月曜日, 5月 20, 2024
ホーム土浦シャッター通りに飾り付け 7日から土浦「名店街DEハロウィン気分」

シャッター通りに飾り付け 7日から土浦「名店街DEハロウィン気分」

土浦の戦後のにぎわいを代表するアーケード街だった土浦名店街(土浦市川口)が、7日からハロウィン仕様になる。ハロウィンの31日まで開催の「名店街DEハロウィン気分」。企画を考えたNPO法人まちづくり活性化(横山恭教理事長)や商工会議所のメンバーらが6日、飾り付けを行った。

同法人は毎年、ハロウィンの時期に「つちうらハロウィン」を開催していた。子どもたちが仮装して土浦の町を散策して商店街でお菓子をもらうイベントだが、昨年も今年も、コロナ感染拡大のため中止になった。

これまでイベントを先導してきた事務局長の小林まゆみさんは「このまま何もやらないのはよくない。せめてハロウィンの飾りを見て明るい気持ちになってもらいたい」と発案した。「この機会に土浦名店街に足を運んでもらいたい」という思いもあったという。ファッション専門店などが軒を並べたアーケード街は平成になると客足が遠のき、ほぼシャッター通りとなっていたが、ちょっと怪しい雰囲気がハロウィンムードにマッチする。

今回は、全長約80メートルのアーケードの天井に、ひも状の飾り付け「ガーランド」を約30本取り付けた。ガーランドそれぞれに、画用紙に描いたかわいいお化けやちょうちんなどを飾っている。飾りの材料はほとんど100円ショップで買いそろえたものだという。

大きな白いお化けは、長さ約100センチメートル。100円ショップの雨合羽に頭を付けてアレンジした。オレンジのお化けも、100円の手提げ袋に顔のパーツを取り付けたものだ。そのほか、お化けの運転手と客が乗ったキララちゃんバスのイラストなどユーモラスな飾りが並ぶ。これらは小林さんらが、仕事のかたわら1カ月かけて制作したという。

さっそく飾りを見に来たチビっ子も

アーケードの脇には、直径30~50センチのハロウィン用特大カボチャも6つ並んでいる。小林さんの知人が育てたものを、譲ってもらったそうだ。壁に飾られた社会福祉法人尚恵学園(土浦市神立)の入所者らが描いたイラスト15枚も、彩りを添える。

仮装写真コンテストも実施

横山理事長は、「名店街は屋根があるので雨が降っても飾りが濡れないのがいい。市民の皆さんにはハロウィンを見て楽しんで欲しい。ハロウィン仮装写真コンテストも実施しているので、大人も子ども仮装して申し込んでもらえたら」と語った。

ハロウィン仮装写真コンテスト「#つちハロ写真コンテスト」の募集は31日まで。11月1日に審査を行う。応募方法などの詳細はこちら。(伊藤悦子)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

3 コメント

コメントをメールに通知
次のコメントを通知:
guest
最近NEWSつくばのコメント欄が荒れていると指摘を受けます。NEWSつくばはプライバシーポリシーで基準を明示した上で、誹謗中傷によって個人の名誉を侵害したり、営業を妨害したり、差別を助長する投稿を削除して参りました。
今回、削除機能をより強化するため、誹謗中傷等を繰り返した投稿者に対しては、NEWSつくばにコメントを投稿できないようにします。さらにコメント欄が荒れるのを防ぐため、1つの記事に投稿できる回数を1人3回までに制限します。ご協力をお願いします。

NEWSつくばは誹謗中傷等を防ぐためコメント投稿を1記事当たり3回までに制限して参りましたが、2月1日から新たに「認定コメンテーター」制度を創設し、登録者を募集します。認定コメンテーターには氏名と顔写真を表示してコメントしていただき、投稿の回数制限は設けません。希望者は氏名、住所を記載し、顔写真を添付の上、info@newstsukuba.jp宛て登録をお願いします。

