特定外来生物だけどおいしい
土浦青年会議所(伊藤博幸理事長)の地域活性委員会のメンバーが中心となって9日、地域の課題解決を目指す地域活性化イベント「霞ケ浦なまずフェス~食べて、学んで、広めよう!」を、土浦駅西口前のうらら大屋根広場(土浦市大和町)で開催する。本来は青年会議所の例会としての行事だが、地元の小学生や住民にも広く知ってもらおうと地域ぐるみのイベントとして開催する。
当日、会場では、霞ケ浦の天然ウナギ専門の漁師で麦わら村長こと外山厚志さん(23年5月9日付)や、かすみがうら市の地域おこし協力隊の長里涼平さんが講師となり、霞ケ浦のアメリカナマズについて対話型の講演会を開催する。さらに子供たちによるナマズダンスのお披露目やナマズのマスコットキャラクターの表彰式、ナマズグルメとして土浦カレーフェスティバルでグランプリを受賞した「なまずカレー」のほか、「なまずバーガー」や「ナマズフライ」を販売する。
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霞ケ浦はワカサギやシラウオの産地として知られ、観光や産業の基盤となっていたが、年々生産量の低下が続いている。原因の一つが、在来魚を食べてしまい漁業に被害を与えるとして駆除が推進されている特定外来生物のアメリカナマズの繁殖によるものだといわれる。地域の資源でもある霞ケ浦を何とかしたいという思いから、特定外来生物に関する知識を深め、有効活用方法を地域に伝えたいというのが開催の趣旨だ。
地元の漁師である外山さんによれば、アメリカナマズの味は淡白でふっくらして美味しく、加工はブラックバスなどに比べ比較的楽。外山さんは、現在捨ててしまっているものを食用にすれば良いと考えている。
地元の小中学生にすでに、ナマズをモチーフにしたオリジナルのマスコットキャラクターを募集しており、当日、優秀作品の表彰式も行う。
地域活性委員会委員長の小見亘輝さん(33)は「地域の宝である霞ケ浦を良くしたい、大きくは茨城全体ももっとイメージアップして欲しいという思いから事業を計画した。今回は単発の事業だが、ここから発展して継続的な事業になってくれれば」と語る。(榎田智司)
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