土曜日, 12月 21, 2024
ホームつくばキノコ愛でる、なでる、萌える 3連休は筑波実験植物園へ

キノコ愛でる、なでる、萌える 3連休は筑波実験植物園へ

大きなミヤマトンビマイを抱えてほほ笑む武井さん

「愛でるキノコ」が静かなブームになる中、つくば市天久保の筑波実験植物園で開かれている企画展「きのこ展―あの『物語』のきのこたち」が人気を集めている。

つくば市を中心に日本各地で採った100種類を超える野生の生キノコが並ぶ様子は、壮観だ。キノコをモチーフにした木版画を制作する同市北条の武井桂子さん(71)は「見てかわいく、食べておいしいキノコが子どもの頃から大好き。ここはキノコの魅力がいっぱいで、極上の気持ちになれる」とほほ笑む。

2010年から毎年開いている企画展。企画した国立科学博物館植物研究部の保坂健太郎研究主幹は「展示のキノコはさわれるので、実際にキノコに触れたり、重さを体感したりして、五感でキノコの多様性に触れてほしい」と話す。

生キノコが展示されている多目的温室には、つくば市内の公園で採取された直径約40㎝と巨大なニオウシメジや両腕で抱えるほどの大きさのミヤマトンビマイ、フランス料理の材料として知られるトリュフなどが展示され、その多様さに目が奪われる。

傷みやすいキノコを常時職員が採取した新鮮なものに入れ替えるため、展示される種類は日替わり。一日100種類以上、期間中ではのべ300種類にもなるという。

会場では、訪れた人たちが、キノコの傘をなでて「すべすべしている」と感想を話したり、目を閉じてゆっくり匂いを嗅いだりしながら、鑑賞を楽しんでいた。

絵本や図鑑に登場するキノコと写真や標本などを対比させている展示コーナー

また研修展示館1階では、キノコが登場する絵本や漫画など90冊以上を集めた展示コーナーを設置。それぞれのストーリーを紹介しながら、作中のキノコと実物の写真や標本を対比し、保坂さん自身が実際に作者に聞いたインタビューや、監修した図鑑の制作過程を紹介するなど、深く掘り下げた内容になっている。

同館2階では、武井さんら5人の作家によるアート作品や、同園主催の「きのこ画コンテスト」の応募作品270点も展示している。(大志万容子)

同展は9日まで。開園時間は午前9時~午後4時30分、入園料は大人310円、高校生以下は無料。詳細は同園ホームページ:http://www.tbg.kahaku.go.jp/event/2017/10kinoko/index.html

キノコについて解説する保坂研究主幹。「園内きのこ案内」と題して毎日開かれている
武井さんら5人の作家によるキノコモチーフのアート作品も展示されている

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img
spot_img

最近のコメント

最新記事

103万円の壁、メディアは正しく検証せよ《ひょうたんの眼》74

【コラム・高橋恵一】先の衆院選で国民民主党が「103万円の壁を撤去して手取りを増やす」という公約を掲げ、議席を4倍に伸ばした。さらに、所得税の基礎控除下限を103万円から178万円に引き上げ、地方税の基礎控除も同額以上に引き上げるよう主張している。 壁撤去の手段は、基礎控除を178万円まで引き上げるという所得税減税で、累進課税の裏返しだから、103万円の低所得者(210万円)の減税額に比して、高額所得者(2300万円)の減税額は約38万円ということになり、格差が拡大し、減税による経済効果も薄くて、期待できない。 ところで、103万円の壁見直しによって、年収103万円以内の給与で働いている人(約500万人?)の手取りは増えるのだろうか? 壁の撤去は、178万円まで給与を上げてもよいということで、給与を支払う側が、年額178万円に賃上げするということではない。 年末になって、年収の壁に達し、働き控えが起こると、職場が機能しないから、壁を越えて就労時間を増やせば給与が増えることになる。しかし、零細事業者にとって、人件費負担を増やすことは簡単ではない。最低賃金の引き上げや従業員の就労抑制の圧力で賃上げをせざるを得ないとしても、賃上げする原資の裏付けが無ければ、最低限の賃上げしかできないだろう。 国民民主党は手取り増加=賃上げをできる方策は示していない。一方の所得税減税の財源も明示していないから、受けを狙った「絵に描いた餅」と言わざるをえない。 手取り増は賃上げが大前提 低賃金を改善するには、最低賃金の引上げが必要だが、1500円への目標時期は5年後だ。それでも先行国のヨーロッパやカナダ、オーストラリアなどには遠く及ばない。 低賃金構造の根底は、中小零細事業者の置かれている日本の産業構造の偏りにある。大企業の下請け企業や原材料調達先への低コスト指向支配を変えなければなるまい。中小零細事業者やそこで働く労働者の交渉力も高めなくてはなるまい。 最近の報道では、来年の春闘の賃金要求額が、大企業労組は5%引き上げ、中小企業労組は6%引き上げ、合同労組・ユニオンは10%引き上げとなったという。全て要求通り実現したとすると、103万円以内の労働者は、113万円まで年収が増え、所得税と地方税が課税されても、3~5万円手取りが増え、壁の引上げがあれば、10万円手取りが増えることになる。国民民主党の最低賃金引き上げの主張は1150円で、年収113万円弱になる。同党の本音もそのあたりなのだろう。 いずれにしても、手取りが増えるかどうかは、雇用主が賃上げすることが大前提で、賃上げ能力を確保しなければ、実効性はないということだ。国民民主党や協議している自公与党も、壁の引上げを支持する経済評論家やメディアも、手取り増額の具体的手法を提示していない(できない?)。無責任な議論としか言えない。 最近の政党のプロパガンダは、フェイクまがいのものも多いのに、SNS効果で世論をミスリードする例が増えている。マスメディアは適切なファクトチェックをすべきだ。(地歴好きの土浦人)