3 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img
spot_img

最近のコメント

最新記事

市民より職員が大事? つくば市の不思議《吾妻カガミ》183

【コラム・坂本栄】元国立研究機関研究者の投稿「つくば市の過剰な管理職数の問題を考える」(5月1日掲載)はとても勉強になりました。市の予算配分と職員構造の問題点を分かりやすく分析してくれたからです。NHK連続ドラマ「虎に翼」の主役の口癖を借りれば、つくば市の「はて?」をいくつか提起してくれました。 縦横斜めから職員人件費を分析 元高エネルギー加速器研究機構准教授の酒井氏は投稿の中で、現市長下で市職員の人件費が大幅に増えたと指摘しています。1期目~2期目半ばの6年の間に、人口が8%増えたのに伴い歳出は24%増え、職員の人件費も20%増えた―と。 前市長の2期目終年と3期目終年を比べると、人口は5%増、歳出は19%増と、現市長下と似たようなトレンドでしたが、人件費の方は2%増にとどまっていました。現市政でお留守になった行政改革が徹底していたからでしょう。 上の数字は現市政と前市政の比較です。そこで、歳出に占める人件費の割合(2022年度)を調べたところ、土浦市は15.1%、水戸市は13.5%なのに、つくば市は18.8%でした。縦(前市政と現市政)で比べても横(つくば市と他2市)と比べても、現市長下の人件費支出は突出しています。 この問題を斜めから(市民目線で)チェックすると、「2024年度予算では…市民1人当たり8.3万円になります。(前市長時代の)16年度は7.1万円ですから、現市長下で17%も増えた…」(酒井氏投稿)ということですから、つくば市民は甘く見られたものです。 行革の緩さは市長2期目に加速 ここまで書いてきて、五十嵐市長が市民を名誉毀損(きそん)で提訴した一件を思い出しました。元市議の亀山氏が発行したミニ新聞の市政批判記事はウソが多いと、同氏を訴えた裁判沙汰です。その概要は、126「…市民提訴 その顛末を検証する」(2022年2月7日掲載)をご覧ください。 名誉を傷付けられたと訴えた箇所は全部で22ありました。うち、ミニ紙が「(五十嵐市政3年目の人件費は前市長時代に比べて年間)7億6500万円も増えており、(市原前市長時代の行政改革の)努力が水泡と消えてしまいます」とした箇所について、五十嵐市長側は「あたかも原告(市長)の施策により税金を無駄に使っているように(読者を)誘導するもの」と論述していました。 引用した金額は酒井氏が示した数字とは違いますが、ミニ紙も人件費支出の甘さ=行革の不徹底を突いているという点では同じです。この記事は市人事課の資料を使って書かれていましたから、ファクト(事実)でありフェーク(虚偽)ではありません。五十嵐市政1期目の行革の緩さは2期目も続いているどころか、加速しているようです。 横柄な市民対応は構造的な問題 冒頭リンクを張った酒井氏の投稿は、人件費過剰問題よりも管理職過剰問題に紙幅が割かれています。係長級(主任や主査)も管理職なのかどうか、コメント欄で論争がありましたが、係長級以上を管理職とする酒井氏の定義には説得力がありました。つくば市の場合、その割合が正職員全体の53%というのは驚きです。 土浦市はこのシェアが32%(2021年度)だそうですから、つくば市の「過半」は異常です。こういった職員構造が横柄な市民対応の原因なのだとすれば、はて? (経済ジャーナリスト)

