月曜日, 11月 25, 2024
ホームつくば29年続くにぎわい再び つくばリサイクルマーケット

29年続くにぎわい再び つくばリサイクルマーケット

家庭で使わなくなった不用品を持ち寄り、安く販売してリサイクルする「第122回つくばリサイクルマーケット」が22日、同市吾妻の中央公園水の広場で開かれた。市内や近隣市の市民らが38区画に出店し、買い物客でにぎわいを見せた。コロナ禍で半年ぶりの開催となった。

つくば市の市民団体「リサイクルを推進する会」(高野正子代表)が1994年から主催しており、今年で29年目となる。

毎年3月、5月、9月、11月の年4回開催し、多い時には700人の来場者があったが、コロナ禍で中止を余儀なくされていた。昨年11月に再開し33区画に出店した。しかし感染拡大を受けて、今年3月は再び中止となっていた。今回は出店区画を40区画用意、30人のキャンセル待ちがあったという。

「つくばのごみを宝の山に!」をモットーに、使用可能なものを捨てずにリサイクルすることを目的とするマーケットで、出品されたのは、衣類や靴、本、未使用のタオルや食器、使わなくなったおもちゃ、雑貨、文房具などさまざま。

出店したつくばみらい市在住の女性は「何度も出店している。ずっと出したくて久しぶりの出店。家族のものなどたまった不用品を持ってきた。天気が良くなって、思っていた以上に買っていただいた」と話す。

土浦市から息子を連れて買い物に訪れた篠崎史織さんは「初めて来た。10円や100円といった値段で子どもでも買いやすいので、自分でお金を出して買うという体験ができてよい。息子はコロナ禍の中生まれたのでこういった体験が貴重」と話した。

感染対策として、会場4カ所に入口を設置。来場者には検温、消毒を行い、入場証を配布した。出店区画はコロナ禍以前のおよそ半分に減らして密を避け、開催時間を1時間短縮、飲食も禁止とした。感染を防止しながら安全に開催できるよう、ボランティアスタッフの秋元靖史さんが中心となって、入口の配置や区画の位置の割り振りを工夫したという。

代表の高野さんは「ボランティアスタッフたちが、自分の気が付かなかったことをやってくれ、みんなで意見を出し合って運営できている。スタッフの協力が本当にありがたい。自分は保育士だったこともあり、リサイクルマーケットは子どもの教育にも良いと思ってやってきた。ずっと続けていきたい」と話す。

ボランティアスタッフとして20年以上運営に携わっている澤井里佳子さんは「コロナ禍で中止になっていた時は、皆さんと会う機会も無くなってしまっていた。コロナ禍以前は外国人留学生もよく日用品を買いに来ていた。常連だった外国人のお客さんもいたが、見かけないのでどうなったのか」と案じた。(田中めぐみ)

◆次回は9月25日(日)開催予定。雨天中止。出店参加費は1区画500円で事前申し込みが必要。リサイクルを推進する会のホームページはこちら。メールはinfo@t-recyclemarket.main.jpへ。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

1コメント

コメントをメールに通知
次のコメントを通知:
guest
最近NEWSつくばのコメント欄が荒れていると指摘を受けます。NEWSつくばはプライバシーポリシーで基準を明示した上で、誹謗中傷によって個人の名誉を侵害したり、営業を妨害したり、差別を助長する投稿を削除して参りました。
今回、削除機能をより強化するため、誹謗中傷等を繰り返した投稿者に対しては、NEWSつくばにコメントを投稿できないようにします。さらにコメント欄が荒れるのを防ぐため、1つの記事に投稿できる回数を1人3回までに制限します。ご協力をお願いします。

NEWSつくばは誹謗中傷等を防ぐためコメント投稿を1記事当たり3回までに制限して参りましたが、2月1日から新たに「認定コメンテーター」制度を創設し、登録者を募集します。認定コメンテーターには氏名と顔写真を表示してコメントしていただき、投稿の回数制限は設けません。希望者は氏名、住所を記載し、顔写真を添付の上、info@newstsukuba.jp宛て登録をお願いします。

