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【新型コロナ】臨時休館の公共施設増える 土浦市立図書館も9日から

【伊藤悦子】新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、土浦市立図書館(同市大和町)が9日から3月末まで分館を含めたすべての図書館を休館にした。県図書館協会によると、臨時休館となった図書館は増え、県内66館のうち30館が臨時休館になっている(10日時点)。イベントの自粛にとどまらず、休館に踏み切る公共施設が増えている。 土浦市立図書館の入沢弘子館長は「公共施設の中でも市立図書館は駅に近く、駅前のにぎわいをつくる機能もあるため、多世代にわたる来館者が非常に多い。また滞在型図書館であることから感染リスクも高まる」と休館の理由を説明し、理解を求める。 同館は単館として県内一の来館者があり1日約1800人が訪れる。土浦市は水戸市に次いで高校の数が多いため高校生の利用が多いことも特徴だ。さらに来館者がゆっくり過ごせる「滞在型」であるため多くの来館者が長時間滞在する。 新型コロナウイルスの全国的な感染拡大に対し、土浦市は県内他市町村に先駆けて2月21日、市主催イベントの開催基準を定め、公表した。市立図書館では当初、不特定多数が閉鎖された空間に集まる館内イベントのお話し会を中止した。その後3月2日から高校が、4日から小中学校が臨時休校になったことを受けて、図書館は4日から高校生が集まる4階の学習スペースと飲食コーナーだけを閉鎖した。 するとこれまで4階を利用していた高校生らが3階、2階に降りてきて勉強をするようになった。4階閉鎖後も来館者数は変わらず、かえって人が密集する状態になったため休館の検討を始めた。 当初は分館を開館することを検討したが、本館を休館すると来館者が分館に流れてしまうことを懸念し、分館も閉館にも踏み切ったという。 入沢館長は「図書館本来の使命を果たさないのか、という意見もあるかと思う」と話し「駅前のにぎわいをつくる機能もある滞在型図書館で、たくさんの人が長時間滞在する。感染リスクを考えるとお叱り覚悟で臨時休館を決めた」と語った。 休館について利用者からメールで問い合わせは入るが、事情を話すと理解してくれるという。臨時休館が始まった10日の朝は、開館前から入り口で待つ来館者はなかった。休館を知らせるポスターを見て引き返す人がいたものの、混乱は起きていないという。 閉館前日の8日、同館を訪れた同市小岩田に住む女子高校生(17)は「図書館は集中しやすい。勉強する空間がなくなるので困るが、家でなんとか頑張りたい」と話していた。 「再び開館するときはピカピカに」 休館中も職員は平常通り業務にあたる。傷んだ図書の修理など、普段なかなかできなかった作業を行うという。「再び開館するときはピカピカの状態になっていると思う。状況が変わり次第、ホームぺージなどにお知らせを出し、入り口にポスターを貼るので確認していただきたい」と入沢館長は話す。 貸出予約を受けた資料は、連絡済みの予約資料のみ15日までなら受け取ることができる。16日以降は貸出しないが、開館後、再度連絡する。貸出中の資料は図書館開館後、1週間をめどに返却してもらう。休館中は、各図書館や各地区公民館に設置している返却ポストを利用できる。他館の資料、相互貸借資料については相手館への返却のため、返却期限内の返却が必要だ。アルカスや各分館の窓口で対応してくれる。詳しくは同図書館の土浦市立図書館のホームぺージ。 ◆土浦市内のほかの公共施設休館は次の通り(14日現在)。状況によって変更になることがある。休館中の使用料は返金する。詳しくは土浦市ホームぺージ。 ▽りんりんポート土浦のシャワー室=2日から当面の間休止 ▽勤労者総合福祉センターのトレーニング室=2日から当面の間休止 ▽温浴施設「霞浦の湯」=2日から大ホール貸出を除き当面の間休止 ▽老人福祉センター・湖畔荘のお風呂=2日から当面の間休止 ▽老人福祉センター・つわぶきのお風呂=2日から当面の間休止 ▽ふれあいセンター・ながみねのお風呂・プール=2日から当面の間休止。11日から開館時間を午後6時までに短縮 ▽新治総合福祉センターのお風呂=2日から当面の間休止 ▽小中学校体育館開放事業=2日~4月5日まで休止 ▽ワークヒル土浦のトレーニング室、多目的ホール・工芸室の個人利用(卓球・ダンス等)=3日から休止 ▽ネイチャーセンター=16日から当面の間休館 ▽霞ケ浦文化体育会館(水郷体育館)=17日から当面の間休館。会議室を除く。トレーニング室は2日から利用休止 ▽新治トレーニングセンター=17日から当面の間休館 ▽市立武道館=17日から当面の間休館。弓道場を除く。 ◆つくば市公共施設の休館状況は次の通り(14日時点)。状況によって変更になることがある。感染拡大防止のため交流センターなどの使用をキャンセルした場合、使用料を返金する。詳しくはつくば市ホームぺージ。 ▽桜総合体育館の柔剣道場=4日から18日まで利用休止 ▽谷田部総合体育館の柔剣道場=4日から18日まで利用休止 ▽筑波総合体育館の柔剣道場=4日から18日まで利用休止 ▽豊里柔剣道場=4日から18日まで利用休止 ▽つくばウェルネスパークのトレーニングルーム=3日から当面の間、利用休止 ▽桜総合体育館のトレーニングルーム=3日から当面の間、利用休止 ▽谷田部総合体育館のトレーニングルーム=3日から当面の間、利用休止 ➡新型コロナウイルスの関連記事はこちら

