火曜日, 5月 30, 2023
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9人超の33陣営が出席 土浦市議選 立候補予定者説明会

現職9人引退か 任期満了に伴い、統一地方選後半の4月16日告示、23日投開票で行われる土浦市議選(定数24)の立候補予定者説明会が27日、同市役所で開かれ、定数9人超の33陣営の関係者が出席した。 現職が9人引退するとみられ、新治村と合併した2006年以降の市議選としては最多となる。有権者数は11万8415人(3月1日現在)で、4年前の前回より約2200人増えている。 出席した33陣営の内訳は現職15人、新人16人、元職2人。党派別は公明党4人、共産党2人、社民党と参政党がそれぞれ1人、無所属が25人。男女別は男性27人、女性6人。4年前の市議選は定数24に対し7人超の31人が立候補した。(柴田大輔) ◆立候補予定者説明会出席者33人は以下の通り(敬称略、受付順/氏名、年齢、政党、現職・新人・元職)。 根本 法子 57 公 明 新田島 由紀 38 無所属 新井原 敏夫 67 無所属 新目黒 英一 53 公 明 現吉田千鶴子 70 公 明 現竹内  裕 72 無所蔵 元今野 貴子 65 無所属 現篠塚 昌毅 67 無所属 現小坂  博 66 無所属 現菅井 歩美 38 無所属 新寺内  充 70 無所属 現古沢 喜幸 76 共 産 元塚原 圭二 61 無所属 現平石 勝司 52 公 明 現矢口 勝雄 59 無所属 現山下 久徳 60 無所属 新福田 勝夫 79 共 産 新滝田 賢治 46 無所属 新勝田 達也 59 無所属 現鈴木 一彦 59 無所属 現大木 俊郎 60 参 政 新坂本 繁雄 74 無所属 新三上 英則 56 無所属 新島岡 宏明 64 無所属 現吉田 直起 41 無所属 新奥谷  崇 52 無所属 現海老原一郎 69 無所属 現柳澤 健二 36 無所属 新田中 義法 53 無所属 新下村 壽郎 67 無所属 現平岡ふさ子 70 社 民 新四栗  治 55 無所属 新小野  勉 61 無所属 新

ディープな土浦楽しんで 三高生4人、スタンプラリーを企画 22日

県立土浦三高(土浦市大岩田)の2年生4人が、地元、土浦を深く知りながら観光を楽しんでもらいたいと、土浦駅前通り周辺の観光拠点の一つ、まちかど蔵「野村」(同市中央)からスタートし土浦城跡の亀城公園(同市中央)周辺を巡るスタンプラリーを企画し、22日に開催する。 指定した店舗など3カ所以上を回ってスタンプを集めた人に景品を用意する。同市職員でホームページ「日本一の湖のほとりにある街の話」を制作する若田部哲さんが協力し、スタンプラリーの台紙のデザインを手掛ける。 まちかど蔵「野村」は江戸時代後期から明治時代初期に建てられた商家の蔵で、中城通りと呼ばれる旧水戸街道沿いにある。スタンプラリーは「野村」をスタート、ゴール地点とし、地元でよく知られる周辺の喫茶店「喫茶蔵」、「城藤茶店」、「カフェ ド ランクル」のほか、亀城公園の東櫓(やぐら)、和菓子店「伊勢屋」、呉服店「前野呉服店」でスタンプを押してもらう。 亀城公園周辺の地図をモチーフにした、レトロで味のあるデザインの台紙を100部用意する。親子連れや若者などを中心に多くの層に訪れてもらうことを想定しているという。 まちかど蔵がある中城通りの入り口、桜橋交差点=土浦市中央(資料写真)

