日曜日, 11月 27, 2022
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《電動車いすから見た景色》15 私の中にある無意識の差別

【コラム・川端舞】「自分はどんな人も差別しない」。そう断言できる人はどのくらいいるだろうか。私にはそんな自信はないし、「もしかしたら無意識に誰かを差別しているかもしれない」と自分を省みることができる人間でいたいと思う。 障害者差別をなくすために、障害者と健常者の関係はどうあればいいのか。健常者の立場から差別について考える研修会が、2月上旬、障害者支援団体「つくば自立生活センターほにゃら」の内部職員向けに開催された(2月16日付)。 研修会では、部落差別を中心とした差別問題を研究する、筑波大名誉教授の千本秀樹さん(71)により、部落差別の基本命題が紹介された。これは、かつて、部落差別をなくすことを目指す運動団体「部落解放同盟」が提唱したものだ。 基本命題の1つは、「社会意識としての差別観念」だ。意識的に差別している自覚のない人であっても、部落差別が蔓延(はびこ)っている社会の中で暮らしていると、無意識のうちに「自分は被差別部落出身でなくてよかった」という差別的考えを持たされてしまう。そして、この考え方がさらに被差別部落と一般大衆の距離を広げる。 車椅子利用者を排除するアパート 身近な例で考えてみる。以前、私が別のアパートに引っ越そうと思い、物件探しをしたとき、ほとんどのアパートは外観を見ただけで候補から外れた。不思議なくらい、どのアパートの玄関にも段差がある。アパートを建てた人は、障害者差別をしているつもりは全くないのだろうが、結果として入居者から車いすユーザーを排除してしまっている。

差別をなくすために つくばの障害者団体が職員研修

【川端舞】障害者差別をなくすために、障害者と健常者の関係はどうあればいいのかー。差別を考えるオンライン研修会が6日と13日、2日間にわたり開かれた。障害者支援団体「つくば自立生活センターほにゃら」(つくば市天久保)が、主に内部職員向けに開催した。障害者と健常者が互いに尊重し合える関係のつくり方について、活発な議論が展開された。 自立生活センターは全国各地にあり、「障害者のことは障害者が一番理解している」という理念のもと、障害者が中心となって運営される。障害者主体の団体に、これまで健常者がどう関わってきたかを知ることで、センターで働く健常者の職員が「障害者支援を通して、自分も社会を変えていく一員なのだ」とより自覚できるのではないか。そのような思いから、センター設立当時からの職員、松岡功二さん(52)が今回の研修会を企画した。 「健常者は手足になれ」 参加したのは同センター職員のほか、かつて筑波大学で部落差別を中心とした差別問題を研究していた筑波大名誉教授の千本秀樹さん(71)、千本さんの教え子など約30人。 初日は、センターで介助のアルバイトをしている筑波大障害科学類4年の山口和紀さんが、自身の卒業論文をもとに「健全者手足論」について問題提起した。 1970年代、どんな重度障害者でも暮らしていける地域社会をつくることを目指す、障害者たちの社会運動「青い芝運動」が関西で広がった。重度障害者が社会運動を続けるためには、介助する健全者(=当時、現在は健常者)が必要だ。しかし当時は公的な介助制度もなく、ボランティアとして障害者を介助していた健全者は、青い芝運動の中で不安定な立場だった。当初は青い芝運動に共感していた健全者だが、立場の不安定さから障害者との関係がこじれ、障害者を見下す言動が出てきた。運動における障害者と健全者の関係を再確認しようとする中で、障害者から「健全者は組織運営に口を挟まず、組織の手足になれ」という「健全者手足論」が出てきた。「健全者は敵だ」とまで言い切ることもあった。

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ふるさと納税の顛末記 ① 《文京町便り》10

【コラム・原田博夫】年末になると、ふるさと納税でソワソワするお宅もあるかも知れない。魅力的な返礼品をめぐる話題である。しかし、これは、制度導入の経緯からすると、妙な話である。今回は、その顛末(てんまつ)を取り上げたい。 そもそも、高校まで地方圏で教育を受けた若者の相当数が、大学入学や会社就職で都会に出て、その後の社会人生活や結婚後もそこで過ごすのは、20世紀後半の日本社会では(都市部と農村地域の間で教育や就業のチャンスに濃淡がある以上)当然だった。 この若者には財政の観点からは、高校卒業までは地元自治体の教育支出が投入されていた。勤務先の企業は、法人税(国税)および法人住民税を(企業の所在地へ)納めている。会社員としては、給与・報酬から所得税(国税)と個人住民税を(居住地の県・市町村へ)納めている。この会社員も企業も、当該年度に関しては立派な納税者である。 しかし、この会社員を高校時代まで成育させた出身地では、この財政収支の流れはやや釈然としない。少なくとも、地方出身者の高校卒業までに投じた財政資金のある部分は、出身の市町村・県に戻してもらいたい。とりわけ、都市部に出た地方出身者が地元に残った同世代よりも高所得者になっている場合には、そうした矛盾を感じる。 故郷へ還元できる制度はないか? 地方交付税制度は、こうした気分を一部解消する制度でもある。主要な国税5税(所得税・法人税・酒税・消費税・地方法人税)の一部(3割強)を地方の固有財源とみなして、全国の地方自治体を対象に、一定の意基準に従って(地方自治体ごとに基準財政需要額と基準財政収入額を算定し、前者が後者を上回っている場合はその差額を財源不足とみて)財源保障のために一般財源として配分する、という制度である(うち、94%は普通交付税、6%は特別交付税)。

