【コラム・山口京子】我が家では、年末には大掃除、年明けには資産のたな卸しが恒例になっています。
毎年年末は、家の大掃除をします。連れ合いが「今回の大掃除はとても疲れる。来年は無理かもしれない。そのときは業者に頼むか」と言うのです。確かに、病気をして体力の低下が目立ちます。疲れやすい、歩くのがゆっくりとなり、遠くまで歩けない、握力がなくなる、重いものが持てなくなる、物忘れが目立つようになる…。老化が進行しているのでしょう。
そういう自分も他人事ではありません。家じゅうのカーテンを洗うのに、けっこう時間がかかりました。年に一度の大掃除ができなくなるのは、何歳ごろからでしょうか。個人差が大きいでしょうし、どこまでを大掃除と言うのかもそれぞれでしょう。それを踏まえても、連れ合いの言葉に老いの道行を感じました。
年明けには、2023年の資産のたな卸しをしました。昨年までは、我が家全体の表をつくるだけでしたが、今年はまず名義別に作成しました。夫名義の財産一覧。妻名義の財産一覧。金融以外の不動産なども記載しました。市役所から通知される固定資産税評価額を書き出し、相続税評価額の概算を知っておくこと。価格が変動する金融商品は、購入時の価格と時価を出します。それらを合わせて、資産の見える化ができました。
イベントにかける費用は見直し
それらを踏まえて、今後30年の家計キャッシュフロー(収支予想表)をざっくり出してみました。未来は不確実で何が起きるかはわかりません。ですが、だからこそ足元を確認し、今の段階で予想できることを入れ込んだ予想表の作成が大事になるのだと思います。
これからも多少の仕事をしたいと願うものの、メインは公的年金となる想定で収入を設定します。大きな買い物や孫への支援のほか、介護や病気、住まなくなった家の処分も算段します。それで分かったことは、毎月の生活は年金だけでは足りず、少し取り崩すことになりそうです。また大きなイベントにかかる費用の見積りがバカにならないことを改めて気づかされました。イベントにかける費用は見直しをしていくつもりです。
モノのお片付けやお金のお片付けを、できるところから一つ一つしていかなくてはと感じています。若いときのようにはできませんので、できるところから進めてまいりましょう。(消費生活アドバイザー)