第107回全国高校野球選手権茨城大会は17日、前日の雨で継続試合や順延となった3回戦が行われた。J:COMスタジアム土浦ではつくば秀英が江戸川学園と対戦、5ー0で江戸川学園を破り、4回戦出進を決めた。試合は16日、雨で中断、翌17日、中断したところから継続試合となり、2日間に渡った。
16-17日 3回戦 第1試合 J:COMスタジアム土浦
つくば秀英 002102000 5
江戸川学園 000000000 0

つくば秀英は16日、先発投手の齋藤柾希が1、2回、打者6人を完璧に抑えた。打線は3回に2死満塁とし、打席に入った松崎勇吾はセンターへタイムリーヒットを放ち、2点を先制した。「チャンスで打席が回ってきたので、楽しんでリラックスしながらランナーを返す気持ちで低めの真っすぐを芯で捉えた」と松﨑。4回にはヒットで出塁した河嶋玲凰を2塁に置いて、投手の中郷泰臣がセンターへタイムリーヒットを放ち1点を追加しリードを3点とした。

3回から齋藤に代わりマウンドに上がった中郷も3回、4回を完璧に抑えた。5回表、つくば秀英の攻撃が終了した時点で雨が激しくなり中断。その後雨は止んだが、グランドコンディションの不良などから今大会初の継続試合になった。

翌17日はつくば秀英3点リードの5回裏、江戸川学園4番大河原聡太から試合再開。中郷は「嫌な感じはなくいい経験だった」としながらも、大河原に江戸川学園初ヒットを許した。しかし続く打者3人を抑え、6回までスライダー、真っすぐを中心に江戸川学園打線を1安打に抑えた。
打線は6回に先頭の石塚大志、石井清太郎の連続ヒットで出塁すると、稲葉煌亮がバントで送り、1死2、3塁のチャンス。続く河嶋玲凰がレフト前タイムリーヒットで1点、さらにに芦屋響もレフト前タイムリーで1点追加しリードを広げた。

先発の齋藤柾希から、中郷泰臣、熱田雄大、知久耀と4人の投手リレーで江戸川学園打線を3安打完封に抑えた投手陣のうち、前日の3回から6回の4イニングを1安打に抑えた中郷泰臣は「失点しなかったことが良かった。次も無失点でいきたい」と語った。
吉田侑真主将は前日からの継続試合について「いい雰囲気だったので(16日に)やりたい気持ちはあった。(17日の試合前に)5回を守れたら流れは来るとナインに話した。こういう試合を勝ち切ることも上に行くには必要。しっかり勝ち切れて良かった。次も一戦必勝でチャレンジャーの気持ちで勝ち切る」と語った。
つくば秀英の桜井健監督は「守備から入る難しい場面だったが選手がしっかり準備してくれた。1回止まった流れを(5回裏の)立ち上がりだけじゅうぶん気をつけて、0点で抑えた後に6回表に得点できたのが全てだった。継続試合は昨日の時点で想定はしていた。切り替えて試合をする難しさはあったが、昨日3点取れて0ー0からじゃないのが良かった。中郷泰臣は難しい情況の中で気持ちを切らさずに投げた。登板した4人の投手を稲葉煌亮が上手くコントロールしてやってくれた。次の試合も厳しい試合になると思うけど、守備からしっかりリズムをつくり1点でも多く取りたい」と語った。(高橋浩一)