コロナ禍で障害者雇用が厳しい状況になっている。厚労省茨城労働局(水戸市)がまとめた県内のハローワークを通じた2020年度の障害者の就職件数は、前年度比5.3%減(114件減)の2049件で、2016年度以来、5年ぶりに減少に転じた。
就職件数を新規求職申込件数で割った就職率も、0.5ポイント下がり50.7%と、2年ぶりの減少となった。
コロナ禍の就職戦線は当分、困難が続くとみられ、関係機関は障害者雇用促進法の積極的な順守を呼び掛けている。

就職件数を障害別にみると、最も多い精神障害者が18.9%減(210件減)の899件、身体障害者は13.5%減(72件減)の462件だった。知的障害者は4%増(18件増)の467件だった。
産業別でみると「医療・福祉」が876件(構成比42.8%)、「製造業」が251件(同12.2%)、「卸売・小売業」が200件(同9.8%)ーなどでの就職件数が多くなっている。
また職業別(具体的な仕事の内容)では「運搬・清掃・包装等の職業」が805件(構成比39.3%)で最も多く、次いで「事務的作業」が508件(同24.8%)、「生産工程の職業」が236件(同11.5%)と続いている。
障害者の解職者数は14人だった。(山崎実)