第50回筑波山梅まつり(同実行委員会主催)が18日、筑波山中腹にある筑波山梅林(つくば市沼田)で開幕した。コロナ禍で2020年は会期途中で中断、21年は2週間遅らせて開幕、22年は中止となっており、通常通り開催するのは4年ぶり。
3月19日までの期間中、つくば観光大使の出迎えや、筑波山名物ガマの油売り口上の実演、観光ボランティアによる園内ガイド、梅を使用したメニューの提供などさまざまなイベントが展開される。
現在の開花状況は、1月は気温が低かったが2月から比較的暖かい日が続いたことからほぼ例年並みで、白梅は3分咲き、紅梅は終わりを迎えている。白梅の見頃は2月下旬から3月初旬と見込まれている。
この日、関係者約60人が参加して開園式が催され、つくば観光大使の宮崎絵美さん(39)、井上魅空さん(35)、吉沢綺音さん(22)の3人があでやかな着物姿で来園者を出迎えた。
同実行委員会の神谷大蔵委員長は「4年ぶりに開催できることは大変喜ばしい。筑波山観光振興のため、おもてなしをさらに充実させていきたい」と話し、五十嵐立青つくば市長、五頭泰誠市議会議長、国光あやの衆院議員らは「このイベントが日常を取り戻すさきがけになればよい」などとあいさつした。
今年は50回という節目の開催であるということから、皆で祝い、地酒で乾杯する「乾杯つくば」イベントが催される。3月4日に筑波山水系の酒蔵の地酒を新酒で楽しむ「新酒de筑波山地酒フェス」、同11日につくばワイン・フルーツ特区の認定を受けて醸造されたワインを味わう「つくばワインフェス」を、いずれも梅林内のおもてなし館前広場で開催する。
この日、梅林を訪れた近くに住む斎藤靖夫さん(80)は「地元だけれど3年ぶりに梅まつりに来た。筑波山は自然だけでなく、素晴らしい文化や歴史があることも知ってほしい。そのためにはもっと多くの人に筑波山に来てほしい」と話した。
筑波山梅林は標高約250メートル付近に位置し、中腹の斜面に広がる4.5ヘクタールの園内には約1000本の白梅や紅梅が植えられている。筑波石と呼ばれる斑れい岩の巨石が園内のあちこちにあり、筑波山地域ジオパークの見どころの一つともなっている。(榎田智司)