いつもだと20日過ぎに咲く近くの公園の八重桜がもう満開。コロナ禍で人が騒いでいても、桜はいつものように見事な花を見せてくれる。 異常というよりは想定外の判決が3月18日に水戸地裁で出た。日本原子力発電(原電)の東海第2原発の安全性に問題があるとして、県内外の住民らが原電に運転差し止めを求めた訴訟の判決で、前田英子裁判長は「実現可能な避難計画や、実行する体制が整えられているには程遠く、防災体制は極めて不十分」として住民の請求を認め、運転を差し止めるよう言い渡した。 これまでの原発運転をめぐる裁判では、地震や津波、火山の噴火などへの対策が主な争点だったが、今回の判決は、事故が起きた時、避難などで住民の安全を守れるかに注目した。 この判決について、翌日の新聞各紙は大きく報道した。地元紙茨城新聞はもとより、朝日、毎日、東京の在京紙だけでなく、隣の下野新聞や沖縄の琉球新報も1面トップで報じていた。社説や解説でも「実効性のある避難計画を作るのは机上の空論。現実を直視すれば、原発再稼働は極めて困難」(東京新聞)、「判決は首都圏に近い密集地域での立地そのものを疑問視したに等しい。自治体は原発の是非を巡る議論とは別に、住民の生命を守る観点での対策が求められる」(岩手日報)など、判決内容を支持する声が多く見られた。 直接評価を避ける国・県・関係首長 では、当事者の受け止め方はどうか。

《邑から日本を見る》67 東海第2 県民投票 県議会が条例案否決

【コラム・先﨑千尋】茨城県議会は6月23日の本会議で、日本原子力発電東海第2原発の再稼働の賛否を問う県民投票条例案を反対53、賛成5の反対多数で否決した。約8万7000人の県民が署名して求めた県民投票は、最大会派のいばらき自民や県民フォーラム、公明などの反対で実現しないことになった。 本会議に先立つ同月18日に、県議会防災環境産業委員会は総務企画委員会と連合審査会を開き、同条例制定の直接請求代表者や学識経験者、国、地元自治体首長らの意見を聴取し、討論後に反対多数で否決していた。 条例案は、東海第2原発の再稼働の是非について、県内の有権者が賛否の投票をするというもので、大井川和彦知事も多くの県議も再稼働について明言してこなかった。このため、県民の意思を確認する手段の一つとして、有志が「いばらき原発県民投票の会」をつくり、憲法で保障された条例制定の直接請求を県議会に求めていた。 知事は、請求に基づく条例案を県議会に提案する際には、自らの意見を添えて提案することが求められているが、意見書は「慎重に検討していく必要がある」と賛否を明確に示さなかった。 「基本的知識が抜けた議論」 連合審査会では、参考人の意見表明に対して各委員から質疑や意見が出された。その主なものを列挙する。

Most Read

小出裕章さんが常陸太田市で講演 《邑から日本を見る》112

【コラム・先﨑千尋】「日本は世界一の地震国。避難計画とは、ふるさと喪失計画だ。東海第2原発を再稼働させてはならない」。 5月7日、常陸太田市のパルティホールで開かれた講演会で、元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんが熱っぽく訴えた。この講演会は同講演会実行委員会が主催。最初に記録映画「地震・津波・原発事故」が上映され、東日本大震災による津波と東京電力福島第1原発の事故、飯舘村で事故に遭い昨年10月に甲状腺がんで亡くなった長谷川健一さんらの話などが紹介された。講演会には県内外から420人が参加した。 小出さんの講演のタイトルは「日本の原子力開発と東海第2原発の再稼働」。小出さんは最初に原子力開発が東海村に誘致された経過を話し、「どんな機械でも故障し、事故も起こす。人間は神ではない。必ず誤りを犯す。原子力発電所も機械であり、事故から無縁ではない」と、事故が起きるのは必然だと述べた。そのことを国も電力会社も知っており、それ故に東電は自分の電力供給範囲から原発を追い出し、福島や新潟に作った。 その福島。事故から11年経っても放射線量が高く、現場に行けない。溶け落ちた炉心がどこにあるのかさえ分からないでいる。原子炉を冷やすために水を注入し続け、放射能汚染水が増え続けている。3月現在で汚染水の貯留量は約130万トンになり、国と東電は昨年4月、汚染水を海に流すことを決めた。「地球は水の惑星であり、水を汚すことは究極の自然破壊だ」と、小出さんは危機感を表す。 また、復興の掛け声のもとで住宅支援の打ち切りなど被害者たちが押しつぶされ、汚染があることを口にすると「復興の邪魔だ」と非難されると言う。  「子供たちを被曝から守るのが大人の責任」