屋根の銅板ごっそり盗まれる 筑波山麓 飯名神社

【相澤冬樹】初巳(はつみ)の「だるま市」で知られるつくば市臼井の飯名神社(八木下健司宮司)が、とんだ夜盗の被害に遭った。先月末、神社の本殿、拝殿、社務所の銅板葺(ふ)きの屋根が何者かによって半分近く剥がされているのが見つかった。神社は氏子総代と連名でつくば署に通報、被害届を出し、実況検分を受けた。 被害の一報は2月29日、氏子総代の同所、鮏川修さん(65)に入った。集落のはずれ、筑波山神社方向に上る林道脇に鎮座する同神社を散歩コースにしている住民が屋根に異常を発見した。参道になっている石段の下から見上げる角度からでは分かりにくい位置の屋根の銅板がごっそり、抜き取られるように無くなっていた。回り込むと、拝殿の大屋根のほぼ半分が野地板をさらす状態になっていた。 同神社は、「すそみ」と呼ばれる筑波山麓の集落道路から300メートルほど山に分け入った木立の中に建つ。手前から社務所、拝殿、本殿の並びだが、いずれも目につきにくい位置の屋根が狙われた。薄板の銅板は馳(はぜ)という連結部で留められるよう並べられているが、次々と抜きとるように盗まれていた。 本殿の屋根からは脇にせり出した銅板葺きの屋根材は全面的に剥がされていたが、上部のトタン葺きの屋根材は触れた形跡だけで手つかずに残っていた。銅は現在、1キロ500円程度で取引されるという。 「まさか ひっぺがしていくとは」 実況検分に立ち合った鮏川さんによれば、境内には軽トラック2台分のタイヤ痕が残っていたそうで、4人程度のグループが深夜境内に忍び入ったとみられる。「普段ひと気のないところで、さい銭荒らしの被害はあったが、まさか屋根をひっぺがしていくとは」、巧妙かつ大胆な手口に「あきれるばかりだ」という。つくば署に届け出たものの、足取りなどの手掛かりは一切得られていない。 早急な修理が必要なため、被害額の算定を進めているが、火災に備えた建物共済で盗難保険に入っており、臼井地区に約200軒ある氏子世帯への新たな負担は回避できそうな見通し。鮏川さんは「監視カメラだけは何としても設置したい」と対策を講じる構えでいる。 飯名神社は、創建時期などは不明だが、神の山、筑波山に古くからある社(やしろ)の一つ。祭神は保食神(うけもちのかみ)、市杵嶋姫命(いちきしまひめ)と伝わり、新年の「だるま市」のほか、木彫細工の壮麗な本殿やその裏手にある巨岩、銭洗い弁天で知られる。屋根は1983年の改修で、それまでの茅葺きから銅板に葺き替えられた。

【震災9年】双葉町からの避難者 つくばの宿舎で最後の慰霊祭

【崎山勝功】東日本大震災から丸9年を迎えた11日、つくば市周辺で避難生活を送っている福島県双葉町からの避難者が、同市並木3丁目の国家公務員宿舎前で慰霊祭を執り行った。避難者の間では茨城県内各地に転居する動きが進んでいる。今回が同宿舎で開く最後の慰霊祭になるという。 慰霊祭は双葉町出身の中村希雄さん(78)方の宿舎の庭先に祭壇を設け、参列者約20人が1人ずつ線香をあげ、祭壇前で犠牲者の冥福を祈った。 地震発生時刻の午後2時46分ごろには、双葉町の方向に向かい犠牲者に黙とうを捧げた。黙とう後、時代劇「水戸黄門」の主題歌「ああ人生に涙あり」を合唱した。 慰霊祭を主催した中村さんは、11年10月から同市並木の公務員宿舎で避難生活を送り、震災から1年後の12年3月から毎月11日の月命日に宿舎の庭先で慰霊祭を開いてきた。17年3月までは毎月行っていたが、18年からは年1回前後の開催となっていた。今年は中村さん一家が3月中に転居し同宿舎を退去するのに伴い、同宿舎での最後の慰霊祭になる。 中村さんは取材に対し「晴れ晴れして、何か一区切りしたような感じ。こんなにたくさんの方に来ていただいて良かった」と語った。つくばでの日々を中村さんは「いいことづくめ。いじめに遭ったことは無く、みんなで楽しく日々を送ることができた」と振り返った。 慰霊祭には、筑波大体育系の長谷川聖修(きよなお)教授(62)と学生たちも一緒に参列した。長谷川教授らは、体操教室とグラウンドゴルフを通して避難者たちと交流を深めてきた。 長谷川教授は「慰霊祭に参加することで、メディアでは知ることのできない福島の実情、特に原発のことについて知ることができた。原発は自分、皆の未来のために考えなければならない」と語った。その上で「中村さんたちは辛い経験をされているはずだが、いつも明るく、逆に自分が元気をもらっている」と話した。国家公務員宿舎での慰霊祭は今回で最後となるが、体操教室やグランドゴルフへの参加により今後も交流は続くという。 転機を迎える避難者たち 並木の国家公務員宿舎にはピーク時で48世帯が住んでいたが、応急仮設住宅の供与期間が限られていることから、入居者たちの多くがつくば市や周辺市町村などに転居しているという。双葉町からつくば市内に移住した上原滋さん(75)は「あちこち回って、転居が8回目。(つくば市が)最後の住み家になると思う」と語った。 現在、土浦市に住む双葉町出身の新川義隆さん(73)は「土浦に永住する。土浦での生活も慣れてきた。地域の人が受け入れてくれたから」と新天地での生活を語った。新川さんの息子2人は仙台市に、3男は土浦市に住んでいるという。 ➡震災9年の関連記事はこちら

