7月8日に開幕する第103回全国高校野球選手権茨城大会(県高校野球連盟・朝日新聞社主催)の組み合わせ抽選が23日、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館で行われ、参加90チーム(うち合同連合チーム4チーム)の組み合わせが決まった。決勝は7月26日。
シード校16校のうち、今年春の選抜高校野球全国大会に出場し、5月の春季関東地区高校野球県大会で優勝した常総学院はAグループ、2019年の第101回県大会で優勝し、昨年夏の県独自大会でベスト4入りした霞ケ浦はBグループ、土浦日大はCグループで出場する。
常総学院の田邊広大主将(3年)は「去年の3年生は甲子園が無いという中で代替試合で戦った。自分たちは甲子園がある。感謝の気持ちを忘れずに、去年の先輩たちの分もしっかり戦って、いい結果を報告できるよう頑張っていく」と決意を語った。
霞ケ浦の新山秀男主将(3年)は「去年の3年生の分まで、という気持ちが一番強い。甲子園に行きたくても去年の3年生たちは行けなかったので、自分たちが先輩の分まで甲子園に行けるようにと練習に取り組んできた。それが発揮できるようになればと思う」と意気込みを見せた。
学校応援やブラスバンド演奏 禁止
昨年は「県独自の大会」として無観客(選手や保護者のみ入場可)としたが、今大会は2年ぶりに観客を入れて開催する。ただし「コロナ禍での大会」として特別態勢を取る。
全出場校が一堂に会しての開会式は実施せず、代わりに「開始式」として、ノーブルホームスタジアム水戸(水戸市民球場)の開幕試合(茨城―神栖・茨城東連合チーム)開始前に主催者あいさつなどを行う。
感染拡大防止対策として、学校応援やブラスバンド演奏応援は禁止とする。組み合わせ抽選会前に行われた各出場校の顧問教員向け説明会で、出席した教員から「応援の練習をしてきた子どもたちに向けて説明がしたい」として、学校応援禁止に至った経緯の説明を求める声が上がった。
これに対し、県高野連の榎戸務専務理事は「茨城県の感染状況は(累計で)1万人を超えている。47都道府県で1万人を超えているのは13都道府県。関東に集中している」と述べた上で「声を出しての応援は禁止。ブラスバンドも飛沫感染になる」と述べ理解を求めた。
入場制限も実施し、県内5球場のうち3球場(ジェイコム土浦、ノーブルホームスタジアム水戸、ひたちなか市民)は観客数を約5000人に制限する。日立市民球場は約2000人、笠間市民球場は約1500人と、外野席を除く収容人数の50%に制限する。
入場券は当日券のみの販売で、一般客は入場料1000円(高校生以下は無料。高校生は学生証など必要)。(崎山勝功)