《宍塚の里山》26 16年続く 大学生の「キャンエコ」活動

「キャンエコ」の竹林整備

【コラム・及川ひろみ】法政大人間環境学部の学生が中心になり活動する、「キャンパスエコロジーサークル」(通称キャンエコ)が初めて宍塚に来たのは2002年10月のこと。里山は若者の体験の場であると、サークルに働きかけて実現しました。以来、毎月第4日曜、多い時には30~40人、少なくても10数人、雨や雪にも負けずにやって来ます。

彼らが希望する活動をあらかじめ確認しながら、多様なメニューが彼らを待っています。里山は自然と人が織りなしてきた歴史・文化的な環境です。地元を訪問して話を聞いたり、里山の知恵の再現にチャレンジしたり、活動は多様です。

宍塚由来の大豆「タノクロマメ」を育て、味噌作りも毎年のように行っていますが、最初のころは、まいた大豆が半分ぐらいウサギに食われ、自然の厳しさを体験したこともありました。かつて重要な燃料であった松の根。無駄なく、簡単に掘りあげる方法があると地元の方に聞き、指導を受けながら5本の根を掘り上げたこともありました。

また、蚕(かいこ)の繭(まゆ)をゆで、束ねたはけのような稲わらの先で、5~6個の繭の細い糸を手繰(く)り寄せ、1本の絹糸にして座繰りに巻き取る作業では、金色に輝く絹糸の束が仕上りました。

バイトも蹴って遠くから

宍塚には「キャンエコの森」と名づけた林がありますが、クヌギの植林をした当初は、ウサギに根元を食われ、育つのにずいぶん時間がかかりました。毎年6月彼らが中心になり下草刈りを行っています。

その林には、春、たくさんのジュウニヒトエの花が咲きます。毎月第4日曜がキャンエコの活動日です。10月28日には、ピッザ焼き体験(会にはピッザ釜があります)、外来魚釣り大会(堤防4か所、どの場所が釣れるか、分かれて活動)、果樹園でのミカンの木植え活動を行いました。この日は、法政大30、東京農業大1、キャンエコOB1、計32名が参加しました。

指導は、ピッザ名人と釣り名人の5会員が当たりました。キャンエコの日、昼は応援隊による「森のごちそう」が毎月ふるまわれます。アルバイトも蹴って遠方からやって来る学生たち。交通費の支援はできないけれど、せめておいしい昼を食べてほしいと用意しています。

定番と思われるカレーライスは出たことがありません。毎回、里山らしい工夫されたメニュー。この日はさわやか隊の活動日でもあるので、大勢で昼を楽しんでいます。(宍塚の自然と歴史の会代表)