【震災9年】脱原発訴え つくばで市民集会

【崎山勝功】東日本大震災と福島第1原発事故から丸9年を迎えた11日、脱原発と護憲を訴える「3.11から9年 さよなら原発!守ろう憲法!昼休み集会」がつくば市吾妻のつくばセンター広場で開かれた。市民ら約50人が参加し、東海第2原発の再稼働反対などを訴えた。 市民団体「戦争をする国づくりNO@つくば」と「安倍9条改憲NO!市民アクションつくば連絡会」の共催で行われた。 集会では、東海第2原発の再稼働の是非について県民投票を実施するよう直接請求に取り組んでいる「いばらき原発県民投票の会」の徳田太郎共同代表(47)が発言し、署名集めの現状について「昨日(10日)の時点で(有権者の50分の1の約4万9000筆を超える)約8万筆の署名をいただいている。つくば市では(市内)有権者の5%を越える1万筆の署名をいただいた」と県南地域で関心が高いと話した。その上で「私たち一人ひとりが考え、悩み、選択していく。私たちの民主主義は始まっている」と県民投票の意義を説いた。 集会では「首都圏で唯一の東海第2原発は、稼働40年を超す古い原発で、周辺30キロメートル圏に94万人が住む危険な原発」だとして、再稼働反対などを訴えるアピールを採択した。 新型コロナ影響、デモ行進取り止め 同集会は震災後、毎年3月11日に行われている。例年は集会後、つくば駅周辺をデモ行進するが、今年は新型コロナウィルス感染拡大の影響でデモ行進を取り止め、屋外集会のみの実施となった。今年は感染拡大防止のためマスク姿で参加した市民が多く見られた。 集会後に取材に応じた徳田共同代表は「県南は総じて他の地域に比べ県民投票への関心が高い。何といっても高齢の方の関心が高かった。逆に言うと若い世代に関心を持ってもらうのが今後の課題」だと述べた。 ➡震災9年の関連記事はこちら

【震災9年】労組、被ばく対策訴え対立 14日常磐線全線開通

【山崎実】福島第1原発事故で福島県双葉町全域に出ていた避難指示が今月4日、駅周辺など一部で解除されたことを受けて、JR常磐線は14日、全線が9年ぶりに運行を再開する。一方、労働組合「動労水戸」は、富岡―浪江間では毎時2マイクロシーベルトもある高い放射線量区域が2キロも続くとして、運転業務員や検査作業員の被ばく対策などを訴えJR側と対立している。 運転再開は避難指示解除が前提だっただけに、全線が開通し、都内と仙台を結ぶ特急列車の運行に合わせた措置ではとの見方も強い。今回の帰還困難区域の解除は、双葉駅周辺エリアなどに限られ、住民帰還は伴わない。 組合側は、常磐線全線開通は悲願としながらも、本来、年間1ミリシーベルト未満が被ばく線量の原則であり、国の20ミリシーベルトは認められないとし、何よりも内部被ばくが無視されていると指摘する。 運転再開に先立って、震災当時に帰還困難区域などを運行し、放射能に汚染された列車の検査・修繕業務を勝田車両センター(ひたちなか市)で行った際も、組合側は、床下機器に直接触る検修作業員、出区点検を行う乗務員の被ばく線量を測定すべきなどと主張していた。 これに対し当局側は、運転再開区間作業員の被ばく線量管理方法については「ガラスバッジ及び個人線量計により管理を行っていく」、車両の放射線を測定し公表すべきとの要求には「富岡―浪江間においてはモニタリングポストを新設する。車両の線量測定を行う考えはない」(2019年8月)と回答。両者の溝は埋まらない。 運転再開区間の必要な除染は終了しており不安は解消している、内部被ばくが発生する状況ではない―とする当局側に対し、組合側は、福島第1原発事故は現状として収束しているとはいえず今後の廃炉作業の危険性が無視されている、今回の全線開通は放射能汚染の拡散につながると譲らず、今年2月14日にも検修社員の内部被ばく対策として、教育の実施のほか、防護服・防護マスク・ゴーグルなどの準備を行うよう申し入れを行った。 避難指示の一部解除、JR常磐線の全線再開は将来への朗報だが、組合と当局の対立は、生活の現場から目をそむけてはいけない課題を突き付けている。 ➡震災9年の過去記事はこちら