29年続くにぎわい再び つくばリサイクルマーケット

家庭で使わなくなった不用品を持ち寄り、安く販売してリサイクルする「第122回つくばリサイクルマーケット」が22日、同市吾妻の中央公園水の広場で開かれた。市内や近隣市の市民らが38区画に出店し、買い物客でにぎわいを見せた。コロナ禍で半年ぶりの開催となった。 つくば市の市民団体「リサイクルを推進する会」(高野正子代表)が1994年から主催しており、今年で29年目となる。 毎年3月、5月、9月、11月の年4回開催し、多い時には700人の来場者があったが、コロナ禍で中止を余儀なくされていた。昨年11月に再開し33区画に出店した。しかし感染拡大を受けて、今年3月は再び中止となっていた。今回は出店区画を40区画用意、30人のキャンセル待ちがあったという。 「つくばのごみを宝の山に!」をモットーに、使用可能なものを捨てずにリサイクルすることを目的とするマーケットで、出品されたのは、衣類や靴、本、未使用のタオルや食器、使わなくなったおもちゃ、雑貨、文房具などさまざま。 出店したつくばみらい市在住の女性は「何度も出店している。ずっと出したくて久しぶりの出店。家族のものなどたまった不用品を持ってきた。天気が良くなって、思っていた以上に買っていただいた」と話す。 土浦市から息子を連れて買い物に訪れた篠崎史織さんは「初めて来た。10円や100円といった値段で子どもでも買いやすいので、自分でお金を出して買うという体験ができてよい。息子はコロナ禍の中生まれたのでこういった体験が貴重」と話した。

認識の対立を克服するには? 《文京町便り》4

【コラム・原田博夫】2月24日以降、ロシアのウクライナ侵攻の報道に接していると、戦争の背後に潜む正義は、時代や場所、あるいは人や組織で異なっていることが分かる。侵攻したロシアやプーチンには、少なくとも自国民向けの必然性や正当性があるはずである。 ロシアがこのような暴挙に至った経緯や背景は必ずしもつまびらかではないが、ここ数年来、米国やNATO(北大西洋条約機構)によるロシアへの圧力・圧迫があった(と、少なくともロシアおよびプーチンが思い込んだ)ことは確かである。その意味では彼らには、ゆがんでいたにせよ、なにがしかの必然性があったはずである。それなくしては、このように大規模な「特別軍事作戦」(一方的な侵略)を決行できない。 対して、この侵攻は、侵攻されたウクライナのみならず、EU(欧州連合)、NATO、米国や日本などの民主主義国にとって全く理解できない暴挙である。 この認識の対立構造は、それぞれの国民世論にも反映していて、ロシア国内の世論調査では(国内世論の操作が行われている上に、政府系の御用調査機関と揶揄(やゆ)されているが)、今回の特別軍事作戦は相当の支持を得ている。たとえば、全ロシア世論調査センターの3月17日調査やレバダセンターの4月21~27日調査では、いずれも「支持する」が74%に上っている。 他方で、国連総会でのロシアの軍事行動への圧倒的な非難決議(3月2日の非難決議への賛成141カ国、反対5カ国、棄権5カ国)に見られるように、国際政治・国際世論はロシアへの非難では歩調を合わせている。 関係者・当事者の「良識」に期待

昔「アダルトチルドレン」、今「毒親」 《続・気軽にSOS》109

【コラム・浅井和幸】おかげさまで、浅井心理相談室はこの6月で20周年を迎えます。様々な方にご支持いただき、本当に感謝しております。以前相談に来られた方からのご紹介で来談されるケースや、相談をして元気になったので精神保健福祉士を目指したいとか、公認心理師やカウンセラーになりたい―といった話を聞くと、とてもうれしくなります。 といっても、「浅井のようになりたい」という言葉を聞くと、うれしい反面、「もっと上を目指した方がよいよ。君はもっと大きな可能性を秘めている」と思いますし、正直にそう伝えます。 相談室を開いたころ高校生だった来談者も、すでに30代になって再び来談されることもあります。皆さん、本当に立派になられて感慨深いものがあります。70代の方もいましたので、あの方はもう100歳を超えるのかぁ―などと考えることもあります。 20~30年前、アダルトチルドレンという言葉を頻繁に目にしました。この言葉はもともと、アルコール依存症の親の元で育った子供が、大人になって様々な支障が出てくるという概念です。その意味が広がり、機能不全家族で育った人が様々な生きづらさを抱えていく―という意味にもなりました。医学的な診断名ではありません。 相談の場でも多く耳にしたものですが、最近では「毒親」という言葉に置き換わっていると感じます。毒親は「親ガチャ」とセットで聞くことも多いですね。これらの言葉の登場に、気持ちが軽くなった人もいるでしょう。こんなにつらいのは自分だけではないのだという仲間意識、訳の分からない苦しさから「毒親に育てられた子ども」に属せたという安心感です。 これは、どこの病院に行っても、何も悪くないと医師に言われ苦しさが続く中、うつ病とか難病などの病名がつくことで、何となく治療法があるのだろうという救われた感覚に似ているのだと思います。カサンドラ症候群という、アスペルガー症候群のパートナーを持つ人の苦悩もこれに似ていますね。