キノコ愛でる、なでる、萌える 3連休は筑波実験植物園へ

多目的温室に展示されている多種多様な生キノコ=筑波実験植物園

大きなミヤマトンビマイを抱えてほほ笑む武井さん

「愛でるキノコ」が静かなブームになる中、つくば市天久保の筑波実験植物園で開かれている企画展「きのこ展―あの『物語』のきのこたち」が人気を集めている。

つくば市を中心に日本各地で採った100種類を超える野生の生キノコが並ぶ様子は、壮観だ。キノコをモチーフにした木版画を制作する同市北条の武井桂子さん(71)は「見てかわいく、食べておいしいキノコが子どもの頃から大好き。ここはキノコの魅力がいっぱいで、極上の気持ちになれる」とほほ笑む。

2010年から毎年開いている企画展。企画した国立科学博物館植物研究部の保坂健太郎研究主幹は「展示のキノコはさわれるので、実際にキノコに触れたり、重さを体感したりして、五感でキノコの多様性に触れてほしい」と話す。

生キノコが展示されている多目的温室には、つくば市内の公園で採取された直径約40㎝と巨大なニオウシメジや両腕で抱えるほどの大きさのミヤマトンビマイ、フランス料理の材料として知られるトリュフなどが展示され、その多様さに目が奪われる。

傷みやすいキノコを常時職員が採取した新鮮なものに入れ替えるため、展示される種類は日替わり。一日100種類以上、期間中ではのべ300種類にもなるという。

会場では、訪れた人たちが、キノコの傘をなでて「すべすべしている」と感想を話したり、目を閉じてゆっくり匂いを嗅いだりしながら、鑑賞を楽しんでいた。

絵本や図鑑に登場するキノコと写真や標本などを対比させている展示コーナー

また研修展示館1階では、キノコが登場する絵本や漫画など90冊以上を集めた展示コーナーを設置。それぞれのストーリーを紹介しながら、作中のキノコと実物の写真や標本を対比し、保坂さん自身が実際に作者に聞いたインタビューや、監修した図鑑の制作過程を紹介するなど、深く掘り下げた内容になっている。

同館2階では、武井さんら5人の作家によるアート作品や、同園主催の「きのこ画コンテスト」の応募作品270点も展示している。(大志万容子)

同展は9日まで。開園時間は午前9時~午後4時30分、入園料は大人310円、高校生以下は無料。詳細は同園ホームページ:http://www.tbg.kahaku.go.jp/event/2017/10kinoko/index.html

キノコについて解説する保坂研究主幹。「園内きのこ案内」と題して毎日開かれている

武井さんら5人の作家によるキノコモチーフのアート作品も展示されている