4月から屋内全面禁煙へ 県が改正法周知を徹底

【山崎実】受動喫煙防止を柱とする改正健康増進法が4月1日から全面施行されるのに伴い、飲食店などが原則、屋内禁煙になるため、茨城県は法改正の周知徹底に取り組んでいる。 同法では昨年7月、学校、病院、保育所・子ども園など児童福祉施設、行政機関の庁舎などでの敷地内禁煙が実施された。 4月からはオフィスや事業所、ホテル・旅館、理・美容室、公衆浴場、百貨店、飲食店、娯楽施設など、昨年7月に実施された以外のすべての施設で原則、屋内禁煙となる。 受動喫煙防止対策が法律で義務化されるわけだが、一方で一定の条件を満たせば、「喫煙専用室」「加熱式たばこ専用喫煙室」、経過措置として「喫煙可能室(店)」などを設置することができる。さらに「喫煙室」には標識掲示が義務付けられる。 これは▽望まない受動喫煙を無くす▽受動喫煙の影響が大きい子供や患者などに特に配慮する▽施設の類型・場所ごとに対策を実施するーことが目的。 一方、改正法の全面施行を前に、不況感や人手不足、新型コロナウイルスなど課題は山積している。隣の福島県では県議会最大会派の自民党議員会が、受動喫煙防止を目的とする条例策定の検討に着手した。改正法施行をめぐる動きは茨城県もこれからが本番だが、各業界関係者からは「経営的に厳しくなる」という声が強い。 支援策として国が、喫煙室の設置など技術的な相談窓口や、財政・税制上の支援制度を設けている。問い合わせは次の通り。 ▽受動喫煙防止対策助成金の問い合わせ=厚労省茨城労働局・労働基準部健康安全課(電話029-224-6215) ▽受動喫煙防止対策に関わる相談支援=日本労働安全衛生コンサルタント会(電話050-3537-0777) 県関係では、県保健福祉部健康・地域ケア推進課、県内保健所・健康増進課が改正法の啓発、周知活動を行っている。

【震災9年】国vs県・漁民の攻防ヤマ場 汚染水海洋放出

【山崎実】東京電力福島第1原発のトリチウムを含む処理済み汚染水の海洋放出を巡る国vs県・漁民の攻防がヤマ場を迎えようとしている。内閣府の担当者が去る20日、県庁で大井川和彦知事に政府小委員会(多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会=委員長・山本一良名古屋大名誉教授)の報告書の内容を説明したのに対し、知事は「白紙で検討を」と突っぱねた。 政府小委員会が「現実的な選択肢」として海洋放出を大筋で了承したのが1月31日。これを受け大井川知事は、原発事故発生以降、一部魚種の出荷制限に伴う損失や、風評被害による魚価の低迷など厳しい状況に置かれてきた経緯を指摘した。さらに小委員会の取りまとめ案は「水蒸気放出及び海洋放出が現実的な選択肢であり、海洋放出の方が確実に実施できる」としているのに対し、「結論ありきの取りまとめは容認できない。より影響の出ない方法はないか、さらなる検討を期待する」とコメント。小委員会の取りまとめ案に”注文”を付けた。 沿岸漁民、怒りを爆発 沿岸漁民の闘いは苦難の連続で、今も続いている。2011年3月の東日本大震災、原発事故発生後、いち早く漁業再開に取り組んだが、茨城沖のコウナゴから暫定規制値を超える放射性セシウムが検出。市場での取引拒否、出荷・販売の自粛要請を強いられた。翌12年4月、新基準値の設定(1キロ当たり100ベクレル)が行われたが、茨城県はさらに厳しく50ベクレルの自主的な自粛基準を設定し、県産魚介類の安全確保に努めた。基準遵守は北部(日立市以北)、県央部(東海村~大洗町)、南部(鉾田市以南)の各海域ごとに3カ所以上検査(期間は1カ月)するという徹底ぶり。 この地道な努力が実り、2017年3月、海面28魚種の出荷制限、生産自粛が取られてきた規制は、やっと解除された。しかし韓国、中国、台湾など一部の国・地域では、いまだに輸入規制が続いている。さらには、内水面関係でも霞ケ浦のアメリカナマズと、利根川・境大橋下流のウナギは国の出荷制限を受けており、原発事故の爪痕は残ったままだ。 政府小委員会が海洋放出の方法を示唆した報告書を10日に公表すると、沿岸漁民は敏感に反応し怒りを爆発させた。間髪を入れず、平潟(北茨城市)からはさき(神栖市)まで県内10漁協で組織する茨城沿海地区漁業協同組合連合会(飛田正美会長)は13日、県庁に大井川知事を訪ね「多核種除去整備等処理水の海洋放出を行わないよう国への働きかけを求める要請書」を提出。 処理水を海洋放出することになれば「風評(被害)の再燃は必至」で、トリチウム以外の放射性物質が残留しているとの報告もあり、事故発生直後に引き戻されるのではと不安を訴える。「海洋放出はこれまでの漁業関係者の努力を水疱に帰し、漁業の継続を断念する状況に追い込む仕打ちであり、絶対に受け入れることはできない」と声高に主張した。大井川知事も「皆さんと同じ気持ち」と同調し、地方から反旗を掲げた。 予断許さぬ神経戦続く 報告書の説明とはいえ、20日の内閣府担当者の知事訪問は、余白に協力要請の思惑が見え隠れする。これに対し、県内の各漁協は市町村や県選出国会議員などへの「処理水海洋放出反対」を働き掛け、漁民運動を進めていく考え。政府小委員会の報告書を錦の御旗に、国や東京電力がいつの時点で海洋放出という選択肢に踏み切るのか、予断を許さない神経戦が続くことになる。 ➡東日本大震災の過去記事はこちら