土浦で回遊型まちなか演劇企画 10月開催に向け始動

2023年、土浦を演劇のまちに—と旗揚げしたグループがある。「つち浦々まちなか演劇めぐり実行委員会」(久保庭尚子委員長)だ。これまでに市内の店舗や社寺など8つの会場の協力を取り付け、劇団や演者9団体などの参加を得て、土浦初の回遊型演劇イベントを10月28、29日開催することを目指す。5日からは、会場の提供ができる企業・店舗と、演劇公演に参加できる個人・グループの新規募集に乗り出す。 グループは、同市真鍋の小劇場「百景社アトリエ」などで公演を重ねてきた演劇関係者が中心となり昨年7月、市民が身近に舞台芸術を楽しむ機会を広げようと立ち上げた。 舞台芸術の魅力とともに、地域の魅力を再発見し、まちや地域文化を活性化することを目指しており、同市中央で「城藤茶店」を経営するコンサルタントの地立堂、工藤祐治さん(54)が地域側のとりまとめを担った。「最初は街頭演劇も考えたが、参加団体との調整を図るなか、今回は公演会場を確保して行うことになった。初めてのことで第2回があるかどうかも含め手探りで進めている」 コロナ禍で危機意識、演劇の可能性探る これまでに演劇しょく堂(仲谷智邦代表)、劇団ルート6(福田琢哉代表)など、全9団体の参加が決まっている。委員長を務める久保庭尚子さん(61)は、フリーの俳優、演出家。水戸芸術館の開館時に創設された劇団ACMの1期メンバーで、現在はかすみがうら市に居住し、「城藤茶店」で朗読会を開くなど、土浦での活動を積み重ねてきた。「コロナ禍以降、演劇は難しい状況に置かれている」と危機感を募らせている。 舞台関係者など多くの人間が関わるため、一人でも感染者が出ると直前でも公演を中止にせざるを得ない。劇場は密な場所だし、演者同士がマスクを外さずに行う稽古などにも限界があった。だから「場を作っていくことの大事さを感じている。一個人、一団体だけはできないことをまちの人と結びつくことで演劇の可能性としたい」と語る。

散策から出会う土浦・路地裏物語 石川多依子さん モノクロ写真展

土浦市在住の写真家、石川多依子さんの写真展「モノクロ語り・土浦」が13日から、同市大和町の土浦市民ギャラリーで開催されている。2007年から現在までの約15年間、街の変遷を撮り続けた写真の中から、57枚を厳選して展示している。 街角での気付きが源泉 写真展より 昨年1月、大町の通りに昔からある茶舗で、午前中の暖かい日差しに包まれて店番をする、1人と1匹の姿を収めた作品が展示されている。「若いころから知っている人で、懐かしいと思って話し掛けて撮らせてもらった。おじさんが優しい目で猫を見ていて、猫はどーんと構えている。その関係がいい」と石川さん。 写真展より

3年ぶり 11月5日開催決定 土浦全国花火競技大会

コロナ対策と安全対策を徹底 第91回土浦全国花火競技大会(同大会実行委員会主催)について、実行委員長の安藤真理子市長は5日の定例記者会見で、11月5日に開催することを決定したと発表した。同大会は2018年と19年は事故により途中で打ち切り、20年と21年はコロナ禍で中止となった。コロナ対策と安全対策を徹底して、3年ぶりに開催する。 安藤市長は「国内最高峰の大会であることから、3年連続で花火師が作品を発表する機会を失うことは日本の伝統文化である花火の技術を継承していくことに大きな影響を及ぼす」などと開催決定の理由を述べ、「大会を復活させなければならない使命を感じている。最後まで絶対成功させるという思いでいる」と強調した。 安藤真理子土浦市長 無料観覧席なくし有料のいす席に

本町通りがマルシェ初開催 3年ぶりステージ復活 土浦キララまつり

30日から 山車やパレードは中止 土浦市の夏祭り「土浦キララまつり」が30日から8月7日まで土浦駅周辺で開催される。今年は、まつりのメーンとなる8月6、7日に、同市中央の「本町通り商店会」(来栖昌之会長)が初めてマルシェを開催するほか、土浦駅周辺で音楽やダンスなどのステージイベントが3年ぶりに復活する。 キララまつりはコロナ禍により2020年は中止、21年は七夕飾りの装飾と花火の打ち上げが実施された。市民山車巡行や七夕踊りパレード、歩行者天国は、新型コロナ感染拡大防止のため3年連続で取り止めとなる。 商店会を元気づけたい 本町通り商店会会長の来栖昌之さん=同市中央2丁目

「音楽のある風景つくりたい」ギタリスト木村大さん 土浦駅ビルに教室開校

国内外から注目を集めるクラシックギターのトッププレーヤーで土浦出身の木村大さん(40)が、音楽教室「木村大Music Lab.(ミュージック・ラボ、通称キムラボ)」を土浦駅ビル「プレイアトレ」(土浦市有明町)3階に10日開校する。 木村さんの父親でギタリストの義輝さん主宰の木村ギター音楽院(美浦村)の分院となる。クラシックギターのほかアコースティックギター、ウクレレ、ボーカル、作詞作曲などを6人のプロ講師が教える。木村さんは子どもたちの指導をする。 木村さんは父親からギターを学び、14歳の時、東京国際ギターコンクールで優勝、17歳でCDデビューした。2002年英国王立音楽院に留学。テレビ番組にも多数出演し、これまで10枚のアルバムを発表するなど実力派だ。 考える時間たくさん取れた 開校のきっかけは、昨年開かれた市立図書館(同市大和町)での無料の演奏イベントだった。100人の定員がわずか2日で満席になり、「生まれ育った土浦に、自分が何かできることはないか」と考え始めた。

