水曜日, 5月 13, 2026
ホームつくばLGBTに寄り添う教員に「勝手に感謝状」 筑波大 学生組織

LGBTに寄り添う教員に「勝手に感謝状」 筑波大 学生組織

意識高め合う機会に

筑波大学の学生組織「LGBTQ+ = ALLIES Salon(アライズ・サロン)」が、「だいばーしてぃ 勝手にBEST TEACHER(ベスト・ティーチャー)賞」と題し、LGBTQを始めとする性的少数者の学生に寄り添っている教員に、感謝状を贈った。28日に学内で開催された「感謝状授与式」には、受賞した教員25人のうち12人が出席。学生から感謝状が手渡された。

感謝状を受け取ったカザフスタン出身で人間系のタスタンベコワ・クアニシ准教授は「私自身、外国人女性として、大学内で居づらさを感じることもある。同じようなマイノリティー性を持つ仲間として認めてもらえたようでうれしい」と笑顔で話した。

学生が教員に投票

同会は、LGBTQ+当事者学生と、当事者学生に寄り添い共に行動するアライ(Ally)である非当事者学生が、性のあり方に関わらず、自分らしく過ごせる環境づくりを目指して活動している。

今回の企画では、昨年12月から2カ月間かけ、学内の学生や教員などに、性の多様性に寄り添っている教員を投票してもらった。結果、学生ら約35人が投票。より多くの教員を表彰したいと、自ら表彰を辞退した教員以外は、名前が挙がった全員に感謝状を授与した。

アライの立場から今回の企画運営に関わった大学院修士2年の後藤美句さん(24)は「予想以上に多くの先生が性の多様性を意識してくれていた。今回受賞された先生同士がつながることで、先生方の中でもより意識が高まることを期待したい。来年度も同様の企画を続け、LGBTQ+の学生に寄り添う先生が増えるきっかけになれば」と話す。

多様な性と向き合うために

学生との向き合い方を語る教員ら。左から岡山久代教授、タスタンベコワ・クアニシ准教授、福嶋美佐子助教

授与式後には「普段、学生と向き合うために気をつけていること」をテーマにパネルディスカッションが催され、受賞した3人の教員が登壇した。

助産師実習を担当する医学医療系の岡山久代教授は、出産を経験するのは男女のカップルだけでないため、相手の性別を決めつける表現をしないように指導したり、数年前、看護実習のユニフォームを男女で同じデザインにするように働き掛けた経験を紹介し、「学生には多様な生き方に寄り添う医療を提供できるようになってほしい」と語った。

教育学の授業で性教育にも触れるというクアニシ准教授は「すべての人にとって平等な社会をつくるため、日本の性教育をどう変えていくかを学生と考えている」と話し、「トランスジェンダーの生徒が性自認に合わせた制服を着用できない問題も性教育で扱うべきだろう」と指摘した。

学内組織「キャリア支援チーム」として学生に関わる福嶋美佐子助教は、大学院の進学率における男女差を指摘。「大学入学時点で博士課程進学を希望する女子学生はほぼいない。進路選択の幅を広げるために、学群生を対象としたキャリア形成に関するイベント等で、ロールモデルとして博士号を取得した卒業生を紹介することに注力している」と普段の取り組みを紹介した。

クアニシ准教授の「レズビアンの友人に『相手の性を決めつけないことが大切』と教わり、心掛けている」という発言に対し、福嶋助教は「LGBTQ+に限らず、どんなに気をつけていても相手を傷つけてしまうことはある。その時は素直に謝り、どうすればいいか教わっていきたい」と述べるなど、教員同士で意識を高め合う場にもなった。(川端舞)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

1コメント

1 Comment
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

過去最高益に 筑波銀行26年3月期決算

筑波銀行(本店・土浦市、生田雅彦頭取)は12日、2026年3月期(25年4月-26年3月)決算を発表した。金利の上昇や貸し倒れに備える与信関係費用の減少などから、当期純利益は単体で過去最高の65億円(前期比25億円、62.4%増)となった。 売上高に当たる経常収益は単体で前期比91億円(22.2%)増の500億円と、こちらも過去最高の増収となった。経常利益は同比29億円(66.6%)増の73億円。 銀行の本業によって得られる業務粗利益は、国内債券の損切り実施に伴い国債などの債権売却損が増加した一方、金利の上昇や与信関係費用の減少などにより単体で前期比2億円減の278億円となり、本業で稼いだ利益のコア業務純利益は前期比30億円増と過去最高の99億円となった。 貸出金の状況は、前年度末比911億円増の2兆2071億円で、住宅ローンなど個人ローンや中小企業への貸出が増加したことが主な要因となった。生田頭取は住宅ローンの増加について「TX沿線を中心に、東京に比べ、地価が安く購入しやすい価格帯にあり、比較的伸びている」とし、中小企業については「県南を中心に資金需要があり、『とことん支援』をうたい、ひざ詰めできめ細かく対応している」成果だと強調した。 預金・預かり資産の状況については、投資信託や生命保険などの預かり資産が増加したのに対し、預金は、茨城県が最も高い金利を提示した金融機関に定期預金などを預け入れる入札制を導入したなどから、公金預金が減少し、預金・預かり資産の合計は2兆9803億円になった。 一方、地域経済については、ホルムズ海峡封鎖など中東情勢の地域経済への影響について生田頭取は「足元では影響はほぼ出てないに等しいが、今後影響が出るであろうと思っている経営者の方たち結構な比率でいる。不安を抱えているお客様はいらっしゃるので、これについてはさまざまな支援を用意している」と話し、「心配ごとは中東情勢だけではない。そもそもモノが高くなり、人繰りで人がいなくて仕事が行きつかないなどがある。我々もいろいろな情報をキャッチしながら、ひざ詰めでやりたい」と話した。(鈴木宏子)