障害当事者がつくばで問う やまゆり園事件で見えてきたものと見えないもの

【川端舞】障害者入所施設「津久井やまゆり園」(神奈川県相模原市)で殺傷事件を起こした植松聖被告と面会を重ねているノンフィクション作家の渡辺一史さんが15日、つくば市吾妻、吾妻交流センターで講演した。残忍な事件を起こした被告の異常性が話されるとともに、異常性が作られた背景にある障害者施設の実態も言及された。 渡辺さんは、筋ジストロフィーという難病当事者の地域生活を描き、昨年映画化もされたノンフィクション小説「こんな夜更けにバナナかよ」の著者。これまで13回、植松被告と面会してきた。その中で見えてきた植松被告の人間像を語ってもらおうと、当事者による障害者支援団体「つくば自立生活センター ほにゃら(川島映利奈代表)」が講演会を企画し、約40人が参加した。 事件後、それぞれの思い語り合う 同センターは、どんなに重い障害があっても入所施設ではなく地域で暮らしていける社会を目指して、地域で暮らしている障害者を支援したり、一般の人たちに障害者への理解を広めるために様々なイベントを開催している。やまゆり園事件の直後には、障害者や支援者を集めて犠牲者を追悼し、それぞれの思いを語り合う集会を開いた。センターの事務局長で自身も重度身体障害をもつ斉藤新吾さんは当時「『意思疎通のとれない障害者は安楽死させるべきだ』という植松被告の考えは極端だが、障害者は必要のない存在であるという考えは、無意識のうちに誰もが持ちうるものだと思う」と語った。 それから約3年後の2019年、同センターは、「こんな夜更けにバナナかよ」が映画化されたのをきっかけに、渡辺さんに「なぜ人と人は支え合うのか―『障害』から考える」をテーマに講演を依頼した。その中で渡辺さんはやまゆり園事件にも触れ「『障害者は生きている価値があるのか』という質問は、一見するとデリカシーのないものだが、インターネットの掲示板には多くの人が同じようなことを書いている」と指摘した。 渡辺さんが植松被告と面会を重ねていることを知った同センターは、植松被告の公判が開かれている今、被告がどのような人間なのかを知り、今後同様の事件を起こさせない、障害があってもなくても一緒に生きていける社会をつくるヒントを考えたいと、渡辺さんの講演会を企画した。 なぜ事件を起こしたのか この殺傷事件が世の中に衝撃を与えた理由の一つに、被告がその施設に3年以上勤務していた元職員だったことがある。これまでの渡辺さんの取材によると、やまゆり園に就職した頃の被告は入所者のことを「かわいい」と言っており、将来は特別支援学校の教員になりたいという希望を持っていた。そのためのステップアップとして障害者施設の職員になったという経緯もあったという。 そのような志を持った青年が、なぜ障害者殺傷事件を起こしたのか。脱法ハーブや大麻を常用したことによる精神障害があったと弁護人は主張している。また、障害者への差別意識は多くの人が持っていても、それを「人を殺傷する」という具体的な行動に移すのには大きな隔たりがある。「被告がそこを越えてしまった原因がまだ理解できない」と渡辺さんは語った。 園内の環境も影響 一方、被告の中に「安楽死思想」が形成された背景には、彼が働いていた津久井やまゆり園内の環境も影響を与えたのではないかと渡辺さんは指摘する。去年6月にNHKで放送されたやまゆり園の元利用者についての報道を機に、やまゆり園の実情が問題視されるようになったといわれる。その利用者は、やまゆり園時代は「突発的な行動もあり、見守りが難しい」という理由で、車いすに長時間拘束されていたが、事件後、別の施設に移り、拘束を解かれた生活をするうちに、リハビリにより歩けるようになったほか、地域の資源回収の仕事までできるようになったそうだ。 また、渡辺さんが元利用者家族から聞き取った話では「居室が集まっているユニットはおしっこ臭かった」「毎日風呂に入れてもらっているはずなのに、フケも臭いもすごい」「部屋が施錠されていたのではないか」など園の実情に数々の疑問が聞かれた。そのような園の状況が、被告の「安楽死思想」に影響を与えたのではないかと渡辺さんは考える。その上で、渡辺さんはこれまでの取材の中で他の施設についての惨状を聞いてきた経験から、「津久井やまゆり園が特別なのではなく、同じようなことは他の入所施設でも起こりうる」と、入所施設の限界を指摘した。 講演会の参加者の一人は「私自身、知的障害の子どもを育てている母親として、この事件にはあまり関わりたくなかったが、事件の本質には被告自身の問題だけでなく、社会全体の問題があり、このまま終わりにしてはいけないと感じた」と話した。 5月の全国集会でもテーマに 今年5月30、31日に、つくば国際会議場でDPI(障害者インターナショナル)日本会議の全国集会が開催される。DPI日本会議とは、現在130カ国以上が加盟し、障害のある人の権利の保護と社会参加の機会平等を目的に活動をしている国際 NGOの日本国内組織である。2日間で全国から多くの障害者が集まる。2日目にはやまゆり園事件の裁判についても取り上げる予定である。この集会の実行委員会をつくば自立生活センターも担っている。 同センターは「3月16日にこの裁判の判決が予定されているが、3カ月程度のスピード判決はこの事件の何を浮き彫りにするのか。検証すべき重要な問題を闇に葬り去ってしまうことにならないか。障害者への差別や偏見を助長したりしないのか。様々な立場から問う機会にしたい」としている。 大規模の入所施設では限界 【記者のつぶやき】入所施設の場合、どうしても一人の職員が担当する入所者の数が多くなってしまい、入所者一人一人に丁寧な個別対応は難しい。被告が「意思疎通のとれない障害者」と称した被害者の方々も、一人一人、時間をかけて向き合えば、身振りや表情など、言葉以外の方法でコミュニケーションをとろうとしていたはずである。彼らが伝えようとしている想いを、周囲が丁寧に受け取れるようになるためには、大規模の入所施設では限界がある。入所施設の限界が浮き彫りになった今こそ、入所施設ではなく、在宅で障害者一人一人と関係性を作りながら支援することに重点を移すべきであろう。 ➡障害者自立センターほにゃらの過去記事はこちら