聖地・土浦にパトレイバーのデザインマンホール 来年2月完成

アニメ「機動警察パトレイバー」の聖地、土浦市が、市内15カ所のマンホールのふたをパトレイバーのデザインマンホールに変える。15カ所すべて異なるデザインとなり、アニメのキャラクターやロボットがカラーで登場する。 完成は来年2月末の予定。設置場所は、JR土浦駅から亀城公園周辺約1.1キロ間の歩道などを検討している。市中心市街地の名所や観光地近くに設置するなど、訪れた人が市内を歩き回れるよう回遊性を高めて設置する。 パトレイバーは歩行式の作業ロボット「レイバー」が普及する近未来の東京を舞台に、警視庁レイバー部隊の活躍を描くアニメ。土浦はレイバー部隊の敵役で、驚異的な性能をもつメカ「グリフォン」が製造された土浦研究所があるとされ、ファンの間で聖地となっている。 ファンの来訪を期待 同市は今年1月14日から2月13日まで「機動警察パトレイバー30周年突破記念 in土浦『TV-劇パト2+』展」(1月13日付)を開催した。北海道や九州など全国から約3100人のファンが訪れるなど盛況で、グッズなど売り上げは約700万円だった。

「気軽に豪華なキャンプ」を記者が体験 19日、土浦にオープン

グランピングヒルズ「アウテラス茨城」 「気軽に豪華なキャンプを楽しむ」をコンセプトに、全棟独立型で完全プライベート空間を実現したグランピングヒルズ「アウテラス茨城」(にしがき、本社・京都府)が19日、土浦市東城寺にオープンする。関東平野を見渡す山の斜面に、白いドーム型テントと、コテージが点在する。都心から車で1時間、土浦、つくば市街地から10キロほどの場所にある。周囲には、県内外から多くの観光客が訪れる筑波山や、パラグライダー、ハンググライダーなどスカイスポーツが楽しめる朝日峠がある。 家族で気軽に ペット同伴も オープンに先立ち、メディア向けに施設が公開され、記者も宿泊体験をした。 以前からキャンプには関心があったが、テントをはじめとする装備をそろえたり、設置したりといった手間を負担に感じていた。それがここでは着替え一式あればよく、バック一つで気軽に行くことができる。

3年ぶり開催へ準備継続 かすみがうらマラソン

かすみがうらマラソン大会事務局(会長・安藤真理子土浦市長)は4日、4月17日に予定される「第32回かすみがうらマラソン兼国際ブラインドマラソン2022」開催に向け、引き続き準備を進めていくことを公式サイトで発表した。一方で、オミクロン株による感染拡大など「今後の状況によっては開催中止もありうる」とした。 イベント開催要件の範囲内 かすみがうらマラソンは、2020年以降、新型コロナ感染拡大により、2大会連続で中止となった。今年開催されれば3年ぶりとなる。 今回、中止の判断を回避した理由として大会事務局の土浦市スポーツ振興課は、新型コロナ感染が拡大しているものの、地域の医療状況のひっ迫度と専門家の判断を踏まえ、国、県、市等が定めるコロナ禍でのイベント開催要件の範囲内であることから判断したと説明した。今後は、自治体の開催要件、日本陸連が提示するガイダンスを踏まえながら、専門家と協議しつつ開催の可否について総合的に判断していくとした。 時間差でスタート

レストラン中台のレトルト5品 カレーオブザイヤー特別賞 土浦

土浦カレーフェスティバルで6年連続優勝を果たし、殿堂入りしている、レストラン中台(土浦市桜町)のレトルトカレー「つちうらカレー物語」5品が「カレーオブザイヤー2022」特別賞を受賞した。昨年発売された「弓豚スペアリブのスープカレー」「幻の飯村牛キーマカレー」「弓豚のプレミアムカレー」「土浦ホワイトレンコンカレー」「クリーミートマトカレー」の5品だ。 カレーオブザイヤー2022は、カレー総合研究所(井上岳久社長、東京都渋谷区)が運営する「カレー大學」が、革新的、画期的だがまだ世間に知られていないカレーに、1月22日のカレーの日に合わせて賞を授与しているもので、2017年から毎年名品カレーを選出している。 オーナーシェフの中台義浩さんによると、新商品のレトルトカレー5品は、佃煮加工の小松屋食品(土浦市大和町)の煮釜の1つをカレー加工専用にしてもらい製造した自信作だ。レシピだけを監修したのではなく、シェフ自身が味を確認し調整しながら作っているこだわりのレトルトカレーだという。 「コロナ禍の一昨年はお客さんが来なくなり従業員も呼べない状況だった。仕事がしたくてもできず、レトルトの新商品を作ろうと思い開発した。特に『幻の飯村牛キーマカレー』と『弓豚のスープカレー』は完璧な出来上がり。ぜひ食べてみてほしい」と話す。 材料にもこだわった。飯村牛や弓豚といった希少な銘柄肉のほか、野菜はなるべく地元産のものを使用。土浦、阿見などの契約農家と提携し新鮮なものを仕入れている。土浦特産のレンコンを使用しているのも特徴だ。 レストラン中台ではこれまで「幻の飯村牛ビーフシチューカレー」と「幻の飯村牛牛すじカレー」を発売しており、レトルトカレーは新商品を加え全7種類となる。同店のほか、スーパーマーケット「カスミ」やJA直売所各店、オンラインでも購入することができる。

