木曜日, 9月 23, 2021
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ジオパークで学ぶユニバーサルデザイン(下) つくばの取り組みを発信

ユニバーサルデザイン(UD)が評価され再認定された筑波山地域ジオパーク。2019年2月には、「日本ジオパークネットワーク関東大会」(筑波山地域ジオパーク推進協議会主催)がつくば市などで開かれ、これまで筑波山地域で積み重ねられたUDの取り組みが発信された。 ノンステップバスで学び体験 関東地方のジオパーク関係者が集まり、活動を推進するための方法などを考える大会で、持ち回りで開かれている。2日間の日程のうち、1日目に「ユニバーサルデザインを学ぶジオツアー」が、2日目は「ジオパークとユニバーサルデザイン」と題した分科会が開かれた。 ツアーでは、通常も運行しているノンステップバスを利用し、産業技術総合研究所・地質標本館(同市東)や国立科学博物館・筑波実験植物園(同市天久保)を訪れた。それぞれ3D立体模型に触れて筑波山の地形を、手話で筑波山の植物を学ぶ体験ができた。学びながら、ユニバーサルデザインを体験し、今後、それぞれの地域のジオパークで何ができるかを考えてもらうのがねらいだ。 分科会では、筑波山ジオガイドとしても活動している特別支援学校の教員が、同じ情報を伝える際も、視覚的な図などを用いて説明すると、障害のない人にも分かりやすいことを解説した。また、参加者が目隠しをし、様々な小石を触り、手触りの違いと地質学的背景の関連を学ぶ体験もした。 推進協議会の会員で、市民団体「つくばバリアフリー学習会」代表の北村まさみさんは「興味を持ちづらいジオを、誰にでもわかりやすく伝えることは、ジオパークにとっても大切なこと。UDを意識することで、すべての人にとってわかりやすく、深い学びになる」と語る。

ジオパークで学ぶユニバーサルデザイン(上) 誰でも楽しめる筑波山へ

日本ジオパーク委員会が、筑波山地域ジオパークの「再認定」を決めた(2月6日付)。「再認定」の理由の1つに、「特にユニバーサルデザイン(UD)の取り組みは注目に値する」との評価がある。障害の有無に関係なく、誰でも楽しめるジオパークを目指した取り組みが評価された。 触って楽しく学ぶ 産業技術総合研究所・地質標本館(つくば市東)では、5年前からユニバーサルデザインにも配慮した館内ツアーが月に2回行われている。元副館長の酒井彰さんをはじめ、標本館の職員たちが、市民と研究機関をつなぐネットワーク「ジオネットワークつくば」のメンバーとして始めた。仕事が休みとなる土日を使っての活動だ。 ツアーでは、視覚障害者でも理解しやすいよう、筑波山の3D立体模型を触って、地形や地質の特徴に触れる。筑波山に分布する斑れい岩や花こう岩、風化標本を実際に触り、岩石の成り立ちによって、手触りや水のしみこみ方が異なることを学ぶ。筑波山にある岩石の特徴を触って確かめることで、もとは硬い石でも、風化などにより脆(もろ)い石に変化すること、それが原因となり、筑波山で土石流が起きやすいことも理解でき、防災の知識にもなる。 筑波山に興味を持ってもらい、実際に筑波山まで足を運んでもらうきっかけになればという思いから、地質標本館では、新型コロナ流行前までで96回ツアーを行った。