「孤立の風景」筑波大大学院生 野一色優美さんが個展 つくば スタジオ‘S

筑波大学で日本画を研究する大学院生、野一色(のいしき)優美さん(25)の個展「孤立の風景」が17日から26日まで、つくば市二の宮のギャラリー、スタジオ‘S(関彰商事つくば本社内)で開催されている。日本画で伝統的に使用される麻紙(まし)の表現の可能性を模索しながら、人の記憶や感情の揺らぎを主題にした作品など6点が展示されている。 会場中央に展示されている作品「孤立の風景」は、麻紙を割いたり、もみ込んだり、糸で縫い合わせたり、一部を炎で焦がすなどした後、墨をにじませ、岩絵具やアルミ泥などでで仕上げた。作品は縦約3メートル、横約2メートルで、床面から50センチほど浮かんだように展示され、周囲の床には、自身や友人らが実体験した言葉が印字されたトレーシングペーパー300枚ほどが散らばっている。 野一色さんは「経験などを通して得た思いや印象などの記憶が、時間経過により希薄になっていき、経験した本人と記憶が分断され、ただ想いだけが取り残された感覚を表現している」とし「自らが死に直面するような出来事や体験があったとしても、 そのときに感じた不安や葛藤は、後々にはどこか他人事のように思えてくるようなことがある。トラウマだけが残りながら記憶がだんだんと孤立していく様子を、浮遊していくような一つの風景として表現した」と語る。 約1カ月間、スタジオ‘Sに滞在しながら制作し設営して、作品の世界観を作り上げた。会場入り口には、自身が棺(ひつぎ)に入った姿を表現した作品「エピローグ」を展示している。 野一色さんは大阪市出身。美術系の高校で岩絵の具や金箔、銀箔に触れたことが日本画を専攻するきっかけになった。滋賀県内の美術大学を経て現在、筑波大大学院人間総合科学学術院の博士課程に在学し、麻紙や岩絵具などを使用しながら、作品の形にとらわれない不定形の基底材での表現を研究している。 「今までは人物画を中心に制作を続けていたが、人物を描く過程で、人物そのものを描きたいのではなく、人の持つ思いの揺らぎや記憶を日本画で表現したいと思うようになり、様々な作品形態を追求している」という。 2021年には個展「その気に触れて」をギャラリーキューブ(滋賀県)で、2022年は「颯」を高島屋大阪店と横浜店で、2023年は「藍より青し」を総本山三井寺(滋賀)などで開催している。 今後の活動について野一色さんは「今までの日本画に制限されない作品を作っていきたい」と述べる。(榎田智司) ◆野一色優美個展「孤立の風景」は5月17日(金)~26日(日)、つくば市二の宮1-23-6、関彰商事つくば本社敷地内、スタジオ’Sで開催。開館時間は午前11時~午後5時。入場無料。詳しくはスタジオ‘Sのホームページへ。

「花火の日」は年に3日もある?《見上げてごらん!》27

【コラム・小泉裕司】5月28日は「花火の日」。8月1日、そして8月7日も。年に3日ある「花火の日」は、それぞれ起源となった出来事や設定目的が異なる。 5月28日:由来は両国の川開き 昨年、4年ぶりに開催された隅田川花火大会は、観客数103万人で過去最多を記録。昨年の国内の花火大会でも最多に違いない。今年の大会(7月27日)も、すでに有料の市民協賛席はほぼ完売状態だ。 この隅田川花火の前身「両国の川開き」は、日本の花火大会の起源とされており、1733年(享保18年)5月28日、徳川吉宗が飢饉(ききん)などの犠牲者の鎮魂や疫病退散祈願のために花火を打ち上げたことから、「花火の日」の由来とされている。 制定団体などの詳細は確認されておらず、しかも、根拠としている徳川吉宗川開き説は、歴史的記録が存在しないことは、本コラム16「日本の花火大会のルーツは?」(23年7月16日掲載)で紹介した通り。 今さら、素人の私が声高に「偽史」を叫んだところで「野暮」と言われるだけ。人は「偽史」に引かれるのだから、これはこれで良し。 8月1日:由来はマルチな出来事 参考文献では、1967年に煙火業者が中心となり、がん具花火の安全な消費運動を目的に制定したとあるが、いくつかの出来事が偶然にもこの日に重なったことに由来するようだ。 一つ目は、終戦後、GHQに禁止されていた花火製造と販売が1948年8月1日に、限定的ではあったが解禁されたこと。 二つ目は、この解禁に伴い、同日から「両国川開き大花火」が再開したこと。三つ目は、1955年8月1日、都内本所厩橋(うまやばし)の玩具花火問屋で大規模な爆発事故が発生し、多くの死傷者が出たこと。 さらに、世界一の花火大会とも称された「教祖祭PL花火芸術」(大阪府富田林市)が開催されていたことも由来とされているが、1953年から66年続いたこの大会は、新型コロナの流行で昨年まで4年続けて開催されていない。 ちなみに、火薬の使用を禁止したGHQは、特別な日に日本の花火職人に基地で花火を打ち揚げさせることもあったようで、日本の花火に魅了されていたGHQが花火業者の訴えに耳を貸し、解禁が実現したという。匠の技は、不変なのだ。 8月7日:由来は語呂合わせ 8月7日は、「ハ(8)ナ(7)ビ(日)」と読む語呂合わせから、日本煙火協会が、おもちゃ花火の文化伝承とマナーの向上を図ることを目的に制定した記念日。2017年に「おもちゃ花火の日」として、日本記念日協会が認定・登録したもの。 煙火協会は6~8月をおもちゃ花火の安全消費月間に定め、「花火は危険である」という他の業種には類がない逆転の発想で、「ルールを守って楽しい花火」をスローガンに、全国で啓発活動を行っている。 8月7日開催の花火大会で人気なのは、「神明(しんめい)の花火」(山梨県市川三郷町)。色彩豊かな花火に魅了されたコアなファンが多い。発売後数秒で完売となる有料観覧席は、今年はふるさと納税に紐(ひも)付けて発売中。 「土浦花火の日」を提案 第1回土浦全国花火競技大会は、99年前の1925年9月5~6日の2日間、霞ケ浦湖畔で開催された。来年は100周年のアニバーサリー。この9月5日を「土浦花火の日」に制定してはどうだろう。記念日協会の登録は経費がかさむので、自称ということで! 本日は、この辺で「打ち留めー」。「シュー ドドーン!」。(花火鑑賞士、元土浦市副市長) <参考文献>「花火の事典」(新井 充、東京堂出版、2016年6月刊)「日本の花火のあゆみ」(武藤 輝彦、あずさ書店、2000年10月刊)「花火入門 令和5年度版」(日本煙火協会、2023年6月刊)「花火と土浦」(土浦市、2018年3月刊)