土浦写真家協会が8月にも発足 市出身のオダギさんが奔走

土浦市在住の写真愛好家を中心に「土浦写真家協会」を設立する動きが進み、早ければ8月にも設立総会が開かれる。発足に向けて奔走してきた市出身のオダギ秀さん(コマーシャルフォトグラファー)は「土浦の写真文化、写真産業が失われつつあり、これでいいのかと、ずっと心を痛めてきた。同好の人たちが集うことで、土浦の文化風土を再活性化したい」と話す。 具体的な活動としては、土浦市などが主催する写真展の後援、公民館などを使った撮影講座の開催、写真愛好家と写真関連店との交流促進、写真文化を育てるウェブサイトの運営、小規模な写真展を気軽に開ける街中ギャラリーの運営、昔の街並みなどを写した写真の保存(アーカイブ)―などを考えている。 城跡公園の雪の城門 この中でもアーカイブに力を入れる考えで、「明治、大正、昭和の土浦の諸相を記録したような、歴史的な写真を掘り起こし、協会の手で保存したい」と語る。具体的には、旧家などに残されている古い写真を提供してもらい、分類・デジタル化して保存。企画展での公開だけでなく、メディア経由での「土浦の魅力発信」も想定している。 写真文化の振興発展を願い活動 土浦生まれ・土浦育ちのオダギさんは、早稲田大政経学部を卒業した後、商業写真の仕事ほか、写真愛好家を指導する「オダギ塾」の開催、身の回りの風景などを写真で切り取った個展の開催など、多方面で活躍してきた。こういった活動をするうち、土浦の写真文化の衰退が気になり、何とかしなければと思うに至った。

90回目の奉納選書会 土浦・中城天満宮で始まる

90回目を迎える土浦市中央の中城天満宮奉納選書会(天満宮奉賛会主催)が25日始まり、市内15の小学校から集まった書道作品の入選作が天満宮境内に掲示された。26日からはメーン会場を中城通りのまちかど蔵「野村」袖蔵に移し、商店街店頭への展示と合わせ来月5日まで行われる。 学問の神、菅原道真公をまつる中城天満宮では、毎年4月25日の天神例祭に合わせて書道展を開いている。今回は市内17小学校のうち15校から合わせて1046点の応募があった。市内在住の書家、平田洋香さんらが審査して、市長賞、土浦商工会議所会頭賞、土浦市議会議長賞などを選んだ。 市長賞には、小笠原衣桜里さん(下高津小6年)、宮本こうえいさん(土浦小3年)、大せきこうたろうさん(都和小2年)の3作品が選ばれた。 上位入選すると、例年は地区の老舗割烹、霞月楼を会場に行われる表彰式に招かれるが、コロナ禍で昨年に続き、2年続けて休止となった。奉賛会では中城通りから天満宮に入る天神通り側に受付を設け、賞状と副賞の引き換えを行った。折からの好天で、商店街には珍しく家族連れが目立った。 90回目を迎え、奉賛会の佐藤陽一会長は「毎回1000点を超す応募があって熱意を感じている。選書会を巣立った人たちによるシニア会を作ろうかという話も出た」との話題を紹介する。 霞月楼には書の大家、中村不折(1866~1943)の扁額が収められており(2020年9月6日付)、書画の収集がさかんに行われた。中城通りではこの春から、週3日ペースで書道教室も開かれるようになった。沼尻墨僊(1775~1856)ゆかりの琴平神社に隣接して開設された「寺子屋亀楽(きらく)」の教室で、児童向けばかりでなく、成人向けにも熱心な参加者が集まっているといい、機運が高まっている。(相澤冬樹)