イチジクなんちゅうのは…《続・平熱日記》192

【コラム・斉藤裕之】毎年のように描いているもの。ナツツバキ、ドクダミ、クズの花、お茶の花…、そしてイチジク。「イチジクなんちゅうのは、家の周りのどこにでもあって、買ってまで食べるもんじゃない…」というのが私の正直なイチジク観。ところがカミさんはイチジクが好物で季節になると買ってくる。好きなものに文句も言えず、私はイチジクを描くことはあっても一度も口にすることがなかった。 夏のある日、近所の方から大変立派なイチジクをもらった。半分に割ったら鮮やかな赤い色が見えて、まずは絵を描いた。そしてガブリといってみた。とてもおいしかった。なぜ今までこれを食べなかったのか。 そんなことを知ってか知らずか、次女がイチジクの苗を買ってきた。イチジクが果物の中で一番好きだと言う。へー、初耳。しかし困った。次女は想像だにしていないだろう。イチジクがどれだけ奔放に枝葉を延ばすことかを。我が家のような住宅地では地植えは諦めるしかない。 とりあえず、大きめの鉢に植えて様子を見ることにしたが、春が近づくとイチジクにきれいな緑の葉が生え始めた。結局、山口の弟の家の敷地に植えることにした。 ロンドンの美術館は無料 春、山口滞在中に、ロンドンに赴任している姪(めい)夫婦が一時帰国した。母親はおいしい料理を作り、父親は異国の土産話を肴(さかな)に酒を飲む。「最近、絵を習い始めたんです…」と話すのは、休職して姪に帯同している義理の甥(おい)。美術とは全く無縁だった彼が最近絵を描き始めたと言う。きっかけは美術館なんだと。 なんと、ロンドンの美術館は誰でも無料で入れると言う。今や日本の美術館博物館には稼ぐノルマが課せられている。なんでもコスパ? そもそも芸術はその対極にあるものなのに…。文化の裾野を広げるには北風と太陽どっちが良策? 散歩がてら幾度も美術館に赴くうちに絵に興味が湧いてきて、とうとうデッサンの講座に通い始めたとのこと。描き始めたデッサンの画像を見せてくれたが、悪くない。その夜は彼とデッサンのことや好きな画家、ヨーロッパの美術館などについて楽しく語らった。 大きな実をつけますように さて、イチジクは漢字で無花果と書くが、花は実の中にあるらしい。つまり私が描いたり食べたりしているあの赤いツブツブの正体は花。自らの内に花を咲かせるなんて、ちょっと粋なイチジクだが、アダムとイブが最初に身に着けたのがイチジクの葉だったり、西洋ではさまざまな逸話に登場する象徴的な果実で、豊かさや知識の象徴とされることもある。 そういえば、南仏の山間で道端に生えているイチジクをもいで食べさせられたな。日本のものより青く小さかったが、見た目と違って甘く柔らかだったのを思い出した。 桜の咲くころ「大きな実をつけますように」と、いい場所を選んでイチジクの苗を地植えにした。何年かたって次女が忘れたころに、このイチジクの実を食べさせてやろう。あとは「弟が草刈り機で雑草と一緒に刈り取ってしまいませんように…」(画家)

