法的な見方・考え方体験して 弁護士主催の「子ども法律学校」が人気

昨年12月に開かれた冬休み子ども法律学校の様子(県弁護士会「市民のための法教育委員会」提供)

【田中めぐみ】子どもたちに法的なものの見方や考え方を体験してもらおうと、県弁護士会(星野学会長)に所属する弁護士らが毎年、夏休みと冬休みにボランティアで開催している「子ども法律学校」が人気だ。

今年の夏休みは28日、水戸地方裁判所土浦支部(土浦市中央)などで開催する。対象は小学校高学年、定員は60人で、県南の小学校に参加者を募集したことからすでに定員いっぱいという。

同弁護士会「市民のための法教育委員会」の弁護士らが取り組んでいる。内容は、参加者の半数の30人が水戸地裁土浦支部の法廷を使用して、童話を題材にした模擬裁判を体験する。もう半数は近隣の土浦市亀城プラザ(同市中央)で、事実を客観的に分析するのに役立つ「三角ロジック」=メモ=についての講義を受ける予定だ。

模擬裁判の題材は、過去には、グリム童話「三匹の子豚」を題材とし、侵入してきたオオカミを撃退した子豚には正当防衛が成立するかどうかなどを子どもたちに考えてもらった。子どもたちには、実際にオオカミ、子豚、裁判官などの役割を演じて法廷に立ってもらい、それぞれの立場で主張や反論を行って、相手を説得することや中立的判断を下すことの難しさを感じてもらったという。

法教育委員会委員の一人、「さくらパートナーズ法律事務所」(土浦市文京区)所長の中島隆一弁護士(39歳)は「裁判に参加することは一般市民にも無縁ではない。裁判員裁判では市民も一人の判断者として裁判に参加することになる。子どもたちも将来、裁判員の役割を担えるように、どのように裁判が行われるのかを小さいうちから学んで欲しい。童話を題材にすることで、難しい裁判制度を易しく疑似体験するお手伝いができれば」と話す。

法廷の様子は普段なかなか見ることができないため、子どもたちにとっては貴重な体験になるという。模擬裁判の傍聴は、参加する子どもたちの保護者のみ可能。

※メモ
【三角ロジック】何らかの主張を行う際、具体的な事実や数値といったデータを示して理由付けし、主張するという方法のこと。例えば「火事が発生した」という主張をする際、「消防車がサイレンを鳴らして走っていった」というデータを示し、「普通は消防車は火事があるとサイレンを鳴らして火事の現場に向かう」という経験則による理由づけによってデータと主張を結び付ける。合理的で、説得性が増すという。