ウクライナ避難民支援募金を大使館に寄付 日本つくば国際語学院

学校法人つくば文化学院(東郷治久理事長)が運営する日本語学校「日本つくば国際語学院」(同市松代)が、4月からつくば市内で呼び掛けていたウクライナ避難民支援募金(4月13日付)が9月末までに計24万5000円集まり、10月26日、東京都港区の駐日ウクライナ大使館に寄付した。 募金箱はグループ企業のサンスイグループ(東郷理事長)が運営する市内計8カ所に設置した。当初6月末までの予定だったが延長し、9月末まで寄付を募った。 8カ所は同校のほか、つくばグランドホテル(同市筑波)▽つくばわんわんランド(同市沼田)▽つくば国際ペット専門学校(同市沼田)▽つくば山水亭(同市松代)▽つくば山水亭別亭(同市吾妻、ホテル日航つくば2階)▽KEY’S CAFE(キーズカフェ)ララガーデンつくば店(同市小野崎、10月16日閉店)▽ミスタードーナッツ イーアスつくばショップ(同市研究学園)。特にKEY’S CAFEとつくば国際ペット専門学校に設置した募金箱には多くの寄付が集まったという。 今回の募金活動は「ウクライナ避難民の支援はまず日本語学校から手を挙げてやるべきではないか」という東郷理事長の言葉がきっかけとなった。寄付金を受け取ったウクライナ大使館の担当者からは感謝の言葉が述べられたという。 同校の森山英熙本部長は「みなさんに関心を持って寄付をしていただき、本当に感謝しています。寄付金が避難民の方々のお役に少しでも立てれば」と話し、「これからもウクライナ避難民で日本語を学びたいという人がいたら積極的に受け入れていきたい」と語る。

百年亭再生プロジェクトが進行中 《宍塚の里山》95

【コラム・佐々木哲美】宍塚の自然と歴史の会では、2019年7月に里山に隣接した築100年以上の住宅を購入し、「百年亭」と名付け、修復作業に取り組んでいます。その資金集めに、クラウドファンディング(CF)を使いました。期間は9月5日~10月21日、目標額は300万円としました。 建物の完成には800万円程度が必要ですが、CFに並行して、助成金申込みや様々な手法で、宍塚の里山の重要性を伝えながら資金を集めます。 CFの結果、223名の方から317万5000円の寄付をいただき、目標を達成することができました。どんな方から寄付があったかまとめたところ、会員から27%、非会員から73%と、非会員の寄付が多くを占めました。居住地別では、つくば市32%、土浦市15%など、県内で62%を占めました。 県外では東京都が14%と多く、関東全体では28%を占め、関東以外は9%でした。宍塚から離れると人数は減少しますが、県外からの寄付者が全体の37%にもなり、宍塚の里山保全への支持が全国に広がったことを示しています。 寄付額は1万円が119名(59%)と最も多く、次いで5000円が65名(29%)と続きます。10万円という高額寄付者が4名もいました。今回の成功のカギは、もちろん、寄付していただいた方、知人・友人に働きかけていただいた方、プロジェクトメンバーの努力ですが、ホームページ(HP)の役割も少なくありません。仲介業者READYFORの方々の親身なサポートもありました。 百年亭の創建年と大工名が判明

空気汚染の健康被害を知ってほしい 市民科学者、故 津谷裕子さんの著書を公開

有害化学物質による空気汚染の被害者で、2021年2月に92歳で死去した土浦市の市民科学者、津谷裕子さんが、化学物質による健康被害について知ってほしいと09年に執筆した著書「絵でとく健康への環境対策ープラスチックからの新しいVOC空気汚染」(A5判、98ページ、社会評論社)が、「忘れるな 杉並病・寝屋川病~プラスチックリサイクルで生活を奪われないために」と題したウェブサイト内でこのほど全面公開された。 公開したのは東京都千代田区の市民団体「化学物質による環境汚染を考える会」代表の森上展安さんだ。森上さんは1990年代後半、当時住んでいた東京都杉並区で津谷さんと共に、プラスチックなどの不燃ごみ圧縮・詰め替え施設で健康被害を受けた周辺住民の実態調査や原因究明に取り組んだ。「杉並病」と呼ばれた健康被害だ。 公開された著書は、アレルギーやアトピーなどの患者が増える中、身の回りのさまざまなところから、これまで無かった、ごく微量の揮発性有機化合物(VOC)が発生し、新たな空気汚染が広がっている実態を知ってほしいと執筆された。 東京都杉並区の施設周辺住民の健康被害の調査結果や、プラスチックごみの圧縮や詰め替えで揮発性化学物質がなぜ発生するかをまとめている。その上で「プラスチックは不完全な加熱や機械的処理では、多種類で多様のVOCが発生し、毒性がごく強いものに変質することもある」などと指摘し、今日推進されているプラスチックのリサイクルについても疑問を投げ掛けている。 予防、救済、解明へ