里山が秋色に包まれる季節になりました。大池には、はるかシベリアからやって来たたくさんのカモたちが羽を休め、林には冬を過ごすために里山にやって来たマヒワやカシラダカなどの小鳥たちが、安住の地にやって来た喜びなのかにぎやかに鳴き交わし、林の梢をせわしなく飛ぶ姿が見られます。
11月26日(日)は、宍塚の自然と歴史の会にとって最大の祭り「収穫祭」の日です。里山で収穫したもち米、マンゲツモチで餅をつき、地元の方に教わったヌッペ(するめをだしにした、地元のおばあちゃんから「合格だっぺ」のお墨付きが出た野菜汁)、里山のクルミを使った柚餅子(土浦4中科学部の生徒達が作っています)、大学芋、焼き芋、カボチャの蒸しパン(法政大の学生たち「キャンパスエコロジーフォーラム」が自然農で栽培)などが「食べるコーナー」並びます。
そのほか、里山の赤や青、黄色の草の実・木の実を飾ったリース、正月飾りなどを創る「クラフトコーナー」。竹馬、お手玉、げんこなどの「里山遊びコーナー」。地元農家の庭にたわわに実った柚や里山で収穫したサトイモなどの「直売コーナー」。そして、祭りを盛り上げる、オカリナ、お琴、太鼓が里山に響きます。
餅つき、ヌッペ、クラフト、遊び、どのコーナーも、ベテランとともに活躍するのが子ども達、若者達です。地元の方が教えてくださる「なわない」。はまる子どもが必ずいて、子どもが作るものを見て、他の子も思わず手をだし、好きなことをゆったりと楽しみ、里の幸を味わうひと時です。
地元の方には一軒ずつ、ご一家用の招待状を届けています。毎年大池がよく見える場所に地元の方用のテントを準備、大勢の方の団らんのひと時になっています。
準備も片づけも、法政大の学生が力を発揮します(彼らは2002年から毎月里山で活動しています)。収穫祭が終わると、間もなく雑木林の木々は葉を落とし、日の光が林床に当たり、小鳥たちの姿も確認しやすくなります。
自然と歴史の会では、3種類の田んぼに関する活動を行っています。親子で春から楽しみ、学んだ「田んぼの学校」、刈り取った稲の脱穀も終わり、田んぼにはかかし達がさびしく立ち並んでいます。頑張って田を、稲を守ったかかしを天に送る行事「かかし送り」(お焚きあげ)を12月初めに行います(今年は9日)。
8月、親子で竹を組み、色とりどりの衣装を着せたかかしに、親子で竹を組み、色とりどりの衣装を着せ、形も思い思いのかかしに、感謝を書いた短冊をつけ燃やします。火の周りでは歌ったり踊ったり、焼きミカン、焼きリンゴ、焼き大根、焼きいも、それに篠竹につけて火にあぶった篠竹もち、マシュマロ…、いろいろ焼いていただきます。初冬の親子の集いです。(及川ひろみ)
▽収穫祭、かかし送り、どなたでも参加できます。
会のホームページhttp://www.kasumigaura.net/ooike/をご覧ください。