旧消防本部庁舎で銅線ケーブルなど盗難 つくば市

つくば市は7日、同市春日1丁目の旧消防本部庁舎と隣接の旧中央消防署庁舎に何者かが侵入し、ケーブルなどが盗まれたと発表した。 両庁舎は2015年3月、消防本部が市役所隣りに移転後、使用されていない。市は5日、被害に気付き、同日、つくば中央警察署に通報、翌6日、建造物侵入と盗難被害で同署に被害届を提出した。 市消防本部によると、侵入があったのは昨年12月26日午後4時ごろから今年2月5日午後3時ごろまでの間で、旧消防本部棟西側の変電設備のかぎが壊され、自家発電設備などから各階に引き込まれている銅線のケーブルが切断され盗まれていた。さらに3階床の金属部分も盗まれていた。1~3階の壁や天井が損壊しており、ケーブルを盗む際に壊されたとみられるという。被害総額は不明。 両庁舎は使用されなくなって以降、施錠されガラス窓などは板で覆われ、敷地は立ち入りができないよう杭を打って針金で囲っていたが、警備システムなどは取り付けておらず、不定期で巡回するだけだったという。 今後は、定期的な巡回を実施するなど盗難防止策を講じるとしている。 同庁舎は解体して、さら地し、筑波大学付属病院が医療複合施設の建設を検討している。

つくば警察署が完成、3月2日開署 中央署と北署が統合

【鈴木宏子】つくば市学園の森に建設されていたつくば警察署が完成し、3月2日開署する。つくば中央署(同市竹園)とつくば北署(北条)が統合され、市のほぼ中央に移転する。つくば警察署は敷地面積約2万平方メートルと県内の警察署で最大。初めて免震構造が採用され、災害に強く県南の拠点となる。 庁舎は鉄筋コンクリート造5階建て、延床面積約5600平方メートル。災害に備え、大型非常用発電機を備えているほか、敷地内の地下に約2万リットルのガソリンを備蓄する。約380台分の駐車スペース(来庁用は約180台)があり、災害時は駐車場の一部がヘリコプターの離発着場となる。 庁舎1階は中央ホールを囲んで、総合窓口と運転免許更新窓口などが設置され、さらに交通課などの執務スペースと相談窓口などが配置される。2階は刑事課、生活安全課の相談窓口と、さらに取調室18室が設置される。3階は留置施設で男性用が12室、女性用が6室配置。4階は会議室など、5階は道場。 庁舎は、県民が利用しやすい、災害に強く県南地域の拠点になる、警察活動を効率的・機能的にする―の3つのコンセプトで設計された。 署員は250~260人が配置される予定で、土浦署よりやや多い規模となる。建設費は約30億円。 中央署は解体、北署は分署に 県警本部の警察施設再編整備計画第2期計画に基づいて統合・新設された。北署は小規模であること、一つの市に二つの警察署があり市内を分断していたことから、統合後は行政や地域住民とより一体となった警察活動を推進する。 移転・開署後、中央署は建物を解体する。跡地の利活用は県庁が検討する。一方、北署は分署として維持し、運転免許の更新などが引き続きできるようにする。 同市の2019年の刑法犯認知件数は2125件(暫定値)と、水戸市を抜いて県内44市町村中、ワースト1位だった。人口当たりの犯罪率は土浦市、神栖市に次いでワースト3位。