1 Comment
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img
spot_img

最近のコメント

最新記事

eBookでも英語著作を刊行しました《文京町便り》34

【コラム・原田博夫】先月、学術出版社スプリンガー社から、編者の1人として英語著作を刊行しました。「Jaeyeol Yee, Hiroo Harada, and Masayuki Kanai, eds., Social Well-Being, Development, and Multiple Modernities in Asia, Springer Nature Singapore, October 2024」 です。 訳せば、ジョエル・イー(国立ソウル大学<社会学>教授)、原田博夫(専修大学名誉教授)、金井雅之(専修大学人間科学部教授)編著の『アジアにおける社会的安寧(ソーシャル・ウェルビーイング)、発展、多様な近代化』です。執筆者は6カ国(日本、韓国、モンゴル、台湾、インドネシア、フィリピン)29名に上ったため、全18章、総ページ数342に及びました。値段はハードカバー版が1万2154円、eBook(電子書籍)版は9723円です。 このテーマでの研究者ネットワークは、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業に採択された専修大学の社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)研究センター(2009~13年度)およびソーシャル・ウェルビーイング研究センター(2014~18年度)から始まりました(いずれも研究代表者は私)。 その後は、日本学術振興会の研究拠点形成事業(若手研究者ワークショップ)<2022~24年度、研究代表者は嶋根克己・専修大学人間科学部教授>などが引き継いでくれました。とりわけ、ソーシャル・ウェルビーイング研究センター(2014~18年度)当時、アジア7カ国での(ほぼ共通の)サーベイ調査を実施したことが、今回の刊行につながりました。 当時の研究コンソーシアムで、今回の執筆陣に諸般の事情で加われなかったのはバンコク・チュラロンコン大学とハノイ・ベトナム社会科学院の2チームですが、モンゴル研究所(IRIM)のメンバーは途中からの参加にもかかわらず、意欲的に貢献してくれました。この大所帯を取りまとめ進行管理してくれたのは、事務局長役の金井雅之さんです。彼の献身ぶりには頭が下がりました。 eBookの利便性と値引き率 ハードカバー版とeBook版を同時に刊行して気づいたのは、eBook版の値段の高さです。実は、Kindle版は定価(市場価格)の5割以下ではないかと、漠然と思っていました。それがこの場合は、2割引きなのです。改めてAmazonなどでチェックすると、eBook版が利用できる場合でも、多くは1割引き程度です。現状では、中古本より割高です。 eBook版のメリットは、現時点では書籍管理・スペースの節約、検索の利便性の2点ですが、既存出版社や書店の意向・利害関係もあり、紙媒体の相対的な優位性はまだ維持されているようです。しかし近い将来、eBookの利便性(紙媒体の学術書では不可欠だった「索引」を不要にするなど)と値引き率はさらに高まる気がします。(専修大学名誉教授) <参考>アマゾン掲載場所はこちら

台湾提灯加わりバージョンアップ 水郷桜イルミネーション点灯 土浦

土浦の冬の風物詩、水郷桜イルミネーション(同推進委員会主催)が23日、霞ケ浦湖畔の同市大岩田、霞ケ浦総合公園オランダ型風車前広場で始まった。青、赤、ピンク、緑、黄色などのLED約21万7000球が点灯し、土浦の花火、桜、霞ケ浦、ハス田などがイルミネーションで浮かび上がった。 高さ25メートル、直径20メートルの巨大な風車の羽根が冬の夜空に回転する「風車イルミネーション」や、土浦の花火を表現した「花火イルミネーション」が点灯した。今年は台湾の台南市と友好交流協定を締結したことを記念して、新たに色鮮やかな「台湾提灯」が加わった。来年1月13日まで点灯する。 点灯式では同推進委員会共同代表の広瀬英敏さんが「水郷桜イルミネーションは約210社という企業の協賛のおかげで開催できていることに感謝したい。寒い中にもたくさんの人に集まってもらい大変喜んでいる」などと話した。安藤真理子市長は「今年は台南市との友好交流協定を記念しての台湾提灯が加わり、よりバージョンアップした催しになった」などとあいさつした。 霞ケ浦高校チアダンス部のパフォーマンスや土浦第二小学校合唱団のコーラス、日本総合伝統芸能集団「喜楽座」の演奏などが披露された。 点灯式にはたくさんの市民らが訪れ、点灯の瞬間を待った。午後5時20分、10、9,8、7…とカウントダウンの合図で点灯すると、会場から大きな歓声が上がり、湖上から花火も打ちあがった。市民らは光のトンネルに入ったり、写真を撮ったりして華やかなイルミネーションを楽しんでいた。 夫婦で訪れた市内の40代の鈴木孝宗さんは「毎年楽しみに来ている。今年は花火が見られなかったので、本日(点灯の瞬間を)見られてうれしい。今後もずっと続けてほしい」と語った。(榎田智司) ◆水郷桜イルミネーションは、土浦市大岩田145、霞ケ浦総合公園オランダ型風車広場で来年1月13日(月)までの午後5~9時に点灯する。入場無料。期間中のイベントとして▷台湾フェスティバルが12月7日(土)と8日(日)の午後4時~9時まで開かれ、台湾フード販売、台湾雑貨販売、トークショー、サックス演奏、抽選会などが催される▷ほしぞらマルシェは12月14日(土)、15日(日)、21日(土)、22日(日)の午後4時~9時まで催され、キッチンカーや市内飲食店の出店、野菜販売、雑貨販売などが行われる。問い合わせは電話029-823-4811(土浦市産業文化事業団) https://youtu.be/Pz85d5occsI