土浦市消防団に「通訳隊」発足 県内初

大規模災害時、外国人に対応 大規模災害が発生した際、日本語が話せない被災者に通訳をする機能別消防団「通訳隊」の発足式が17日、同市田中の土浦市消防本部で開かれ、日本人5人、中国人2人の計7人が団員の辞令を受けた。 安藤真理子市長は「通訳隊は茨城県初であり、全国的にも数少ない。市内には約4400人もの外国人が住んでいる。皆様の通訳で土浦市の安心安全が守られる」とあいさつした。 辞令を受け、川﨑団長(左)に宣誓をするリ・ヨウさん 通訳隊は避難所で通訳をしたり、り災証明書などの申請の際、窓口などで通訳を行う。英語、中国語、スペイン語、タイ語の4カ国語に対応できる。

「データ活用し次のステップへ」つちうらMaaS始動

【伊藤悦子】次世代の交通システム「つちうらMaaS(マース)」の実証実験が15日スタートするのを前に、開幕式典が14日、同市川口のりんりんポート土浦で開かれた。主催者の「つちうらMaaS推進協議会」会長で関東鉄道(同市真鍋)の松上英一郎社長は「MaaSの実装に向けて準備を進め、いよいよ明日から実験できることになる。15日から3月12にまで4週間実施する。今回の取り組みが土浦市の課題解決の一助になれば」とあいさつした。 電動キックボードに試乗する安藤真理子土浦市長 MaaSは複数の公共交通やモビリティーを最適に組み合わせ、アプリを利用して検索・予約・通信・決済などを一括して行うサービスのこと。土浦市は、国交省の「2020年度日本版MaaS推進・支援事業」に選定され、準備を進めてきた。市民の移動手段の確保、観光客の周遊促進などが目的だ。 同協議会副会長の安藤真理子土浦市長は「実証実験で集まったたくさんのデータを活用し、次のステップにいくことを大いに期待する。実証実験が成功することを切に願っている」と力強くあいさつした。 同副会長で、土浦商工会議所の中川喜久治会頭は「MaaSの実証実験は、土浦がテレワークやワーケーションに適した土地であることの大きな発信力にもなる。実証実験を成功させ、土浦の大きな発展の礎になるようにしたい」と抱負を語った。 式典では地元選出の衆院議員、県会議員、市議らがあいさつし「何としても実験を成功させたい」と訴えた。

かすみがうらマラソン中止 コロナ禍で2年連続 1万7000人が出場申込

かすみがうらマラソン大会実行委員会(会長・安藤真理子土浦市長)は5日、4月18日に予定していた「第31回かすみがうらマラソン兼国際ブラインドマラソン」の開催を中止すると発表した。コロナ禍で中止となった昨年に続き、2年連続の中止となる。 大会事務局の土浦市スポーツ振興課によると、国の緊急事態宣言が3月7日まで延長され、県独自の緊急事態宣言も2月末までの延長が決まったこと、イベントを開催する場合、現時点で上限5000人と制限されていることなどから、2カ月先の4月18日に必ず開催できると見通すことが困難だとして中止を判断したという。 一方、昨年12月9日にインターネットによる出場申込受け付けを開始して以来、現在までに、1万7181人の申し込みがあった。申込は現時点で、中止となった昨年より1割ほど少ない。 4日夕方、同大会実行委員会を開き、中止を決め、5日午前10時にホームページで公表した。申込者にも同時に中止のメールを送った。 出場を申し込んでくれた1万7181人に、来年の出場権を優先的に与えるか否かなど、どう対応するかはまだ何も決まってないという。 大会実行委員長の安藤市長は「春の『かすみがうら』を楽しみにエントリーいただいたランナーの皆様に心よりお詫びします。中止という大変残念な結果になってしまいましたが、協賛社、ボランティア、地域、関係団体、ランナーの皆様に感謝し、これからも、かすみがうらマラソンへの温かいご支援をよろしくお願いします」などとするコメントを発表した。

100年前の木桶のたが締め直す 土浦 柴沼醤油

【伊藤悦子】昔ながらの木桶(おけ)にこだわる柴沼醤油醸造(土浦市虫掛、柴沼和代社長)で、26本のしょうゆ桶のたがを締め直す作業が14日から16日まで3日間にわたって行われている。木桶が造られた大正時代以来、100年ぶりに締め直したたがもある。 たがは桶の周囲に巻いて緩まないようにする輪。今年の9月15日、1920(大正9)年に建てられたしょうゆ蔵「辰巳蔵」の桶のうち1本の底が抜け、しょうゆが漏れてしまった。通常は5年から10年ごとに桶職人が来社してたがを締め直していたが、桶と桶の間が狭く人が入れないなどの理由で、建造以来、締め直すことができなかった桶があった。 辰巳蔵には60石(約1万リットル)の木桶10本と、30石(約5400リットル)16本の計26本がある。 しょうゆは原料の大豆、小麦、塩を原料に、こうじ菌を加えて、もろみをつくり、木桶に移して発酵させる。木桶では、蔵や桶にすみついている100種類に及ぶさまざまな菌が発酵を促進させる。 一方、木桶醸造は微生物の管理が難しいことから、安定して大量に仕込めるタンクを使用する業者が増え、桶を作ることができる職人が少なくなった。 柴沼醤油でも、これまで桶の管理を依頼していた千葉県野田市の製桶所が廃業してしまった。今回は、大きな桶を作る製桶所としては国内唯一といわれる大阪府堺市の藤井製桶所に依頼し、社長で桶職人の上芝雄史さん(70)が駆け付けてくれた。

