【崎山勝功】科学を楽しんだり環境問題について考える「つくばサイエンスコラボ2018 科学と環境のフェスティバル」(つくば市など主催)が10、11日、つくば市竹園のつくばカピオなどで催された。筑波学院大学(同市吾妻)は同イベントに出展し、訪れた子どもたちに科学技術の楽しさを伝えた。

同大は、会場内に「やってみよう!マルチメディア体験」と「マイクロコンピュータを使った電子工作に挑戦しよう!」の2つのブースを開設。このうちマルチメディア体験会場では、建物や航空機などの設計図の製図に使われるオートCAD(キャド)を使って、学生が製図した紙飛行機を子どもたちが組み立てた。

子どもたちは、はがき大サイズの画用紙に印刷された紙飛行機の絵をハサミや接着剤で切り貼りしながら組み立てていった。市内の保育園男児(5)は「うまくできた」と喜んでいた。男児の母親(33)は「子どもが紙飛行機が好きなので、小さい子どもでも対応してくれるコーナーがあって助かった」と話した。

CADで製図した紙飛行機を組み立てる子どもたち=同

タカの形をした紙飛行機をデザインした、同大2年の塚原太一さん(20)は「紙飛行機の空気抵抗を考えるのが難しかった。CADでデザインしたのは初めて。JAL(日本航空)のジャンボ機の設計図を参考にデザインした」という。塚原さんがデザインした紙飛行機は約14㍍飛び「デザイン性も含めてそこそこうまくできた。(会場で)子どもたちが使ってくれてうれしい」と喜びの表情を見せた。会場に来た子どもたちの応対をした同大4年の菱沼元気さん(22)は「小さい子どもたちに教えたことが今まで無かったので新鮮」と話した。

子どもたちが実際に電子回路を組み立て

別室で行われた電子工作コーナーでは、子どもたちが実際に電子回路を組み立て、電子部品をはんだごてで組み立てていた。子どもたちの指導に当たった同大1年の高木祐輔さん(18)は「細かい作業なのでちょっと手元が狂ったり、部品の付け間違いがあったりするので大変。参加している子どもたちはみんな上手い」と評価した。学生たちの指導を受け「光に反応するクリスマスツリー」を組み立てた市内の小学3年生男子児童(8)は「組み立ては難しかったけど『うまい』と言われて良かった」と話した。

同フェスティバルは、これまで別々に開かれていた「つくば科学フェスティバル」と「つくば環境フェスティバル」を合同で催したもの。同大は「つくば科学フェスティバル」が単独で開催されていた1996年から毎年出展している。同大経営情報学部ビジネスデザイン学科の山島一浩教授は「参加の狙いは学生たちに活躍してもらうこと。そして子どもたちが学校で学んでいることを理解し、楽しんでもらうこと」と語った。