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つくば・土浦地域のニュースサイト、NEWSつくばは、日本メディア学会企画委員を務める立命館大学映像学部の小川明子教授と共同で、ポッドキャスト配信を始めました。放送文化基金2023年度研究助成「地域メディアにおけるPodcastの活用をめぐる実践的研究」の一環です。毎週水曜日の午後8時ごろから、前週に掲載した一般記事を、記者の生の声を添えて、AI音声でお届けしていきます。
ポッドキャストは、インターネット上で音声を配信する仕組みです。自分の興味に合わせたコンテンツを選び、好きな時間にほかの作業をしながら聞くことができるため、近年はニュースの受信手段として国内でも注目を集めています。
小川教授は、病院内のラジオ放送に着目した「ケアする声のメディア:ホスピタルラジオという希望」(青弓社、2024年)などの著書があり、「声のメディア」に関する研究を続けてきました。近年は、NEWSつくばのように小規模で地域に深く密着する「ハイパーローカルメディア」の運営を、メディアとジャーナリズムの観点からどのように持続可能にしていくかの研究にも取り組んでいます。
これまで小川教授とNEWSつくばは、2023年11月の日本メディア学会ワークショップや、24年11月の市民メディア交流会(メディフェス)において共同で報告を行い、ハイパーローカルメディアの在り方について考えてきました。
今回のポッドキャスト配信を通じてNEWSつくばは、市民記者による生活者目線のテーマを「文章」だけでなく「音声」でも発信し、つくば・土浦地域のニュースに興味をもつ人をさらに広げていきたいと思います。
小川教授は「ニュースができあがる過程や背景も含めて音声で伝えていくことが大切だと思う。結論だけを聞かされるのではなく、どんな人物がどう動いていたのか、ストーリーとして共有しながら地域の方々と対話的なニュースの形を探ることで、持続可能なハイパーローカルメディアのあり方が見えてくるのではないかと思います」と話しています。(山口和紀)
◆NEWSつくばのポッドキャストは現在、以下の3つのチャンネルから無料で聞くことができます。登録をお願います。