最上位のBプレミア参入決定 茨城ロボッツ

プロバスケットボールのBリーグが2026-27シーズンから創設する最上位リーグ「Bプレミア」のライセンス交付クラブが19日発表され、茨城ロボッツにライセンスが与えられた。これでリーグ初年度にBプレミアでプレーするクラブは24になった。最終的な顔ぶれは26日のBリーグ理事会を経て決まる。 Bプレミアは現在のB1・B2リーグが採用している競技成績による昇降格制ではなく、①平均入場者数4000人以上 ②年間売上12億円以上 ③Bプレミア基準のアリーナ要件ーの3つの条件を満たしたクラブが参入できる。初年度の2026-27シーズンについては今年10月までの1~3次審査で22クラブが決まっており、今回の4次審査で茨城ロボッツと京都ハンナリーズが加わった。翌年度以降は継続審査により資格を問われることになる。 発表の瞬間、手を取り合って喜ぶ川崎社長(左から3人目)、と高橋市長(同2人目)ら ライセンス交付直後、水戸市中央の水戸市役所4階会議室で記者会見が開かれ、茨城ロボッツスポーツエンターテインメントの川崎篤之社長、落慶久ゼネラルマネージャー(GM)と、高橋靖水戸市長、県バスケットボール協会の岡田裕昭会長が出席した。 川崎社長は「この地域にロボッツが必要だと思ってくださる大勢の方々の頑張りに支えられた。ホームタウンの人口規模や経済規模も小さい中、大都市圏のクラブと同じ条件で戦うのは、針の穴を通すような至難の道だった。経営破綻からスタートして10周年、ようやくスタートラインに立った思い。ロボッツをあきらめないという思いやストーリーを20、30年先へつなぐため努力を重ねていく」などと思いを語った。 落GMは、2031年に日本一になるというクラブの長期目標に向け、Bプレミアを戦っていけるチームづくりとして「常に成長できる組織にする。応援してくれる方々に誇りに思ってもらえる、魅力あるチームを披露できるよう一丸となって準備していく」と話した。 このほか大井川和彦知事が「さまざまなハードルを見事クリアされライセンスを獲得されたのは、チーム関係者とブースターの皆様の努力の賜物。今後のますますの活躍を期待します」との談話を寄せた。(池田充雄)

筑波山に初雪 山頂付近がうっすら雪化粧

19日朝、筑波山(標高877メートル)に今シーズン初めて雪が降り、標高500メートルを超える山頂付近がうっすらと雪化粧した。 強い寒気が大陸から流れ込み、気圧の谷と寒気の影響を受けて雪が降った。気象庁の発表によると、つくば市館野の19日の最低気温はマイナス1.1度で、12月中旬並み。 記者は15年ほど前から毎年、筑波山の初雪を観察しSNSに投稿している。記録によると、平年の筑波山の初冠雪は12月中旬頃で、ほぼ平年並みの初雪となる。昨シーズンの初雪は今年1月13日だった。 筑波山でロープウェイとケーブルカーを運行する筑波山観光鉄道(つくば市筑波)運転員で、標高840メートルの女体山山頂近くのロープウェイ女体山駅に勤務する北澤保明さん(37)によると、19日午前10時20分時点の同駅の外気温は0度で、女体山駅展望台には3センチほど雪が積もっている。午前10時過ぎ時点で、登山客は少なめで、雪の装備をした登山客が数人見られる程度だという。北澤さんは「最近は年内に雪が降ることは少なく、今年は秋も暖かかったので、こんなに早く雪が降ったことに驚いた」と話していた。 同鉄道によると、ロープウェイは19日、時刻表通り運行している。ケーブルカーは年に1度の定期点検のため16日から20日まで運休しており、21日から運転を再開する。(榎田智司) ◆筑波山の気象状況はライブカメラで確認することが出来る。

土浦学園線沿いの「お食事処 花むろ」《ご飯は世界を救う》65

【コラム・川浪せつ子】今回は、土浦学園線の花室交差点から土浦方面に少し行ったところにある「お食事処 花むろ」さん(つくば市花室)。開店してから20年ほどらしいのですが、何度もお店の前を通っていたにもかかわらず、車が駐車場にほぼ止まっていないから、やっていないのかな~と思っていました。たまたまインスタグラムを見ていて、気が付きました。 「なんだぁ~、盛況じゃないの!」。お店横の駐車場は土浦学園線から見えるのですが、裏には大きな駐車場があり、ほとんどの方はそこに止めていたのです。正直にいいますと、私はずっと「なんだか変なお店だなぁ~」と思っていました。ごめんなさい。 実は、我が家から徒歩で行ける居酒屋のランチが、大のお気に入りでした。お店の方とも仲良くなり、土日も開いていることも。でも、コロナが収まったころ閉店し、かなりショックでした。庶民的で、安くて、おいしいお店って、案外ないのです。 焼き鳥定食、アジフライ定食 10年近く前になりますが、我が家から車で少し行ったところに、定食+宴会のお店がありました。私が疲れ果て、晩ご飯を作れないとき、3人の息子たちの胃袋をイッパイにするには、もってこいでした。 「ボク、今日は行かない」という子にはテイクアウト。何度も助けてもらいました。ところが、高齢化で後継ぎがいないということで閉店。このお店、本当に大好きでした。働いていた方々、「お元気かなぁ~」と時々思い出します。 最近見つけたのが、この「花むろ」さんです。 焼き鳥定食、アジフライ定食、たまんないわ~。庶民の味方の定食屋さん、頑張ってね! でも、もう少し近かったらなぁ~なのです。(イラストレーター)