【コラム・川浪せつ子】とても迷惑なウイルスが猛威を振るっていますね。2月は私の誕生日月ということもあり、まだこんな厳戒体制前でしたので、「珈琲8代葵カフェ」までママ友とランチに行きました。彼女Iさんとは、34年のお付き合いです。

出会いは、初めての子供がお腹にいた時、保健センターの「マタニティー教室」でした。ここは、お味噌汁を持っていき、日々の食生活を通して妊娠中の減塩方法や、赤ちゃんがお腹にいる時の注意点を、初産の人を集めて指導してくれる教室でした。

そのようなお勉強もためになりましたが、一番良かったのは、近所の同年代のママさん予備軍の方々と知り合いになれることでした。同じ時期に出産するので、生まれてからもママ友として親しく長くお付き合いすることになりました。

Iさんとは、たまたま団地の向かい側という立地。そして、同性の男の子を出産したので、特に仲良しになりました。子供が大きくなると、生活ペースが違ってきて、ママ友は疎遠になることもあります。ですが、Iさんとは交友関係が続き34年に。子供同士は、今は疎遠ですけどね。

老猫ミャーちゃんの大往生

そんなIさん、最近は母親と老猫ミャーちゃんの介護に大変でした。ミャーちゃんはボケてしまい、ご飯は食べるものの垂れ流し。部屋の一部を区切り、ペットシートを敷き詰めての介護でした。私は10年前にアルツハイマーだった父を看取っています。ミャーちゃんの話を聞いて、猫も人間も哺乳類だからでしょうか、ボケ方が同じなのだと思いました。

献身的なIさんの介護で、ミャーちゃんはボケてからも1年近く生きて、22歳で天国に。食欲旺盛だったのが、前々日から食べなくなり、いつもはあまり膝に乗ってこないのに、ずっと乗っていて、Iさんは夜中から明け方まで抱いていたそうです。

ゴミの日なので、ゴミ出ししようと膝から降ろしたら、ミャーちゃんはノビノビをして、フゥーという感じで、お空に行ったそうです。まさに、大往生ですね。ちなみにIさんのお母様は、まだらボケはあるものの、どうにか過ごされているそうです。

30数年もの時間、少し離れたところで生活していても、何かあった時、お互いに「良く頑張ったね。大変だったね」。そんなことを、美味しいランチをしながら話せる友人がいるのは本当に幸せです。(イラストレーター)

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