だるまさんが転んだ
日本一児童生徒数が多い、つくば市学園の森、市立学園の森義務教育学校(石黒正美校長、児童生徒数2229人)の1年生(小1)から9年生(中3)まで2039人が19日、鬼ごっこの一種「だるまさんが転んだ」でギネスの世界記録に挑み、見事、達成した。2015年に横浜市内で達成された740人の記録を大幅に塗り替えた。
児童生徒数の増加に伴い来年4月、学校が分離し、近くに研究学園小中学校が開校すること、コロナ禍で通常の学校行事がほとんど開催できなかったことなどから、ギネスに挑戦して、児童生徒同士の団結力を高めようと取り組んだ。
この日、児童生徒は、全員が番号が記されたゼッケンを付けて、午前8時30分から1時間半以上かけて校庭に放射線状に並んだ。生徒会長で9年生の横江晴満(はるま)さん(14)が鬼を務め、朝礼台からマイクを使って「だるまさんが転んだ」と大きな声で言うと、児童生徒たちは全員で一斉に鬼に向かって進むなどした。3回目で生徒が鬼にタッチし終了した。
記録達成に向け、ギネスワールドレコーズ公式認定員の藤渕文香さんが来校したほか、地域住民や筑波大生ら約50人が監視員や証人となり見守った。
審査後、公式認定員の藤渕さんから記録達成が伝えられると、校庭に集まった2039人の児童生徒から大きな歓声と拍手が沸き起こり、生徒会長の横江さんに認定証が手渡された。

横江さんは「本当にたくさんの人が記録達成を手伝ってくれたことにまず感謝したい。2000人の仲間とギネスをとれたことに価値を感じている。(学校が)分離する前に皆で一緒に遊ぶことができた。思い出として残したい。世界一の経験をすることができ、ギネスをとったことが自信となり、モチベーションの一つとなれば」などと話した。
今年4月、委員会活動の中で、9年の沓沢夏粋楽(くつさわ・かいら)さんが、ギネス世界記録を目指そうと発案したことが始まりという。その後、児童生徒約100人で実行委員会を立ち上げ、PTAの協力を得て費用をねん出した。1カ月ほど前からは昼休みなどに学年ごとに練習を重ね、15日に全校児童生徒が集まってリハーサルをして臨んだ。
公式認定員の藤渕さんは「生徒会長から話を聞いた時から、心打たれていた。しっかりと公平に審査し、認定員として立ち会えたことは光栄。世界に発信していきたい」と話した。(鈴木宏子)