新同居人とレコード鑑賞《続・平熱日記》170

【コラム・斉藤裕之】さて話は前回の続き。2階の部屋を片付けていたら、何とも不思議なことに数枚の中古LPレコードが出てきた。誰のものかわからない。値札は全て100円。それほど詳しくない私には、ただ1枚、エルトン・ジョンのものだけがわかった。 10月吉日、この部屋に住むことになった新住人がやって来た。事情はいずれ話すとして、私のパートナーなどではない。しかるにこの新同居人、正確には同居人達の部屋には何とレコードプレイヤーがあるではないか。片づけが一段落したところで、早速この謎のレコードを聴いてみようということになった。 ジャンルはバラバラ。カントリーありロックあり。さて次はどんな曲が始まるやら。共通して言えるのは、大方80年代のものだということだ。それなりのグループであるらしい。こういうとき、ネットは有り難い。検索すると全部ちゃんと出てくる。数枚は結構いい値段がついていることもわかった。しかし、誰がいつ? なぞのレコード。 ちょっと残念だったのは、片方のスピーカーから音が出ないこと。スピーカーのせいではなさそうだし、どこか断線しているというのも考えにくい。すると新同居人の1人が「ハリかも?」と。レコード針のせいでステレオにならないことがあるというのだ。 翌日、近くの中古ハード機器専門店でレコード針を買ってきた新同居人が針を交換。すると、両方のスピーカーから音が! ついでに買ってきたという数枚のレコードも、ターンテーブルへ。秋の夜は立体感のあるアナログな音に包まれた。 心躍るクリスマスソング およそ40年前。「レコードはなくなってCDというものになるらし~で」と、当時映像関係の専門学校に通っていた弟が放った言葉。そんな馬鹿な!と思ったが、それから間もなくしてレコードは姿を消した。 今やCDも見かけなくなり、ネット配信という時代。最近履歴書というものを書いたことがないのだが、恐らく「趣味、特技」なんていう項目はないんだろうな。とりあえず、差し障りない「読書」や「レコード鑑賞」なんていうのが定番だったような。私は読書もしないし、レコードなんて買うお金もなかったので、どちらも書いたことはないけど。 当時のレコードは子供の小遣いじゃ買えない値段だったけれど、今はプレミアがついているものを除けば中古は安い。今こそ「趣味、レコード鑑賞」か。 翌日、新同居人のひとりが年末に向けてクリスマスソングのレコードが欲しいというので、近くの中古レコード店へ。何とか1枚を見つけて帰宅。夜のとばりとともに針を落とす。60を過ぎて初めて聞くバイナルレコードのクリスマスソングに、不覚にも心躍る私であった。後日、レコードは長女が学生時代に殺風景な部屋の飾りにとジャケ買いしたものとわかった。(画家) 

給食のパンに異物混入 つくば市並木小

つくば市は22日、市立並木小学校で同日出された学校給食のパンに異物が混入していたと発表した。 市教育局健康教育課によると、同日午後0時10分ごろ、児童が給食のロールパンを配膳中、ビニール袋に入ったパンの表面にアルミホイルのような長さ1.5ミリくらいの細長いものが付着しているのを見つけた。パンはニンジンを練り込んだ国産小麦の「ユメシホウニンジンパン」で、1人1個出された。異物は児童の口には入っていないという。 県外のパン製造業者が調理し、学校に直接搬入された。同じパンはこの日、市内の幼稚園2園と小学校4校、中学校1校、義務教育学校1校の8校に計4461食分が提供された。 異物混入を受け同課は、同じパンの提供を受けた8校の園児や児童生徒にパンを食べるのを中止するよう連絡したが、すでに食べてしまった園児や児童生徒もいたという。22日現時点で健康被害の報告はない。 混入の原因について現在、給食センター所長がパン製造業者に対し、混入の経路を解明するよう指示し調査を実施している。混入経路や原因などは現時点で不明としている。