日曜日, 1月 29, 2023
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続日本100名城の「土浦城」 博物館など3施設連携の陣を張る

【伊藤悦子】土浦市制施行80周年を記念、市内3つの文化施設が「土浦城」をテーマに陣容を整えたのに、講演会など記念行事はすべて中止となった。土浦市立博物館(土浦市中央)の第41回特別展「土浦城―時代を越えた継承の軌跡」、市民ギャラリー(同市大和町)の「戦国群像 諏訪原寛幸イラストレーション展」、上高津貝塚ふるさと歴史博物館(同市上高津)の「地下にのこる土浦城-市内近世遺跡の調査成果」。新型コロナの感染拡大に対応して、ともに5月6日まで展示のみの開催となるなか、充実の見どころを関係者に聞いた。 市立博物館 土浦城の資料を一堂に展示 博物館の学芸員西口正隆さんによると、開催のきっかけは2017年、公益財団法人日本城郭協会の「続日本100名城」に土浦城が選定されたことから。市制施行80周年記念の特別展を企画した。 「続100名城に選定されたことで訪れる人が多くなったため、今一度土浦城に注目しようという思いもあった。今回は土浦城をかなり調査し、絵図や古文書を総合的に展示したのでまとめともなる」と西口さん。 展示資料は絵図や古文書、出土品など全部で167点。土浦城の形跡がわかる航空写真の展示などもある。また今回の展示は、明治、大正、昭和と近代までの長いスパンをとっているのも特徴だ。近代までの城の展示は全国でも珍しいという。 西口さんは「時代ごとに描かれた絵図をじっくり見てもらうとおもしろい。土浦城が低地を利用して作られたことや、時代ごとに変化していく城の姿や徐々に建物が増えていく様子がわかる。城の見取り図である縄張(なわばり)の比較もおすすめ」と話す。 城の歴史を書き継いだ「土浦城記」の展示を通して、土浦城は人々が受け継いできた城だということにも注目してほしいという。 博物館を訪れた土浦市在住の小池健二郎さん(72)は、「ふだんは小田城でボランティアをしている。迫力のある展示で1日では見きれない。明日もあさっても来る」と笑顔で話していた。 ◆土浦城―時代を越えた継承の軌跡 入館料は一般105円、小中高生50円(税込み)。問い合わせ電話029-824-2928 市民ギャラリー 諏訪原寛幸「戦国群像」イラスト展 土浦市民ギャラリーでは市立博物館との連携企画として「戦国群像 諏訪原寛幸イラストレーション展」が開催されている。 展示について、土浦市教育委員会文化生涯学習課文化振興室長の石川功さんは「博物館の土浦城特別展に合わせて、市民ギャラリーも何か一緒にやろうということになった」と話す。 土浦城をめぐって、小田氏と佐竹氏が攻防を繰り広げた元亀元年(1570)から450年目の節目でもあり、戦国時代の人物のイラストで有名な阿見町出身の諏訪原寛幸さんに依頼したところ、イラストの展示を快諾してくれたという。 足利義政や上杉謙信、織田信長など戦国武将のイラストやグッズ数は全部で約120点と、ボリュームのある展示が見どころだ。100点を超える展示数は全国初で、諏訪原さん自身も初めてだという。 石川さんは「茨城にゆかりのある戦国武将や、メジャーな人物からマイナーな人物までと内容も盛りだくさん。1枚1枚のイラストにドラマがある」と話す。 なかでも小田氏治(うじはる)のイラストは、市立博物館所蔵の肖像画と比べて欲しいという。肖像画には猫が1匹描かれているが、イラストには2匹描かれており、実は諏訪原さんが以前飼っていた猫と今飼っている猫だという。 土浦市在住の男性(66)は、「戦国時代に興味があって来た。迫力があって一度に観るとお腹いっぱいになるので、日にちを分けて来館したい」と感想を話していた。 ◆戦国群像 諏訪原寛幸イラストレーション展 入館は無料。問い合わせ電話029-846-2950 上高津貝塚ふるさと歴史博物館では、土浦の遺跡25「地下にのこる土浦城-市内近世遺跡の調査成果」を開催。過去に行った土浦城跡の発掘調査と、市内で発見された江戸時代の遺跡調査成果を紹介するテーマ展となる。 ◆地下にのこる土浦城-市内近世遺跡の調査成果 入館料は一般105円、小中高生50円(税込み)。問い合わせ電話029-826-7111

