男子プロバスケットボールBリーグ1部(B1)の茨城ロボッツは29、30日、水戸市緑町のアダストリアみとアリーナで秋田ノーザンハピネッツと対戦。両日とも91-82、89-75で勝利した。これで茨城は3連勝。通算成績は22勝36敗で東地区6位(全8チーム)が確定している。
2022-23 B1リーグ戦(4月30日、アダストリアみとアリーナ)

30日の試合、観客数は今季最多の4823人を記録した。先にペースを握ったのは秋田。立ち上がりからアグレッシブな姿勢で、茨城のペースを乱してきた。茨城は相手ポイントガードのドライブインを抑えにかかったところで外が空き、テンポの良いパスを回され後手を踏んでしまう。第2クオーター(Q)半ばには、早くも17点のビハインドを負うことになった。
多嶋朝飛は「特に難しいゲームだったわけでもなく、内容も悪くないのに相手に上回られてしまった。だがその中でも、チームとしてやるべきことに立ち返り、集中力を切らさず戦い続けられたことが勝利につながった」と振り返る。

「シーズン当初だったら、このまま負けていたかもしれない」と平尾充庸主将。「だがディフェンスやリバウンドで相手のターンオーバーを誘い、全員で走る自分たちのバスケができた。一人一人が自分の役割をしっかりと表現してくれた試合だったと思う」
戦術的には、相手ポイントガードへのプレッシャーを強めることで動きを鈍らせ、攻撃に転じたときはオフボールの動きを入れることでボールマンを孤立させないことを心掛けたという。第2Q後半には4連続得点などで5点差まで盛り返し、第3Q残り7分13秒でついに逆転。ここからは一度も逆転を許さずリードを広げていった。

この勝利で今季秋田に対しては3勝1敗。昨季開幕節、初のB1での戦いで連敗した相手に借りを返すことができた。「昨季はフィジカルなどさまざまな場面で違いを感じたが、苦しい場面をいろいろ経験し、チームとしても個人としても成長してきた。その自信の上に立って戦えている」と平尾。「私たちがどれだけ前進・成長し、B1で競い合えるようになったか。ロボッツにかかわる全ての人が分かってくれると思う」とリチャード・グレスマンヘッドコーチ。
来週6、7日は最終節。大阪市此花区のおおきにアリーナ舞洲で大阪エヴェッサと対戦する。水戸市南町のM-SPO(まちなか・スポーツ・にぎわい広場)ではパブリックビューイングも開かれる。鶴巻啓太は「ラスト2試合ということで絶対に勝ちたいし、ブースターの皆さんに自分たちはこういうバスケをしていくんだというところを見せられるよう頑張っていきたい」と意気込む。(池田充雄)