社会貢献活動として筑波銀行(本部・つくば市竹園、生田雅彦頭取)が実施している障害者福祉事業に対する助成金と、留学生を対象とした奨学金の贈呈式が17日、つくば市竹園の同行本部で催された。今年は県内の4福祉事業所と3人の留学生にそれぞれ贈呈された。
筑波銀行が進めるSDGs(持続可能な開発目標)推進プロジェクト「あゆみ」の取り組みの一環。公益信託「筑波銀行愛の社会福祉基金」による助成金は、県内の民間事業者を対象に1992年から始まった。同「筑波銀行記念奨学金」による奨学金はアジアの国や地域から来日し県内の大学で学ぶ留学生を対象に1990年に設立された。対象となったのはこれまで、助成金が延べ82事業所88施設、奨学金は106人となっている。毎年募集し、運営委員会の審査によって対象が決められる。
愛の社会福祉基金による助成対象となった、土浦市中村南で放課後等デイサービスと生活介護事業を営むNPO法人サポートハウスにれの木代表の石川弥生さんは「これまで地域に密着しながら活動をしてきた。5月1日からは、筑波銀行の融資を受けて購入した阿見町実穀に移転するが、改めて地域の方々と交流しながら『にれの木』のように根を下ろし、さまざまなことにチャレンジしていきたい」とし、「今回の助成金は、新しくなる施設で使う冷蔵庫と洗濯機の購入費に使いたい」と話した。
奨学金の贈呈を受けた中国出身で日本国際学園大学(旧筑波学院大学)経営情報学部ビジネスデザイン学科3年の王欣欣さんは「日本と中国の文化を比較し、特に服にどのような違いがあるのかを研究したい」と語った。インドネシア出身で筑波大生命環境学群地球学類2年のアズハリ・ファディヤ・サキナさんは「大学では災害対応を中心に季節ごとの避難計画を具体的に研究し、人々に一番近い避難場所を伝えるアプリを作りたい」と目標を語った。
あいさつに立った筑波銀行の山田孝行上席執行役員営業本部長は「SDGs推進プロジェクト『あゆみ』のもと、(筑波銀行は)社会的課題の解決を通じて地域と共に持続的成長モデルの構築に取り組んでいる。引き続き地域の未来のために、地域になくてはならない銀行を目指してさまざまな活動をしていきたい」と語った。(柴田大輔)