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ノバホールで初の演奏会へ つくば市立並木中吹奏楽部

7月5日

つくば市立並木中学校(つくば市並木、渡辺聡校長)の吹奏楽部が7月5日、つくば駅前の音楽ホール、ノバホールで「サマーコンサート」を開催する。学校の外に出て単独コンサートを開くのは初めて。市内の市立中学校でも珍しいという。

「サマーコンサート」は同吹奏楽部の定期演奏会にあたる。これまでは学校の体育館で開催していた。昨年は6月30日に開催、会場に入りきれないほどの300人以上の観客が来場し盛況だったが、エアコンが無い中で熱中症などの心配もあった。初の試みとしてノバホールに会場を移すことになった。部活動の地域移行の在り方が模索される中、地域に開かれた部活動の一つの形となることを期待している。

演奏曲目は3年生を中心に選曲を行っているが、今回は多くの世代に楽しんでもらおうと、時代劇のテーマ曲なども用意する。

県大会で銀賞

吹奏楽部は1979年の並木中開校と同時に発足した伝統ある部活動で、昨年は吹奏楽コンクール茨城県大会中学Bの部で銀賞、TBS子ども音楽コンクール土浦地区大会で優秀賞を受賞した実績がある。

部員は3年生14人、2年生14人、1年生6人の計34人。木管・金管楽器、パーカッションなどそれぞれ担当楽器を持ち、週4日程度、放課後などに活動を行っている。練習は音楽室のほか、パートに分かれて練習する時は空き教室なども利用し、校内に音を響かせながら活動に励んでいる。

活動は新入生歓迎コンサートやコンクール出場のほか、「並木まつり」など地域イベントで演奏し、地域でも幅広く活動している。

指揮しながら指導する三井教諭

顧問は音楽担当の三井健嗣教諭(60)、副顧問は伊藤梨瑚教諭が務める。音楽室には、バッハやモーツァルトなどクラシックの巨匠たちの肖像画のほか、ピアニストの辻井伸行氏やピアニストで指揮者の反田恭平など現在活躍中の若手音楽家の写真や、近年行われたコンサートのポスターが貼られており、音楽に親しむ環境になっている。

記者が顧問の三井教諭が指導する音楽室を訪ねると、メロディーライン、音色、リズムなどを的確につかみ、パートごとの細かい指導を繰り返していた。

吹奏楽部の部長で3年の金昭廷さんは「先生は優しくて、的確な指導をしてくれる。演奏会は体力をつけないといけないので、頑張って廷習していきたい。時代劇の音楽は知らない生徒がほとんどだが、リズムが面白く斬新。楽しみながら全力で演奏したい。当日は温かい目で見守って欲しい」と話す。3年の山口隼平さんは「トランペットを担当している。当日演奏するクラシック曲は難しいが、当日までにしっかりと練習していきたい」と語る。

三井教諭は「ノバホールを借りることができてとても喜んでいる。公立学校の場合は無料で借りられるのでせっかくの機会を大いに利用したい。生徒たちにはこの体験を生かし充実したものにしてもらいたい」と述べる。(榎田智司)

◆並木中学校吹奏楽部第5回サマーコンサートは7月5日(土)、つくば市吾妻1-10-1 ノバホールで開催。開演は午後1時30分。演奏曲目はフィエスタ、恋、A列車、エル・クンバンチェロなど。入場無料。未就学児も入場可。問い合わせは電話029-851-7100(同中)へ。

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