かわいい獲物《短いおはなし》27

【ノベル・伊東葎花】 人間の姿をしているが、実は私は妖怪だ。普段は山奥に身を潜めているが、ときどき食料を探しに街に来る。 私たちの食料…もちろん人間ではない。人など食べない。私たち一族は、猫が好物だ。「猫食い族」なんて呼ばれている。 飼い猫には手を出さない。その辺はわきまえている。捕まえるのは野良猫だ。私は公園に身を置いて、野良猫を待った。 数日後、段ボールに入った猫が捨てられた。猫は2匹。『誰か拾ってください』と、書いてある。これは犯罪だが、私にとっては渡りに舟だ。 猫に手を伸ばした時、ランドセルを背負った女の子が声をかけてきた。 「おじさん、1匹ちょうだい」 「いや… これはわたしの獲物…」 「お願い。わたし、ずっと猫を飼いたかったの」 女の子はまっすぐな目で私を見た。まあいいだろう。また捕まえればいいし。私は、女の子に猫を1匹渡した。 「ありがとう。じゃあおじさん、また明日ね」 「明日? なぜだ?」 「だってこの2匹はきょうだいよ。離れ離れはかわいそう」 女の子は小指を出して、無理やり指切りをした。困った。約束をしてしまった。まあ、どのみち食べごろには程遠い。しばらくここにいるのもいい。猫は食料になるとも知らずに、私の懐で無防備に眠った。 翌日、女の子が公園に来た。 「ほら、小雪、一緒に遊びなさい」 「こゆき?」 「うん。この子の名前。白いから小雪。おじさんの猫は何て名前?」 はて…。食料に名前など付けるはずがない。 「名前ないの? じゃあ私が付けてあげる。小雪のきょうだいだから小雨ね」 「こさめ」つぶやいてみると、私の猫がニャーと鳴いた。女の子は紙袋から何とも歪なおにぎりを取り出した。 「はい、おじさん。ママに内緒で作ってきたの。小雨と分け合って食べてね」 女の子は、じゃあまた明日、と指切りをした。おにぎりは、小雨も吐き出すほどのしょっぱさだった。 翌日、また女の子が来た。今度はキャットフードとコンビニのおにぎりを持ってきた。 「お小遣いで買ったの。小雨と一緒に食べてね」 獲物になるとも知らないで、女の子は小雨をなでた。不思議な気持ちになった。人間の言葉だと「罪悪感」とでも言うのだろうか。小雨はキャットフードを夢中で食べた。 翌日、女の子は甘いお菓子を持ってきた。それを食べた小雨は、甘い匂いがした。不思議な感情が沸いてきた。「いとおしさ」とでも言うのだろうか。 1週間後、私は小雨と別れた。女の子にあげたのだ。 「本当にいいの?」 「おじさんは、遠くへ行くんだ」 「わかった。小雨のことは任せて。おじさん、元気でね」 「ありがとう。君はどうしてそんなに優しいんだい?」 「だってパパが言ったの。動物が好きな人に悪い人はいないのよ」 女の子は、小雪と小雨、2匹を抱えて帰って行った。 やれやれ、手ぶら帰ることになってしまった。猫を食べなくても、おいしいものはいくらでもある。時代は変わった。そろそろ食生活を変えてみようと、思い始めていたところだ。 (作家)