【コラム・入沢弘子】11月に入りました。当館が移転開館してから1年が経とうとしています。光陰矢の如し。当館は昨年11月27日に開館。運営の基本方針を「地域のまちづくり・ひとづくりに役立つ みんなの図書館」とし、運営にあたっては3つの柱を掲げました。

1つ目は生涯学習と情報の拠点、2つ目は課題解決支援。これら2つの基本的機能は、これまで以上に充実させるという考えです。3つ目は市の総合計画で示された、新しい使命である"まちづくりの拠点"としての図書館。図書館を核として駅前に人を呼び込み、中心市街地への流れを作るシティプロモーションを実施することです。

この1年、これらを実現させるべく、職員一丸となって事業に取り組んできました。

そして現在。多くの市民やボランティアの方々、利用者の皆さんや周辺の事業者さん達に支えていただいたおかげで、昨日までに約54万人が来館。図書館前広場では、定期的にマルシェやイベントを開催する方々も増え、賑わいが見られるようになりました。

土浦出身漫画家の原画展も

この流れを少しずつでも大きくして、市内に広げていきたいと願っています。

開館1周年にあたり、11月21日から27日までの期間、"図書館フェス"を開催します。既存の利用者の方には益々図書館に親しみを感じていただくこと、新規の方には来館動機になること、そして駅前の活性化に貢献したいという願いを込めています。

18の企画は、土浦出身の江戸川乱歩賞受賞のSF作家・高野史緒さんの講演会、土浦出身の漫画家・小林じんこさんの原画展とタイアップした図書展示、土浦出身のケーナ奏者・渡辺大輔さんのコンサート、土浦をイメージしてブレンドしたコーヒーをバリスタが淹れたてで提供する企画―などです。決定次第、当館ホームページやポスター・チラシでお知らせします。

よい図書館は、よき利用者の方々と共に作り上げていくもの。末長く愛される図書館づくりに向け、2年目もしっかりと運営していきたいと思います。(土浦市立図書館館長)