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香りでおもてなし《令和楽学ラボ》22

【コラム・川上美智子】関彰商事グループの事業所では、昨年度末より、お客様サービスの一つとして「香りでおもてなし」をスタートさせました。みらいのもり保育園(つくば市)でも、玄関と化粧室にアロマの瓶を置いて、香りを楽しんでもらっています。 専門領域である香り成分の機能性研究をしていた大学勤務の時代に、企業の香りづくりを思い立ち、要望があればお手伝いしています。その第1号は筑波銀行でした。香りを大切にされていらっしゃる藤川雅海前頭取からの依頼で、筑波銀行オリジナルの香りの調合を大手の香料会社に依頼し、顧客サービスとしてお店で流しました。それにより、その店舗の取引が上昇し、お客様の滞在時間が長くなったと聞いています。 第2号が、現在お世話になっている関彰商事です。関正樹社長の関彰商事ならではの香りを作りたいという思いを形にするため、4年前、社内に香りプロジェクトを立ち上げられました。語呂合わせから、アヤメ科の「セキショウ(石菖)」の香りも香料会社に調合してもらいました。この香りは個性が強すぎてボツになり、最終的には今、店舗などで嗅ぐことのできる、かんきつ系のグレープフルーツを想起させる爽やかな甘い香りに落ち着きました。 新型コロナの感染拡大の影響で、香りを希釈するエタノールが高騰するなど、実現までには紆余(うよ)曲折がありましたが、昨年には社内のデザイナーがアロマ・オイルを入れる涼やかな容器瓶を完成させ、実現に至りました。アロマの利用法としては、ディフューザーで空間に流す、手指消毒やルーム用のスプレーに賦香(ふこう)する、名刺に賦香するなど、様々な香粧(こうしょう)品が考えられますが、自社内利用の展開が期待されます。 香りは生命を支える重要な物質 ところで、香気物質はppm単位(100万分の1)の、ごく微量で嗅覚を刺激して環境やモノの情報を伝える情報伝達物質の機能をもっています。それは、ヒトだけでなく、地球上の動植物にとっても不可欠の情報伝達物質として働いています。一つの食品に含まれる通常100種以上の香気化合物が、その食品の特性となって、我々にりんごかイチゴか、あるいは新鮮だとか腐っているかを伝えてくれます。

最優秀賞に山口栄司さん 土浦の写真コンテスト表彰式

第17回「土浦の写真コンテスト」の表彰式が28日、土浦市大岩田の国民宿舎水郷「霞浦の湯」2階会議室で開かれた。主催は同市観光協会(中川喜久治会長)。最優秀賞(茨城県知事賞)に選ばれた、つくば市在住の山口栄司さん(80)ら13人が出席し、表彰を受けた。 市内の景観・催事などをとらえた、本人撮影のおおむね3年以内の作品という条件で、昨年秋に募集され、県内外から68人、248点の応募があった。審査の結果、8月の「キララまつり」を撮った山口さんの「彩り鮮やか」のほか、宮本尚男さん(阿見町在)の「ちびっ子ライダー」、糸賀一典さん(千葉県柏市)「レンコン収穫」、仲沢彩さん(土浦市)の「茨城クロス・決戦は土浦で!!」の優秀賞3作品、入選16作品が選ばれた。 表彰を受ける山口さん(左) 最優秀賞受賞の山口さんは「趣味で催事の写真を撮っているが、このような素晴らしい賞をいただけてうれしい。今後も技術を磨き応募していきたい」と語った。 審査員のオダギ秀さん(75)(日本写真家協会会員・土浦写真家協会会長)は「昔は撮るぞーっと構えている写真が多かったが、最近は気楽に撮っている人が多くなった。土浦の良さが自然に伝わってきて、好感が持てる。今後も幸せを感じた瞬間を撮り続けて欲しい」と感想を述べた。(榎田智司) ◆展示会は29日から3月3日まで土浦まちかど蔵「野村」(土浦市中央)で、同4日から31日まで小町の館(土浦市小野)で開催。入選作品は土浦市観光協会のホームページに掲載されている。