れんこん料理フェア 土浦など70店で開催中

【山崎実】11月17日は「れんこんの日」。茨城特産のれんこんをよりおいしく、身近に食べてもらおうと「れんこん料理フェア2020」が11月の1カ月間(11月1~30日)にわたり、霞ケ浦流域市町村や都内の料理店などで開催されている。 れんこんを食材とする料理を提供する店舗の協力を得て、消費拡大と料理店紹介、レンコン料理のレシピ発信などを行うのが目的。主催はいばらきれんこん広域銘柄化推進協議会(事務局・JA全農いばらき県南VFステーション) 参加店舗は、土浦市17店、阿見町14店、稲敷、かすみがうら市、美浦村各4店、石岡市、河内町3店、小美玉、行方市各2店の県内53店と東京17店の計70店。 レンコン料理を食べた人にアンケート調査を行い、応募者から抽選で20人にレンコンの加工品などがプレゼントされる。 問い合わせは県県南農林事務所企画調整部門(電話029-822-7086)。 土浦市の参加店17店と主なれんこん料理は通り。▽寿司・日本料理かね喜本店(下高津1-18-10)=れんこんはさみ揚げ、れんこんステーキ▽かね喜一ノ蔵(田中2-11-1)=レンコンいなり、千種(ちぐさ)▽川魚料理 三浦柳(滝田2-311)=蓮根のつや煮▽ファミリーフクライ(中高津3-14-2)=蓮根チャーハン、海老と蓮根のチリソース▽中華の福来軒(中央1-12-23)=れんこんつけめん、れんこんからあげ▽ほたて(中央1-2-13)=天ぷら定食、れんこん天ぷら▽レストラン中台(桜町2-12-3)=レンコンチャウダー、飯村牛とレンコンのビーフシチューカレー▽ふぐ・あんこう喜作(神立中央1-11-8)=ナマズのフィッシュ&チップス、れんこんステーキ▽中国レストランぐるめ飯店(神立中央3-21-35)=海老とレンコンときのこの炒め、レンコン入りタンタンメン▽洋食ぢんぎすかん...

頑張る土浦応援花火打ち上げ サプライズなのにファン参集

【相澤冬樹】悪疫退散! コロナに負けるな! と打ち上げる「頑張る土浦応援花火」が3日夜、土浦市の霞ケ浦畔を会場に行われた。「3密」対策から、打ち上げ場所を伏せてのサプライズ花火だったが、地元の花火ファンたちはどこからか情報を聞きつけて、続々と会場付近に参集。30分間、1200発の花火が織りなすショーに見入った。 89回目を迎える今年の土浦全国花火競技大会は市制施行80周年記念の節目の大会となるはずだったが、新型コロナウイルスの影響で中止となった。応援花火はその代替として、一部競技要素を盛り込んでの開催。競技大会の目的である花火技術の維持向上を図るとともに、各地の花火大会の中止で苦境に陥った業者への支援を掲げている。 市内ではこれまでに、9、10月の2回開催されているが、10号玉やスターマインなど1200発を打ち上げる今回が最大規模。例年、競技大会に出場している北海道から鹿児島まで52業者が参加した。花火は同大会の実行委員会が管理して打ち上げる。例年の開催場所から桜川を下った霞ケ浦の河口部に、台船4台をつなげて特設した。 「会場は霞ケ浦」との情報を聞きつけた市民ら土浦の花火ファンは、早々に霞ケ浦総合公園などに集まり、対岸の湖岸堤にあるつくば霞ケ浦りんりんロード側にも車列ができた。前夜の雨も昼には上がり、曇天ながら無風に近い花火日和となった。 日のとっぷり暮れた午後6時半、最初の1発が上がり、短い間隔で10号玉が夜空に散っていく。マスク姿で見上げる観客から歓声が上がり、ため息が漏れた。「土浦の花火」は2年連続して事故で途中打ち切りになり、今年はコロナ禍で中止、地元の花火ファンは花火に飢えていた様子だ。

