【鈴木宏子】労働力不足がいわれる中、留学生を対象にした「茨城県留学生就職フェア」(経産省関東経済産業局主催)が1日、つくば市春日、筑波学院大学で催された。県内に拠点がある企業10社と、大学や専門学校に通う留学生約40人が参加し、企業説明と面接が行われた。

地方の中小企業も多様な人材の確保を求められる一方、留学生は日本人学生に比べて日本国内での就職情報がなかなか得られないことなどから開かれた。

フェアには、IT企業、建設業、製造業、不動産業、自然エネルギー発電事業者などさまざまな分野の企業が参加した。グローバル企業に成長するため多様な人材確保に努めていたり、海外進出を検討している会社などで、それぞれブースを並べて自社をPRした。

留学生は、来年3月に卒業を控えるベトナム、スリランカ、中国、台湾などの出身者で、筑波学院大の留学生のほか、県内や千葉、福島などの専門学校生も参加した。全員が黒のスーツ姿で説明会や面接会に臨み、熱心に企業担当者に質問する姿が見られた。

筑波学院大4年で韓国出身の金基雪さん(25)は「これまで自分でインターネットの就職サイトを見て企業を探していたが難しかった。フェアに参加し企業のことをじっくり聞くことができた」と話し、ベトナム出身のフン・ドク・フィーさん(30)は「日本で就職したいので、いいチャンス」と語った。

参加企業の一つ、不動産会社、一誠商事(つくば市)総務部の斉藤三之副部長は「お部屋を探したいという海外のお客様が増えているので、留学生の人材がほしいと参加した。参加した留学生は日本の不動産会社のことをよく勉強していてとても熱心」と話していた。

フェアを運営したセキショウキャリアプラス(つくば市)の藤平恵さんは「一人でも多くの留学生の就職が決まり、地元企業にもプラスになれば」と話していた。