家庭で使わなくなった不用品を持ち寄り、安く販売してリサイクルする「第122回つくばリサイクルマーケット」が22日、同市吾妻の中央公園水の広場で開かれた。市内や近隣市の市民らが38区画に出店し、買い物客でにぎわいを見せた。コロナ禍で半年ぶりの開催となった。
つくば市の市民団体「リサイクルを推進する会」(高野正子代表)が1994年から主催しており、今年で29年目となる。
毎年3月、5月、9月、11月の年4回開催し、多い時には700人の来場者があったが、コロナ禍で中止を余儀なくされていた。昨年11月に再開し33区画に出店した。しかし感染拡大を受けて、今年3月は再び中止となっていた。今回は出店区画を40区画用意、30人のキャンセル待ちがあったという。
「つくばのごみを宝の山に!」をモットーに、使用可能なものを捨てずにリサイクルすることを目的とするマーケットで、出品されたのは、衣類や靴、本、未使用のタオルや食器、使わなくなったおもちゃ、雑貨、文房具などさまざま。
出店したつくばみらい市在住の女性は「何度も出店している。ずっと出したくて久しぶりの出店。家族のものなどたまった不用品を持ってきた。天気が良くなって、思っていた以上に買っていただいた」と話す。
土浦市から息子を連れて買い物に訪れた篠崎史織さんは「初めて来た。10円や100円といった値段で子どもでも買いやすいので、自分でお金を出して買うという体験ができてよい。息子はコロナ禍の中生まれたのでこういった体験が貴重」と話した。
感染対策として、会場4カ所に入口を設置。来場者には検温、消毒を行い、入場証を配布した。出店区画はコロナ禍以前のおよそ半分に減らして密を避け、開催時間を1時間短縮、飲食も禁止とした。感染を防止しながら安全に開催できるよう、ボランティアスタッフの秋元靖史さんが中心となって、入口の配置や区画の位置の割り振りを工夫したという。
代表の高野さんは「ボランティアスタッフたちが、自分の気が付かなかったことをやってくれ、みんなで意見を出し合って運営できている。スタッフの協力が本当にありがたい。自分は保育士だったこともあり、リサイクルマーケットは子どもの教育にも良いと思ってやってきた。ずっと続けていきたい」と話す。
ボランティアスタッフとして20年以上運営に携わっている澤井里佳子さんは「コロナ禍で中止になっていた時は、皆さんと会う機会も無くなってしまっていた。コロナ禍以前は外国人留学生もよく日用品を買いに来ていた。常連だった外国人のお客さんもいたが、見かけないのでどうなったのか」と案じた。(田中めぐみ)
◆次回は9月25日(日)開催予定。雨天中止。出店参加費は1区画500円で事前申し込みが必要。リサイクルを推進する会のホームページはこちら。メールはinfo@t-recyclemarket.main.jpへ。