戦国武将「小田氏治と戦国時代の城館」巡回企画展 人物像にファン増 つくば

小田氏治にスポットを当てた巡回企画展。左は今回初公開されている小田領の西の守り「海老ケ島城絵図」=つくば市小田

【相澤冬樹】つくば市小田を根城に時代を駆け抜けた武将を取り上げる巡回企画展「小田氏治と戦国時代の城館」が3日、ご当地の小田城跡歴史の広場(つくば市小田2532-2)で始まった。近年の戦国武将ブームのなか、NHKの歴史番組が“戦国最弱”の武将として氏治を取り上げるや人気に火がつき、負け戦さを続けながらも71歳の生涯を全うした人物像にファンを増やしている。主催のつくば市も「便乗」を認め、“常陸の不死鳥”をうたっての企画展開催、再評価の機運に地元も盛り上がっている。

小田氏は、鎌倉時代戦国時代までの約400年間、常陸国南部で最大の勢力を誇った一族で、氏治(1531-1601)は15代当主。18歳のとき家督を継いだものの、結城政勝や上杉謙信、佐竹義昭・義重親子らと小田城をめぐる攻防に明け暮れ、2度は落城後に奪還、1度は開城、4度目の手這坂合戦(1569)後にはついに小田城を失った。土浦城や藤沢城に逃げ延びながら奪還は果たせず、最後は結城秀康を頼り、福井で没している。

そんな名だたる弱将だが、なぜか人望があって、破れるたびに再起する不屈さが後世になって好感された。企画展では“常陸の不死鳥”小田氏治をクローズアップして、戦いの舞台となった小田城をはじめ、海老ヶ島城や土浦城、藤沢城など周辺の城館の史料を集め、展示した。

氏治ファンや子孫の交流を広げたい

猫を抱いた小田氏治像は吉原一行さんの制作(小田城跡歴史の広場)

地元の観光ボランティアガイドにも氏治ファンは多く、企画展に盛り上がっている。会長の吉原一行さん(67)は得意の創作こけしで氏治像を制作して会場入口に据えた。会期中に夫人の像も彫って2体並べての展示を考えている。

また常陸小田城親衛隊の会メンバーなどが会場に詰めて、年表や系図の説明に当たっている。「ここに来て、氏治の子孫を名乗る方々が横浜や郡山から名乗りを上げて、連絡をくれたり、小田を訪れたりしてくれている」そうで、展示をきっかけに交流を広げたい意欲を持っている。

巡回企画展第一期の会期は12月6日まで。12月11日からは谷田部郷土資料館(つくば市谷田部4774-18)に会場を移しての開催となる。問い合わせは029-883-1111(つくば市教育局文化財課)