「常陽新聞がなくなり市民が失ったもの」 茨城大生が土浦シンポで問いかけ 

【崎山勝功】メディア論の村上信夫茨城大学人文社会学部教授が指導するゼミ主催のシンポジウムが25日、土浦市の亀城プラザで開かれた。土浦・つくばを本拠に活動した地域紙「常陽新聞」が2017年3月に事実上の廃刊をしてから3年を迎えるのを前に、「新聞廃刊のインパクト―常陽新聞がなくなり市民が失ったもの」を掲げての開催で、市民や報道関係者ら約40人が参加した。 集会の第1部では、学生たちが紙面を読み、読者らへの聞き取りを通じ行った調査研究が発表された。地域紙が廃刊することで報道の監視が及ばないエリアが生じることを「取材空白カテゴリー」と定義した上で、同紙が手厚く報じていた土浦など県南地域の①市政②事件事故③街ネタ-の3分野を中心に検証した。 市政では、地域紙の機能の一つに、全国紙や県紙があまり取り上げない市政の問題を取り上げる「報道機能補完」があるが、同紙廃刊で「市政の問題を市民が知る機会が減ったと考えられる」と言及した。 事件事故では、同紙では窃盗事件などの軽微な事件事故の記事が多い特徴を踏まえ「市民への注意喚起や犯罪の抑制効果につながると考えられる」と指摘した。 街ネタでは、土浦市立真鍋小のお花見集会や土浦駅前ハロウィンイベントなどを例に挙げ「地域のコミュニティー形成の要だった」と結論づけた。 「取材空白域」の出現を危惧 第2部のパネル討論では、朝日新聞東京本社編集局の伊藤宏地域報道部長代理が、水戸総局長時代に発生した八千代町での選挙違反事件に触れ、同社記者の取材に八千代町議経験者が「警察に呼ばれることは無かった。マスコミも取材に来ることも無く怖くなかった」と話し、茨城県内にも報道機関の監視の目が届かない「取材空白域」が出現している現状を明かした。 集会後取材に応じた村上教授は、常陽新聞廃刊をテーマに取り上げた理由を、地元の新聞廃刊を学問的に取り上げる必要を感じていたところに、昨年のゼミ生が「常陽新聞廃刊をテーマに卒業論文を書きたい」と申し出たのがきっかけに始まった。村上教授は、複数の常陽新聞関係者から「論文にしてもらえないか」という申し入れがあったと言い、今後も研究を続ける可能性を示唆した。 同ゼミ所属の3年生、久保葵さん(21)によると、19年5月ごろからテーマを決めて、同年6月から今年1月まで常陽新聞関係者5人を含む計32人にヒアリングを実施したという。久保さんは、常陽新聞廃刊により行政監視機能や防犯機能、地域コミュニティー形成機能が失われる危機感を研究発表で提示した上で、「新聞が無くなって本当に困らなかったのか、訴えたくて土浦でシンポジウムをした」と語った。 ➡常陽新聞廃刊に関わる過去記事はこちら

つくばこそ「社会実装のモデルに」 筑協新春講演会

【鈴木宏子】つくばの産官学連携組織「筑波研究学園都市交流協議会」(会長・永田恭介筑波大学長)の新春講演会が10日、つくば市内で開かれ、内閣府で科学技術・イノベーションを担当する松尾泰寿・政策統括官が講演した。つくばの役割については「(研究成果を実社会で展開する)社会実装のモデルになってほしい」などと語った。 国が提唱する未来の超スマート社会のコンセプト「Society (ソサエティー)5.0の実現に向けて(我が国の科学技術・イノベーション政策)」と題して、AI(人工知能)や情報科学によって社会がこれからどう変わり、国は今後どのような科学技術政策に取り組むのかなどについて講演した。 これからの社会については、今の子供の6割以上は、現在は存在していない職業に就くとという米国の研究者の予測を紹介し、AIやロボットに代替される仕事とのすみわけが求められ、そのためにどういう社会をつくっていくか、どういう教育をしていくかが課題だと話した。 一方、日本の科学技術の現状に対しては、研究論文の質や量に関し国際的地位が大幅に低下しており、諸外国に比べて創業を通じて研究成果を実社会で実現する力が低調だと危機感を示した。 日本の研究者を取り巻く状況についも、大学の修士課程から博士課程への進学率の減少、40歳未満の国立大教員の任期付きの増加、国立大の若手教員採用割合の低下など課題を指摘し、「日本の大学は民間資金の獲得が乏しいため、大学の基金の規模が米国と比べけた違いに小さく諸外国との格差が拡大している」などと話した。 若手研究者が厳しい環境に置かれている問題に対しては、若手研究者の支援総合パッケージを策定するとし、具体的には、競争的研究費を一体的に見直し、7~10年間、700人~1000人規模で研究者を支援する仕組みをつくること、米スタンフォード大などを例に、大学や国立研究機関が出資して外部化法人を立ち上げ、大学や国立研究機関の共同研究機能を外部化することなどが目玉になるとした。 AI、バイオ、量子技術など強化 日本の産業についても、世界と日本の創業の動向を比較し、日本は国際比較で開業率、ベンチャー投資額、成長企業の創出が低く「周回遅れになっている」と強調。国としての科学技術・イノベーション政策について、政府や民間の集中支援により起業家の聖地になる拠点都市を形成する、AI、バイオ、量子技術、環境エネルギーなどを強化分野にすると話した。 そのための人材育成政策としてAI分野では、小中学校、高校では児童・生徒全員が一人1台の端末を活用する授業を実施する、大学では文系と理系を融合するAIの基盤的・融合的な中核研究プログラムの立ち上げなどに取り組むなどした。 さらに健康・医療、農業、国土強靭(きょうじん)化、交通インフラ・物流、地方創生(スマートシティー)の5分野でAIの社会実装に取り組み世界をリードしたいと話した。 地方創生と大学の役割についても触れ、日本は企業の東京一極集中度が他国と比べても大きいことから、地方大学と自治体が連携し、産業の振興や人材育成を行うなど様々なことに取り組んでいくことが重要だと述べた。

