土曜日, 4月 4, 2026
ホームつくばまるで結晶、ガラスアートで「空想鉱物」 つくばの会社員が作出

まるで結晶、ガラスアートで「空想鉱物」 つくばの会社員が作出

つくば市の会社員、田中健さん(54)が制作した鉱物の結晶のようなガラスアート作品「空想鉱物」が東京都台東区の標本・工芸品販売店、ウサギノネドコ東京店で開催中の「石と光展」で展示されている。田中さんなど7人の作家が石と光にちなんだ作品を出品した作品展だ。

田中さんはつくば市倉掛在住。4年半ほど前から土日や平日夜の時間を使って、まるで鉱物の結晶のような美しい色合いのガラス作品を作っている。「黄昏(たそがれ)空」や「星月夜」などの名前が付けられた作品は手のひらに乗るサイズで、重さは50~100グラム程度。光が透過すると色が反射して輝き、様々に表情を変える。ガラスの成型技法の一つであるバーナーワークという技法を使って制作したもので、作品の写真をSNSで発信している。作品を見て欲しいと思った人の手に渡ればと考え、3年前にオンラインショップ「空想鉱物工作所」を開設した。女性を中心に全国から注文があるという。

田中さんの近作の「石ノ礫 星月夜」(上段)、「菱形十二面体 黄昏空」(下段左)、「十二面体 渦雲空」(下段右)=田中さん提供写真を加工

芸術系の大学出身で、大学生のころから作品の制作に興味を持っていた。現在はデザイン関係の会社で働いている。元々ガラスの素材が好きで、北欧ガラスのオブジェを見るなどしていた。「透明な中に色があり、置いて眺めたり、手に取って日に透かしたりできるガラス作品を作りたいと制作を始めた」と話す。

工芸用のガラスロッドと呼ばれる材料を1200度ほどのバーナーの火で溶かし、色を混ぜてだんご大の大きさの塊にする。だんごをコテで長細い形に成形した後、割れないように5、6時間かけてゆっくりと冷ます。冷ましたものをやすりで磨き、天然鉱物の結晶のような形に仕上げる。冷ますのに時間がかかるため、土日に色を混ぜた塊を作り、平日夜にやすりをかけるなど工程を分け、週に2、3個を制作するという。

作品の色合いはつくばの空の色にインスピレーションを得ていると話す。「つくばの空は開けていて、田んぼの中を通る時など会社の行き帰りに見ている。夕焼けのグラデーションなど、時々車を停めて写真を撮ってそれをアレンジする」。つくばの色を田中さんの感性で切り取り、空想鉱物の結晶の中に閉じ込めている。

価格は大きさによって異なり、小さいものは4000円、大きいものは6000円で販売している。北海道から九州まで全国から注文があり、田中さんの作品をコレクションしたいというリピーターがほとんど。空想鉱物を机に置くだけではなく、額を使って空間的に飾れないかと額装の構想もある。「試行錯誤中だが、来年の春くらいに額装の新作の発表ができれば」と夢を語る。(田中めぐみ)

◆「石と光展」は東京都台東区中2-3-3、ウサギノネドコ東京店で開催。会期は2024年1月23日(火)まで。営業時間は、平日は正午~午後7時、土日祝は午前11時から午後7時。

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