ナラ枯れ対策 子どもたちの活躍《宍塚の里山》97

【コラム・小礒慶子】みなさま、ナラ枯れという言葉を聞いたことがありますか? どんぐりの木が夏に急に枯れてしまう病気です。全国的にも問題になっており、茨城県内では2020年につくば市で被害を確認し、3年間で被害が急拡大しています。これは体長5ミリほどの甲虫カシノナガキクイムシ(カシナガ)が原因です。 私たちの会でナラ枯れ対策ボランティア活動をしている小学生とその保護者5家族が「カシナガバスターズ」です。活動場所は土浦市にある宍塚大池周辺の里山です。 カシナガは一生のほとんどを木の中で過ごし、5~10月に成虫になり木から出て、健全なナラ類の木へ飛来します。カシナガは樹幹に爪ようじ程の小さな穴をあけ穿入(せんにゅう)し、ナラ枯れの原因となるナラ菌を持ち込みます。カシナガの繁殖力は強く、1ペアが木に入り込むと翌年には数百匹に増えてしまうので、この期間にできるだけ多く捕獲するのが重要になります。 捕獲するために、A4クリアファイルを使ったトラップを作り、狙われている木に設置します。トラップにかかったカシナガが逃げ出しにくいように、捕虫部分に水を入れる構造ですが、カシナガ以外の虫も入ってしまい、水死していました。一昨年この問題を解決するため、小学生の兄弟が、大きな虫が入らないようにネットをつけ、トラップを改良してくれたおかげで、昨年はたくさんの虫を救済することができました。 被害木は、21年は13本、22年は56本と拡大をしたので、トラップの設置数も増えました。真夏の暑さと蚊やスズメバチが飛び交う中での水替え・回収作業は大変でした。そこで作業時間を短縮するために、トラップの代わりにレジャーシートやラップなどを幹に巻く実験も行いました。そのほか、情報の共有化のため、被害木に番地をつけ、マップを作りました。

近代化の主役、鉄道を楽しむ乗りテツ 《遊民通信》57

【コラム・田口哲郎】前略 2022年は鉄道開業150年、日本初の鉄道が新橋―横浜間で営業を開始した記念すべき年でした。鉄道が150周年ということは、日本の近代化も150周年ということになります。もちろん、どのタイミングを近代化のはじまりとするかは、いろいろ意見があると思います。しかし、人びとの生活を実質的に大きく変えたという意味で、鉄道は近代化の象徴と言えるでしょう。 開業以来、鉄道は人びとの生活に影響を与え続けてきました。いや、支配し続けてきました。コロナ禍の前まで、鉄道の特権的地位は揺るぎないものでした。自動車や飛行機があるではないか、と言われるかもしれませんが、車や飛行機の普及は鉄道よりもずっと後です。近代化を先頭切って突き進んだのは鉄道です。 鉄道は人の移動と物流を激増させ、中央集権的な社会をつくりあげました。江戸時代は人びとの社会単位は村でした。今よりずっと小さい村が無数にあり、それを藩がまとめていました。その限られたテリトリーを鉄道はうちこわして、大きな単位でも人びとが生活していける経済圏を成り立たせたのです。 さらに、鉄道は人びとの時間の感覚を近代化しました。むかしは徒歩や馬の速さでまわっていた時が、鉄道の速さで流れます。定時運行とスピードが、人びとの生活を仕切るようになったのです。ようするに、のんびりがセカセカになりました。資本主義経済が人びとの欲望を刺激して、もっと豊かに、よりはやく、より安く、がよしとされる社会の誕生です。 コロナ禍で人間の物理的移動が広い範囲で制限されてはじめて、鉄道の存在意義が問われることになりました。自動車、飛行機だって人や物を乗せて移動するので、電子情報だけをのせる通信網に速さではかないません。