再認定! 決め手はユニバーサルデザイン 筑波山地域ジオパーク

【相澤冬樹】日本ジオパーク委員会(JGC、中田節也委員長)が5日開かれ、筑波山地域ジオパークの「再認定」を決めた。審査結果は同日、つくば、土浦、かすみがうら、石岡、笠間、桜川の6市からなる同ジオパーク推進協議会(会長・五十嵐立青つくば市長)の事務局本部になっているつくば市に伝えられた。五十嵐市長は「再認定は、これまでの筑波山地域ジオパークの活動が評価された結果。持続可能な地域社会を目指し、多くの方にその魅力を知っていただけるよう、活動を進めて参ります」とコメントを出した。 コロナ禍の逆境バネに 日本ジオパークは全国で43地域が認定されている。継続には4年に1度、JGCの審査を受けなければならない。今年度の再認定審査地域になっていたのは 11地域で、筑波山地域ジオパークを含む9地域が「再認定」された。今回も2地域が「条件付き再認定」 となったように、「再認定」には不断の地道な地域活動が問われる。「条件付き再認定」は2年後に再審査となり、再審査をパスできないと認定が取り消される厳しさだ。同地域は認定を受けた16年の段階で、JGCから13の課題が示されていた。事務局体制の強化などに取り組まれてきたが、多くが課題解決には至っていない。今年度に入りコロナ禍から活動の積み上げが難しくなり、市民組織である認定ジオガイドの新規募集も取り止め、ジオツアーなどの実地活動も停滞した。1月13日から15日にかけ委員会による現地調査が行われたが、事務局では緊張感を持っての受け入れとなった。5日の審査で、筑波山地域については「4年前の審査時の指摘事項について、解決に向けた取り組みが進んでいる。認定ジオガイドの育成、市民活動の推進、6市の市議会による『ジオ議連』の結成、認定商品のブランド化等を通じて、さまざまな人や組織が積極的に参加するようになった。特にユニバーサルデザインの取り組みは注目に値する。今後は、サイトの見直しを早急に進め、さらなる事業の展開を図ってほしい」との評価から「再認定」が決まった。ユニバーサルデザインの取り組みは、障害の有無や年齢、性別などにかかわらず、多くの人々が利用しやすいよう事業を展開するする考え方。たとえば県科学技術振興財団の運営するノンステップバス「サイエンスツアーバス」を使い筑波実験植物園や地質標本館を見学する催しで、手話通訳をつけたり、直接手で鉱物に触れるなどの工夫を講じた。事務局本部のつくば市ジオパーク室では「コロナ禍対応のため、逆に各市間の連絡がリモートを通じ密になり、一方ジオガイドも内部研さんに注力することができた。この辺が評価してもらえたと思っている」(伊藤祐二事務局長)とした。4年後の再度の「再認定」に向け、取り組みの達成度を上げていきたいとし、「そのためにも晴れてジオサイトで活動できる日が来るのが待ち遠しい」という。6市エリアから構成される筑波山地域ジオパークは、日本百名山にも選ばれている「筑波山」をはじめ、日本第2位の湖面積を誇る「霞ケ浦」、日本最大の平野「関東平野」など、日本を代表する大地の遺産を楽しめるジオパーク。16年に国内で41番目の日本ジオパークとして認定された。

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秋最大のごちそう 新米 《県南の食生活》29

【コラム・古家晴美】ようやく猛暑の盛りを過ぎ、実りの季節が到来する。採れたての栗や落花生を目にされた方も多いだろう。今回は秋最大のごちそう、新米を取り上げてみたい。 現在、米といえば新潟県や北海道、秋田県を思い浮かべるが、令和2年の水陸稲収穫量を見ると、茨城県は全国7位で、堂々ベストテン入りしている。県南地域でファンが多い地域ブランド米と言えば、「北条米」だろう。 筑波山麓の桜川沿いに広がる平野には、筑波山の岩石のミネラル分をたっぷり含んだ水も注ぎ込んでいる。つくば市北条、筑波、田井、小田の4地域で生産されているこの米は、適度な粘りと甘み、冷めても照り輝きと旨(うま)味が失われないことから、最上ランキング特Aと評されるのもうなずける。 この地域の明治時代の記録によれば、米は農業産出額の7割以上を占めていた。そして、様々な野菜、果物、畜産が生産経営されている現在でも、つくば市の農業産出額を見ると、2位の野菜を大きく引き離し、米が1位に輝いている。立派な米どころだと言える。(令和元年市町村別農業産出額=推計=) 生産者に敬意を表していただく ところで、この時期、何段階かで収穫の労をねぎらうご馳走が作られてきた。稲刈り開始にあたり、赤飯や混ぜご飯を食べる(土浦市、つくば市、麻生町)。また、稲刈り完了を祝うのに、赤飯やぼたもちを作り、神棚や仏壇に供え、手伝ってもらった家には重箱に詰めて配る(土浦市、つくば市、牛久市、麻生町)。あるいは、新米で油揚げ、人参、かんぴょうが入ったカリアゲメシを炊き、神棚、仏壇、オカマサマに供えた(つくば市)。