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「市の理解得ながら進める」日本財団 つくばに軽症者病床9000床整備 新型コロナ

【鈴木宏子】新型コロナウイルスの感染拡大による医療崩壊を防ぐため、日本財団(東京都港区、笹川陽平会長)は3日、つくば市南原2番地、つくば研究所跡地に軽症者向け病床約9000床を整備すると発表した。 発表に対し、つくば市の五十嵐立青市長は3日夜「市には事前連絡や調整は一切なかった。市にとって極めて大きな影響のある発表内容で、情報収集を進める」などのコメントを市ホームぺージで発表した。これに対し同財団経営企画広報部は「ご理解をいただけるよう説明していきたい。つくば市を始め、厚労省や関係機関の理解を得ながら進めていきたい」としている。 東京・船の科学館は4月末開設 軽症者向け病床は、東京都品川区の船の科学館とつくば市の2カ所に計約1万200床整備する。船の科学館は約1200床で4月末から受け入れを開始する。つくばは7月末に開設する予定。 同財団によると東京の船の科学館には、約1万2200平方メートルの敷地内に大型テント9張とコンテナハウスなどを整備する。ほかに、2020東京パラリンピックに向け日本代表選手がトレーニングするために18年に建設された体育館「パラアリーナ」約2000平方メートルにも病床を整備する。4月末から受け入れ開始できるようすぐに整備に着手し、テントは順次、建設していく。 つくば研究所跡地約5万7000平方メートルには、現在、角水槽棟や回流水槽棟などの研究施設などがある。まず現在ある建物を解体などして、7月末から軽症者の受け入れが開始できるようにする。今後の具体的な解体や整備のスケジュールは今後検討するという。

レンコン黒皮病、徐々に拡大 県が対策へ本腰

【山崎実】レンコンの商品性を損なう黒皮病が全国的に発生し、生産量日本一を誇る県内でも徐々に被害が拡大していることから、県は生産者団体などと協力し実態調査に着手した。 黒皮病は、レンコンネモグリセンチュウ(線虫)によって引き起こされ、被害を受けたレンコンは肌に黒い小斑点が発生する。全体的にやや黄変し、一節目(頭)の肥大が悪くなり、形状が三角形に変形してしまう。品質維持の大敵で線虫駆除が重要になる。 既に県は、農機具の洗浄や健全な種バスの使用、農薬としての石灰窒素の施用、収穫後の残さの除去など総合防除法をまとめ、2017年以降、講習会などを通して生産者に指導を行ってきた。 しかし、被害の程度が地域やほ場によって異なるほか、具体的な防除対策の判断を生産者個々の対応に任せてきたため、実効性に疑問符が付き、県も本腰を入れて黒皮症対策に取り組む。 具体的には、レンコン産地での発生状況を正確に把握するため、生産面積の大きい土浦市やかすみがうら市などで生産者団体と調査に着手した。今後、3年以内を目途に他の市町村にも拡大していく方針で、その結果を地図に落とすなどして可視化する。被害程度の大きい地区は直接、個別指導を行うなど、重点的に防除対策を実施していく。 また収穫後の残さ処理についても、集団的・組織的な堆肥化の取り組みなど、出来るだけ早くほ場から持ち出して処理する方策を検討するとしている。

《続・気軽にSOS》58 「過ぎる」感情のデメリット

【コラム・浅井和幸】前回のコラムでは、不安にも憂鬱な気分にもポジティブな意味があるということをお伝えしました。ネガティブに思える感情や感覚も、適切に作用すれば、それは大きな利点があるものです。しかし、「過ぎる」感情や感覚は、短期的にも長期的にもデメリットが大きいので、対処が必要ということになります。 例えば、不安についてです。不安は、これから起こるかもしれない「嫌なこと」に対する警報機のようなものです。それは、まるで「この先に行ったら電車にひかれてしまうよ」と呼び掛けているような作用です。 踏切の警報機の音は、人が聞いて嫌だなと感じる不協和音が使われているらしいですね。他の警報音も、なんとなく気持ち悪いな、怖いな、不安だなと感じる音になっているはずです。 不安があるから、なんとなく嫌な感覚だから、そこを避けられるわけですね。ですが、電車も来ないのに、この警報機が鳴りっぱなしだったらいかがでしょう。もしくは、まだまだ電車は遠くかなたで、踏切に到着するには1時間以上もかかるような時点から、遮断機が下り、警報機が鳴り続けたらどうでしょうか? この文章を書いていて、具体的に想像してしまい、今、私は背筋が「ぞくっ」とするような感覚です。とても怖い状況であるからです。 不安をコントロール

つくばの高齢者施設でさらに3人が感染 新型コロナ

つくば市内で新型コロナウイルスの感染が確認された同市北条、介護老人保健施設アレーテルつくば(運営・恵仁会)の40代女性職員の濃厚接触者について、県は3日、さらに施設入所者3人の感染が判明したと発表した。同施設での感染者は計13人になる。 3人は、いずれもつくば市に住む90代の女性2人と80代の女性1人。3人とも症状はないという。 3日は入所者68人、通所者20人と職員26人の計114人についてPCR検査を実施した。111人は陰性だった。県はさらに濃厚接触者の調査を進めている。 ➡新型コロナウイルスの関連記事はこちら