土曜日, 10月 31, 2020
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《土着通信部》40 根本健一さんのつくばスタイル

【コラム・相澤冬樹】音楽はクラシック党、名画を求めてエルミタージュやフィレンツェの美術館を訪ねたりしていたから、こと芸術に関しては本格志向だった。それでいて新奇さや前衛に傾倒する新しもの好きで、学生や若いアーティストにパトロンじみた支援も行うなど、鄙(ひな)には稀(まれ)な人物だった。鄙―つくば市吉瀬の田園を「ルーラル」と呼んで、筑波研究学園都市の「アーバン」と対置する取り組みを行ってきた根本健一さんが4日、亡くなった。66歳だった。 今の筑波都市整備の前身、第3セクターの筑波新都市開発で竹園や天久保のショッピングセンター開発に取り組んでいた根本さんが退職し、吉瀬の自宅の長屋門で画廊を始めたのは30歳前後、80年代の初めだったと思う。鄙に戻って家業の農家を本格的に継ぐのかと思えば、口にしたのは「農村業」への転身だった。 3セクはデベロッパーだったから、身に着けた不動産業の知識を農村に合った形で事業化する展開を考えた。長屋門を構えるほどの旧家の母屋はやがてレストランとなり、自宅周辺の小家屋は陶芸工房や貸しオフィス、美術学生のアパート兼作業場として提供された。 事業は科学万博のあった85年を契機に、吉瀬集落からつくば市周辺に及ぶ。吉瀬には林間のオートキャンプ場「フォンテーヌの森」を開設、「アウトドアライフ」やら「RV車」などがトレンドワードとして急浮上していた時期で、時代の先取り感はあった。「グリーンツーリズム」や「クラインガルテン」など農村業にまつわる横文字には即座に反応し、企業化を図ったが、イチゴの水耕ハウス栽培など空回りすることも少なくなかった。 農村のストックを付加価値の先頭に 高度経済成長が続いた80年代まで、農村の都市化は不可逆的で、学園都市周辺の農村部はいわゆる「混住社会」というとらえ方をされていた。しかし「混住」は過渡期の姿ではなく、地域社会の1つのありようであることが、まさにつくばで明確になってきた。根本さんは筑波大学をはじめとした都市計画、地域計画の専門家、芸術家たちと交流するなかで、手法や考え方を学び、地域のなかに具体的に落とし込む作業に没頭した。

支援の「蚤の市」緊急開催 窮地の出店事業者つくばに集う

【相澤冬樹】 近年のフリーマーケットは、実店舗を持たない個人事業者たちが各地に出店する形でにぎわいを創出してきた。雑貨や骨とう、手作り衣料などの取り扱いを生業とする専業の事業主たちだが、新型コロナウイルスの感染拡大以降、三密回避や移動制限から軒並み開催が中止となり、事業者の多くがほぼ2カ月間、収入を断たれた。その窮状を救おうという蚤(のみ)の市が5日、つくば市内で緊急開催される。 5日、フォンテーヌの森に10店舗 第1回となる「つくのみ~森のなかの小さな蚤の市」は5日午前10時からつくば市吉瀬のキャンプ場「フォンテーヌの森」で開催、アンティーク雑貨、植物、婦人服、クラフト作品など取り扱う10店の出店が決まっている。午後4時まで、荒天中止。 主催はイベント企画運営のKAKAYA MARKET(カカヤ・マーケット、本社・栃木県佐野市、小関広記代表)で、稲敷市の「こもれび森のイバライド」で開くフリーマーケットには従来150以上のショップを集めてきた。同キャンプ場内では古物販売買取の店「家貨屋kakaya」を運営している。 店舗マネージャー、飯島丸子さん(39)によれば、同店がオープンしたのが4月4日、新型コロナで緊急事態宣言が出されたのが同7日で、キャンプ場も閉鎖となったため、いきなりの長期休業に追い込まれた。各地のフリーマーケットが活況を呈するゴールデンウイーク中のイベント企画もできず、ネット販売で糊口(ここう)をしのぐ日々が続いた。

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《遊民通信》3 オンライン講義の本当の意味と影響

【コラム・田口哲郎】前略コロナ禍でオンライン授業を受けた体験から、IT技術が大学の学知に及ぼす根本的価値転換について前回お話しました。では、学生がキャンパスに通わなくなることでどのような影響が出ると考えられるでしょうか? キャンパスに通えないことで、学生は他の学生と従来のような対面交流ができなくなりました。オンライン授業では言語情報のやり取りはできますが、人間のコミュニケーションは言語情報だけで成り立っているわけではありません。臨床心理学では、人間の交流にラポール(rapport)が必要だとされています。ラポールは言葉以外の情報から人同士の間に生まれる信頼関係を指し、交流の前提です。 まだオンライン化元年ではありますが、オンラインでラポールを築くのは、対面よりかなり困難だなというのが率直な印象です。コロナ禍以前、大学生は仲間とつるんで、無駄なことをしゃべるゆとりがありましたが、それは実は無駄ではなかったのではないかと思います。 テレビでよく見るタレントに実際会ったこともないのに親しみを感じ、その訃報に接して落ち込むことがあります。例えば、志村けんさんのように。だから、オンラインでもラポールは築けるのではないか? という疑問がわきます。しかし、志村さんと私の間に信頼関係は当然ありません。逆に、オンライン化によって、大学で親しみを感じるけど、信頼関係がない仲間が増えるかもしれません。 学園の起源 プラトンのアカデメイア