店頭に菊の花とひな人形飾る 土浦駅周辺90店

【伊藤悦子】土浦市の中心市街地などで9日から、市民手作りの催し「重陽(ちょうよう)いばらきの菊の節句」が始まった。土浦駅周辺の商店や銀行、公共施設など約90カ所の店頭に、菊の花と、ハスの花托(かたく)で作られたひな人形「霞連雛(かれんびな)」が飾られている。 五節句のひとつ「重陽の節句」=メモ=にちなんだ健康長寿を願う行事で、同市の同好会「菊被綿(きくのきせわた)文化を守る会」(木村恵子会長)が2014年から毎年、店頭に飾っている。今年は展示場所に市立博物館、市立図書館も加わった。 例年なら、赤、白、黄の綿を菊の花の上にかぶせて展示するが、今年は綿をかぶせていない。守る会会長の木村さんによると「綿は体につけて長寿を願うという意味があるため、不特定多数の人が触る恐れがある。今年は新型コロナウイルス感染拡大予防に考慮した。菊の花そのものを見て楽しんで」と話す。 菊の花と併せて霞連雛が飾られているのは、重陽の節句では、3月3日に飾ったひな人形を再び飾る「後(のち)の雛」という江戸時代から伝わる風習があるため。 霞連雛は、守る会のメンバーや市内商店街のおかみさんたちが、日本一のレンコンの産地をPRして土浦を盛り上げたいという思いを込めて一つひとつていねいに手作りした。 木村さんは「健康や長寿、若返りを祈る重陽の節句は、個々人はもちろん、企業や社会にも通じる。コロナウイルス感染拡大で大変な今だからこそ大切にしたい」と語った。

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異星人と犬 《短いおはなし》15

【ノベル・伊東葎花】若い女が、ベンチで水を飲んでいる。傍らには、やや大きめの犬がいる。「犬の散歩」という行為の途中で、のどを潤しているのだ。なかなかの美人だ。身なりもいい。服もシューズも高級品だ。彼女に決めるか。いやしかし、犬が気になる。動物は敏感だ。余計なことを感じ取ってしまうかもしれない。 私は、遠い星から来た。今はまだ体を持たない。水のような流体だ。ターゲットを探している。性別はどちらでもいいが、女の方に興味がある。すっと入り込み脳を支配して、地球人に成りすますのだ。そして我々の星にとって有益なデータを持ち帰ることが目的だ。誰でもいいわけではない。容姿は重要。生活水準も高い方がいい。あの女は、大企業に勤めている。申し分ない。犬さえいなければ。 私には時間がない。地球時間で5時間以内に入り込まないと、気体になって宇宙に戻ってしまうのだ。意を決して、女に近づいた。耳の穴から入り込む。一瞬で終わる。一気に飛び込もうとジャンプした私の前に、犬が突然現れて大きくほえた。 しまった。犬の中に入ってしまった。 「ジョン、急にほえてどうしたの?」女が、私の頭をなでている。どうしたものか。地球人については学習してきたが、犬についてはまったくの無知だ。逃げようと思ったが、首からひも状のものでつながれている。とりあえず、犬になりきって様子を見よう。そしてチャンスを狙って女の方に移るのだ。立ち上がって歩き出した私を見て、女が目を丸くした。「ジョン、2足歩行が出来るの? すごいわ。ちょっと待って、動画撮るから」しまった。犬は4本足だった。 それから私は「人間みたいな犬」として、ユーチューバー犬になった。ソファーでテレビを見たり、フォークを使って食事をするところをネットでさらされた。想定外だが、女と同じベッドで寝られることだけは、まあよかった。女は優しくて、いつも私をなでてくれた。「いい子ね」と褒めてくれた。女が眠っている間に、犬の体から女の体に移動することは易しい。しかし女の無防備な寝顔を見ると、なぜか躊躇(ちゅうちょ)してしまうのだ。

