筑波学院大学(つくば市吾妻、橋本綱夫理事長)の2022年度卒業式が13日に催され、経営情報学部ビジネスデザイン学科の133人が卒業した。卒業生代表として、総代の石﨑達也さんが望月義人学長から卒業証書を受け取った。会場でのマスク着用は個人の判断に任され、一部の卒業生はマスクを外して式に臨んだ。

元朝日新聞記者だった望月学長は、記者時代に、今年亡くなったトヨタ名誉会長の豊田章一郎氏に何度も取材し聞いた話を挙げ、「トヨタが経営不振に陥った時期、ちくわの生産を考えるほど困窮した時代があった。この話を聞いた当時、既に優良企業だったトヨタとちくわとのギャップに驚きを禁じ得なかった。トヨタはその後経営不振を乗り越え、自身の力で困難を克服し、繁栄の時代を迎えた。この例は、個人のあなたにも十分に役立つはず」と述べて、困難の乗り越え方や、現場に赴き真実を自分の目で把握することの重要性について告示した。

橋本綱夫理事長は「みなさん一人一人が社会において欠かせない存在となり、自分の力を生かして喜んでもらうこと、それが人生において何よりも幸せなことではないかと思う。これからぜひその力を生かしてたくさんの人に喜んでいただき、みなさん自身も充実した幸せな人生を歩んでほしい」と挨拶した。

式に臨む卒業生ら

卒業生代表として答辞を述べたサンジュオントン・パッサコンさんは、大学院に進学することを話し、「MBA(経営学修士)を取得し、IT企業を立ち上げるという目標を達成した将来の自分の姿を想像し、受験への意欲を高めた。受験でも学園祭でも将来をはっきり思い描くことが成功につながると感じた」と述べた。また「友人や、大学生活の様々な助言をしてくれた先生方、そして何より最後まで自分を支えてくれた両親に感謝します」と感謝を伝えた。

卒業生らは大教室での式の後、各教室に分かれ、一人ずつ名前を呼ばれて卒業証書を受け取ると、互いに卒業を喜び合っていた。(田中めぐみ)