U-23日本代表の大岩監督 つくばのサッカー少年を激励

つくば市スポーツ少年団サッカー部が主催するU-10(小学4年以下)世代の少年サッカー大会「セキショウチャレンジシリーズJC(ジュニアチャレンジ)カップU-10サッカー大会2026」が10日、つくば市山木のセキショウ・チャレンジスタジアムで開かれ、市内のクラブチーム、レジスタレッドが優勝した。表彰式ではU-23サッカー日本代表監督の大岩剛さんがプレゼンターを務め、つくばのサッカー少年たちを激励した。 セキショウチャレンジシリーズJCカップU-10サッカー大会2026 決勝レジスタレッド 2-1 レジスタネイビー前半 0-0後半 2-1 今大会には20チームが参加、決勝戦には同じFCレジスタつくばから、レッドとネイビーの2チームが勝ち上がった。「同じクラブの仲間であり学年も同じ4年生。互いに負けられない気持ちで決勝に臨んだ」とレッドの杉山亮太監督。 前半は一歩も引かない戦いぶりで両者とも無得点。試合が動いたのは後半1分、レッドの佐藤劉佑さんのミドルシュートだ。ゴール前の混戦からバックパスを受け、「ワンタッチでうまくコントロールし、強いシュートを打つことができた」と佐藤さんの振り返り。「ふかさず、抑えの利いた良いシュートだった」と杉山監督。 ネイビーも負けてはいない。後半2分、柏崎蒼さんがレッド守備陣の横パスをカットしてゴール。ゲームは1-1の振り出しに戻った。すると後半3分、今度はレッドの秀島綾汰さんがパスを奪ってゴールを決めた。「落ち着いてきれいに流し込んだ。DFだが球際でファイトするスタイルが前線で生きた」と杉山監督。 その後はレッドが攻勢を強めるが、ネイビーのGK山本透璃さんが好セーブを連発、互いに追加点を許さないまま試合終了。「優勝を狙っていたので勝ててうれしい。予選からずっと無失点を続けてきたが、最後に1失点してしまった。もっと頑張れたと思う。今日できなかったことを今後に生かしたい」とレッドの坂野一心主将のコメント。 選手である前に素晴らしい人に 表彰式では、2年後のロサンゼルスオリンピックを目指すサッカーU-23日本代表監督の大岩剛さんが、優勝チームおよび各チームの優秀選手に賞品を授与し、「みんなも将来、Jリーグの選手や日本代表を目指すなら、選手である前に素晴らしい人であってください。あいさつができる、感謝の気持ちが持てる、自分のことは自分でできるなど。4年生なら自己紹介もできるようになってほしい。サッカーは自分の得意なことや、相手の嫌がることなど、プレーを通じて自己表現するスポーツ。いい選手になるにはそういうことも考えてください」とアドバイスした。 同大会は、試合出場の機会が限られるU-10世代にチャレンジ精神を発揮し勝利を目指してもらおうと開催されている。関彰商事は2017年から大会に協賛し、大岩さんが同社のスポーツアドバイザーを務めている縁から、子どもたちとの交流の機会が設けられている。(池田充雄)

手応えある勝利 つくばFCレディース 前期ホーム最終戦終え4位

関東女子サッカーリーグ1部のつくばFCレディースは10日、つくば市山木のセキショウチャレンジスタジアムで前期ホーム最終戦を行い、FC十文字(本拠地・東京都豊島区)に4-2で勝利した。これでつくばは第3節以来の連敗を3で止め、通算成績3勝3敗とし、順位は8チーム中4位に上昇した。次節は17日、甲府市の山梨学院向町サッカー場で山梨学院レッドサンダーズと対戦する。 第32回関東女子サッカーリーグ1部 前期第6節(5月10日、セキショウチャレンジスタジアム)つくばFCレディース 4-2 FC十文字前半3-0後半1-2 つくばは前線からの連動したプレスと流動的なポジショニングでボールを保持し、体格で勝る相手を勢いづかせなかった。「前節までの引き気味で守るスタイルから変え、FWを中心に前からがんがん行くことで良い流れをつくれた」とDF野口ひかり。「ビルドアップ(攻撃の構築)を整理したことでボールを握る時間帯が増え、ゴール前に人数が入り込めたことが勝因。これをチームとして磨き上げていきたい」と志賀みう監督。 先制は前半23分。右サイド深くでパスを受けたMF坪井茉凛が、相手GKと向き合った状態から横パスを選択、これにFW佐藤美緒が合わせた。「中に自分しかいない状況なので絶対に決めるしかない。相手DFとの駆け引きで一歩ずらして、グラウンダーのクロスに先に触れた」と佐藤の振り返り。 このゴールが呼び水になったか、2分後の前半25分には早くも追加点。前線でこぼれ球を拾ったFW金子結愛来が、相手DFを一人交わしてゴール右角へ突き刺した。新入団の金子はこれが初先発で初ゴール。「練習の成果が出てよかった。FWの役割を果たすことができた」と喜び、「もっと決められる場面はあったので、それが課題」と反省も語った。 3点目は前半38分。コーナーキックからDF津田穂乃香が放ったヘディングシュートはバーに嫌われたが、跳ね返りに野口が合わせた。野口はつくばで2年目だがこれが初ゴール。「連敗していたのでどんな内容でも勝ちたかった。セットプレーからの得点がなかったので、自分が決められてよかった」と笑顔を見せた。 後半29分にはだめ押しの4点目。DF打桐菜海が敵陣で中へ切れ込みながら放ったクロスに、走り込んだMF中村真奈がダイレクトで合わせた。「打桐は守備ラインとGKの間に入れるのが得意なので、来ると思って飛び込んだ」と中村。この日はベンチスタートだったが、途中出場でも流れを変えるプレーができることを証明した。 後半アディショナルタイムに2失点を喫したが、これは積極的なメンバー交代など先を見据えてトライした結果といえる。「母の日なので、お母さん方に力を与える試合をしたいと思った。もっと強い相手にも落ち着いて自分たちのサッカーができるよう、日々の強度を上げてトライしていきたい」と志賀監督は前を見据える。(池田充雄)