つくば駅周辺 商業地、住宅地とも7年連続県内1位 21年地価調査

茨城県は21日、2021年の地価調査結果を発表した。県内で最も地価が高かったのは商業地、住宅地いずれもつくば市吾妻のつくば駅周辺で、7年連続1位となった。商業地は上位5位のうち2地点をつくば市内、住宅地は4地点をつくば市内が占めた。 つくば市(調査地点46地点)全体では、全用途平均変動率は前年より0.8%上昇し、0.1%下落となった前年から上昇に転じた。0.8%上昇は、守谷市と並んで県内で最も高い上昇率となる。 市全体の平均価格は1平方メートル当たり8万900円で、前年同様、守谷市に次いで県内で2番目に高い価格となった。 用途別では商業地(7地点)の平均価格は16万9400円で、2.9%上昇(前年は1.2%上昇)、住宅地(36地点)の平均価格は6万8900円で、平均変動率は0.3%上昇(20年は0.3%下落)した。工業地(2地点)は2万2600円で2.8%上昇(同0.7%上昇)した。 順位はいずれも昨年と同じ。1位は7年連続 商業地は調査地点7地点のうち6地点で地価が上昇した。上昇地点について県は、TX研究学園駅及びつくば駅から徒歩圏内の商業地域に位置しており、研究学園駅から徒歩圏内は、宅地分譲が進展し、背後住宅地の人口が増加していることに加え、新規店舗の立地が見られ、繁華性、集客力が向上していることから土地需要が高まっているとしている。つくば駅から徒歩圏内については、クレオに商業施設がオープンしたほか、駅近隣エリアにマンションが建設中で、背後住宅地人口の増加、繁華性や集客力の向上が見込めることから土地需要の高まりが続いていると分析している。

「合理的配慮」義務づけに民間向け助成 障害者差別解消法改正でつくば市など

今年5月に改正された障害者差別解消法の学習会が18日、市民団体「茨城に障害のある人の権利条例をつくる会」(事務局・水戸市)主催でオンライン開催された。障害者への「合理的配慮」を民間事業者にも義務づけたことを受け、参加者からは「民間事業者が合理的配慮を提供することを支援する制度がつくば市にもある。うまく活用してもらえれば」という意見が聞かれた。 市民団体がオンライン学習会 学習会には県内の障害者や支援者、県議会議員、つくば市議会議員など、約50人が参加した。内閣府障害者政策委員会の委員長である石川准さんが、障害者差別解消法の改正点や残された課題について解説した。 今回の改正では、民間事業者も「合理的配慮」を提供することが義務化された。合理的配慮とは、障害者が他の者と同等の生活を営むために必要な環境の調整である。例えば、車いすでも店に入れるように、入り口にスロープを付けたり、聴覚障害者に筆談で対応すること。2016年施行の障害者差別解消法で、行政機関等は、過重な負担でない限り、合理的配慮を提供することが義務化されたが、民間事業者は努力義務とされていた。 改正法が実際に適用されるのは「3年以内」という。自治体や事業者の準備期間が必要との理由だが、民間事業者は配慮の必要な範囲を見定め、計画的に進める対応が求められる。 合理的配慮を提供するには、スロープや筆談ボードの購入などの設備投資が必要だ。「―つくる会」では2018年に、当時から民間事業者等の合理的配慮提供にかかる費用を助成する独自制度があった兵庫県明石市の職員を呼び、内部向け学習会を行った。その後、加盟する障害者団体が各市町村に呼びかけた結果、2018年につくば市で民間事業者等への合理的配慮助成制度がつくられたのを皮切りに、現在は県内5市で同様の助成制度が実施されている。

また中止された土浦の花火を考える 《吾妻カガミ》116

【コラム・坂本栄】11月第1土曜日に予定されていた土浦全国花火競技大会が中止になりました。コロナ禍の収束が読めない今、2カ月先の催事にGOは出せないとの判断です。昨年もコロナ禍を受けて中止。2年前と3年前は事故で途中取り止め。花火好きの私にとって、中止はもちろん事故も残念です。大音量スピーカーで来観者に挨拶できない土浦市長もさぞ残念でしょう。 桟敷で観るのが正しい作法 中止に至った経緯については「無念の中止決定 土浦の花火 第90回記念大会」(9月6日掲載)をご覧ください。土浦の花火は、地域住人の秋の娯楽であるとともに、全国の花火ファンに楽しんでもらう観光事業であり、煙火会社の意匠と技術を競うコンテストでもあります。競技花火は、伊勢神宮の花火(三重県伊勢市、8月上旬)、大曲の花火(秋田県大仙市、8月下旬)もありますが、土浦大会に参加する会社が最も多く、競技花火の締め役を担っています。 大相撲や歌舞伎と同じように、私は土浦の花火を家族や知人と桟敷席で観るようにしています。日本酒とウイスキーを持ち込み、重箱に詰めた肴(さかな)をつまみながら、大音をお腹に感じ、大声で讃(さん)を送る。これが正しい作法です。 湖面にも映る霞ケ浦打ち上げ