【コラム・及川ひろみ】新しい茨城づくりと銘打ち、大井川和彦知事が県民の活動する現場へ出向き、現場を見て、県民との本音の議論を通し、「新しい茨城づくり」の理念を共有する対話集会の第8回目が、2月20日、当会メンバーとの集会として上高津貝塚資料館で行われました。

これまでは、第1回=大洗町の新たな観光資源の発掘について、第2回=県北地域の若手経営者育成グループと、第3回=大子町の農業従事者と、第4回=(一社)茨城研究開発型企業交流協会と、第5回=(一社)アントラーズホームタウンDMOと、第6回=茨城をeスポーツのメッカにするテーマで、第7回=「中心市街地の活性化」について結いプロジェクトメンバーと―でしたが、環境問題は初めてとのことでした。

今回は20数名のオブザーバーが見つめる中、10名が発言しました。県の担当者から、対話集会は陳情の場ではないという説明もあり、説明は協力のお願いにとどめました。まずパワーポイントで、宍塚の自然環境、歴史的な環境特性について解説。そのあと、会の活動を保全活動と里山活用に分け、10名の会員がそれぞれの思いや課題などについて述べました。

「小学生のころはカブト虫取りに興じた」

日本における里山の重要性が世界共通の課題であることに触れる中で、宍塚の里山の重要性、宍塚の里山の特筆すべき価値については、農研機構・農村工学研究部門の上級研究員であり、「自然農田んぼ塾」塾長、「田んぼの学校」校長でもある、嶺田拓也さんから説明がありました。

また、保全活動を行う前にすべき調査活動の担当者から、どのような調査が行われ、その調査によってわかる自然の変化について、説明がありました。

それを受け、さまざまな里山における保全活動の内容、活動はできることを楽しく継続すること、保全への理解を深め参加者を増やすことが課題―などについての説明もありました。さらに、地元との協働による田んぼ活動、休耕地をハス田に再生する活動についての説明がありました。

最後に、これまでの説明への感想を知事に向けると、知事は小学生のころ、土浦市板谷に育ち、周りには明るい里山が広がり、カブト虫などの虫取りに興じたこと、さらに、そんな里山が荒れ果て、開発によって変貌した現状についても話があり、知事の環境に関する土壌が幼いころの経験にあることが伝わってきました。(宍塚の自然と歴史の会代表)

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