11カ国の出演者決まり制作発表 「世界のつくばで子守唄」コンサート

歌のコンサート「世界のつくばで子守唄 海のシルクロードツアー2023制作発表会」が28日、ホテル日航つくば(つくば市吾妻)ロビーで行われた。同市在住の脚本家、冠木新市さんの企画・プロデュースで、7月1日に開かれる。11カ国、15曲の子守歌をそれぞれの国や地域の出身者、約40人が歌や舞踊で披露し、コンサート後は各地域の交流会を行うという。 中国語の歌「祈り」を歌う劉暁紅さんと伴奏する大川晴加さん=同 制作発表会はコンサート会場となる同ホテルの「ジュピターの間」前で行われた。大川晴加さんのピアノ伴奏に合わせ、中国出身の劉暁紅(リュウ・ギョウコウ)さんが中国の歌「祈り」を歌い、披露した。「祈り」は日本の「竹田の子守歌」と同じ曲調で、中国だけでなくミャンマーでもよく知られる曲だという。演奏後はバングラデシュ出身のアナミカ・スルタナさんや台湾出身の潘頤萱(ハン・イガン)さんら出演者たちがそれぞれ自己紹介し、挨拶した。 挨拶する出演者の潘頤萱さん=同 つくば市在住で外国人サポートの仕事をしているアナミカさんは、コンサートで「アイアイチャンドママ」(日本語訳「来て、来て、ムーンおじさん」)という歌を披露する。この歌はアナミカさんが子どもの頃に母親から聞いた歌で、アナミカさんの母親も子どもの頃に聞き、代々伝わってきたという。「どのくらい古くから歌われているか分からない。子どもがよく眠ることを願う歌。バングラ語(ベンガル語)で歌います」と話す。

川遊び創出に海洋クラブ助け船 【桜川と共に】4

「最近の子どもたちは川に入ってはいけないと教わる。もっと川で遊んで、桜川の環境に興味を持ってほしい。そして澄んだ桜川を取り戻したい」。桜川漁協の組合員らは、大人が安全を重視するあまりに子どもたちが川から遠ざかっている現状を憂う。そんな中、子どもたちが川で遊ぶ機会を創出しようと、桜川に新しい風が吹き込んできた。 地元NPO、7月から本格的な活動へ 桜川での自然体験活動を先導するのはNPO法人Next One.(ネクストワン、つくば市研究学園)。筑波大学大学院で体育科学を修めた井上真理子さん(39)が代表を務める。桜川漁協の協力を得て今年から「B&G Next One.海洋クラブ」を発足させた。本格的な活動を7月から開始する。月1回、桜川での自然体験を行い、地域の人と交流しながら、環境問題についても学びを深めていく予定だ。 式で挨拶する山本杏さん=桜川漁協(つくば市松塚) 28日には、同クラブの活動拠点となる桜川漁業協同組合(つくば市松塚)でカヌーやライフジャケットなどの舟艇器材配備式が行われた。式では井上さんや器材を提供した公益財団法人B&G財団(東京都港区)の理事長である菅原悟志さんらが挨拶。市内外から訪れたクラブ員の児童ら16人とその保護者ら、つくば市環境保全課や観光推進課の職員も出席し、児童と漁協組合員らがクラブ発足を記念して桜の木2本の植樹を行った。式後は児童らが組合員やネクストワンのスタッフらから手ほどきを受けて釣りやカヌーの体験を行い、桜川の自然を満喫した。

土浦市立博物館が郷土史論争を拒絶!《吾妻カガミ》158

【コラム・坂本栄】土浦市立博物館と市内の郷土史研究者の間で論争が起きています。争点は筑波山系にある市北部(旧新治村の一角)が中世どう呼ばれていたかなどですが、博物館は自説を曲げない相手の主張に閉口し、この研究者に論争拒絶を通告しました。アカデミックディスピュート(学術論争)を挑む市民をクレーマー(苦情を言う人)と混同するかのような対応ではないでしょうか。 「山の荘」の呼称はいつから? 博物館(糸賀茂男館長)と論争しているのは、藤沢(旧新治村)に住む本堂清さん(元土浦市職員)。社会教育センターの所長などを務め、退職後は市文化財審議委員、茨城県郷土文化振興財団理事も歴任した歴史通です。「山の荘物語」(私家版)、「土浦町内ものがたり」(常陽新聞社)、「にいはり物語」(にいはりの昔を知り今に活かす会)などの著作もあります。 争点はいくつかありますが、主なものは現在東城寺や日枝神社がある地域の呼び方についてです。本堂さんは、同地域は古くから「山の荘」と呼ばれていたと主張。博物館は、同地域は「方穂荘(かたほのしょう=現つくば市玉取・大曽根辺りが中心部)」に含まれ、中世室町時代以前の古文書に「山の荘」の記載はないと主張。この論争が2020年12月から続いています。 博物館によると、この間、本堂さんは博物館を11回も訪れ、館長や学芸員に自分の主張を展開したそうです。そして、文書による回答を要求されたため、博物館は「これ以上の説明は同じことの繰り返しになる」と判断。これまでの見解をA4判3枚の回答書(2023年1月30日付)にまとめ、最後のパラグラフで論争の打ち切りを伝えました。 その末尾には「以上の内容をもちまして、博物館としての最終的な回答とさせていただきます。本件に関して、これ以上のご質問はご容赦ください。本件につきまして、今後は口頭・文書などのいかなる形式においても、博物館は一切回答致しませんので予めご承知おきください」と書かれています。博物館は市民との論争に疲れ果てたようです。