11月の週末はアクティブに 筑波山・霞ケ浦周辺トライアルツアー募集中

茨城県は11月の週末を中心に、筑波山・霞ケ浦周辺エリアでの一般向けのトライアルツアー「Mount Tsukuba(マウント・ツクバ) PLAY2020」を特別開催する。地域の魅力を堪能しながらロングライドを楽しめるサイクリングツアーをはじめ、子供向けプログラムや親子コンサートなど、さまざまなアクティビティープログラムやガイドツアーを行う。オンラインで参加予約を受け付け中。 県は18年度から3カ年計画で「筑波山・霞ケ浦広域エリア観光連携促進事業」を実施し、周辺エリアの魅力発掘と発信に関する施策に取り組んでいる。その一環として行われる企画で、昨年度に続く開催となる。 イベントのラインアップは次のとおり(以下の表示料金は税込み)。申し込みの特設サイトはこちら。 筑西市のサイクリングロードから筑波山を望む(茨城県提供) ◆筑波山&霞ケ浦1泊2日スポーツ体験ツアー 11月7日(土)〜8日(日)1泊2日筑波山登山や桜川でのカヌー体験など、親元を離れて子供たちだけで過ごす秋の大冒険。専門ガイド同行の県内小学生対象のスポーツ体験ツアー。料金は子供(小学生限定)2万9000円、定員は15人。

覆面食通が食べ歩き 県代表 おいしい10店選定へ

【山崎実】茨城県が「食」に着目した新たな観光誘客事業に乗り出す。「食」に精通したプロに覆面で食べ歩いてもらい、観光客に積極的にPRできる美味しい飲食店や名物料理を選定してもらう。 茨城は首都圏の食料供給基地といわれ、野菜類のほか、全国的に有名なメロンなどの果物、常陸牛などの肉、ヒラメ、ハマグリなどの水産物を数多く生産する。しかし観光の目的ともなる県を代表する料理は、県外の人に認知されているとは言い難い。 第1弾として、飲食店の分野で約10人の食通のプロが覆面で食べ歩き、「特においしい」「観光客にお勧めしたい」飲食店10店程度を審査し選定してもらう。 選ばれた飲食店などを県がPRすることで、来店をきっかけとした観光周遊の新たな流れを創出したい考え。覆面での食べ歩きは10月から11月にかけて実施されている。 名物料理については、第2弾として一般ウェブ投票によるコンテストや、料理ブロガーによるアイデアコンペなどが予定されている。 「食」のプロによる、おいしい飲食店と名物料理に関する問い合わせは、県観光物産課(電話029-301-3622)へ。

コミュバス導入するなら中村南・西根南地域 公共交通活性化協議会で土浦市

【相澤冬樹】コミュニティーバスなど新たな地域公共交通導入の検討を進めている土浦市は28日、市地域公共交通活性化協議会(会長・岡本直久筑波大学教授)を開き、各種調査の分析評価を元に、市域南西部の中村南・西根南地域で導入を図りたい意向を示した。協議会では拙速を危ぶむ声も出たため、同地域をメーンとしながら周辺地区の意向も拾い、具体化に向かうことで了承された。 同市では17年度策定の「地域公共交通網形成計画」をベースに、地域公共交通の導入促進を図るため、今年度から都市計画課サイドで試験運行する地区の選定作業を行ってきた。これまでに公共交通不便地域として12地区を選び、7地域に再編して設定。既存計画や各種統計、アンケート調査などからコミュニティー交通を導入すべき地域の順位付けを行った。 交通の不便さなどを調べるばかりでなく、コミュニティーバスが運行された場合に利用するか、運賃はどの程度払えるかなども質問した。結果、中村南・西根南地域が11点でトップ、右籾地区9点、乙戸南地区8点と続いた。 この順位付けから、市は中村南・西根南地域を導入候補地区として選定したい意向で、28日の協議会に諮った。11月にも地元地区長らに説明し、地域に運営協議会を設立、バス・タクシー事業者らとの調整を図って、来年10月には試験運行に漕ぎつけたいロードマップを示した。 これに対して委員からは、利用率があがらず3年で試験運行が終了した新治地区での先行事例を踏まえ「中村南・西根南地域だけでなく2位、3位の地区を含め、ぜひうちでやりたいと手をあげるところがあれば優先したい。確認してからでもいいのではないか?」と拙速を危惧する意見や「コロナ禍の状況が織り込まれた調査とはいえない。バスでなくワンボックスカーにボランティアの運転手という組み合わせでの検討ならどうだろう」と運行方法への疑問などが出された。 協議会は、右籾地区、乙戸南地区も中村南・西根南地域に近接していることから、同地域をメーンに交渉し、周辺地区の意向を拾いながら進める形で委員間の了承を取り付けた。次回協議会には候補ルートや停留所などの評価をまとめた調査報告書が提出される予定だ。